わたしたちのお母さんは精霊なんだよ   作:六導

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Requiemのダイスはなかなか欲しい目が出なくて何度かループしてしまった。ある意味、高難度行くまで高難度でしたね。
まぁ、それはそれとしてエリセちゃん可愛いな




第二話

光が収まるとそこには肌の露出が多い衣装を纏った、短め銀髪にアイスブルーの瞳の幼い少女が一人立っていた。

 

「え、まさか、召喚に成功したんですの?ほんとうに?」

 

正直に申しますとまさか、一度目で召喚できるとは思っても見なかったのすが

 

「うん、本当だよ。おかあさん(マスター)」

 

その声はとても幼くそしておかあさんとマスターを同時に発声したような奇妙な声だった。

 

「本当に私がマスターでいいんですの?というかお母さん!?」

 

「そうだよ!わたしたちのおかあさん(マスター)だからおかあさん(マスター)だよ!」

 

そういって私に駆け寄ってくる子を私は拒むことは出来ずに自然に抱きしめてしまい、それによってその子はより一層嬉しそうに顔を私のお腹の辺りにすりすりと擦りつけて甘えてくる。

その仕草に私も母性を刺激されてしまうがひとまず確認することが幾つかあるので私はその子を話かける。

 

「まぁ、そのお母さんについては後でもう一度ゆっくり話すとして、まずは貴女のお名前を教えていただいても宜しいですか?私の名前は時崎狂三といいますわ」

 

召喚された子の目線に合わせるように私はしゃがみ込んでからもう一度顔をよく見る。小さな傷がある以外は本当にただの子供のようだ、しかしその内には私やこれまで出会った精霊とはまた別の力のようなモノを感じる。

確かにこの子は人間ではなくサーヴァントと呼ばれる者なのだろう。

だから私はあの召喚によってどんなサーヴァントを召喚したのかを知るためにまずは名前を尋ねてみることにした。

 

「うん、そうだね。わたしたちのアサシンのサーヴァントで真名はジャック・ザ・リッパーだよ。おかあさん(マスター)」

 

その名前は知っている。

確か1888年に少なくとも5人の女性を殺したとされる連続殺人鬼、そして何よりも有名なのは人種や性別するらも謎に包まれ未だに犯人が誰か分かっていないという点だろう。それがこんなにも幼い少女だとは驚きであるがそれを顔には出さず笑顔で私は話しかける。

 

「分かりましたわ。取り敢えず私は貴女の事をアサシンと呼ぶべきでしょうか?それともジャックと呼んだ方が宜しいんでしょうか?」

 

「う〜ん、わたしたちは別にアサシンでもジャックでもいいよ。おかあさん」

 

「あら、そうですの。なら私はこれから貴女の事をジャックと呼びますわね」

 

「うん、それでいいよ。おかあさん それとあの人から令呪を取っておかあさんにあげるね」

 

そう言ってジャックは気絶したフリをしている豹馬を指差した。

先ほどの召喚した時に目を覚まして気を伺っていたようだが豹馬は自身の置かれている状況の不味さに気付いたようで急いで逃げるために立ち上がろうとしたがそれは叶わずに倒れ込んだ。

なぜなら彼が力を入れるべき片足はもうなかったからだ。

正確には右膝から下が綺麗に切断されていた。

 

「もう、動かないで。大人しくおかあさんにソレを渡してね」

 

痛みで喋ることすら困難な豹馬に血のついたナイフを持ったジャックがいっそ愛らしさすら感じる声でお願いするが

 

「れ、れいじゅをも・・・」

 

それでも最後の抵抗を試みようたした豹馬だがそれは目の前の存在には余りに遅すぎるのであった。

ジャックはナイフを使って下顎と令呪のある右手を切断し、右手は床に落ちる前にキャッチし、下顎はそのまま床にぐちゃっと音を出して落ちた。

声にならない呼吸音が部屋中に響き渡り、辺りを転げ回り真っ赤な血で部屋を汚し、大きな物音を立てようとも彼が自ら張った音消しの結界によってこの部屋の異常を外の者が感知することはない。

そうした悲惨な光景を生み出したジャックは頬に血をつけて、笑顔で私に元に駆け寄ると

 

「ねぇねぇ、おかあさん今からわたしたちがおかあさんの手にコレを写してもいいかな?」

 

「そうですわね。このままだと私はジャックの正式なマスターになれないのでお願いしてもよろしいですか?」

 

私と話していた時は普通の子供のようだったが一度敵と認識した相手には容赦のない残虐性を見せるジャックに少し思うところがないわけでもないがそれを自分が言うのかと少し違う思ってしまい私は口には出さずにジャックの要求通りに手を差し出して令呪の転写を頼んだ。

 

 

 

結果だけ言うと令呪の写す作業は比較的すぐに済んだ。私の右手には赤い三角で構成された刺青があり、その周りはミミズが這ったような縫い目、その少し悪い見た目の処置に物申したいがジャックのもうやりきりましたといった顔にそれを言うことすらできずに私はこれから自分の治療をジャックにさせないようにすることを胸に誓うのでした。

 

「これで私は正式なマスターになれましたわね。ジャック」

 

「うん!おかあさんから凄く魔力が送られてくるのを感じるよ!」

 

「ええ、確かに私とジャックが繋がっているような感覚、これが魔力のパスというモノなんでしょうね。それでは彼にはもう要はないので」

 

と言って私の影であまり動かなくなった豹馬を食べる。

するといつもの食べるとは違う感覚を得た。

そう例えるなら一人の人間から多くの時間を得たような・・・

そこで私は気が付いた。

確か、魔術師は魔術刻印というモノを代々受け継いでいるのでしたね。

ならその掛けた分の時間を普通の人間よりも多く私は補充できたという訳ですわね。

これは素晴らしい発見ですわ。

と私が喜んでいるとジャックが少し頬を膨らませて私に抗議する。

 

「もう!おかあさん!全部とっちゃうなんてひどいよ!」

 

とプンスカといった感じで怒っていた。

 

「あらあら、それは申し訳ないですがこれも私の時間を補充するためなので許して下さいな」

 

「む〜ん。じゃあ、その代わりにもう一回ぎゅうって、してほしいなぁ」

 

本当に可愛い子ですわね。

私はジャックの言う通りにぎゅうっと抱きしめる。 

そうして10分ほど抱きしめた辺りでようやく機嫌が直ったジャックが私に対しての疑問を口にした。

 

「ねぇねぇ、そういえば。おかあさんって人間じゃないよね?」

 

小さな子がおかあさんに質問するように聞いてくるジャックに私はこの子のマスターになったのだから説明する必要があるだろうと思い私はジャックの質問に答えることにした。

 

「ええ、そうですわ。私は精霊ですの、でも物語に出てくるような精霊とはまた違うと思いますわ」

 

「ふ〜ん。そうなんだ。じゃあこれからどうするの?おかあさん」

 

「そうですわね・・・まずは、旅行の準備をしませんといけませんわね」

 

と言って私とジャックはこれから行われる聖杯戦争の準備の為に血だらけの真っ赤な部屋を後にするのだった。

 

 

 

この後、私の時間を補充するためにいくつかの非合法の店の人間を襲うのだがその際に私はジャックからおかあさんは大食いだねという不名誉な称号をもらうのだった。

 

 

 




今回のジャックちゃんは狂三から十分過ぎる魔力をもらっているのですが狂三が大量に時間を消費してしまうのであまり犠牲者の数は変わらないかもですね。
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