夏休み最後の日
今日は香澄と出かける日だ
どこに行くかと聞いた時、普通のデートと言ってた
普通のデートって、なんだ?
燈(普通のデート。オリビアに聞いたが......全く参考にならん。一ノ瀬もそうだろう。)
そもそも、香澄に普通が出来るのか?
俺ほどじゃないがあいつも相当だぞ
そんな奴が普通のデート......
燈(まぁ、大丈夫だろ。俺だって何が普通かなんてわからんし。)
香澄「__燈君、お待たせ♡」
燈「っ!?......か、香澄。」
待ち合わせ場所の公園のベンチに座ってると
後ろからいきなり香澄が現れた
俺は驚いた
なぜ、俺の気配察知に引っかからないんだ
そんな事、咲でも不可能だぞ
燈「お前、今瞬間移動とかしたか?」
香澄「え?そんなことできるわけないじゃん!」
燈「だ、だよな。」
でも、俺が察知できない事なんてあるのか?
何年も何年も察知してきた気配だぞ?
しかも、気配を察知しそこなったことなんて一度も......
香澄「まぁいいじゃん!行こうよ!」
燈「あぁ、分かった。」
命を狙われてるならともかく
相手は香澄だし、大丈夫だろ
俺はそう考え、デートに出発した
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普通のデートと言われ来たのはショッピングモール
ここに来たのは初めてだな
別に来る用もなかったし行く意味もなかったし
香澄「ねぇ燈君!これとこれ、どっちがいい?」
俺たちは今、服屋にいる
香澄は2種類の服を両手に持ちこっちに見せてきてる
こいつ、俺に感想を言えと?
いや、無理なんだが
燈「お前が着ればなんでも似合うと思う。」
香澄「えー!?それは困るよー!」
燈「じゃあ......」
香澄「!///」
俺は香澄をジッと見た
どっちが似合うのか
香澄の姿を見て何となく考えよう
燈「よし、そっちだ。」
香澄「じゃ、じゃあ来てみるね!」
燈「あぁ。」
”香澄”
試着室に入ってすぐ、私はため息をついた
燈君、あんな真剣に私の事を見てた
あんな真剣な顔で見られたら......
香澄「......わっ、すごっ///」
やっぱり、大変なことになってる
今までこんなこと無かったのに
燈君に見られたりすると......
香澄(あぁ......///好き......///)
好きで好きで好きで好きで仕方ない
まだ一か所目なのにもう限界
胸がドキドキして周りがキラキラしてる
香澄(って、早くこの服着ないと!燈君待ってるし!)
私は急いで服を着替えた
自分で選んだけど、この服可愛い
燈君、気に入ってくれるかな?
香澄「燈君?これどうかな?」
燈「可愛い。」
香澄「!///」
燈「だが。」
香澄「?」
燈君は不思議そうに首を傾げてる
どうしたんだろう?
何か変なところあるのかな?
燈「お前、女の匂いがする。」
香澄「え?だって女の子だもん、するんじゃないの?」
燈「そうじゃなくて、なんて言うか......発情した雌の動物の匂いがする。」
香澄「っ!?///(ば、バレてる!?)」
そうだ、燈君は鼻も良いんだった
そんな事も分かるのは知らなかったけど
いやでも、すごく恥ずかしい......
こんなのバレたら......
香澄「き、気のせいだよ~!///」
燈「いや、こんな距離で間違えるわけないだろ。なんなら鼻も目も耳もいいぞ。」
香澄(ど、どうしよ!?///)
燈君、純粋だから誤魔化せない
ていうか、素直に言いすぎだよ!
気づいても言わないで......いや、燈君だもん
そう言うの気にしないんだ
燈(あの日のこころと同じだ。なんで、何もないのに......?)
香澄「あ、燈君!私これ買ってくるー!///」
燈「お、おい香澄__」
私は恥ずかしくてその場を離れて
取り合えずその服を買った
燈君、直球過ぎるよー!///
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”燈”
なんか走って行った香澄を追いかけ
取り合えず追いついた
別にただの女に追いつくなんて造作もない
普通の人間が消えると言うくらいには動けるし
燈「お前、逸れると面倒だから走るな......まぁ、お前を見つけるは簡単だが。」
香澄「ご、ごめん......///」
燈(においは戻ってるな。)
香澄「さぁ、次どこ行こうか?」
燈「そうだな__」
「__あのー、少しいいですか?」
燈、香澄「?」
ショッピングモールの真ん中にいると
なんか変な女が話しかけて来た
後ろにはなんかカメラがいっぱいある
なんだ?こいつら
アナウンサー「少しお話を聞いてもいいですか?」
香澄「いいですよ!」
燈(これは、なんだ?)
アナウンサー「そちらの彼氏さんは?」
香澄「っ!?///」
燈「彼氏?」
彼氏って、なんなんだ
彼はHeって意味で氏はMr
つまり、どういう事だ???
燈「おい香澄。」
香澄「えぇ!?///ど、どうしたの!?///」
燈「彼氏ってなんだ?」
香澄「え?いや、その......///」
燈「?」
香澄「こう、呼び方?見たいな!?///」
呼び方なのか
貴様、みたいなもんか?※違います
なんか面倒くさい国だな、日本
燈「じゃあそれでもいい。それで、話ってなんだ?」
アナウンサー「今、番組で夏休み最後の日のカップルにインタビューしてるんですが。彼氏さんの彼女さんへの印象などを聞かせてもらえないでしょうか?」
燈「香澄は歌が上手い。」
アナウンサー「そうなんですか?」
燈「あぁ、後ギターも弾ける。正確は見ての通り元気で面白い奴で、こいつといると退屈しない。それに可愛い。」
香澄(あ、燈君......///)
アナウンサー「余程、彼女さんが大切なんですね?」
香澄「っ!?///」
燈「あぁ、こいつは俺の(指輪を渡して幸せを願った、大切な友達の)女だ。」
香澄「燈君!?///」
アナウンサー「ありがとうございました!次は彼女さんにお話を伺ってもいいですか?」
女はそう言って香澄の方を向いた
なんだ、こんな事を聞きたいだけなのか
誰が面白いんだ?
アナウンサー「彼氏さんの事はどんな風に思いますか?」
香澄「え、えっと///燈君は優しくてカッコよくてかわいくて、誰にも負けないくらい強くて指輪をくれて......///」
燈(そんな風に思われてるのか。)
アナウンサー「優しいとは、具体的にどのように?」
香澄「えっと、他の人を優先して助けたり、猫とかには優しかったり......私の幸せを願ってくれたり///」
アナウンサー「優しいんですね?」
香澄「はい!それはもう......好きで好きで好きで優しくされたら気が狂っちゃいそうになります......♡」
アナウンサー「そ、そうですか?」
香澄の気配が歪んでる
女も気づいてるみたいだな
まぁ、目も虚ろになるし気付くか
アナウンサー「あ、ありがとうございました!」
燈「あぁ。」
香澄「はい......♡」
女とカメラたちはどこかに歩いて行った
なんか焦ってたがどうしたんだ?
ていうか......
燈「なぁ、香澄。」
香澄「どうしたの?」
燈「あれ、なんだったんだ?」
香澄「え?テレビの撮影じゃないのかな?」
燈「......なに?テレビだと?」
香澄「?」
テレビ、だと?
いや、絶対に違う、そんな訳がない
だって......
燈「テレビって、入るものじゃないのか?」
香澄「......え?(???)」
燈「彩は言ってたぞ、テレビには入るんだって。」
香澄「あー......」
香澄は分かりやすく目をそらしてる
何だこの顔、全く読めねぇ
何を考えてやがるんだ
”香澄”
......ダメ、辛い
燈君が可愛くて辛い
テレビに入ると思ってるなんて......
香澄(あぁ~!///可愛い可愛い可愛い!!///)
燈「どうした。」
香澄「なんでもない!そうだよ、テレビには入るんだよ!」
燈「そうだよな?」
香澄「うん!彩先輩、いっつも入ってるもんね!」
駄目だ、燈君を否定できない
でもまぁ、いいや!
燈君の夢を壊すなんて......許さない
香澄「じゃあ、次のところ行こっか!」
燈「おい、待て。」
香澄「っ!///」
歩きだそうとすると燈君に手を掴まれた
ど、どうしたんだろ?
燈「はぐれたら面倒だ。このまま行くぞ。」
香澄「う、うん......♡(好き好き好き好き好き♡)」
燈(たくっ......仕方ねぇな。)
それから、私達はいろんな所に行った
けど、燈君と手を繋いでるのが1番の思い出で
ずっと、周りがキラキラしてた
本当にずっと、幸せだった
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”燈”
あれから結構な時間香澄とデートをし
もう、外は真っ暗になった
最後の方はゲームセンターに行ったりして面白かった
燈「__ここまでだな。」
香澄「うん、そうだね。」
帰りに俺は香澄を家まで送って来た
ここまでマジでずっと手繋いでたな
まぁ、別に悪い気はしないしいいんだけど
燈「じゃあ、俺は帰るぞ。」
香澄「うん!ありがとう!すっごく楽しかった!」
燈「そうか。」
俺はそう言いながら手を離した
その時、何か
胸に空洞が出来たような感覚に襲荒れた
燈「......俺も、楽しかった。」
香澄「うん!」
燈(なんだ?これは。)
こんな感覚は初めてだ
でも、俺が考えてもわからんし
気にしないようにしとこ
燈「じゃあ、また学校でな。」
香澄「あっ!そうだ、学校明日からだ!」
燈「そうだな。」
香澄「......どうしよ、宿題してない。」
燈「それは......ガンバレ。」
香澄「うぅ、頑張ります~......」
燈「あぁ、じゃあな。」
香澄は肩を落としながら家に入って行った
あれは、今日は寝れそうにないな
まぁ、勿論俺もほとんどしてないわけだが
どうせ出さないしいいや
燈「......それで、なんでお前はそこに隠れてんだ?」
咲「......なんだ、気付いてたんだ。」
俺が近くの電柱にそう言うと
それの陰から咲が出て来た
いるのはこの辺りに来てからだが、何で隠れてんだ?
燈「香澄に何か用か?」
咲「いや、今日は燈に用があって来た。」
燈「俺に?」
咲「お願いがあるの。」
咲は真剣な顔をしてる
こいつが俺にお願い?
珍しいにもほどがあるだろ
燈「お前が俺に頼み?なんだそれは。」
咲「燈、私に燈みたいになる方法を教えて。」
燈「俺みたいになる?」
なんだ、身長か?それとも髪の色?
どっちにしても咲は無理そうだが
じゃあ、なんだ?
咲「超越者、どうやってなればいいの?」
燈「!!!」
咲の言葉を聞いた時
今はまだ夏だってのに寒気がした
その時の奴の目はいつも以上に鋭く
何かを欲しがってるようだった