白と七人の歌姫   作:火の車

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責任

 あの3人が帰った後

 

 俺はましろにストーカーの正体を話し

 

 もう心配はないという事で帰ってきた

 

 ましろが泣きそうになってたが、また会いに来るとか言ってたら泣き止んだ

 

燈「__ナキ、レナ、ルルー。」

ナキ、レナ、ルル「にゃー!」

燈「ほらー、飯だぞー。」

 

 それで夜、俺はレナ達に餌をあげてる

 

 一ノ瀬がこいつらのためだけに作った部屋

 

 これがあるのは結構助かってたりしてる

 

 自由に遊ぶ空間は欲しいだろうし

 

燈「美味いか?」

ナキ「にゃー!」

レナ「ニャニャ!」

ルル「にゃん!」

燈「そうかそうか。」

慎吾「__燈ー、ここにいるのかい?」

燈「あ?」

 

 ナキ達を撫でてると一ノ瀬が部屋に入ってきた

 

 なんだ、仕事から帰ってきてたのか

 

燈「なんだ?」

慎吾「話は聞いたよ。超越者の集団?なんだったね。」

燈「あぁ、名前は......忘れた。」

慎吾「君の記憶力のなさには頭が下がるよ。」

燈「めり込ませてやるよ。」

 

 そう言うと一ノ瀬は笑った

 

 まぁ、俺の記憶力の無さは認めよう

 

 興味ないなら3歩歩く間に忘れてるしな

 

燈「なんか、ましろが聖女で俺が1番強いって言ってた。」

慎吾「ほう。」

燈「あのバカが、特殊な女は俺の能力を引き継いだ子供を産めるって言ってたけど、その通りだったな。」

慎吾「そんな人間がいるんだね。」

燈「それでなんだが。」

慎吾「?」

燈「子供って、どうやって作るんだ?」

慎吾「!?」

 

 俺がそう聞くと、一ノ瀬が固まった

 

 一瞬、能力を間違えて使ったと思った

 

 けど、そうじゃないみたいだ

 

 こいつ、自分で固まってやがる

 

慎吾(そ、そうか、燈はまともな教育を受けてない。だから、そう言った知識もないんだ。)

燈「昼、あの3人も固まってた。」

慎吾「い、いやー、そういうことはオリビアの方が詳しいんじゃないかなー!!」

オリビア「__はい、お呼びでしょうか。」

燈(おぉ、まぁまぁな移動の速さ。)

 

 てか、あいつ、嫁に全部丸投げしやがった

 

 自分が説明できないからって

 

 一ノ瀬の奴......大丈夫なのか?

 

 と、ただ単純にオリビアが心配になった

 

オリビア「燈さんは性教育をご所望なのですね?」

燈「(せいきょういく?)よく分からんが、それでいい。」

慎吾(それでいいのだろうか。)

オリビア「それでは、まずこちらを拝見__」

慎吾「ちょーっと待って!?」

燈「?」

 

 オリビアがピンクの本?を出すと

 

 一ノ瀬はそれを隠しオリビアを部屋の隅においやった

 

 なんか、女?っぽいのも見えたけど

 

 あれはなんだったんだ?

 

慎吾「それ、成人向け雑誌だよね?流石に燈の教育に悪いよ......」

オリビア「ですが、多少のインパクトは必要かと。この本なら性交の正しい作法も書いてありますし。」

慎吾「いや、もっとこうさ?卵とかキャベツとか出て来るやつとかないの?」

オリビア「流石にそれでは誤解が深まるだけですよ?」

 

燈「......??」

 

 馬鹿夫婦が部屋の端で何か話してる

 

 何やってんだ?あいつら

 

慎吾「......燈。」

燈「なんだ?」

慎吾「その......そういうことはお友達に聞いてみてくれないかい?僕達じゃ多分、ちゃんと教えられそうにない。庵もあんなだから......」

燈「オリビアとバカはともかく、お前は何して生きて来たんだ?」

 

 こいつ、頭いいんじゃないのか?

 

 なんで教えられないんだよ

 

 あれか、得手不得手ってやつ

 

燈「まぁいい。明日聞くか。」

慎吾「そ、そうかい。頑張ってね。」

オリビア「それでは、お夕飯もあるのでまた降りてきてください。」

燈「分かった。」

 

 そうして、馬鹿夫婦は部屋を出て行き

 

 俺はナキ、レナ、ルルの餌やりを再開した

 

 その後、1時間暮らして俺も飯を食べに行った

__________________

 

 次の日、俺はいつもの7人を呼んだ

 

 友達って言われてもこいつらしかいないし

 

 聞くならこうするしかない

 

 呼んだら全員来てくれたし、助かった

 

友希那「__今日はどうしたのかしら?」

蘭「最近、よくあたし達を呼んでくれるね?」

こころ「また悩みね!あたしがなーんでも解決してあげるわ!」

燈「助かる。」

蘭(あぁ......♡燈に頼られてる......♡)

 

 よし、これならちゃんと教えてくれそうだ

 

 あの夫婦はなんかあれだし

 

 こいつらなら安心だ

 

ましろ「それで、相談って何ですか?」

燈「子供ってどうやってできるんだ?」

レイ「......え?」

香澄「あ、燈君?もう一回、言ってもらっていいかな?」

燈「子供はどうやってできるんだ?」

彩「こ、子供、の、作り方......?

 

 なぜか、同じことを2回言わされた

 

 全員、目を丸くしてこっちを見てる

 

 彩に関しては壊れたラジオ化してる

 

 ラジオ番組、この前出てたのにな

 

香澄(え、燈君、まさか......♡)

蘭(あたしと妊活するために......♡)

彩(も、もしかして私......///)

友希那(なんて、純情な子なのかしら!///)

こころ(あら?)

ましろ(私、燈さんが求めてくれるならいつでも......♡)

レイ(し、知らなかったんだ。いや、不思議でもないか......)

 

 なんか、それぞれで気配が違うな

 

 まぁ、和奏は知ってるだろう

 

 あんなに頭いいんだし

 

燈「和奏なら知ってるだろ?」

レイ「う、うーん、知ってるよ?(私1人ならやりやすかったんだけどな......)」

燈「どうするんだ?教えてくれ。」

レイ「ち、ちなみに、どの位知識があるの?」

燈「うむ......」

 

 知識は全くない

 

 だが、何も言わないのもあれだ

 

 今思ってる事を言うのがいいだろう、多分

 

燈「キスをしたら子供が低確率で出来ると、一ノ瀬に教えられた。」

友希那「」

彩(友希那ちゃんががあまりの純粋さで気絶した!?)

レイ「な、なるほどね......」

 

 和奏は疲れた顔をしてる

 

 やっぱり、この知識って酷いのか

 

レイ「えっと、子供の作り方は本当はそうじゃなくてね?」

燈「ふむ。」

ましろ「え、えっと、ですね......///」

蘭「2人が愛し合って、ベッドの上で__」

レイ「美竹さんの知識は偏りそうだから、ちょっと静かに。私が説明しますから。」

燈「よし、頼む。」

 

 俺がそう言った後、和奏は溜息をつき

 

 少しして、ゆっくり口を開いた

__________________

 

 ”レイ”

 

 私は、佐渡君に子供の作り方を説明した

 

 教科書に載ってるような内容を細かくなり過ぎないように噛み砕いて、でも的を外さないように

 

 なんか、佐渡君に教えるのも慣れたなぁ

 

 同級生にこんなこと教えるのは何とも言えない気持ちになったけど

 

 なんとか、私は説明を終えられた

 

燈「......」

レイ「佐渡君?」

 

 説明を終えると、佐渡君は押し黙った

 

 表情が変わってないから、感情が分からない

 

燈「......あれだったのか。」

レイ「え?」

燈「いや、前にこころに動けなくされて、さっき言ったようなことをされた。」

香澄、蘭、彩、友希那、ましろ、レイ「え?」

こころ「......」

 

 私は絶句した

 

 弦巻さんにされた......って

 

 それって、つまり、そういうこと?

 

蘭「......こころ、どういう事?」

こころ「あら、ただデートプランにそれを組み込んだだけよ?」

友希那「弦巻さん......!!」

彩「い、いや、そんな、佐渡君が......」

香澄「こころん?流石にこれは許せないよ?ねぇ?」

ましろ(嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ......)

 

 状況は正にカオス

 

 怒り狂ってる人、茫然としてる人

 

 または現実逃避をしてる人もいて......

 

 いるだけで頭が痛くなってきた

 

こころ「燈をあたしのモノにしようと思ったのだけれど、出来なかったわね。」

友希那「許さない......っ!!」

蘭「やっていい事と悪い事の区別もつかないの?しかも、燈が相手とか?なんなの?殺されたいの?」

香澄「それで燈君の今を壊してたらどうしてたの?どう責任を取ったの?」

燈「......」

レイ「ちょ、ちょっと!」

 

 私は殺気立つ2人と弦巻さんの間に入った

 

 これはマズい

 

 下手をすれば本当に流血沙汰になる

 

 まともに動けるのは私しかいないし

 

 どうにか......

 

レイ「やめてください!一旦、落ち着いて話しをしましょう!」

蘭「知らない!この女をぶっ殺す!」

燈「......やめとけ。」

蘭、友希那、香澄「!!」

レイ「!」

 

 美竹さんが掴みかかる直前

 

 佐渡君がそう言うと、3人の動きが止まった

 

 意識的に止まった訳じゃない

 

 まるで時間で求められたみたいにピタッと止まってる

 

ましろ(燈さんの、命令......?)

燈「あれは、俺が動けば逃げられたものだ。出来なかったから、俺が悪い。」

レイ「そ、それは......(ちょっと違う気もするけど......)」

燈「お前らは今まで仲良くしてたし、俺が原因で仲が悪くなるのは気分が悪い。」

香澄「そ、それは......」

蘭、友希那「......」

 

 殺気立ってた3人が押し黙った

 

 威圧感がすごいのに、純粋な言葉

 

 皆、それを聞いたら黙るしかない

 

燈「何はともあれ、俺が悪い。ムカついたなら、俺が謝る。」

友希那「そ、そんな!」

燈「俺は、お前らが大事だ。こころとしたことが子供を作る事だったら、俺はただの無責任な奴......あの父親と同じだ......!」

レイ「っ!!」

ましろ「......っ!」

彩「そ、それは違う......!」

 

 空気が凍り付いた

 

 佐渡君の過去

 

 それは正に、無責任な子作りから始まった

 

 今、一番自分を許せないのは、佐渡君なんだ

 

燈「もし、こころに何かあったら、俺が死んでも責任を取る。」

こころ「あ、あの日は、安全日で......それで、子供は出来てないの......」

香澄「そ、そうなんだ......」

彩「ぎ、ギリギリセーフ......」

 

 ちょっと安心した

 

 佐渡君はまだ子供だし

 

 責任を取るとか、そう言うのはまだ早すぎる

 

 あと、まだ人生を楽しんでほしい

 

蘭「ならいい......とはならないけど、今日の所は燈に免じて許してあげる。」

友希那「次はないと思いなさい?」

ましろ「次は、私も......!」

こころ「......えぇ。」

 

 弦巻さんはそう小さく返事した

 

 いつもの雰囲気からはかけ離れてる

 

 事の重大さを理解したのかな?

 

 流石に申し訳なさそうにしてる

 

こころ「ごめんなさい、燈......」

燈「お前は悪くない。俺が悪い。それだけだ。」

 

 佐渡君はそう言って立ち上がった

 

 ほんと、こういうときだけ貫禄あるよね

 

 薬を盛られた佐渡君は悪くないのに

 

燈「気分を悪くした詫びに菓子でも出す。それ食って、仲直りしようぜ。」

香澄「!!///(あ、燈君......♡)」

蘭(なんて、心が広いんだろ......♡)

彩(かっこよくて、優しい......♡)

友希那(もう、彼さえいいなら何でもいい♡)

こころ(燈......♡)

ましろ(燈さんの子は、私が......♡)

レイ(成長したね......いや、まだまだこれからか。)

 

 佐渡君は優しい笑顔を向けた後

 

 リビングに何かお菓子を取りに行った

 

 その間、ちょっとだけ7人で話し合って

 

 なんとか、その場は和解することが出来た

 

 今日の事で、佐渡君の成長を見れて

 

 親でもないのに少し、幸せな気持ちになれた

 

 

 

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