ドラゴンクエストΩ 〜アルテマこそ至高だ!〜 作:ねここねこねこ
少し短いのですが、投稿します!
パプニカ城の地下への階段を降りるアキラ。
その先には地下牢があり、ルイーダの酒場から移送されたバロンが囚われていた。
バロンが閉じ込められている牢屋の前に来ると、彼は手枷と足枷を付けられた状態であった。
「……何しに来た?」
「ちょっと聞きたいことがあってね」
バロンは不機嫌さを隠さずにアキラを睨みつける。
それも仕方がない。自分を捕えた人間が目の前にいるのである。
呪文の一発でもお見舞いしてやりたいところではあるが、マホトーンの魔法陣のせいで呪文を封じられているため、口で文句を言うしか出来なかった。
「レオナ姫が攫われた。敵の本拠地はどこだ?」
「…………貴様に答えることなど何もない」
レオナが攫われたことは意外であったが、アキラに答えることは何もないと答える素振りを見せないバロン。
それに対し、アキラはため息をつく。
(そりゃあそうだよね……んー、どうしようかな──)
「ちょっと! あんたレオナがどこにいるか知ってるんでしょ!? 早く答えなさいよ!」
「ちょっ、マリベル……!」
どうしようか考えていたアキラの後ろからマリベルが現れ、バロンの胸ぐらを掴んで知っていることを言えと詰める。
セブンは慌ててそれを止めようとするが、そもそも彼女はセブンに止められるような存在ではなかった。
「セブン、うっさいわね! 私は今忙しいのよ! コイツからなんとしてでも情報を吐かせないと──」
マリベルとセブンが言い合いをしているとき、バロンは足をジタバタとさせていた。
「でもマリベルっていつもやりすぎちゃうじゃんか。ここはアキラに任せたほうが──」
胸ぐらを掴まれているバロンは足をジタバタさせている。
「じゃあなに!? 私じゃそれが出来ないっていうの!?」
バロンは苦しそうに足をジタバタさせていた。
「そういうことじゃな──」
「おい、マリベル」
「なによキーファまで!」
「いや……
キーファがマリベルの手元を指差す。マリベルがイライラしながら自身の手元を見ると、胸ぐらを掴まれていたバロンは首が絞まっており、もはや抵抗ができないくらいぐったりとしていた。
その様子を見たマリベルは慌てて、「ちょっとキーファ! 早く言いなさいよ!」と言ってすぐに手を離す。
幸い呼吸は止まっていなかったようで、すぐにバロンは復活するが、何度も咳き込んでいた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「あ、あんたが悪いのよ。さっさとレオナの居場所を吐かないから……」
まだ苦しそうにしているバロンに言い訳をするマリベル。それに文句を言える人間は誰もいなかった。
しかし、アキラはそれに対しニヤリと笑みを浮かべる。
「なぁバロン。こちらのマリベルお嬢様はな、人の命なんぞ屁とも思っていないお方だぞ。早く吐かないと今以上の目に合うことになるが、それでもいいんだな?」
「ちょっとアキラ! 私をそんなごくあ──むぐぅ!!」
アキラの言葉に反発しようとしたマリベルを、キーファが手で口を押さえて何も言えないようにする。
バロンはアキラの言葉に対し、更に顔を青くしてしまう。
「……どうせ今助けに来ないということは見捨てられたんだろう? 今さら義理立てする必要もないはずだろ?」
アキラの最後の説得により、バロンは閉じていた口を開くのであった。
「…………〝
「〝地底魔城〟!?」
地底魔城──パプニカ王国の領土内にある、かつて
「テムジン大臣が魔族と契約をしてな。その封印を解いたのだよ」
バロンの情報だと魔族は地底魔城を本拠地とし、パプニカに攻め入る準備をしていたとのことだった。
アキラは地底魔城かバルジの塔が候補だと思っていたため、本当にその場所があると知って納得する。
「だが貴様らでは魔族相手に手も足も出まい! その前に囲まれている軍勢にやられてしまうがな! はーっはっはっは──」
「…………『スリプル』」
バロンの高笑いを不愉快に思ったアキラは『スリプル』でバロンを寝かせると、キーファ達と一緒にパプニカ国王のいる作戦会議室へと向かうのであった。
◇
「ぬ、ぬうう。〝地底魔城〟か……しかし我らは動くことはできん」
「もはや一刻の猶予もございません。私達でレオナ姫を救出に向かいます!」
パプニカ国王として国を守る義務があるため、レオナの救出には行けないというが、そのことを予測していたキーファが自分達が助けに行くと言う。
「…………すまない。私はパプニカ国王として動くわけにはいかないのだ……」
「ええ、心中お察しいたします。むしろ一国の王として当然の行動かと」
「娘を……レオナを任せてもよいのか?」
「はっ! 必ずや無事に救出してまいります!」
パプニカ国王はキーファにレオナ救出を依頼する。
地底魔城への場所と行き方に関しては、場所を知っている者がキメラのつばさで連れて行ってくれるとのことだったので、その者を呼ぶ。
少しの時間の後、現れたのは白髪に髭を生やした護衛兵士であった。
「陛下、バダックが馳せ参じました!」
「うむ、バダックよ。キーファ王子と御一行を〝地底魔城〟まで連れて行ってくれ」
「はっ! ワシの命に代えましても!」
その言葉にその場にいた誰もが「いや、ただ連れて行くだけで命を代えられても……」と思っていたが、何も言う人はいなかった。
作戦会議室を出たキーファ達とバダックは、アイテム補充などの準備に三十分ほど使い、城の中庭に集まるのであった。
「ではこれからキメラのつばさを使って、〝地底魔城〟へと向かうぞ! ワシに掴まってくれ!」
全員が自分に掴まったのを確認し、キメラのつばさを上に放り投げるバダック。
するとバダック含む五人が光りに包まれて、飛んでいくのであった。
次回以降は早めに投稿出来るように頑張ります!