東方幻血録    作:れいど

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どうもどうも。今回から第1章でございます。
今回は早くも戦闘シーンだZOY☆
プロローグでも言いましたが、ジーク君はマジでチートキャラです。
弟のノア君もチートまでは行きませんがかなり強いです。
では本編ーーーーー


第1章 外来吸血鬼との出会い
第1話 外来吸血鬼の目覚め


ーー紅魔館 医務室ーー

 

 

レミリア「パチェ、彼の様子は?」

???「結構酷いわね…治癒魔法はかけておいたけど、全治2〜3週間ってとこかしら‥」

 

彼女は私の友人で紅魔館内の大図書館の管理者である『パチュリー・ノーレッジ』だ。

魔法使いで、突然空から降ってきた彼の手当てをしている。

 

パチュリー「それに、すぐには目覚めないと思うわ…」

レミリア「そう…」

???「パチュリー様〜救急箱をお持ちしました〜」

パチュリー「あら『小悪魔』。ありがとう。」

 

小悪魔はパチュリーが管理している大図書館の秘書である。

 

小悪魔「そちらの方の具合はどうですか?」

パチュリー「今レミィにも言ったけど、全治にはかなり時間がかかりそうね。」

小悪魔「そうですか…」

 

一瞬の沈黙が生まれる。

 

パチュリー「取り敢えず、傷口は包帯を巻いておきましょうか。」

 

すると、少年の目がピクッと少し動いた。

 

ジーク「う、うぅ……こ、ここは何処だ…?」

レ&パ&小「「「!?」」」

 

彼が目覚めた。

この場にいた全員が驚いていた。

そりゃあそうだ。あれだけ怪我をしてこんなに早く意識を取り戻すなんておかしい。

 

ジーク「…誰だ、お前たちは…」

レミリア「あっ…えっと…」

 

私が困惑していると、パチュリーが少年に話しかける。

 

パチュリー「あ、あなた…怪我大丈夫なの?」

ジーク「怪我‥?ああ、大丈夫だ。お前が手当てしてくれたのか?」

パチュリー「そ、そうだけど…」

レミリア「あ、あなたは一体…」

ジーク「俺か?俺はジーク・ヴィルーフ。吸血鬼だ。呼び捨てで構わん。」

レミリア「私はレミリア・スカーレットよ。貴方と同じ吸血鬼で紅魔館の主。私も呼び捨てでいいわ。」

パチュリー「私はパチュリー・ノーレッジ。魔法使いよ。よろしく。」

小悪魔「わ、私は小悪魔です!よろしくお願いします!」

ジーク「よろしく。…で、早速だがここはどこだ?」

 

彼がそういうと、私は説明を始めた。

 

レミリア「まず、この土地の名前は幻想郷。そして、今あなたがいる場所は紅魔館よ。」

ジーク「なるほど…つまり俺は異世界転生的な展開にあった…ということか。」

レミリア「そう捉えてもらって構わないわ。」

ジーク「で、これから俺はどうすればいいんだ?」

レミリア「そうねぇ…あなた、来たばかりだから住む場所ないでしょ?ここに住んでいいわよ。」

ジーク「本当か?それは助かる。」

レミリア「別にいいわよ。部屋ならいっぱい余ってるし。」

 

すると、咲夜が部屋に入ってきた。

 

咲夜「お嬢様、彼の体調の方は…大丈夫そうですね。」

ジーク「ああ、おかげさまで。」

咲夜「私は十六夜 咲夜と申します。この紅魔館のメイドを務めております。以後お見知り置きを。」

ジーク「俺はジーク・ヴィルーフだ。よろしくな、咲夜さん。」

咲夜「呼び捨てで構いませんわ。」

レミリア「咲夜、この子、うちに住むことになったんだけど、部屋まで案内してあげて頂戴。」

咲夜「かしこまりました、お嬢様。」

 

咲夜はジークを連れて部屋から出て行った。

 

レミリア「う〜〜ん……」

パチュリー「どうしたの?レミィ。」

レミリア「なんであの子はあんなに早く目が覚めたのかしら…」

パチュリー「吸血鬼だからじゃない?吸血鬼は自然治癒能力が高いでしょ?」

レミリア「確かにそうだけど、あの早さは異常すぎるわ。」

パチュリー「もしかしたら、あの子は特別な体質の持ち主なのかもしれないわね‥」

 

彼に関しては謎が深まるばかりだった。でも…

 

レミリア「何かしら、この気持ち…あの子と一緒にいると…」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーージークSideーー

 

 

咲夜「こちらになります。」

ジーク「ありがとな、咲夜。」

咲夜「お礼は要りませんわ。では私はこれで。」

 

咲夜は来た廊下を戻って行った。

 

ギィィィィ…

 

ジーク「おお…スゲェ部屋‥」

 

そこにはクイーンサイズほどの大きさのベッドに、クローゼット、本棚、ロングテーブル、椅子、ソファーなども置いてあった。

俺は上着をハンガーにかけてクローゼットにしまった。

 

ジーク「ふぅ‥今日は疲れたな〜…」

 

俺は青色のシーツのベットに寝っ転がった。

しばらくすると、パジャマ姿のレミリアが部屋に入ってきた。

 

レミリア「あなたのパジャマ、これでいいかしら?」

ジーク「ああ、それでいい。」

 

レミリアは青黒のパジャマを俺のベッドの上に置いた。

 

レミリア「お風呂空いてるから入ってきていいわよ。」

ジーク「そうか。じゃあはいってくる。」

レミリア「ええ。あ、シャワーの右側にあるのがシャンプーで左にあるのがボディーソープだからね。」

ジーク「わかった。」

 

こうして俺は咲夜に風呂場へ案内された。

 

ジーク「…これはまたえらくでかいことで。」

 

そこにはシャワーが2つあり、風呂もかなりでかかった。

俺の実家もこれぐらいの広さはあった気がするが、かなり前の事なので覚えていない。

俺はそこで風呂に入り、パジャマに着替えて部屋に戻ったのだ…が…

 

ジーク「…なんで俺のベッドにいるんだ?レミリア…」

レミリア「い、いいじゃない…一緒に寝たいんだから…」

 

 

そーかそーかー一緒に寝たいのかー…は?

あれ?俺の聞き間違いかな?聞き間違えだな!…そうであって欲しい。

 

ジーク「え〜っと‥?もう一回言ってもらっていいか?」

レミリア「もう…分かったわ。しっかり聞いてなさいよ!」

 

すると、レミリアは顔を赤くして…

 

 

 

 

 

レミリア「私と一緒に寝て!///」

 

 

 

 

 

…うん、聞き間違いじゃなかったわ。

 

ジーク「それは本気で言ってるのか…?」

レミリア「そうよ、本気よ…///」

 

う〜ん…どうしようか…まぁこいつから一緒に寝て欲しいんなら‥

 

ジーク「分かった。一緒に寝てやるよ。」

レミリア「本当!?やった!じゃあ枕持ってくるわね!」

 

そういうとレミリアはスキップで自分の部屋に向かって行った。

 

ジーク「紅魔館の主があんなのでいいんだろうか…」

 

そんなことを考えていると、レミリアが自分の枕を持って入ってきた。

 

レミリア「じゃあ、そろそろ寝ましょう?」

ジーク「そうだな。」

 

俺が電気を消して布団に入ると、レミリアが布団の中でもぞもぞと密着してきた。

 

レミリア「ふふっ♪こんな事したの何年ぶりかしら…」

ジーク「さぁな…というか、なんでいきなり一緒に寝たいなんて思ったんだ?」

 

すると、急にレミリアが顔を真っ赤にした(暗くてよくわからないが)。

 

レミリア「そそそそそ、それは秘密よ!!」

ジーク「そ、そうか…悪い。」

レミリア「別にいいわよ♪おやすみ、ジーク‥」

ジーク「ああ、おやすみ、レミリア…」

 

こうして、俺は眠りについた…

 

レミリア(なんで、ジークと一緒にいるとこんなにもドキドキするのかしら‥///)

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

ーー朝7時ーー

 

 

レミリア「ジーク、起きて。朝よ。」

ジーク「ん〜…っ…」

 

俺はレミリアに起こされ、布団から出る。

 

ジーク「おはよう、レミリア。」

レミリア「ええ、おはよう♪ひどい寝癖よ。早く直してきなさい。」

ジーク「そういうレミリアだって寝癖すげぇぞ。」

レミリア「えへへ〜」

ジーク「褒めてないぞ。」

レミリア「冗談よ。」

 

そんな会話をしてから、俺は部屋を出て顔を洗いに行った。

 

ジーク「ふぅ…さてと、着替えるか。」

 

俺はいつも着ている黒が中心の長袖Tシャツと黄土色のズボン、そしてグレーのパーカーを着た。

着替えが終わり、リビングに行こうとした瞬間…

 

 

ガシャーーーーーン!!

 

ジーク「!?」

 

何かが割れる音が聞こえ、俺は急いで音が聞こえた方へ向かった。

そこには…武装をした男5人ほどと、倒れたパチュリーと小悪魔、ボロボロの咲夜、そして涙目になりながら座り込んでいるレミリアがいた。

 

咲夜「お嬢様!私のことはいいです!お逃げください!」

レミリア「嫌!貴方を置いていくことなんてできるわけないでしょ!?」

咲夜「ですがこのままでは…」

男1「ごちゃごちゃうるせぇんだよ!!」

 

ゴンッ

 

咲夜「ぐはっ…」

レミリア「咲夜!?」

男2「次は貴様がこうなるんだぜ?害悪種族に似合う最期だろ?」

咲夜「あ…貴方達は…一体…」

男1「あー?俺たちは吸血鬼狩りだよ。」

ジーク(吸血鬼狩りだと…?)

男3「吸血鬼はいるだけで俺ら人間に害を与える存在だ。よって消えてもらうことにした。」

男5「この剣は吸血鬼を殺すために作った武器…吸血鬼以外には害はあまり与えない。」

咲夜「くっ…そんなことは絶対にさせ…」

男2「だからお前は黙ってろよ。」

咲夜「ああぁぁぁぁぁぁっ!!」

レミリア「あ……あぁ……っ」

男4「さて、覚悟はいいか?吸血鬼…」

レミリア「いや…だ…死にたくないよぉ…」

ジーク(このままだとレミリアが…死ぬ…?)

 

男1「じゃあな、さようならだ。」

 

そういうと吸血鬼狩りは剣を振り上げる。

 

レミリア「い…いや…うぐっ‥…あぁ…ぐすっ…」

ジーク(いや、そんなことはさせない!こんな俺を迎えてくれた人を死なせはしない!)

 

男1「死ね!!」

レミリア「あ…ぁ…た、助け……」

 

次の瞬間、剣が思いっきり振り下ろされた。

そして、その剣はレミリアの首を切断する…ことはなかった。

 

男1「!?な、なんだ貴様は!?」

ジーク「ふぅ‥なんとか間に合ってよかった。」

レミリア「え…?ジーク‥?」

ジーク「ああ、ごめんな、待たせて。」

レミリア「…ぐすっ…本当よ…!ばかぁ…っ!」

男1「き、貴様!何者だ!」

ジーク「俺はジーク。吸血鬼だ…よかったな。狩れる人数が1人増えて。」

パチュリー「うぅ…レ、レミィ…大丈夫?って、ジーク!?あなた…剣を素手で…!?」

 

そう、俺は吸血鬼には莫大な害を与える剣を素手で受け止めていた。

 

男1「くそっ!!化け物かよ!」

 

吸血鬼狩りは、急いで剣を戻した。

 

ジーク「化け物…か…惜しいな、俺は妖怪だ。」

男1「ぬかせ!お前ら!やっちまえ!」

「「「おおおおおおおおおおおお!!!」」」

 

吸血鬼狩りたちが一気に俺に向かって突っ込んでくる。

 

レミリア「ジーク!逃げて!!!!!」

ジーク「逃げねぇよ。逃げたらお前が殺されちまうだろ。」

男2「死ねぇぇぇぇ!!」

レミリア「いやぁぁぁぁぁ!!」

 

俺に向かって振り下ろされる剣を見て、レミリアは悲鳴を上げる。

吸血鬼狩りたちは、「絶対にやった」という表情をしている。

 

ジーク「…愚かだな。」

男2「なんだと!?」

 

ドゴッ!!

 

男2「ガハアァッ!!?」

男3「何!?クソォっ!!」

 

俺はパンチで思いっきり2人目の吸血鬼狩りを殴り、見えない場所までぶっ飛ばした。

すると、今度は3人目が突進をしてきた

 

ジーク「もっと頭を使えないのか…」

 

ガシッ

 

男3「なにっ!?クッソ!離せ!」

 

ブンッ

 

ドガッ!

 

男3「ぐはあぁぁっ!!?」

 

俺は3人目の吸血鬼狩りを持ち上げると、思いっきり地面に叩きつけた。

 

男4「くそっ!こうなったら2人がかりだ!」

 

今度は4人目と5人目の吸血鬼狩りが両サイドから斬りかかってきた。

だが、俺はそれをジャンプで避ける。

そして、空振りしたところを後ろから蹴るようになぎ払った。

 

ドゴッ!!

 

男4&5「「ぐあぁぁぁぁあ!!」」

ジーク「ふぅ…これでわかっただろ?リーダーさん。」

男1「あ…ああ…」

 

ガシッ!

 

男1「ぐうっ!?」

 

俺は男の胸ぐらを掴み、持ち上げた。

 

ジーク「確かに俺ら妖怪は人間に害を与えることもある。だが、それだけを理由に無罪の妖怪までも殺すことは絶対にしてはならない…!」

 

俺はリーダーを上にトスして…

 

ジーク「吸血鬼を舐めるな。」

 

ドゴォォォッ!!!

 

思いっきり殴り、リーダーは壁を貫通して遥か遠くまで飛んでいった。

 

ジーク「ふぅ‥これで全部だな?というかここはあんなのがゴロゴロいるのか…」

レミリア「え…?あなた…あいつらを倒したの?」

ジーク「おう。そこまで強くなかったな。」

パチュリー「すごい…私でも勝てなかったのに…しかも無傷で…」

レミリア「あなた、どれだけ強いのよ‥」

ジーク「この力のせいで避けられてきたんだけどな…」

咲夜「でも…あいつらをあの一瞬で倒すなんて…本当に強いんですね…。」

 

俺があいつらを一瞬で撃退したことに、皆驚愕の声を上げる。

 

咲夜「…おっと、もうこんな時間ですね、朝ご飯の準備をしてきます。」

ジーク「よせ、お前そんなボロボロの状態で作る気か?」

咲夜「あっ…」

ジーク「今日は俺が作っとくからお前は休んでていいぞ。」

咲夜「え?ジークさん、料理できるんですか?」

ジーク「ああ、外の世界では弟と2人で暮らしてたからな。ご飯は全部俺が作ってたんだ。」

咲夜「そうでしたか、ではお願いします。」

ジーク「おう、任せろ。」

 

そう言って俺はキッチンへ向かった。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

ーーレミリアSideーー

 

 

レミリア「ジークのおかげで助かったわね…」

パチュリー「そうね…でも、あの子あんなに強いなんて…」

レミリア「とんでもない強者を拾ったみたいね…」

???「ふわぁ〜…おねーさまー何してるの〜?」

レミリア「あら『フラン』、おはよう。」

 

彼女は私の妹『フランドール・スカーレット』である。

 

フラン「ねーねー、新しい人が来たんでしょ?今どこにいるの?」

レミリア「ああ、ジークのことね。いまキッチンで朝食を作ってくれてるわよ。」

フラン「そっか、というかなんでみんなそんなにボロボロなの?壁に穴も空いてるし‥」

レミリア「さっき例の吸血鬼狩りが攻め込んできたのよ。」

フラン「ええ!?あいつらが!?」

 

なぜさっきこの場にいなかったフランが知っているのかというと、前にも一度攻め込まれた時があったのだ。

あの時は偶然霊夢がいたから退治してくれたけど…

 

レミリア「ええ、でもジークが撃退してくれたのよ、一瞬で。」

フラン「一瞬って…強すぎでしょ…」

レミリア「ついでに言うと無傷で。」

フラン「無傷…」

 

これを聞いただけでフランも驚愕の表情だ。

 

フラン「ねぇ、お姉様。」

レミリア「どうしたの?」

 

私がそう聞くと、フランはあることをしたいと言い出した。

そのあることとは…

 

フラン「私、ジークと弾幕ごっこしたい!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はいこんな感じでジーク君はマジで最強です。
一応ここに出てる吸血鬼狩りは普通の妖怪では勝てないぐらい強い設定です。
それを一瞬で倒すという最強っぷり。
弟のノア君はいつ出そうかな…

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