軍事国家、作ります!   作:たーなひ

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前半はマジで原作沿ってるだけなんでつまらんかもです。


…これは、プレイヤーの匂い!

ンフィーレアが攫われた。

 

ハムスケの登録に1時間以上もかかってしまい、途中から合流したリイジー・バレアレと共にンフィーレアと合流する予定だったが、店に到着すると三体の動死体(ゾンビ)ーーペテル、ルクルット、ダインであったーーが襲って来た。

残りのニニャは見るも無惨な姿で殺されており、遊び半分で殺されたのは明確だ。

彼らの冒険者プレートが無いことから、狩猟戦利品(ハンティング・トロフィー)として持ち去ったと思われるので〈物体発見(ロケート・オブジェクト)〉で居場所を割り出す。

 

〈物体発見〉が示したのは墓地のようだ。

千里眼(クレアボヤンス)〉を使って様子を覗いてみたが、数千はゆうに超えるアンデッドの大軍がおり、その中心にはンフィーレアが居た。下手人も墓地に居るというのは確定だ。

 

 

ピンチに陥っていた衛兵達をカッコよく助けて、アンデッドをなぎ倒しながら進んで行く。

 

最奥の霊廟に到着すると、数人の男と思しき人影が円陣を組んでおり、近づいて来たモモンを見やると一人の男が中心の男に「カジット様、来ました」と話しかけた。

馬鹿確定……と心の中で溢しながら、彼らに話しかける。

 

 

「やぁ、良い夜だな。つまらない儀式をするには勿体なくないか?」

 

「ふん……儀式に適した夜か否かは儂が決めるのよ。それより、おぬしは一体何者だ。どうやってあのアンデッドの群れを突破してきた」

 

カジットとやらがモモンに問いかける。

 

「依頼を受けた冒険者でね。ある少年を捜しているんだ……名前は言わないでも、分かるだろう?」

 

「…おぬしたちだけか?他には?」

 

「私たちだけだよ。飛行の魔法で一気にね」

 

「偽りだな。そんな筈がない」

 

「信じる信じないはそちらの判断に任せるさ。それよりも少年を無事に帰せば、死なずに済むぞ?カジット」

 

自らの名前を呼んだ愚かな弟子を見て、こちらに問いかける。

 

「ーーおぬしの名は?」

 

「その前に聞かせてもらおうか。そちらにはお前達以外にも刺突武器を持った奴もいるはずだが……伏せておくつもりということか?それとも私たちが怖くて隠れているのか?」

 

「ふふーん、あの死体を調べたんだー。やるねー」

 

突如、霊廟から女の声が響いた。

 

「おぬし……」

 

「いやー、バレバレみたいだしさー。隠れててもしょうがないじゃん、大体さぁー、〈生命隠し(コンシール・ライフ)の魔法が使えないから隠れていただけじゃーん。……それでそちらさんのお名前を聞いても良いかな?あ、私はクレマンティーヌ。よろしくね」

 

「……聞いてもしょうがないとは思うが、モモンという」

 

「儂は聞いたことがないが……おぬしは?」

 

「私も知んなーい。一応、この都市の中の高位冒険者の情報は集めたんだけど、その中にモモンって名は無かったよ?しかしどうやってここが分かったのさー。地下下水道ってダイイングメッセージを残したのにー」

 

「そのマントの下に答えがある。それを見せてもらおう」

 

「うわー変態ー。えろすけべー……なーんてね。これのこと?」

 

クレマンティーヌがマントを捲ると、鱗のように貼り付けられている数々の冒険者プレートがじゃらりと音を立てる。

 

「それが……お前の場所を教えてくれたんだ」

 

何を言っているのか理解出来ないという顔をするクレマンティーヌだが、こちらも丁寧に説明する気は無い。

 

「……ナーベ。お前はカジットを含めたそっちの男たちを相手にしろ。私はあの女を相手にする」

 

「畏まりました」

 

カジットが怪しい笑みを浮かべ、ナーベは冷たい視線を送る。

 

「……クレマンティーヌ。私たちはあちらで殺し合わないか」

 

それだけ言って歩き出すと遅れて足跡も付いてきており、クレマンティーヌは付いて来てくれたようだ。

 

 

少し歩いたところで、ナーベ達がいる辺りで雷光が弾けた。

それを合図にしたかのように二人は向かい合う。

 

 

「そーいや、あのお店で殺したのはお仲間?もしかして仲間を殺されて怒っちゃったー?」

 

嘲るように笑みを浮かべるクレマンティーヌは続ける。

 

「うぷぷぷ、大爆笑だったよ、あの魔法詠唱者(マジック・キャスター)。最後まで助けが来るって信じてたみたいよー。あの程度の体力で、助けがくるまで私の攻撃受けて生きてられる筈がないじゃない。……もしかして助けってあなた?ごめんねー、殺しちゃって」

 

「……いや別に謝る必要は無い。しかし、あいつらは私の名声を高める道具であった。宿屋に帰れば私の活躍を幾人もの冒険者に聞かせたはずだ。そんな私の計画を妨げたお前の存在は非常に不愉快だ」

 

「そうなんだー。嫌われた私、可哀想ー。ちなみにこっちに来たのは間違いだよー。あの美人さん、魔法詠唱者でしょ?それじゃカジッちゃんに勝てない訳よー。もし逆だったら運がよければ勝ったかもしれないけどね。まぁ、私に勝つのはあの女じゃ、無理でしょうけどねー」

 

「ナーベでもお前程度には勝てるだろうよ」

 

「ばっかだなー。魔法詠唱者ごときが私に勝てるはずがないじゃん。スッといってドス!これで終わりだよー。いつもねー」

 

「なるほどな。お前はそこまで戦士としての自分に自信を持ってるわけか……」

 

「ええ、もっちろん。この国で私に勝てる戦士なんて殆どいないわねー。この国で私とまともに戦えるのは7人。ガゼフ・ストロノーフ。蒼の薔薇のガガーラン。朱の雫のルイセンベルグ・アルベリオン。白銀のロゼル・ラジリア。兵士長のジルケット・メロリアル。そして引退したヴェスチャー・クロフ・ディ・ローファン。でもさぁ、本気で私に勝てる筈がないじゃん。たとえ私が国から与えられたマジックアイテムを捨てた後でもねぇ」

 

 

結構多いな…とモモンは思ってしまったが、口には出さない。

気持ちが悪いほど釣り上がった笑みでクレマンティーヌは続ける。

 

 

「てめーのヘルムの下にどんな糞ったれな顔があるかしれねぇが、この!人外ーー英雄の領域に足を踏み込んだクレマンティーヌ様が負けるはずがねぇんだよ!」

 

 


 

 

「モモン?」

 

「はい。最初の仕事で森の賢王を従え、エ・ランテルの墓地騒ぎを瞬く間に解決したそうです」

 

森の賢王については前々から把握してはいた。エ・ランテルの冒険者の間ではそこそこ有名な魔獣のようなので探らせたのだが、レベルは30前後で大した事が無かったので放置しておいた。

エ・ランテルの墓地騒ぎというのは、エ・ランテルで有名な薬師であるリイジー・バレアレの孫ンフィーレアが攫われて、アンデッドが墓地に大量発生したというものだ。主犯はズーラーノーンの幹部二人だが、内一人が元漆黒聖典であることは調べがついている。

 

漆黒聖典はこの世界ではまさに人類最強の部隊だ。元とは言え、第九席次だった彼女に勝てる存在などそうはいない。

モモン……そしてアインズ・ウール・ゴウン……。

別のギルドの可能性……いや、仲間の可能性もあり得るか?同一人物の可能性も考えられる。モモンに仕事を依頼していたンフィーレアに接触してみる……いや、それほど大した情報をただ一度仕事をしただけの人間に渡すはずも無いか。もし渡ったとしたら口封じをしてしまうはずだ。

 

アインズ・ウール・ゴウンの足取りが掴めない以上は、モモンから辿っていくしかないか。

 

 

「…モモンについて調べろ。ただし絶対に勘付かれるな。最大限の警戒で事に当たれ。バレさえしなければ構わないからそれだけは絶対に無いようにしろ」

 

「はっ!」

 

「それと、確か主犯二人の死体も兵士達が確保していたはずだな?」

 

「はい」

 

「ならそれらも回収して来てくれ。尋問出来そうならかなり有益な情報が手に入るはずだ」

 

「畏まりました」

 

般若と共にエ・ランテルに潜入していた火男が捜査に戻っていく。

 

 

グレートソードを持った超級の黒鎧の戦士……か。

あのギルドのワールドチャンピオンは、確か純白の鎧の聖騎士だったはずだ。

対照的な黒というのは安直だが、プレイヤーの目を欺くという意味では意味のある手だ。

ワールドチャンピオンの可能性……いや、その時はその時だな。

 

 

 

『がぶりえる王』

 

耽っていると、突然〈伝言(メッセージ)〉が届いた。

この声は、法国に潜入させている者の声だ。

 

「どうした?」

 

『強大なヴァンパイアが出現し、漆黒聖典の“巨盾万壁”と“神領縛鎖”が死に、“ケイ・セケ・コゥク”を使ったカイレが重症だそうです』

 

「……何?」

 

また漆黒聖典が死んだのか?どうなってる…インフレし始めたのか…?それともこれもアインズ・ウール・ゴウンのメンバーか?はたまたNPCか……?

 

「…それでどうなった?支配には成功したのか?」

 

『いえ、魅了状態で命令がなされないまま放置されているようなので、恐らくは自衛状態に入っているのかと思われます。そこで神領縛鎖が捕縛を試みて殺されたようです』

 

「なるほど。……確か、アインズ・ウール・ゴウンを災厄の竜王の復活だと判断して送り込んでいた部隊だったな?」

 

『左様でございます』

 

「ふむ……第一席次も居たはずだが彼が撤退を判断したということか?」

 

『そのようです』

 

神人である第一席次がそう判断せざるを得ないということは、間違いなく100レベルはあるヴァンパイアということになる。

 

 

アインズ・ウール・ゴウン、モモンに続く第三の手掛かりだ。

 

ワールドアイテム『傾城傾国』を使用したのであれば、それを解除するのはワールドアイテムを使うか一度殺して復活させるかの二択しかない。

ワールドアイテム全部を把握しているわけではないが、二十のアイテムがどこのギルドにあるのかぐらいは把握している。ワールドアイテムを使用するのであれば、その瞬間を観察していればギルドの正体も掴めるかも知れない。

一度殺すという手段を取るにしても、戦闘データが取れるのは非常に大きい。

 

モモンについても調べたいが、こちらの方が魚は大きそうだ。

釣り上げるまではいかなくとも姿だけでも確認しておきたい。

 

 

「法国の方針はどうなった?」

 

『手を出さなければ動かないので、現状は放置だそうです』

 

「なるほど…」

 

ならば監視をつけておけば問題無いか。

警戒して御庭番衆を使わなければならないのが面倒ではあるが仕方が無いだろう。これほど大きな手掛かりだ。なんとしても情報を掴んでおきたい。

 

 

「一応聞いておくが、アインズ・ウール・ゴウンについて俺に聞く流れにはならなかったのか?」

 

『はい、彼らも我々を警戒しているようです。……誘導しましょうか?」

 

「いや、必要無い。聞いてくるなら答えは用意してあったが、聞かないなら別に構わんよ」

 

『畏まりました』

 

「知らん」と答えて、俺が覚えてないということは大した事がない…っていう風に誘導して当て馬にする予定だったんだが…まぁそれは良いだろう。

 

 

「報告は以上か?」

 

『はい』

 

「よし。なら仕事を再開してくれ。頼むぞ、()()()()()

 

『はっ!お任せ下さい』

 




法国のスパイって行政機関長だったんですねぇ…。
神官長じゃない理由は、六色聖典として所属していたり信仰系魔法を使えないといけなかったりしないといけなかったので諦めたという感じです。
法国(だけじゃないけど)の情報筒抜けなのヤバすぎファンタスティックエブリデイ。
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