ドラゴンクエストΩ 〜アルテマこそ至高だ!〜   作:ねここねこねこ

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ステータスが入っている回の題名に※を付けます。
次回で序章が終了です。



第八話※

 初心者迷宮を攻略した翌日。アキラはウキウキしながらルイーダの店に向かっていた。

 なぜなら冒険者登録の儀式を行うと言われていたからだ。

 何をやるかは一切分かっていないが、儀式というからには何かしら特殊なことをするのであろうと予想していた。

 

(あれかな? この儀式とかで呪文とか使えるようになるのかな? メラとかホイミとか!)

 

 気持ちを弾ませながらルイーダの酒場に入り、奥のカウンターに居るカナブンに話しかける。

 

「カナブンさん! おはようございます!」

「ああ、アキラさん。おはようございます。……随分と張り切ってらっしゃいますね」

「ええ! これで冒険者になれると思うとわくわくしてしまって……」

 

 カナブンの言葉に素直に応えるアキラ。

 その様子を見てカナブンは軽く笑うと、「それではこちらに来てください」と言って、カウンターの中にある扉に入っていく。

 アキラは慌ててカナブンについていき、扉の奥に入る。

 

 扉の先には通路が1本だけあり、カナブンの後ろを歩きながらこれから何が起こるのか少しだけ緊張する。

 通路を歩くと、その先には鉄の扉があった。

 

「それではこの先で冒険者登録の儀式を行います。先に冒険者になった特典と義務についてお話しますね」

 

 カナブンが冒険者の特典と義務について話し始める。

 冒険者にはランク(F〜S)に応じて特典がある。

 武具や道具を安く購入出来る、ルイーダの酒場から得ることが出来る情報量が増える、入れる迷宮の数が増えるなど。

 それは迷宮の攻略数やモンスターの討伐数、依頼の達成数などに応じて判断される。

 いくら実力があっても、人間性が悪い場合はランクが上がらないこともある。

 

 義務については納税と強制依頼、迷宮踏破である。

 ランクが上がるごとに年に支払う税金額が上がっていき、もし支払えなかった場合は冒険者としての資格を一定期間失うなどの罰則がある。

 強制依頼はモンスターの襲来などの緊急事態のときにその場にいる冒険者全員に出される依頼のことで、もし断ったり逃げたりした場合は冒険者資格の永久剥奪もあり得るとのこと。

 あと、迷宮を攻略するために動いてほしいということ。これは義務よりもそれが冒険者として当たり前の行動だといった内容に近い。

 

 その他に関しては、冒険者同士で揉めた場合は自己責任だが、あまりにも理不尽な場合はルイーダの酒場が仲裁に入ることもある。

 他人に迷惑を掛けない、犯罪を犯さないなど、およそ日本で暮らしていたアキラにとっては当たり前のことであった。

 

「以上ですが、何か質問はありますか?」

「いいえ、大丈夫です」

「そうですか……それではこれから冒険者登録の儀式を行いたいと思います。この中に1人で入り、冒険者証を首にかけてから魔法陣の上で祈りを捧げてください」

「祈り……ですか?」

「はい、そこでダーマ神より()()()()()()()()()()()を授けられることになります。それで儀式は終了ですので、部屋から出てきてください」

 

(おおおお! 職業!! ……初めは基本職とかなのかな?)

 

 カナブンの言葉に頷きながらも興奮する。

 ドラクエの世界ではシリーズによって、”職業”というものが存在する。

 基本職の戦士、魔法使い、武闘家、僧侶などから、上級職のバトルマスター、賢者、パラディン、魔法戦士など。

 最上級職として勇者といったものまであった。

 

 ただ、あくまでこれはアキラが知っているゲームの知識でのことなので、どの世界(シリーズ)の職業が基準になっているのかをあとでちゃんと調べようとアキラは思っていた。

 兎にも角にもまずは冒険者としての儀式を済ませて、職業を得ることから始めようと”儀式部屋”へと足を踏み入れる。

 

 中を見渡すと、先程の通路までは木造で出来ていたのに、”儀式部屋”は石で出来ていた。

 明かりがないにも関わらず、不思議と部屋の中は暗さをさほど感じないことにアキラは不思議に思っていた。

 

(こう……なんていうんだろうか……清らかというか……神秘的?)

 

 アキラは”儀式部屋”が清められた空間だということに薄っすらと気付いていた。

 部屋の中は5m四方の正方形で出来た部屋で、真ん中に魔法陣が描かれている。

 それは初心者迷宮の最奥で見た魔法陣とは形が微妙に異なっていた。

 

(と、とりあえずどうするんだったっけか? ……あ、冒険者証を首にかけて……)

 

 アキラは水晶が付いたペンダントが首にかけられているのを確認して、魔法陣の中に入る。

 そして跪く(ひざまずく)と、両手を合わせて神社でお祈りするように目を瞑る。

 

(これでいいのかな? ……お祈り、お祈り……神様! 僕にすごい職業をください! お願いします!)

 

 ただ願望を心の中で話しているだけなのに気付いていないアキラだが、徐々に気持ちが落ち着いていく。

 次第に何も考えることなく、自然と()()()()()()()()に近い状態になっていった。

 すると、魔法陣が淡く光りだす。ホタルのような光が現れ、数が少しずつ増えていく。

 

 無数の光がアキラを包んでいる様子をもし誰かが見ていたとしたら、その幻想的な姿に言葉を失っていただろう。

 光はアキラを包みつつ、周りをゆっくりと回転していく。

 そして、少しアキラから離れ上の方に上がっていったかと思うと、ゆっくりと雪のようにアキラに向かって舞い降りていった。

 

 その一粒一粒が、アキラに当たるたびに吸収されていき、アキラ自身が微かに光り輝いていく。

 光がアキラに全て吸い込まれたあと、アキラの光も徐々に消えていった。

 そして、その場にはアキラが祈りを捧げる前と同じ静寂だけが残されていたのであった。

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 アキラはゆっくりと目を開けて、儀式が終わったと自然と理解していた。

 何かが変わったような、何かが宿ったような。そんな感覚に包まれたまま、立ち上がって部屋を出ていく。

 そこではカナブンが待っていた。

 

「終わりましたか?」

「はい。多分ですけど」

「どうやら”職業”を無事に得ることが出来たみたいですね。それでは今度は冒険者としての誓約書を書いていただきますので、ついてきてください」

 

 カナブンはアキラを初日に冒険者について説明した部屋へと案内する。

 そして1枚の紙を取り出して、説明を始める。

 

「これは”契約の魔法紙”といいます。ここに書いてある内容を守りますというものなので、きちんと読んでからサインをしてください」

 

 アキラは内容をゆっくりと読み始める。

 それは冒険者としての心得が書いてあるだけで、先程カナブンがその他事項で説明した内容と同じであった。

 端的に、他人に迷惑を掛けない。犯罪を犯さないといった内容である。

 

 アキラは何も文句がなかったので、すぐにサインをしてカナブンに渡す。

 カナブンはアキラから契約書を受け取り、サインを確認してテーブルの内側に入れる。

 

「はい、ではこれで冒険者としての登録は終わりとなります。最後にアキラさんに冒険者証の使い方について説明しますね。

まず、冒険者証は身分証以外に自身の()()()()()を表示することが出来るのです。

水晶を持ちながら『ステータス』と唱えてみてください」

 

 カナブンに言われたとおり、『ステータス』と唱えると、アキラの目の前に四角いウインドウ画面のようなものが現れだした。

 

「これでアキラさんの強さや職業などが表示されます。任意で他人に見せることも出来るのですが、よほど信頼している方でない限り全ては見せないほうが良いでしょうね」

「分かりまし……えっ!?」

「ん? どうしましたか?」

「い、いえ、何でもないです!」

「そうですか。これでアキラさんの説明等は全て終わりです。これからのあなたの活躍を期待します」

「あ、ありがとうございます」

 

 そしてアキラは不審にならない程度に急いでルイーダの酒場から出ていくのであった。

 宿に着いたアキラは、早々に部屋に籠り改めてステータス画面を確認して考え出すのであった。

 

「『ステータス』」

 

【ステータス】

・名前:アキラ

・称号:

・冒険者ランク:F

・ジョブ:ものまね士

・レベル:1

・所持金:186G

・各種能力:

HP:22

MP:0

ちから:8

みのまもり:6

すばやさ:6

きようさ:5

こうげきまりょく:5

かいふくまりょく:3

みりょく:4

うん:12

 

【スキル】

・ものまね士スキル:1 【熟練度:0】

・剣スキル:1 【熟練度:26】 (剣装備時攻撃力+5)

・武術スキル:1【熟練度:2】 (身体能力UP)

・ユニークアビリティ:ものまね

 




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