白と七人の歌姫   作:火の車

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ボディーガード

 一晩、ましろの家の屋根にいた

 

 風呂とかの間はチャラ男に任せてた

 

 だが、別に誰もこの周辺には来なかった

 

 流石に一晩見張るのはやり過ぎたか

 

 まぁ、何もないならそれでいいんだがな

 

燈(__月ノ森に潜入する用意も出来た。)

ましろ「燈さーん。」

燈「ん、起きたか。」

 

 ましろに呼ばれ、俺は屋根から飛び降りた

 

 制服を着て鞄を持って

 

 学校に行く準備が完璧に出来てるって感じだ

 

ましろ「あ、燈さん、今日はスーツなんですね......///」

燈「あぁ。一応、ボディーガード?だからな。」

ましろ「そ、そうなんですよね......///(カッコいいカッコいいカッコいい!!)」

燈「まぁ、行くか。今日は安心して学校行けよ。」

ましろ「は、はい!///」

 

 それから、俺達はましろの学校

 

 月ノ森学園に向かって歩いた

 

 走った方が速いが、まぁ、それもいいだろう

__________________

 

 月ノ森学園は金持ちが多い

 

 一ノ瀬に前もって聞いてたが、鼻に付くな

 

 でも、問題起こしたら作戦が台無しだ

 

 なんとか我慢しねぇと

 

燈「......ましろ。」

ましろ「はい?」

燈「お前、毎日こんなとこに通ってんのか?」

ましろ「そうですよ?どうしましたか?」

燈「そうか......」

 

 俺なら校舎を破壊して回ってるな

 

 それ位にはこの空気はキツイ

 

 今になって花咲川でよかったって思うな

 

燈「ましろ、出来るだけ俺から離れるな。」

ましろ「えぇ!?///(そ、それって......///)」

燈「お前がいないと、ムカつき過ぎて何するか分からねぇ。」

ましろ「ですよね......」

 

 こいついないと落ち着かねぇ

 

 気配がいつもおかしいんだが

 

 まぁ、それはもう慣れた

 

燈「分かってるな?俺はお前を何があっても守る。俺は体に風穴空くくらいならすぐに再生する。だから、何があっても気にせずすぐに逃げろ。」

ましろ「は、はい。(燈さんがそんなことになる可能性がある......そう言うことなの?)」

燈(気配を探っても引っかからない。俺に気付いて距離を取ってるのか?)

 

 これでも3キロくらい先まで探ってるんだが

 

 やっぱり、俺の探れる範囲より外にいる

 

 面倒くさいな

 

透子「__あっ、シロー!」

ましろ「あ、透子ちゃん!」

燈(......ギャルか。)

 

 校門の前で話してると

 

 後ろから金髪の女が走ってきた

 

 こいつ、どっかで見たことあるな

 

 忘れたが

 

透子「え、まさかの彼氏連れ!?」

ましろ「ま、まだ違うよ!」

透子「へぇ、まだか~。」

燈「......??」

 

 こいつら、何の話してるんだ?

 

 まぁ、いいや

 

 俺には全く分からんし

 

透子「てか、なんでスーツなわけ?」

燈「ましろのボディーガードだ。」

透子「ボディーガードって、あぁ、そういうこと。」

 

 ギャルは察したようだ

 

 こいつもましろに相談されてたんだろ

 

 だったら丁度いい

 

透子「でも、その人なんかできんの?言ってくれれば、あたしがボディーガード位雇うけど。」

ましろ「いいよ、燈さんの方が信用できるし。」

透子「ひゅ~、そうなんだ。」

 

 プロのボディーガードなんて何のあてにもならない

 

 今回に関しては相手が悪いし

 

ましろ「燈さんは、すごいんだy__っ!」

燈「ましろ!」

「__あぁ、悪い悪い。見えなかった。」

透子「ちょ、なにお前!?」

 

 ましろに、変な男がぶつかってきた

 

 いけ好かない金持ちの気配

 

 こいつ、初めて見たが嫌いだ

 

「庶民は影が薄くてね。」

透子「お前、そういうこと言うなよ!」

「桐ケ谷、お前は甘いんだよ。そんな貧乏人、構うだけ無駄さ。」

透子「お前なぁ......!」

「気にするな。貧乏に構うのは時間の無駄だ。」

 

 男はそう言ってどこかに歩いて行こうとする

 

 ......こいつ、ムカつくな

 

 バレないようなら......ボコっても良いか

 

燈「......動くな。」

「__っ!?(足が、動かない......!?)」

燈「おいおい、金持ち。お前、天才か?」

「は?な、なんなんだ、お前は......!?」

 

 普通の人間なら、俺の言葉に逆らえない

 

 能力とかじゃなく、本能が判断するんだ

 

 超越者ってやつは、そもそも格が違うらしいからな

 

燈「天才だよな?人をイラつかせる。だって、人の友達をそんなにバカにできるんだ。天才じゃなかったら殺す。」

(う、動かない!逃げないとヤバい!死ぬ!)

燈「別にいいんだぞ?ここでお前を人に見せられない姿にしても。」

「な、何言って......」

燈「だがなぁ......」

 

 問題は起こせない

 

 出来るだけ、大人しくしないといけない

 

 だとしたらどうする?

 

 答えは簡単......尊厳を殺せばいい

 

燈「服を全部脱いで土下座しろ。時間は5分だ。」

「は?__って、え?な、なんだ!?」

ましろ「これは......」

燈「命令だ。生物としての格が違うからな、逆らえるものじゃない。」

透子「え、じゃあ、つまり......あいつ、全裸土下座披露するって事!?」

燈「そういう事だ。」

 

 俺とギャルはニヤケなら目を見合わせた

 

 いやぁ、気分がいい

 

 是非とも笑いながら見ててやりたいが

 

 汚物をましろに見せるのはあれだし

 

 さっさと教室行ってのんびりしよ

 

「お、おい待て!これはなんだ!」

燈「知らん。俺はなーんにもしてない。お前の脱ぎたがりを俺のせいにするな。」

 

 俺はそう言いながらその場を離れた

 

 この後、あいつはどうなるかなぁ

 

 どんな、面白い顔してんだろ

 

 そう考えると、ずっと笑いが止まらなかった

__________________

 

 ある程度スッキリして教室まで来た

 

 朝からこの調子じゃ、先が思いやられる

 

 マジで間違えて校舎破壊しちまいそう

 

燈(さっさと出てきてくれないか?問題起こす前に。)

ましろ「燈さん、さっき、怒ってましたよね?」

燈「ん?あぁ、結構な。」

ましろ(私のために......つまり、私の事が好きってこと?///もうこれって結婚って事だよね?///)

燈(気配はない。もう、俺に気付いてるのは確定か?)

 

 まぁ、それはそれでいいだろ

 

 何もないならそれがいいと一ノ瀬も言ってた

 

 俺としても、平和な方がいいし

 

 このまま大人しくしててくれないかねぇ

 

つくし「__あ、あれ、その人って。」

ましろ「あ、つくしちゃん。」

つくし「ごきげんよう__じゃなくて、なんでその人いるの!?」

燈「俺の事か?」

 

 チビは俺を指さして騒いでる

 

 なんか、ポンコツの気配がするな

 

ましろ「燈さんだよ?私のボディーガードをしてくれてるの。」

つくし「ボディーガード?あのストーカーがいるって話?」

ましろ「うん。」

燈「そういう事だ。」

つくし「プロの人に頼んだ方がいいんじゃない?その人も学生でしょ?」

 

 こいつら、プロが絶対と思ってるのか?

 

 金持ちってやつは頭が固い

 

 頭の中、小銭の材料で出来てるんじゃねぇか?

 

燈「そのプロが手に負えないから、俺が来た。」

つくし「え?プロが、手に負えない?」

燈「面倒だが、俺の能力がそのプロ以上だって事を教えてやる。面倒だが。」

つくし(面倒って2回言った!?)

 

 と言っても、何をするのが1番早いか

 

 普通じゃできない事すればいいんだよな?

 

 だったら

 

燈「そこの窓から屋上に上って、そこから飛び降りてここに戻って来てやる。」

つくし「えぇ!?」

燈「よーく見とけよ。まぁ、簡単なことだが。」

 

 俺はそう言って窓から上に飛んだ

 

 なんだ、意外と低いな

 

 これでいいのか

 

燈「__よしっ。」

 

 一瞬で屋上まで来ちまった

 

 さっきの土下座してる男がまだ土下座してる

 

 いやぁ、我ながらえげつない

 

燈「まぁ、いいけど。」

 

つくし「と、飛び下りた!!??」

 

 俺は屋上から真下に飛び下りた

 

 この高さなら落ちても死ぬことはないな

 

 尻は普通に痛いだろうけど

 

 まぁ......

 

燈「__着地すりゃ、関係ない。」

月ノ森生「!?」

 

つくし「着、地......?」

 

燈「これで充分だろ。」

 

 もうここまで来れば簡単だ

 

 さっきのチビがいる教室に行けばいい

 

 そう思い、俺は目を丸くしてるチビの所に飛んだ

 

燈「__こんな感じだ。」

つくし「に、人間、ですよね......?」

燈「あぁ。」

つくし(な、何?あの身体能力......普通じゃない。月ノ森生でも......いや、人間じゃいないよ、あれ。)

ましろ「流石、燈さん!」

燈「普通だ。このくらい出来なきゃ、お前を守れないからな。」

ましろ「!!///」

 

 流石に、今回は相手が面倒だ

 

 少なくとも、チャラ男よりは強い

 

 俺にビビってるって事は俺と同じくらいか下

 

 でも、向こうの方が年期が入ってる

 

 年季の怖さってやつは良く知ってるからな

 

 油断なんて間違えても出来ない

 

ましろ(かっこいいかっこいいかっこいい♡)

つくし(うわっ、ましろちゃんの目に光がない。最近、たまにこうなると思ってたけど、そういう事かー。)

燈「チビ。」

つくし「は、はい、って、チビじゃないです!」

燈「そんな事は良い。それより、ましろの事だ。」

 

 俺の想像が正しいなら

 

 あいつらは10キロの移動くらい2分でできる

 

 だとしたら、トイレ、体育の着替え

 

 そう言うのは俺がいても絶対安全とは言えない

 

 だから、このチビに力を貸してもらう

 

燈「俺が近くにいられない時に変な奴らが来たら、大声で呼べ。」

つくし「え?」

燈「言っとくが、今回の相手はテロリストとかそんな優しいものじゃない。さっき俺がしたようなことは平気でできるような奴らだ。」

つくし「それってマズくないですか!?」

燈「あぁ、マズい。想像以上にマズい。」

 

 このチビ、結構、理解力あるな

 

 だったら、俺が言ったことも理解するだろ

 

燈「だからこそ、お前の助けがいる。」

つくし「と、言うと?」

燈「......何かあったら大声で俺を呼べ。この学校の中にいれば聞こえる。」

 

 俺は真剣にそう言った

 

 チビはうんうんと頷いて俺の目を見てる

 

燈(咲にも手伝いを頼まないといけないな。)

ましろ(真剣な顔で考え事してる......見てるだけで、変な気分になっちゃう♡)

燈「ましろ、出来るだけ離れんじゃねぇぞ。」

ましろ「はい♡」

つくし(ましろちゃん守るのは良いけど、ずっとこの調子なの?)

 

 何もなければいい

 

 だが、何も起きないわけがない

 

 今はましろの近くにいるだけだが

 

 何か不穏な動きを察知すれば

 

 ......その時は、すぐに仕留めてやる

 

 

 

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