軍事国家、作ります!   作:たーなひ

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はーい、序盤元気マンでーす。
今日だけでこれ入れて三話目なんで、まだ見てない人いたら先にそっち見て下さいねー。


交渉(?)

国交を結ぶために周辺国家に使者を送ることは確定したが、問題はだれをどこに派遣するのかだ。

普通なら法国、王国、帝国、竜王国全てに使者を送るべきなんだが、如何せん今の状況は普通とは言えない。

 

一気に全部の国に送って全ての国と敵対するようなことになるのはさすがに不味い。他にプレイヤーがいる可能性まで考慮するなら一つずつ処理していき、できるだけ敵を作らない方が良いに決まっている。

 

一つ目の国で要領を掴み、最悪一つ目で失敗してもその反省を活かし次の国は成功させる。こうすれば一度に多くの敵を作らずに済む。

そもそも戦争というのは、基本的に互いの利益がぶつかり合って生まれるものだ。今回においては、互いに得体の知れないものを回避出来るというメリットはある。だから交渉で大失敗するようなことさえなければ、腹の中はともかく敵対せずに済むはずだ。

 

 

さて、となると最初にどの国に使者を送るのかだが、この周辺で最も力を持っているのはスレイン法国だ。

だから俺は最初は法国に使者を送ろうと考えている。

なぜなら、他の三国には、あまりいい返事を貰える気がしなかったからだ。

というのも、他の三国は法国と敵対したくないのだ。もしウチが法国に喧嘩を売った際に、その国にとって国交があるというのは非常にディスアドバンテージになる。

もし先に三国に使者を送ればこう返事をするだろう。「法国が良いって言ったら良いよ」と。

だから、最初に法国に使者を送って他国との交渉を有利にできるようにしようと考えたのだ。

逆に言えば法国に断られれば三国にも断られやすくなるということにもなるが、それに見合うだけのアドバンテージはある。ハイリスクハイリターンというやつだ。

 

 

次は使者だが…うーん。俺が行ったほうが良い………よね?さすがにこれをNPCに任せられるかといわれると………。ねぇ?

 

 

ということでカルロスに相談してみたんだが、俺が直々に出るというのは反対されてしまった。王が直々に出るというのは軽んじられるというのだ。

俺からすれば対外的な王の面子なんてどうでもいいんだが、カルロス的には断固反対らしい。

エリカにも聞いてみたが、俺が軽んじられるのは我慢ならないらしい。

お前ら俺の事大好きかよ~。

 

 

だがカルロスも誰かに任せられるとは思っていないようだ。将軍達は漏れなく脳筋戦闘狂集団だからなぁ。

カルロスに任せたいのは山々なんだが、法国は人間至上主義なので死者の大魔法使い(エルダーリッチ)のカルロスは不味い。それで言えば俺も人間ではないが、翼を隠せばほぼ人間だからバレないだろう。

カルロスも幻術で顔を隠せないこともないが、バレたときが大変だ。

 

となると俺が行くしかないんだが、カルロス達の主張も分からないでもない。

 

どうすればいいのか………。

 

 

 

 

俺とカルロスが知恵を振り絞りながら唸っていると、ふとエリカが事も無げにこう言った。

 

 

「そもそも下手に出る必要あるんですか?」と。

 

 

 

____________________________________________

 

 

スレイン法国の駐屯基地の兵士は、かつてないほどの焦りを見せていた。

 

 

「ぐ、軍がこちらに進軍しております!!」

 

「何!?どこの軍だ!」

 

「わかりません!」

 

「国旗を掲げていないのか?」

 

「いえ、見たことのない旗でして………」

 

「数は?」

 

「目測で3万程度かと………」

 

上司の男は目に見えて少し安心した。

3万程度であれば、万が一戦闘が起きても、近くの都市から兵を借りれば十分に事足りる兵力だからだ。

 

だが、報告に来た男の顔は晴れない。

 

 

「………どうした?まだなにかあるのか?」

 

怪訝そうに上司の男が尋ねた。

 

 

「いえ………その………」

 

 

なかなか言い出さない部下にしびれを切らし、少し強めに問いかけた。

 

「どうした、早く言え」

 

「………見間違いかもしれないんですが………

 

 

  威光の主天使(ドミニオン・オーソリティ)を従えていました」

 

 

 

 

 

「は?

 

 

 み、見間違えじゃないのかね?」

 

「いえ………あの神々しき御姿は正しく伝承の最高位天使でございました………」

 

平時であれば間違いなく一笑しただろう。だが彼の緊迫した表情、かつてないほど慌ただしい基地、そして何より自身の直感が緊急事態を示している。

 

 

 

「………今すぐ本国に連絡を取れ!!」

 

 

 

 

 

 

 

都市の外壁近くまで進軍してきた正体不明の軍だが、今のところ武力行使にでる様子は無い。

 

男は少し安堵の息を吐きだす。あそこにいる最高位天使が動き出せば、抵抗する暇なく無く蹂躙されていただろうから。

 

周りを見れば、だれもが最高位天使に目を奪われており、涙を流すものもいる。

法国の兵士はほとんどが信仰系魔法詠唱者だ。法国の兵士にしてみれば、魔神をたおすほどの存在である威光の主天使はまさしく神のごとし存在なのだ。だからそれに目を奪われ涙を流すものがいるのは当然と言えるだろう。

 

 

 

一人の兵士がこちらに近づいてきた。おそらく先触れだろう。

 

 

「我々は神の国の使者として参った!我々に戦闘の意思は無い!がぶりえる王が貴国の最高権力者との会談を願っておられる!即刻お目通り願いたい!」

 

 

「………聞いたか。すぐに本国に伝えろ」

 

「は!」

 

 

とにかく本国に伝えて指示を仰ぐ必要があるので部下に報告させた。

 

 

さて、先触れの言葉を聞くに、彼らは『神の国』なる国家?の使いのようだ。神の国とは傲慢極まりないが、最高位天使を従えるだけの力を持っているということだろうか。そういえば、昨日突然カッツェ平野に国が出現したという噂を聞いていた。所詮眉唾だと決めつけていたが、もしかして彼らが………?

 

戦闘の意思は無いと言ったが、ただの建前だろう。追い返せばすぐに蹂躙を開始していたはずだ。

 

そしてどうやら『ガブリエル』なる王が来ているらしい。一国の王がわざわざ来るものなのだろうか。しかし、一国の王を外で寝かせるというのは失礼にあたるだろう。得体が知れないとは言え、法国が軽んじられる可能性がある。本国の判断にもよるが、念のため迎え入れる準備はしておいた方が良いだろう。

 

 

「現在本国に連絡を取っている!しばし待たれよ!」

 

「…了解した」

 

先触れは戻っていった。

 

 

 

 

 

一時間も経たないうちに本国から連絡があった。

『お通ししろ』とのこと。非常に早い判断だ。あらかじめ決めていたのだろうか。

 

それを伝えると、すぐに軍をほとんど帰してしまった。あの軍はどうやら圧力をかけるために連れて来ただけらしい。

残ったのは僅か8人だ。普通よりも大きく立派なグリフォンに乗っているのが彼らの言うガブリエル王なのだろう。

 

 

「ご案内致します」

 

他国の王を案内するのだ。これ以上に緊張することは2度とないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

特に何事も無く本国に到着した。

後は他の人間にかわってもらえるそうなので一安心だと安堵の息をこぼした。

 

 

 

 

__________________________________________

 

 

 

ふう。なんとか会談まではこぎつけられそうだ。

 

グリフォンロードに揺られながら、バレないように小さく体をほぐす。

グリフォンはおろか馬すらも乗ったことが無いのでかなり疲れた。グリフォンはまだ毛皮がふさふさで座り心地が良いが、馬ならかなり痛いんだろうなぁ…。

 

 

エリカの案は非常にシンプルで、武力を見せつけて強引にでもO☆HA☆NA☆SHIすれば良いとのことだった。

確かに、脅しというのは有効なテクニックだ。

後々の関係性を考えるなら最良とは言い難いが、一時的でも法国と国交を結べば他国とも交渉しやすくなるので悪くはない手だ。

 

 

そしてその一環として威光の主天使を侍らせて進軍したんだが、効果は絶大だった。

正直こんな雑魚天使で驚いてくれるのか不安だったが杞憂だったらしい。どうやら本当に魔法ーーだけじゃないがーーのレベルは低いみたいだ。

宗教国家なだけあって天使にはビビり散らかさずにいられないらしい。

 

 

 

 

さて、改めて今回の目的を説明しておこう。

 

目的は国交を結ぶこと。その中には国家として認めてもらうというのも含まれている。

国交が結べなくても、国家として認めてもらえれば大手を振って他国と交渉出来るので最低でも国家として認可してもらう必要がある。

 

一番最悪なのは取り付く島もなく却下されることだ。

 

それで言えば、武力行使してきたり危険因子として処理しようとしてくる方が好都合だ。

というのも先行している御庭番衆の3人によれば、潜入しても気づかれた様子が無いらしい。

見逃されているという可能性も無くは無いが、そこまで釣ってくるような敵ならもう完敗だと諦めるしかない。そもそも御庭番衆が見つけられないような奴の暗殺は防ぐことも出来ないからだ。まああいつらが3人でも発見出来ない奴なんて居ないはずなんだが……。なんたって100レベルの忍者だからね。

あいつらが見落としているという可能性は切ると、強者ーーー少なくとも100レベルあるような者はいないことがわかる。

なので襲われても返り討ちに出来るだろうし、こちらが攻め込める口実も作れるのだ。

 

といっても、もちろん最良なのは友好的な関係で国交を結べることだ。

 

 

ちなみに連れて来たのはエリカと六連星、そして御庭番衆の火男、般若、癋見。

これだけの戦力があれば、ワールドチャンピオンクラスが居なければ間違い無く生きて帰還できるだろう。

 

残りは厳戒態勢で守護にあたって貰っている。向こうに戦力が多い理由は単純で、ギルド武器があるためだ。あれを失うと『神の国』が無くなるからあちらを厳重に警備する必要があるのだ。

 

 

法国が恐らく一番最初で最後の難関だろう。竜王国はともかく、王国と帝国はまだ国力が弱いので国交を結ぶ相手は欲しいはずだから法国に比べれば簡単なはずだ。

 

 

 

 

「こちらになります」

 

案内してくれた人が扉を開けてくれる。

 

そして一歩を踏み出した。

 

 

目の前には7人の老人達。

 

 

……しっかり契約勝ち取って来てやるぜ!!(社畜感)




法国民「ふえ〜〜。てんしさんすごすぎるよぉ〜〜」

がぶ「おうコラ国王だせやコラ」


今はまだ筆が踊るように進むから良いけど踊り疲れたらどうなるんやろうね?
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