白と七人の歌姫   作:火の車

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感謝

 はっきり言おう、俺は今、ピンチだ

 

 知っての通り、俺はすごい馬鹿だ

 

 これはもう、どうしようもねぇ

 

 そんな俺が......

 

燈「__どーすりゃいいんだ!?」

 

 一ノ瀬とオリビアの結婚式のスピーチをする

 

 正直、こういうのに行くのも初めてだし

 

 どういったことを喋ればいいのか分かんねぇ

 

彩「悩んでるね、燈君。」

蘭「まっ、燈はこういうの初めてだろうし、いきなりスピーチって難しいよね。」

ましろ(悩んでる燈さんも可愛い......///)

 

 と言うわけで、いつもの奴らを呼んだ

 

 こいつらはこういうのにも詳しいだろ(多分)

 

燈「おい、こういうのって何言えばいいんだ?」

友希那「自分の思ってることを素直に言えばいいのよ?」

燈「そう言われてもな......」

こころ「燈は2人のことが大好きでしょ?それを素直に言えばいいのよ!」

燈「......別に、大好きとかそう言うのじゃねぇ。」

レイ(照れてる。)

香澄(かぁわいいねぇ......///)

 

 こいつら、俺のことなんだと思ってんだ?

 

 たくっ、心外だぜ

 

 そんなにガキじゃねぇっての

 

ましろ「2人への感謝とか、2人にどうなってほしいかとか、そう言うのでもいいんじゃないですかね?」

燈「う、うーむ......」

レイ(感謝はしてるけど、それを言葉にするのは死ぬほど恥ずかしいって感じかな。)

 

 どうしたもんか

 

 感謝は、まぁ、色々とあるんだが

 

 だが、うーむ......

 

燈「......そういうのも、ひつよ__」

庵「__にーさーん!慎吾君の結婚式でスピーチするんだって?困ってるだろうから俺がアドバイスを__ぶへぇ!!!」

燈「うるせぇ!人がデカい決心してるときに!」

レイ(うわぁ......)

 

 俺は近くにあったダンベルを奴の顔面に投げ込んだ

 

 たくっ、なんであいつはあんなにうるさいんだ

 

 次来たら鉄拳制裁だな

 

蘭「......生きてるの?あれ。」

ましろ「そこは問題ないと思います。一応、燈さんと同じ種類の人なので。」

蘭「えぇ.....(困惑)」

 

 あいつのせいでまたやりずらくなったじゃねぇか

 

 後でまた殴るか

 

燈(感謝、か。)

 

 一ノ瀬は俺を拾って、日本に連れて来てくれた

 

 だからこそ、今の生活がある

 

 オリビアは、毎日美味いメシ作ってくれるし、他の家事もしてくれてる

 

 あのバカは......まぁ、遊び相手にはなってる

 

燈(でも、そうなんだよな。)

レイ「?」

 

 俺が今の俺でいられるのは、こいつらや咲のお陰だ

 

 花咲川に行って、出会って、変わった

 

 こいつらに出会わなきゃ、俺は今もただの不良してた

 

燈(感謝しなきゃいけねぇことばっかだな。俺。)

 

 と言っても、俺にはなんにも出来ねぇんだが

 

 頭いい奴だったらパッと思いつくのにな

 

 俺にゃ出来ねぇ

 

レイ「何か思いついた?」

燈「んー。なんとなく。」

 

 なんか、今、世話になった奴の顔が浮かんできた

 

 なんとなく、言ってやりたいことも思い浮かんだ

 

 あとは......

 

燈「後は__」

庵「__にいさーん!頑張ってるー!_」

ボーカル達(あっ。)

燈「うるせぇ!忘れるだろうが!」

庵「ぐふぉ!!!」

ボーカル達「あぁ......」

 

 俺は家に入ってきたバカをぶん殴った

 

 危ねぇ、ガチで忘れるところだった

 

 てか、さっきの訂正するわ

 

 このバカには死んでも感謝しねぇ

 

彩(いつも思うけど。あれで生きてるのすごい。)

友希那(すごいわね。)

燈「さて、何言うか。」

 

 あいつらにはちゃんと感謝してるし

 

 それを、こう、上手い感じに言いたい

 

 なんて言うのはいいんだ?

 

こころ「燈は、2人に何をしてもらったの?それを思い出せばいいんじゃないかしら!」

燈「なるほど。」

 

 一ノ瀬には、海外で拾われて、日本に連れてこられて、そこからずっと面倒見てもらった

 

 オリビアは、美味い飯作ってくれるし、話聞いてくれる

 

 なんていうか、こいつらは親みたいだ

 

燈「......家に帰ったら誰かがいて、一緒に飯食って、色んな話して、普通の家族っぽいことする。それが、楽しい。」

こころ(燈さん......!)

香澄(かわいすぎる......!)

蘭(尊い......!)

 

 こういう場所にいれるのは、あいつらのお陰だ

 

 それを、どう言えばいいんだ?

 

燈「......なぁ、お前ら。」

ボーカル達「?」

燈「結婚って、どんな感じなんだ?」

香澄、蘭、彩、友希那、こころ、ましろ「結婚!?///」

レイ(どんな感じかぁ。)

 

 俺は結婚というものがわからない

 

 母さんが話してた記憶はあるが

 

 流石にあやふやだし

 

香澄「え、えっとねー、好きな人とずっと一緒にいる、みたいなー?///」

ましろ「ウェディングドレス着て、キスしたり......///」

燈「???」

 

 何言ってんのか分かんねぇ

 

 香澄のだったら、今と大して変わんねぇし

 

 ましろのはなんかを着るのはわかるが、それ以外はわかんねぇ

 

レイ「結婚っていうのは、家族になることだよ。」

燈「それなら、今でも変わんねぇぞ?」

レイ「確かにそうかもしれないね。でもね。ならなんで、一ノ瀬さんたちは結婚するのかな?」

燈「わかんねぇ。」

レイ「それはね、もっと深い繋がりが欲しいからだよ。」

 

 ......どういうことだ?

 

 もっと深い繋がり?

 

レイ「日本で言うとね、どっちかの名字が変わるの。」

燈「じゃあ、俺と和奏だったら、俺が和奏になるか、お前が佐渡になるのか?」

レイ「......まぁ、そうだね。(し、心臓に悪いな。)」

 

 なるほど、所謂、お揃いか(違う)

 

 でも、なんで、名前変わるんだ?

 

レイ「特別なものなんだよ。結婚って。」

燈「なるほど。」

 

 とりあえず、あいつらが今まで以上に家族になるってのはわかった

 

 つまり、俺はあいつらを応援して、感謝して、ってのを伝えるわけだ

 

 よし、なんとなく分かってきたぞ

 

庵「お、俺からも一つ、アドバイスを......」

燈「なんだ?」

庵「兄さんの場合は、変に考えるより、本能に任せた方がいいよ......考えすぎたら、わざとらしくなりそう......」

燈「ふむ、なるほどな。」

 

 珍しく役に立ったな、こいつ

 

 ちょっとビックリしたじゃねぇか

 

燈「よし、じゃあ、何について喋るかくらいは考えるか。」

彩「そうだね!」

こころ「困ったら、あたしたちに言いなさい!」

ましろ「いつまでもここにいるので!」

蘭「うん、そうだね。」

友希那「なんなら、泊まるわよ!」

香澄「燈君の部屋で寝たい!」

燈「いや、暗くなったら帰れよ。」

レイ(あ、あはは、欲望が透けて見えるな。)

 

 それから、俺は7人の手を借りて

 

 スピーチで喋ることについて考えた

 

 結婚式まで1週間ちょっとだ

 

 俺、いけっかな?

 

 

 

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