日曜の朝、起きるとココの姿がなかった
いつもなら、この時間には俺を起こすはずなのに
俺はココが心配になり、部屋の中を探した
燈(__どこだ?)
机の下とかにはいない
外に出るドアも窓も開いてない
つまり......
燈「ここだな。」
俺はそう呟きながら、
押入れを開けて中を見た
燈「え?」
ココ「にゃ~」
猫1,2,3「にゃ!」
最初に目に入ってきたのは、
少し疲れ気味なココ
そして、その周りには
小さなココに似てる猫が3匹
燈「ココ、お前。」
ココ「にゃ~!」
燈「そうかそうか。やっと。」
俺はココの頭を撫でた
ココはやっと、出産できたみたいだ
大きかったお腹は少し小さくなって
安心したような表情を浮かべてる
俺はその顔を見て、少し息をついた
燈(無事に終わってよかった。)
これでまた家族が増えたわけだ
また名前考えねぇとだな
燈「お疲れ、ココ。」
ココ「にゃ~」
燈「今日の飯は少しいいやつにするか。買ってくる。」
ココ「にゃ!」
燈「ふっ。」
俺は少し笑ってからその場で立ち上がり
財布を持って家を出た
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家を出て近くのペットショップに行き
いつもよりかなり高いキャットフードを買った
まぁ、生まれた子猫たちはまだ飯食えないし
ココだけに食わせるようだ
燈「__ん?」
家の前に来ると、
どこかで見たことがある姿が見えた
燈「何してるんだ、湊。」
友希那「あ、いたわ。」
燈「いたわじゃねぇよ。」
さっきまでオドオドしてたくせに
俺が来たら急に態度を変えやがって
燈「ココの様子を見に来たのか?」
友希那「ココ?」
燈「あー、あの猫の名前だ。」
友希那「じゃあ、それで合ってるわ。」
燈「そうか。」
俺はそう言って、
アパートの方に少し歩いた
燈「ついて来い。」
友希那「えぇ。」
湊はそう言って俺の後ろをついてきた
俺は湊を家に入れた
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家に入ると、俺は買ってきたものを机に置き
ココ達がいる押入れを覗き込んだ
燈「ココ、動けるか?」
ココ「にゃー!」
燈「おっと。」
友希那「久しぶりね。」
俺はココを膝に乗せ
湊は俺の前に座った
燈「ココだけじゃねぇぞ。」
友希那「え?」
燈「そこの押し入れ見てみろ。」
友希那「?」
俺がそう言うと、
湊は押入れの中を覗き込んだ
すると、湊は目を丸くした
友希那「こ、この子達......!」
燈「今日生まれた。」
友希那「可愛いわ......!」
燈「触るなよ。」
俺がそう言うと、湊はハッとした表情をし
少し咳ばらいをしてから座りなおした
燈「ほら、ココ。お前の世話してた女だぞ。」
ココ「にゃ!」
友希那「!」
ココは湊の膝の上に飛び乗った
湊は嬉しそうな顔をしてる
ココ「にゃ~!」
友希那「か、かわいい......!///」
燈「気持ちは分かる。」
湊はココを撫でまわしてる
ココは気持ちよさそうに目を細めてる
かなり疲労もあるだろうし、
ちょうどいいタイミングだったかもな
友希那「その、佐渡君?」
燈「なんだ?」
友希那「そこにいる3匹にゃ、猫の名前はどうするの?」
燈「うーん......」
どうするかね
俺は少し猫を眺めて名前を考えた
燈「右からナキ、レナ、ルルだな。」
友希那「いいわね。」
湊は名前を聞いて首を縦に振ってる
我ながらいい名前じゃないか?
燈「さてと、ココ、飯食うか。」
ココ「にゃぁ!」
ココは嬉しそうな声を上げ、床に降りた
俺はその様子を見て、
袋から買ってきた飯を出した
燈「ほら、食え。」
ココは勢いよく飯に顔を突っ込んだ
良いのを買っただけあって、
ココは美味しそうに飯を食べてる
友希那「美味しそうね、ココちゃん。」
ココ「にゃ!」
燈「今までで一番うまそうに食べてるな。飯がいいのか?」
ココが嬉しそうならこれ買っててもいいな
俺と湊はしばらく、ココの姿を眺めていた
そして、しばらく時間が経った
友希那「佐渡君。」
燈「なんだ?」
友希那「佐渡君はこの3匹を飼うの?」
燈「あぁ、そのつもりだ。」
友希那「そう。」
勿論、3匹ともキッチリ飼う
別に金はかなり残ってるし、
ペットは何匹いてもいいし
燈「動物は好きだしな。」
友希那「初めて会った時から思うのだけれど、意外ね。」
燈「意外?」
友希那「あなた、動物が好きそうな雰囲気してないもの。」
燈「失礼な奴だな。」
友希那「あら、ごめんなさい。」
湊は軽く謝ってきた
こいつも人のこと言えないだろ
見た目だけなら猫好きそうに見えねぇよ
燈「まぁ、いいや。」
ココ「にゃ~」
燈「お、なんだココ?」
ココ「にゃー!」
燈「あぁ、わかってる。」
友希那「何て言ってるの?」
燈「これからもよろしくだってよ。」
友希那「本当に?」
燈「あぁ。」
俺は頷きながらココを撫でた
ココは嬉しそうに喉を鳴らしてる
燈「それで、湊はどうするんだ?」
友希那「え?」
燈「もう少し、こいつらのこと見て行くか?」
友希那「えぇ、もう少しいるわ。」
燈「あぁ、分かった。」
それからしばらく
湊はココ達の様子を見ていた
ココは嬉しそうに湊の膝に乗ってたし
ナキ、レナ、ルルは寝てた
そんな感じにゆったりと時間は過ぎていった
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友希那「__そろそろ、お暇するわ。」
湊はそう言ってココを膝から降ろし
立ち上がった
燈「そうか。」
友希那「今日は長居してごめんなさい。」
燈「別にいいぞ。暇だったし。」
俺はそう言いながら寝転んでる体勢から飛び上がり
凝り固まった肩を少し回した
その間に湊は玄関で靴を履き、
ドアノブに手をかけていた
友希那「また来るわ。」
燈「あぁ。ココも喜ぶしまた来てやってくれ。」
友希那「えぇ、また。」
湊はそう言ってドアを開けた
?「__いたっ!」
燈、友希那「?」
その時、ドアに何かが当たる音と
人の声が聞こえた
俺と湊は首を傾げながら外を見た
?「......あっ。」
燈(え?メッシュつけてる奴いる!不良だ!)
?「えっと、あの。」
友希那「何をしてるの?美竹さん。」
蘭「......」
美竹?それがこいつの名前か
てか、こんな所で何やってたんだ?
湊の知り合いっぽいが
友希那「彼女は私の知り合いよ。何でここにいるかは知らないけれど。」
燈「そうか。てか、頭ぶつけてたけど大丈夫か?」
蘭「うん。」
そう答えてはいるが、
美竹はかなり涙目になってる
素直じゃない奴なんだろうなぁ
燈「それで、何の用で来たんだ?」
蘭「えっと......」
友希那「?」
俺がそう尋ねると、
美竹は湊の方をちらっと見た
蘭「湊さんが最近、このアパートの周りでウロウロしてるって聞いてそれで見かけたから。」
燈「......ん?」
友希那「」
このアパートの周りでウロウロ?
それと、今日の出くわし方
蘭「あたし、湊さんに彼氏でも出来たのかなって思ったけど、話を聞いた感じ違いましたね。」
燈「......おい、湊。」
友希那「......な、なにかしら。」
燈「部屋分からないなら、大家に聞けよ。」
俺は呆れたような声でそう言った
その後、湊は美竹と帰って行き
その時に湊が年上と言う事が分かったが
あれを年上と思うのはまぁ、無理だと思った