ドラゴンクエストΩ 〜アルテマこそ至高だ!〜   作:ねここねこねこ

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本日から第三章が始まります!
また色々なキャラクターが出てきますので、よろしくお願いいたします!



第三章 三つの青と魔王ムドー
第三十七話※


 デモンズタワー。全十階の構造で、東西の塔が隣り合いながらそびえ立っている。

 その塔の一階でアキラは()()()()()()()()と対峙していた。

 

「なんで君がここに……」

「仕方ないんだ……俺には守らなくてはならない人がいる……!」

 

 アキラは青髪の男が武器を構えて行く手を阻んでいる理由を理解した。

 それでも彼にも譲れない理由がある。

 

「今、ここらの国がどうなっているか分かっているんだよね?」

「……ああ」

「それでも通してくれないということか」

「……」

 

 アキラの言葉に答えるつもりがない男はうつむきながらも覚悟を決めた目をする。

 

「……行くぞ、アキラ!」

 

 

 

     ◇

 

時は少し遡る。

アキラは少し疲れた様子で街を見上げていた。

 

「ここがレイドック王国……」

 

 パプニカ王国でキーファやレオナ達と別れたアキラは船で渡り、レイドック地方へと降り立っていた。

 港から乗合馬車に乗り、半日ほどで王都レイドックへと到着していた。

 

「む、旅人……冒険者か。”賞罰の水晶玉”に触れてもらうぞ」

「あ、はい」

 

 アキラは門番の指示通り、”賞罰の水晶玉”に触れて特に問題がないことを確認され、城下町へと入ることを許可された。

 

「うむ、問題ないな。ようこそレイドックへ。ここは賑やかで治安も良いところだぞ」

「ありがとうございます。あ、ルイーダの酒場はどこにありますか?」

 

 門番にルイーダの酒場の場所を聞いたアキラは、宿を取る前に酒場へと直行した。

 レイドックでは初心者迷宮から最上級者迷宮まで様々な迷宮があり、冒険者を始めた者からベテラン冒険者まで様々いる。

 そのお陰か、冒険者の質も悪くなく他の地方からわざわざレイドックを目指して来る冒険者がいるくらいである。

 

「はい、アキラさんですね。少々お待ちくださ……あ、冒険者ランクをCに上げられることが出来ますね。Cランクアップへの試験も国からの推薦があるので免除で大丈夫です。パプニカ王国とグランエスタード王国、ラインハット王国に……グランバニア王国まで!?」

「……あの、そのままランクアップをお願いできますか?」

「……ごほん。大変失礼いたしました。ではランクアップの手続きを行いますので、少々お待ちください」

 

 そのまま受付の女性は裏へ行ってしまい、アキラは手持ち無沙汰になってしまう。

 彼女が大きな声で驚いたせいで、アキラが四カ国と繋がりがある人物だと周りに知られてしまったのだが、存外周りは何も反応を示すこともなかったため、アキラとしてはほっと胸を撫で下ろしていた。

 実際は三つの理由から周りの冒険者はアキラに反応を示すことをしていなかったのだ。

 

 まず、四カ国と繋がりがあるというだけで、無理に関わろうとした際のリスクが大きすぎること。

 その繋がりのせいでレイドック王家まで出てくることがあったら、この辺りで冒険者など出来なくなってしまうのだ。

 そのリスクを取ろうとする愚か者はいなかった。

 

 次にレイドック王国の冒険者の質が良いという点。

 初心者からベテラン冒険者までいるのだが、ベテラン冒険者はリスクとリターンをきちんと分かっているため、気軽に関わって良い人物かの判断が驚くほど早い。

 初心者から中級者あたりまではそういったことを知らないものが多いため、別の地域であればアキラに絡んでくる冒険者もいたであろう。

 しかし、ベテラン冒険者からの指導が行き届いているため、いきなり声を掛けて絡むということなどしないのである。

 

「よう、あんた随分と大物みたいだな」

「…………」

 

 しないのである。そして三つ目の理由は様子を伺っているということである。

 気軽に絡んだりしないが、それだけの後ろ盾を持っているものは相当な実力者の可能性がある。

 しかもCランク冒険者になるための試験を免除されているということは、少なくともCランク冒険者には負けないだけの戦闘力を有している証拠になる。

 

 だからこそ時間を掛けて仲良くなり、そこから距離を縮めていきパーティーに参加してもらうなどの恩恵を与ろうと考えていた。

 そのため今ルイーダの酒場にいる冒険者パーティーはアキラに興味がない素振りを見せつつ、お互いに牽制をしているため気軽に話しかける者などいるはずがなかった。

 

「なんだ、そんな警戒するなよ。ちょっと世間話で話しかけただけだからよ」

「…………!」

 

 空気を読まずにアキラに話しかけた男は「じゃあな」と手を振り、そのまま酒場から出ていった。

 アキラは後ろ姿を見て、ある人物を思い浮かべていた。

 

(あの逆立った青髪の男……服装といい、もしかして……!)

 

 後ろを追いかけようとしたところで、「アキラさんお待たせいたしました」と受付の女性が戻ってきてしまう。

 そこからCランク冒険者の特典などを聞いているうちに、アキラに話しかけた男は酒場付近から姿を消していた。

 

 

 

     ◇

 

 

 

 宿に着いたアキラは先程のことを思い出す。

 

(()はなんで……いや、この世界なんだから誰がいてもおかしくはない……か)

 

 それよりもCランク冒険者になったことで、上級者迷宮への入場を()()()()で許可されたことを考えていた。

 その条件とは“Cランク冒険者以上のパーティー”であること。

 Cランクだけであれば三人以上。Bランク以上がいれば二人で上級者迷宮に入ることが可能であった。

 

 ただ、それはあくまで最低人数であり、大体のパーティーは四人から五人で入るようにしている。

 そもそも初心者の段階でパーティーを組むことがほとんどであり、もしなにかの理由で途中パーティーの人数が減る、ないし解散となったとしても別のパーティーとくっつくなどして人数を保つようにするのが常識である。

 Cランクになってもソロで動こうと考える冒険者のほうが珍しく、現にアキラも暫定的ではあるがキーファなどとパーティーを組んでいたりなどもしていた。

 

 (これからBランクを目指すに当たって、臨時じゃなくて正式にパーティーを組むことも考えなくちゃかな……)

 

 アキラは簡易ベッドで横になりながら考え事をして、そのまま意識が遠のくのを自然と受け入れていた。

 次の日、アキラは中級者迷宮を探索しようとルイーダの酒場に向かっていた。

 諸々の手続きを終えて中級者迷宮内に入ったアキラは、事前に得ていた情報を思い出す。

 

(レイドック王国中級者迷宮──通称〝月鏡の塔〟。ここの最上階にある鏡に触れることで、中級者迷宮走破ができるんだったよね)

 

 事前に配布されている地図を確認しながらゆっくりと進み出すアキラ。

 月鏡の塔はドラゴンクエストⅥ作品において、下の世界のレイドックの近くにあるラーの鏡が祀られていたダンジョンである。

 出現モンスターも変わらずと思いきや、ボスはポイズンゾンビだが、出てくる雑魚はストーンビーストなど少し厄介なモンスターも増えていた。

 そして、その強さも原作よりもやや強くなっていた。

 

(ちょっと面倒くさいモンスターが多い気がするね。状態異常系付与のモンスターやグループ攻撃してくるモンスターが多くてパーティー組んでいると大変だったかも)

 

 とはいえ、一人でいることが有利に働くかというとそういうわけでもなく、いつも油断出来ないというのは変わらないのである。

 だが、今の彼にはそれすらも苦戦する要因にはなっていなかった。

 危なげなく月鏡の塔五階へとたどり着いたアキラはそこで待ち構える三体のポイズンゾンビに対し、レイドックで買ったはじゃのレイピアを抜いて応戦態勢を取る。

 

 ポイズンゾンビが開幕緑色の霧を吐いてくる。

 とっさに口元を塞いだアキラであったが、この霧は皮膚からも吸収するようで、彼は気持ち悪さと共に身体の不調を認識する。

 

「…………くっ、『ポイゾナ』!」

 

 すぐに解毒魔法を唱えると、続いて向かってくる二体のポイズンゾンビに対して『ファイラ』を唱えて焼き払う。

 

「…………『ホイミ』」

「回復呪文か!」

 

 はじめに毒の霧を吐いてきたポイズンゾンビが『ファイラ』で焼かれた一体を回復させて態勢を整えようとしてくる。

 しかしアキラはまだ倒れている残った一体に魔法剣『ファイア』で右上から袈裟斬りをして、そのまま顔面にはじゃのレイピアを突き刺してとどめを刺す。

 

(よし、あと二体!)

 

 一体を倒し切る頃には、『ファイラ』で焼かれていたもう一体も回復を終えており、こちらを威嚇するように叫んでいた。

 

「fgaeraキdfghゴ;kljoi!」

「…………『ファイラ』!!」

 

 威嚇をしたまま動かないポイズンゾンビ二体に、魔力を十分に込めた『ファイラ』を放つ。

 先程とっさに出した『ファイラ』とは威力が段違いであり、ポイズンゾンビがそれに気付いたときには二体とも四肢の半分以上が灰になっていた。

 そして動くことが出来なくなったポイズンゾンビ達にトドメとばかりに『ファイラ』を唱えて、二体が消えていなくなったのを確認したアキラはほうっと息をついてはじゃのレイピアを仕舞う。

 

(よし、これで月鏡の塔は制覇したね。奥に行ってみよう)

 

 最奥に着いたアキラは、月鏡の最奥の間──鏡の祭壇に宝箱が一つ置いてあることに気付く。

 そして頬を緩ませて笑みを隠すことが出来ていなかった。

 

(もしかして久しぶりのボーナスアイテム!?)

 

 迷宮には基本宝箱もモンスターからのドロップもない。だが、ある条件を達成したときのみ貰えるアイテムがある。

 それが各迷宮でクリア条件を達成できた場合の報酬である。

 貴重なアイテムの場合が多く、アキラは初期にアルテマウェポン[劣化]と収納の指輪を手に入れてからは一度も達成できていなかったため、満面の笑みで宝箱を開ける。

 

「これは…………鍵?」

 

 

 

【第三章月鏡の塔クリア時ステータス】

・名前:アキラ

・称号:

・冒険者ランク:C

・ジョブ:ものまね士

・レベル:16

・所持金:7,125G

 

・各種能力:

HP:108

MP:68

ちから:36

みのまもり:19

すばやさ:48

きようさ:32

こうげきまりょく:47

かいふくまりょく:46

みりょく:41

うん:49

 

【スキル】

・ものまね士スキル:4 【熟練度:53】

・剣スキル:4 【熟練度:11】 (剣装備時攻撃力+5、剣装備時会心率上昇、剣装備時攻撃力+7)

・武術スキル:3 【熟練度:8】 (身体能力UP、身のこなしUP)

・特殊アビリティ:

白魔法(ケアル、ケアルラ、ポイゾナ、ライブラ、プロテス、シェル)

黒魔法(ファイア、ファイラ、ブリザド、ブリザラ、エアロ、エアロラ、ダーク、ダーラ、ルイン、ルインラ、スリプル、ポイズン、バイオ)

時魔法(ヘイスト、スロウ、デプロテ、テレポ、コメット)

魔法剣(ファイア)

・ユニークアビリティ:ものまね

 

【装備品】

頭:きんのサークレット

身体 上:プリンスコート 上

身体 下:プリンスコート 下

手:プリンスグローブ

足:プリンスブーツ

武器:はじゃのレイピア

盾:まほうの盾

装飾品①:収納の指輪

 

【所持アイテム】

やくそう:10個、どくけしそう:10個、キメラのつばさ:10個、おもいでのすず:3個

 

【予備の装備品】

アルテマウェポン[劣化]、てつのつるぎ、どうのつるぎ、かわのよろい上下、ぬののふく、かわのブーツ、騎士団のレイピア、騎士団の服上下、騎士団の手ぶくろ、騎士団のブーツ、騎士団の帽子、かわのたて

 




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