白と七人の歌姫   作:火の車

62 / 76
文化祭準備1日目

 “有咲”

 

 人間が走れる限界速度は44.17km/hだって言われてる

 

 これは100m走の世界記録保持者のトップスピードで

 

 この速度以上で走れる人間なんて存在しない

 

有咲「__うぎゃぁぁぁぁぁあ!!!」

燈「おい、うるさいぞ、市ヶ谷。」

有咲(死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ!!手離れたら死ぬぅぅぅぅ!!)

 

 と、今までは思ってた

 

 でも、その常識は覆された

 

 身近にいたんだ

 

 限界速度どころか、ジェットコースターよりも速い人類が

 

燈「それで、羽丘ってどこだ?」

有咲「右っ!!って、おま、急に方向転換したら__うぎゃぁぁぁぁあ!!!」

燈「おい、ゆっくり走ってんだから落ち着け。」

有咲「どこがゆっくりなんだよー!!!」

 

 私はそう叫んだが、佐渡は聞かず

 

 どんどん速度を上げて行き

 

 すごい速さで羽丘に向かって行った

__________________

 

 人間ジェットコースターを乗り越えて

 

 私達はなんとか羽丘にたどり着いた

 

 あいつ、荷物と私持ってるのに速すぎだろ

 

 ほんとに人間か......?

 

燈「おぉ、ここが羽丘か。」

有咲「し、死ぬかと思った......」

燈「どうしたんだ?」

有咲「お前のせいだよ!このバカ!」

燈「おい、何当たり前なこと言ってんだ?」

有咲「開き直るな!」

 

 この化物超人ド級バカ

 

 マジでどんな身体能力してるんだよ

 

 一周回って羨ましくねぇよ

 

燈「それで、これは生徒会室に運べばいいんだな?」

有咲「あ、あぁ。」

燈「じゃあ行くか。生徒会室は__」

蘭「__燈!」

友希那「佐渡君!」

燈「おっ。」

 

 羽丘についてすぐ

 

 蘭ちゃんと友希那先輩が走って来た

 

 なんか、すごい目してる気するけど

 

 気のせいだろ、多分

 

燈「そーいや、この学校にはお前らがいるって市ヶ谷が言ってたな。」

蘭「ようこそ、羽丘へ♡」

友希那「精一杯おもてなしさせてもらうわ♡」

燈「いや、別にいいぞ。生徒会室に荷物運びに来ただけだし。」

蘭、友希那「そう......」

 

 うわ、あからさまにガッカリしてるよ

 

 てか、この人らも香澄とかと同じかよ......

 

 おかしいな、なんか胃が痛くなってきたぞ......?

 

燈「あ、生徒会室ってどこだ?」

蘭、友希那「私が案内するっ!!!......は?」

燈(こいつら、仲いいな。)

有咲(ひぃ~!!)

 

 やばい、2人から変なオーラ出てるって

 

 てか、なんであいつはのほほんとしてんの?

 

 目の前でお前専門の戦い起きてるぞ?

 

有咲「あ、あのー、2人とも?」

蘭、友希那「なに?」

有咲「(こ、こえ~!)い、今のところはこれで収めてください。仕事が進まないんで。」

蘭、友希那「こ、これは......!!」

燈(ん?メイド服着た時の写真か?あれ。)

 

 私は勇気を出して、2人の前に携帯を出した

 

 そうすると思惑通り、2人のオーラが消えて

 

 佐渡の女装写真を食い入るように見てる

 

友希那「......100万でいいかしら?」

有咲「へ?」

蘭「は?あたしは200万出しますけど?」

有咲「いらん事で張り合わないで!?ただで差し上げるので!」

友希那、蘭「あなたは神?」

 

 やばい、一瞬で神に昇格しちまった

 

 もうなんでもいいや

 

 この2人の戦いは止められたし......

 

蘭「って、なんでそんな写真持ってんの?」

有咲「うちのクラス、女装メイド喫茶するんだよ。その衣装がさっきの。」

蘭「なにそれ、急に供給してくるじゃん。」

友希那「その案を出した人は国民栄誉賞ものね。」

有咲「そんな事ある?」

 

 佐渡の奴、熱狂的なファン多いな

 

 2人の目、すごいことになってるぞ?

 

 あー、うちのクラス儲かりそうだなー

 

友希那「絶対に死んでも行くわ。」

蘭「ねぇ有咲、お店、どこまでサービスあるの?」

有咲「えーっと確か、写真撮影は出来るはず。」

友希那「出来るの!?」

有咲「ポーズの指定も出来ます。」

蘭「ポーズ指定まで!?」

有咲「後、オムライスを注文すればケチャップで何か書いてくれます。」

友希那、蘭「そんな事まで!!?」

 

 やべぇ、私、セールスの才能あるかも

 

 将来、そう言う会社に就職しようかn

 

 ......って、そんなわけねぇだろ!

 

友希那「文化祭が一気に楽しみになったわ。」

蘭「取り合えず、持ってけるだけお金持っていくね。」

有咲「言っときますけど、おさわりとかは禁止ですからね?」

友希那「大丈夫よ。」

蘭「燈に迷惑かけるわけないじゃん。」

有咲「あ、はい。」

 

 まぁ、こう言ってるし、大丈夫か

 

 はぁ、やっと仕事できそうだ......

 

 全く......

 

燈「__話終わったか?」

有咲「あ、佐渡。珍しく静かだったけど__って、荷物は?」

燈「もう生徒会室に運んできた。意外とすぐに見つかった。」

有咲「静かだと思ったらいなかったのかよ。てか、私達全く気付かなかったけど、どんな速度で動いてんだよ。」

燈「市ヶ谷が一瞬変顔になるのをのんびり見れるくらい?」

有咲「殴るぞ。」

 

 こいつ、やっぱデリカシーないわ

 

 まぁ、仕方ないか

 

 事情も事情なわけだし

 

燈「当てられるか?しゃがんでやろうか?」

有咲「バカにするなよ?私はネットサーフィン中に喧嘩の技術について書いてる記事を読んだことあるんだぞ?」

燈「この間おっさんがネットの情報鵜呑みにするなって言ってただろ。」

 

 馬鹿に正論言われた

 

 なんかムカつくな

 

 でも疲れてるから怒る気もなくなった

 

燈「さて、帰るか。」

蘭「もう帰るの!?」

友希那「お茶でもしていけばいいのに......」

有咲「文化祭の準備中でしょう......」

燈「あぁ、俺も市ヶ谷も意外と忙しいからな。」

有咲「意外とって言うな__ってうわっ!」

 

 私が文句をたれてると

 

 佐渡は私を持ち上げ、来た時と同じ体制になった

 

 あ、これ、嫌な予感......

 

燈「じゃあ、またな、お前ら。」

蘭「うん。(あっ。)」

友希那「えぇ、また会いましょう。(市ヶ谷さん、死んだわね。)」

燈「あぁ。」

有咲「__うぎゃぁぁあぁああ!!またなじゃねぇぇぇぇええ!!」

 

 そんな叫びもむなしく

 

 佐渡はまた思い切り走りだした

 

 だが、行と違って幸せだったのは

 

 あいつが手加減を忘れて気絶したことだ

__________________

 

 “燈”

 

 花咲川に帰ったら、市ヶ谷が気絶してて

 

 それでなぜか俺が水色に怒られた

 

 なんてこともあったが文化祭の準備は順調に進んで

 

 俺は家に帰っていいって事になった

 

燈「__ただいま。」

オリビア「おかえりなさい、燈さん。」

燈「あぁ__ん?」

 

 家に入って足元を見ると

 

 見たことない靴が3人分あった

 

 なんだこれ?

 

燈「誰か来てんのか?」

オリビア「燈さんのお知り合いの方がいらしていますよ?」

燈「俺の知り合い?いたか?」

オリビア「男性の方が2人と女性の方が1人の3人組なのですが。」

燈「???」

 

 誰だ?

 

 思い当たる奴がいないんだが

 

燈「リビングにいるのか?」

オリビア「えぇ、慎吾様と庵様が相手をしておられます。」

燈「あいつに様付しなくていい。バカとでも呼んどけ。」

 

 俺はそんな事を言いながら靴を脱ぎ

 

 俺の知り合い?がいるリビングの方に歩いた

 

 うーん、思い当たる奴がいねぇ

 

 男2人に女1人......いたか?そんな奴ら

 

燈「__おーい、俺の知り合いとか言ってる奴は誰だー?」

アビー「おかえりなさいませ。」

燈「あ?」

ザック「意外と遅いおかえりなのですね。」

フレディ「......不良。」

庵「おかえり!兄さん!」

慎吾「おかえりー!燈ー!」

 

 あぁ、こいつらか

 

 そりゃ気配感じないわ

 

 こいつら、完全に気配消せるし

 

 てか、一ノ瀬うるさい

 

燈「......何でいるんだ?」

ザック「歴代最強の超越者と親交を深めよと会議で決定しまして。」

フレディ「......ごちになってます?」

アビー「いやー、日本の食事は美味しいですね。」

燈「あ、そうか、よかったな(?)」

 

 こいつら、なんで自然にうちで飯食ってんだ?

 

 てか、アビーとフレディの口調砕けてね?

 

 それと会議ってなんだ......って

 

 ツッコミが追い付かねぇよ

 

 こういうのは市ヶ谷の仕事なんだよ

 

 俺に振るな(他力本願)

 

慎吾「いやー、燈にお友達が増えて嬉しいよ!」

燈「お前、防犯意識って言葉知ってっか?」

庵「いやいや、この3人が本気出したら僕達じゃ勝てないし。」

燈「......」

 

 まぁ、そっか

 

 この3人、普通に強そうだし

 

 3対3じゃ流石に分が悪いか

 

燈「まぁ、もうお前らがいる事についてはなんでもいい。だが、1つ聞きたいことがある。」

アビー、ザック、フレディ「聞きたいこと?」

燈「お前らの中で女の奴、誰だ?」

 

 俺は相変わらずローブで顔が見えないこいつらにそんな質問をし

 

 答えを聞いて

 

 その後はあの3人組と飯を食った

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。