原作が予想出来ない展開ですので、見切り発車上等で投稿しちゃいます!
・・どこだここは?
穏やかな風が吹く草原に俺は立っている。
見渡す限り緑に溢れていて遠くには湖らしき大きな水の塊が見えた。
目に優しい光景と肌に優しいそよ風によって心が穏やかになりそうになるがそんな場合じゃない。
マジでここどこ!?
まさかの非常事態にパニックになりそうだ。
今の俺の脳内は?で占められている。そりゃそうだ。
だってさっきまで自室でゲームしていたはずなのに今は何故か草原に立ってるんだもんよ。
今日は、休日だった。
それは何かとストレスの多い現代人が日頃の枷から解放される素晴らしき日。
誰もが鬱憤を晴らすが如く遊びほうけるものだが、インドア、というより引きこもり予備軍の俺はそんなリア充活動とは無縁でひたすらゲームに明け暮れる日。
その日も懲りずにプレイ三昧してたはずだ。
プレイしていたのは説明不要な超人気ゲーム『モンスターハンター』
と言ってもここはパニックになりつつある自分を落ちつかせる意味でも説明しておこう。
『モンスターハンター』
通称『モンハン』と呼ばれるこのゲームは、簡単に言えばプレイヤー操作のモンスターハンターが己の娯楽と欲のために哀れな生き物達を狩りまくる超鬼畜ゲームである。
とまあ簡単に説明してみたもの俺の独断と偏見が過分に入り混じったものになってしまったが、あながち嘘でないのが恐ろしい。
えーと、そんなこんなで昨日からオールでその『モンハン』をやってた俺は、襲い来る睡魔と戦いつつ、ついにあるモンスターを討伐したんだった。厄介な能力のせいで毎度ロクなダメージを与えられず惨敗していたから喜びも一押しで飛び上がって喜んだものだ。
その時だった。
ふいに俺の耳に声が聞こえてきたのは。
“君に決めた☆”
少年の声だった気がする。
その声は某ポケットなモンスターを繰り出しそうなセリフを言ってた気がする。
その声を聞いた直後、俺の意識が徐々にブラックアウトしていき、次に目を開けたらこの草原に立っていたという訳だ。そして現在に至る。
・・ふむ、我ながら意味が分からない。
どうやらオールが祟ったらしい。寝不足による幻聴、そのせいで今は白昼夢を見ているのだろう。
そうだ、そうに違いない。夢だと分かってしまえば話が早い。
一度目を覚まして、二度寝しよう!
そしてまたゲーム三昧だ!
そう思い、頬を引っ張るため手を伸ばす、が途中で止めた。
・・・え?何この手?すっげえメタリックなんですけど?
俺こんな中二的センスなものつけた覚えはないぞ。
穴が空きそうな程、食い入るように目を見つめる。
自分の手だと思っていたそれは、灰色の金属のようなメタリック素材に覆われており、指が鉤爪のように先端が鋭くなっている。一目で人間の手ではないと理解出来る。
それがどういう訳か、俺の手なんですけど・・・。
いやいやいや、ないって。これは夢!そう夢なんだ!
現実から目を逸らすように俺はすぐさま手を下げて視界から外す。
そして出来るだけ手を見ないように顔を背中の方に動かすと一面灰色が映った。
よく見るとそれはドラゴンがつけてそうな大きな翼だった。その付け根の方を何気に見てみると俺の背中についている。試しに翼に意識を向けたら、バサァと翼が大きく広がった。
それだけじゃない。更にその後方、翼の後ろには灰色長い紐のような何かがゆらゆら揺れている。
尻尾だ。灰色に覆われたそれが俺のケツについている。こっちも何故か俺の意識した方向に揺れる揺れる。
「・・・・・・」
いやいやいやいやいやいや!ねえって!これはねえって!
え?何?俺の身体どうなってんの!?てか、これ俺の身体!?
お、おおお落ち着け!これは夢だ!
そもそも俺は人間だ!厳密に言うとぼっち&引きこもり予備軍な人間だ。
だから自分の身体がおかしくなるような事なんてない。
と、とにかく鏡!落ち着くためにも今どういう姿になっているか確かめる必要があるが、ここは草原。
見渡す限り緑一色なこの空間に鏡なんてあるわけ・・あ。
そういや遠くに湖があったことを思い出し、顔を上げるとさっき見た時と同じようにそこに湖があった。
見た感じここからかなり距離があるみたいだが背に腹は代えられない。あそこに向かおう。
そう決めるな否や、少しでも距離を縮めるために地面を踏みしめて駆け出した。
うお!?
視界が揺れる。思った以上に湖との距離が縮まっている。
これならすぐにたどり着けそうだ。しかし俺はこんなに早く走れたっけ?
あと・・今さ、俺四足歩行で走ってません?
おかしいな。地面を踏みしめる感触が四つするんだけど。
あと、足音。地面踏む度にズシン、ズシンって、ヤバい音がしてるんだけど。
俺太った?いくら引きこもりがちでもこんな地響き起こすほど急激に太った覚えはないんだけど・・。
そして更にもう一つ。これだけ勢いよく走っても全く息が切れない。
万年運動不足のこの俺が・・?
一度考えだしたら止まらない疑問の数々だが、そうこうしてる内に湖に到着した。
正直覗き込みたくもないが、そうは言っていられない。
疑念を解消するには自分の姿を確認するしかないのだ。
覚悟を決めた俺は、そっと顔を水面に近づける。
「・・・・・」
水面に映り込んだ顔は人の顔ではなかった。
その顔は灰色の甲殻に覆われ、瞳が青く光っている。
口なんて鋭い歯がびっしり生えそろってるし、どう見てもこれあれだ。
俗に言うドラゴンって奴の顔。
しかもこの顔見覚えがある。
というかさっき俺が『モンハン』で狩ったモンスターそのものじゃん。
何これどうなってんの!?
てか、そもそも平均(と信じたい)的な俺の人間の顔はどこいった!?
自分の顔を探すためキョロキョロと辺りを見渡すように顔を動かすと、水面に映るゴツイ顔も同じように顔を動かす。
「・・・・・」
恐る恐る口を開けてみると水面に映るゴツイ顔も同じように口を開けてその鋭い牙を俺に向かって見せびらかしている。
「・・・・・」
更に試しに水面に向かってウインクしてみると、目の前の不気味に光る青い目が片方瞑られている。
俺がやる事成す事、全て水面のゴツイ顔がマネするかのように同じ動作を行っているのだ。
「・・・・!」
ここで俺はとある考えに行き着いた。
メタリックな甲殻の手
人間には生えていないはずの翼と尻尾
四足歩行のダッシュ
そしてなにより自分の顔を覗き込もうとして映った見覚えのあるドラゴンの顔
こ、これは・・まさか!
「ギャオオオオオオオオオオオオオオオ!?」
驚愕の事実に俺は口から悲鳴が出るも、出てきたのは咆哮とおぼしきもの。
その咆哮はかなり遠くまで届いたのか、数キロメートル先で休憩していたらしい鳥たちが一斉に羽ばたいた。
しかしそんな事どうでもいい。
それよりこっちの方が問題だ!
俺・・俺・・『クシャルダオラ』になっとるやんけえええええええええええ!?
という訳で始まりました!
クシャル君の進撃冒険譚!
次回から本格的に進撃世界と絡んでいきます!
何故鋼龍にしたのか?
だって好きなんですよねクシャルダオラ。
ちなみに作者が好きなモンスターはネルギガンテですけどw