ドラゴンクエストΩ 〜アルテマこそ至高だ!〜   作:ねここねこねこ

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本日から新しくドラクエの二次小説を書き始めます。
こちらは週1更新を基本として書いていきます。
気分が乗れば更新頻度は上がると思います。

8:00と12:00にも投稿していますのでよろしければご覧くださいませ。


第三話

「はい、冒険者になるための試練を受けます」

「……わかりました。では試練についての説明をしますね」

 

 冒険者の試練は単純だった。

 初心者用に作られた迷宮を攻略すること。ただそれだけである。

 アキラはワクワクしているのもあったが、世界樹の迷宮を攻略すれば元の世界に戻れるのではないかという気持ちもあったため、冒険者の試練を受けることにしたのだった。

 

「それではこれを」

「……これは?」

「はい、これは初心者用の迷宮に入るための通行証になります。

もし攻略できた場合、これがそのまま身分証になりますので失くさないように気を付けてください」

 

 カナブンから渡された者は細長い水晶で出来たペンダントだった。

 失くさないように首にかけて服の中にしまう。

 そして、袋を1つ渡された。そこには金貨が入っていた。

 

「こちらは支度金です。初心者迷宮を攻略できた場合は返還不要ですが、もし諦めてしまった場合は返していただくことになります。

また、1ヶ月経っても攻略できなかった場合は、今回の挑戦は失敗となりますので支度金を返していただきます。

もし返せなかった場合は借金となり、最悪()()()()になりますのでお気を付けくださいませ」

 

 ()()()()という言葉を聞いて、アキラは身震いをした。

 現代日本において、そういったことを身近に感じたことがなかったからだ。

 それでも身分証も持たない人間が暮らしていくのには冒険者になるのが手っ取り早いというのもあり、断る選択肢はなかったのであった。

 

 単位はドラクエ世界と同じG(ゴールド)で、支度金として150Gが入っていた。

 これが多いと取るか、少ないと取るかは本人次第である。

 カナブンからは「今日は宿で部屋を取って、装備を整え、明日から攻略を開始したほうが良い」とアドバイスを貰ったので、一旦宿に向かう。

 

 アリアハンの街並みを見ながら歩いていて、とても魔王によって何かが起こったようには見えないなとアキラは思った。

 観光気分で歩きながら宿に到着したので、受付の人に話しかける。

 

「すみません。部屋って空いていますか?」

「いらっしゃいませ。1泊2Gの部屋が空いてますよ」

「じゃあ……5日間お願いします」

 

 アキラは10Gを渡すと、部屋に案内される。

 扉を開けて中に入ると、そこはベッドと机と椅子が置いてあるだけの簡素な部屋だった。

 元の世界のビジネスホテルの部屋を思い出して、軽く笑ってしまったのは仕方がないのであろう。

 

 姿見鏡も置いてあったので、自身の姿を確認したところ驚いてしまった。

 16歳当時のアキラ自身の見た目だったからである。

 なぜそうなったかは分からないが、新しい世界を乗り越えていくには身体が動ける年齢の方が良いと判断し、一旦考えるのをやめることにした。

 

 そして休憩もそこそこに宿を出て、今度は武具屋に向かう。

 残りが140Gのため、購入できる装備は限られており、やくそうなどの道具や日用品も購入予定のため、あまり無駄遣いが出来る状況ではなかった。

 武具屋と道具屋で売っている商品を見てみる。

 

 

【武具屋】

ひのきのぼう 5G

こんぼう 30G

どうのつるぎ 100G

ぬののふく 10G

たびびとのふく 70G

かわのよろい 150G

かわのたて 90G

 

【道具屋】

やくそう 8G

どくけしそう 10G

キメラのつばさ 25G

おなべのフタ 50G

 

 

(むむむ……日用品は5Gあれば購入出来ると聞いたから、残り135Gでどうするか考えるのが難しいな……)

 

 アキラは攻撃力重視にするか、防御力重視にするか、それともバランスを考えるかを悩む。

 計算をすると、どのパターンにしても少しだけお金が足りないのだ。

 そして、少し悩んだ結果。購入する商品を決めた。

 

「すみません。これとこれとこれをください」

「おお、良いぞ! 全部で126Gだ」

「はい。これでちょうどです」

「……確かに。まいどあり!」

 

 アキラは、店員のおじさんに見送られて店を出る。

 そして宿に日用品も購入し、宿に戻って購入したものを確認する。

 

「えっと……まずは武具屋でどうのつるぎとぬののふくを買ったでしょ。そんで道具屋でやくそうを2つ買ったと……」

 

 悩んだ結果、攻撃力重視の装備にしたアキラ。

 理由は、初心者迷宮には出てきてもスライムとかそのレベルだと予測したからだ。

 それであれば、なるべく攻撃回数が少なく倒せることを考えたのだ。

 

 どうのつるぎで防御が出来そうだというのも攻撃力重視にした理由でもある。

 ただ、お金の関係で防具はぬののふくしか買えなかったので、代わりにやくそうを2つ買い、万が一のときの備えとしていた。

 

 日用品は思った以上にお金が掛かり、8G使った。普段着の着替えや歯磨きなどの他に、荷物を持ち運ぶかばんも買ったためである。

 これに関しても悩んだが、後悔しない買い物だったとアキラは感じていた。

 

「さて……と。じゃあとりあえず着替えないとね。いつまでもこんな格好でいるのは流石に違和感があるからね」

 

 アキラはこの世界に来たとき、部屋で着ていた服のままで来ていたのだ。

 靴は愛用していたスニーカーを履いていた。あとはソーラー電池の腕時計をしていたのは、彼にとって不幸中の幸いであった。

 そして本人はまだ気付いていないのだが、実は元々身長が180cmほどあったのだが、16歳に若返ったため身長も168cmと縮んでいた。

 なぜか服と靴もそれに合わせて小さくなっていたのである。

 

 服を着替え、少し早めに宿の食堂で夕食を食べることにした。

 買い物に行っていたときは忘れていたのだが、ほぼ丸一日何も食べていなかったからである。

 お腹が空きすぎて、出てきたパンと玉ねぎのスープと肉野菜炒めをペロリと食べた(あきら)は、部屋に戻るとベッドに倒れ込むようにして寝てしまった。

 

「あ……歯を、磨かない……と……」

 

 買ってきたばかりの歯ブラシで歯を磨こうと思っていたのだが、その言葉はすでに寝言になっており、夢の世界に旅立ってしまっていた。

 突然知らない世界に来て、色々と行動していれば疲れも一気に来るのは誰しもあるだろう。

 彼は夢の中でも、明日に備えて準備をしていたのであった。

 




鏡では自分の身長まで見る余裕がなかったんですね。
それでも目線の高さで気付きそうなものですが、そこは急に異世界に来てしまった動揺で気付いていません。

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『MAJORで吾郎の兄になる』という作品も掲載しておりますので、下記から併せてご覧いただけますと幸いです。
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『MAJORで寿也の兄になる』という作品も掲載しておりますので、下記から併せてご覧いただけますと幸いです。
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