霊夢「ふぅ……だいぶ階段を上ったわねぇ。」
霊夢たち御一行は冥界の長すぎる階段を上っている。
今ようやく半分くらいまで到達したところだ。
霊夢と魔理沙は特になんともなさそうだがレミリアは……
レミリア「モウヤダオウチカエリタイ……」
……この有様である。
霊夢「何このぐらいでへばってるのよ…あんた吸血鬼でしょ?」
レミリア「階段長すぎんのよ!!逆になんであんた達平気なのよ!?」
霊夢「そんなこと言われたってねぇ……っ!」
ヒュンッ!
どこからともなく霊夢に向かって一閃。
それを霊夢は間一髪で避ける。
霊夢「だれよ?いきなり斬ってくるなんて、失礼な奴ね。」
???「勝手に冥界に侵入したあなた達にだけは言われたくないです。」
階段を見上げると、そこには2本の刀を腰に付け、黒いカチューシャをした銀髪の少女がいた。
そして彼女の周りには白い『半霊』が漂っている。
霊夢「あんた、名前は?」
???「…『魂魄妖夢』。」
霊夢「そう。で、聞くけど幻想郷中の春を奪ってるのってあんた?」
妖夢「…そう簡単に答えるとでも?」
そう言って妖夢は再び刀を構える。
霊夢「はぁ…結局こうなるのね。いいわ、相手してあげる。」
魔理沙「私達に喧嘩売ったこと、後悔させてやるぜ!」
レミリア「ふふふ、お仕置きが必要みたいね。」
3人もそれぞれ武器を構える。
妖夢「では…魂魄妖夢、参ります!!」
ビュン!
次の瞬間、妖夢は猛スピードで3人に向かっていき、刀を振り下ろした。
霊夢「っと、簡単には当たらないわよ。はっ!」
霊夢は刀を飛んで躱し、数枚の札を投げつける。
妖夢「斬る!!」
ズバッ!
霊夢「やっぱり札じゃだめかぁ…」
レミリア「ならこれならどう?」
レミリアは妖力で鎖を生成し、妖夢に向かって飛ばす。
妖夢「そんなもの!」
魔理沙「私のことも忘れるなよ!」
妖夢「っ!?」
魔理沙「食いやがれ!」
魔理沙はミニ八卦路から数発の魔力弾を発射する。
レミリアの鎖と魔理沙の魔力弾が妖夢目掛けて飛んでいった。
妖夢「甘いですよ!!」
ガギギギギギギィン!!
妖夢は腰からもう一本の刀を抜き、鎖と魔力弾を全て弾いた。
魔理沙「うわマジかよ!あれでダメなのか!」
妖夢「伊達に剣士やってませんのでっ!」
ギィン!ギィン!
妖夢の2本の刀と霊夢達の弾幕が激しく交差する。
しかし、3対1では流石に多勢に無勢だったのか、明らかに妖夢が押されている。
妖夢「はぁ…はぁ…なかなかやりますね…」
霊夢「3対1なんて無理があるわ。さっさと諦めて道を開けなさい。」
妖夢「確かに数ではこちらが不利かもしれません…ですが私にも譲れない物があるんです!」
そう言うと妖夢はポケットから1枚のカードを取り出した。
妖夢「魂魄『幽明求聞持聡明の法』!!』
妖夢がスペルカードを宣言すると、彼女の周りを漂っていた半霊が段々と人の形へと変わっていった。
そして最終的には…
霊夢「なんですって!?」
半霊は妖夢の姿へと完全に変化した。
そして、半霊も同じように刀を構える。
妖&半妖「「さあ、これで2対3です!!」」
霊夢「…なるほど、でも半霊が参加したところでこっちが人数有利なのは変わらないわ!」
妖&半妖「「それはどうでしょう…ねっ!!」」
ヒュンッ!!
2本の刀が霊夢に向かっていく。
霊夢「くっ!危ないわね!『封魔陣』!!」
霊夢も負けじとスペルカードで押し返す。
しかし、妖夢の刀で斬られてしまった。
霊夢「ちっ…やっぱりさっきまでのようにはいかないようね。」
魔理沙「仕方ない…霊夢、お前は先に行け!」
霊夢「はぁ!?あんたなに言ってんのよ!」
魔理沙「この銀髪野郎は私とレミリアでなんとかする。」
霊夢「でも、それじゃあんた達が…」
レミリア「大丈夫よ。私達を信じて。」
霊夢「…分かったわ。死ぬんじゃないわよ!」
そう言うと霊夢は階段を駆け上がっていった。
魔理沙「…行ったか。」
レミリア「さあ、続きといきましょうか。」
妖夢「…わざわざ人数有利を無くすなんて…相当自信があるようですね…」
レミリア「当たり前じゃない。紅魔館の主であるこの私が貴方如きに負けるとでも?」
妖夢「…その言葉、そっくりそのままお返しします!!断命剣『冥想斬』!!」
妖夢が刀を掲げると、その刀が緑色の光を纏い、やがて巨大な光の刀と化した。
妖夢「はぁーっ!」
そしてそのままレミリアに向かって斬りかかった、
レミリア「神槍『スピア・ザ・グングニル』」
ガギィン!!
レミリアがスペルカードを唱えると、巨大な紅い槍が出現し、妖夢の刀とぶつかり合う。
半妖「私のこと、忘てませんか?」
レミリア「っ!しまっ…」
妖夢と睨み合っている内に後ろから半霊の妖夢が迫ってきており、レミリアにとっては完全に不意を突かれた形になってしまった。
魔理沙「させないぜ!恋符『マスタースパーク』!!」
半妖「!!」
ミニ八卦路から巨大なレーザーが放たれ、半霊妖夢へと向かっていく。
それを半霊妖夢は間一髪で避ける。
魔理沙「お前は私が相手してやるぜ。」
妖夢「減らず口を…!」
ヒュンッ!!ヒュバッ!!
魔理沙「っとお!魔符『ミルキーウェイ』!!」
斬撃の嵐を躱し、スペルカードを宣言する。
すると大小様々な星形弾が半霊妖夢へと向かっていった。
半妖「舐めるな!!」
しかし半霊妖夢に星形弾は全て切り落とされてしまった。
魔理沙「マジかよ、これもダメか…」
半妖「妖怪が鍛えたこの楼観剣に、斬れぬものなど、あんまり無い!」
魔理沙「少しはあるのかよ!」
そんなツッコミをしながらも魔理沙は半霊妖夢に向かって弾幕を撃ち続けるが、ことごとく斬り捨てられてしまう。
魔理沙「くっそぉ…どうしたものか…」
半妖「貴方の攻撃など通用しません。いい加減諦めては?」
魔理沙「…残念だが、弾幕ごっこで諦めるのは私のプライドが許さないんでね!」
魔理沙は再び弾幕を放つ。
半妖「無駄なことを…」
ドンッ!!
半妖「何!?」
突然弾幕が爆発し、辺り一面に煙が漂った。
半妖「ええい、鬱陶しい!!」
ズバババババッ!!
半霊妖夢は刀で煙を振り払っていく。
だが、魔理沙の本当の狙いは違った。
半妖「っ!?いない!?」
魔理沙「こっちだぜ!!」
いつの間にか後ろに回っていた魔理沙に気付くことが出来ず、半霊妖夢は素早く反応することが出来なかった。
魔理沙「これで決める…!彗星『ブレイジングスター』!!」
ゴオォォォォォォォォォォォォッ!!
ミニ八卦炉を反対方向に構え、そこからレーザーを噴射し猛スピードで半霊妖夢に突っ込んでいく。
半妖「させない!!『冥想斬』!!」
ガギィィィィン!!
妖夢と魔理沙のスペルカードがぶつかり合う。
半妖「ぐ…ぐぐぐ…」
徐々に半霊妖夢の刀が押されていき、最終的に勝ったのは…
魔理沙「うおおおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ドォォォォォォォン!!
半妖「きゃぁぁぁぁぁ!!」
魔理沙だった。
押し負けた半霊妖夢はそのまま吹っ飛ばされ壁に激突し元の半霊の姿へと戻った。
魔理沙「ふぅ……ふぅ……なかなか手強かったぜ。さてと、レミリアの方は大丈夫かな…」
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一方その頃レミリアは…
レミリア「あらあら…やるじゃない、半人前の癖に…」
妖夢「その余裕、すぐに消しとばしてあげます!人鬼『未来永劫斬』!!」
無数の斬撃がレミリアに襲いかかる。
レミリア「紅符『スカーレットシュート』」
レミリアもスペルカードで対抗する。
互いの弾幕が激しくぶつかり合う。
ドォォォォォォォン!!
レミリア「ふふふ、その程度?」
妖夢「舐めるな!天上剣『天人の五衰』!!」
レミリア「っ!!」
一瞬、時の流れが遅くなるような感覚。
次に感覚が戻った時には、レミリアの周りには大量の弾幕が張られていた。
レミリア「幻術かしら?でも、この程度なら簡単に…」
妖夢「そこだっ!」
レミリア「!くっ!」
弾幕の間から妖夢本人が斬りかかってくる。
それをレミリアはなんとかグングニルで受け止めた。
レミリア「危ないことしてくれるじゃない。当たったらどうするのよ。」
妖夢「当たるようにやってるんですけどねっ!」
ヒュンッ!
レミリア「ワンパターンね…結局刀を振ることしか出来ないなんて。」
妖夢「誰が武器が刀だけだと言いました?」
レミリア「なにをいっ…」
ドゴッ!
レミリア「うぐっ!?」
ゼロ距離からの蹴りをモロに喰らい、レミリアは後ろへ吹っ飛ばされた。
妖夢「勝手な思い込みには気をつけることですね。」
レミリア「こいつ!!」
レミリアは再び妖夢に向かっていき、槍を振り回す。
レミリア「このっ!なんで当たらないのよ!」
妖夢「ワンパターンなのは貴方の方ではなくて?」
レミリア「くっ…これで堕ちなさい!!」
ブォンッ!!
レミリアが投げた槍が妖夢目掛けて飛んでいく。
それを妖夢は飛んで避ける。
妖夢「ふん…やっぱりこんなものですかね…」
レミリア「それはどうかしら?」
パチンッ
妖夢「なっ!?」
レミリアが指を鳴らすと妖夢の周りに大量の弾幕が張られた。
妖夢「くっ…さっきの槍は視線誘導にための罠…!?ならば…『未来永劫斬』!!」
無数の斬撃がレミリアの弾幕を斬り裂く。
妖夢「ふぅ……なんとかなりました…」
レミリア「ふふふ…」
妖夢「な、なにを笑っているんですか!」
レミリア「なに勝手にあれで終わりだと思っているのかしら?」
妖夢「どういうことで…っ!」
ビュウンッ!!
妖夢「ぐうっ!?」
どうやら時間差で飛んでくる弾幕も仕掛けてあったようで、妖夢は反応しきれずに当たってしまう。
レミリア「貴方さっき、『勝手な思い込みには気を付けろ』とか抜かしてたわよね?」
妖夢「こいつ…斬る!!」
ヒュッ!!
妖夢「とらえた!!」
妖夢の振った刀は見事にレミリアをとらえた。
しかし…
バサバサバサッ
妖夢「なっ!?」
突然レミリアが蝙蝠の群れとなり、群れは飛んでいってしまった。
妖夢「!!まさかっ…」
レミリア「残念だったわね!!それは囮よ!!」
後ろからレミリア本体が叫ぶ。
そして、スペルカードを唱える。
レミリア「神槍『スピア・ザ・グングニル』!!今度こそ堕ちなさい!!」
ブンッ!!
ゴォォォォォ……
レミリアが投げたグングニルは一直線に妖夢へと向かっていき…
妖夢「きゃああああああああ!!」
レミリア「貫けえええぇぇぇぇぇ!!」
ドォォォォォォォォォン!!
見事妖夢を貫いた。
槍に直撃した妖夢はそのまま力なく倒れ、地に伏した。
レミリア「ふぅ…まさかここまでやるなんてね…」
魔理沙「おーい!レミリアー!」
レミリア「あら、魔理沙。そっちも終わったかしら?」
魔理沙「ああ、中々強かったぜ!」
レミリアが妖夢を倒したところで、レミリアと魔理沙が再び合流した。
魔理沙「しかし霊夢の奴、大丈夫かな…」
レミリア「そうね、こんなことしている場合じゃないわ。早く霊夢のところに行かないと!」
魔理沙「そうだな!よーし、待ってろよ霊夢!」
そういうと2人は階段を登っていった…
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ーー幻想郷 紅魔館ーー
美鈴「お嬢様、大丈夫かなぁ…」
美鈴は門の前で考え事をしていた。
すると突然門が開き、コートとマフラーをしたジークが出てきた。
美鈴「あら、ジークさん。どうしました?」
ジーク「ああ、実はレミリアのことが気がかりでな…バレないように見にいこうと思ったんだ。」
美鈴「ふふ、ジークさんって意外と心配性なんですね。分かりました。どうかお気をつけて…」
ジーク「ありがとう、行ってくる。」
そう言ってジークは飛び立った。
美鈴「なんだか初めてのおつかいみたいだなぁ…さて、ジークさんとお嬢様が帰ってくるまで、私が館の面倒を見なきゃ。」
美鈴はしばらくの間館の門番を妖精メイドに任せ、館の中に入っていくのであった。
はい、今回の話は終了です。
1ヶ月って早いね。
この前更新したと思ったらすぐに1ヶ月経ってるもんね。
にしても妖夢戦あっさりすぎたかな…
2パートぐらいに分けてもよかった気がしてきた。
次の更新は定期テストとかでまた1ヶ月後とかになるかもしれませんが読んでいただけると嬉しいです。
ではまた次回ーーーーー