「ねぇ、霊夢。何かいい暇潰しは無いの?」
「あるわけないでしょう。人ん家に勝手に上がっといて何言ってんのよ」
「いーじゃない。どうせあんたも暇だったんでしょ?」
「私は忙しいの」
「私が来たら寝ぼけて出迎えたくせに何言ってんのよ」
「それはそれ。これはこれよ」
「いやいや、それはそれ。これはこれ。じゃなくてさ、どう考えても分けられないでしょ」
「いいのよ」
「総領娘様~」
「うげっ、衣玖だ。隠れなきゃ。ちょっと霊夢!居ることバラさないでよ?」
「はいはい········」
「煎餅食いながら適当に答えられると流石に心配になるわね。まぁ、いいわ。
この押し入れの中に隠れるから」
「はぁー················」
「霊夢さーん。居ますかー?」
「居るわー!さてと、行ってくるわ」
霊夢が部屋を出る。
十秒位の時間が立つと、玄関の方から話し声が聞こえてきた。
「総領娘様はいらっしゃいますか?」
「来てないけど···········」
「こちらの方に行ったと思うのですが········。····有り難う御座いました」
玄関が閉まる音がする。
それと同時にギシギシと霊夢が歩く音が聞こえる。
私は即座に出て、さっきの位置に戻った。
霊夢が部屋に入ってくる。
「あら、もう出てたのね」
「だって衣玖はもう行ったもの」
「ていうか何であんたここに来るの?」
「何となく」
「霊夢ー」
庭の方から声が聞こえる。
私達が声の方向を向くと、ちょうど魔理沙が箒で庭に降り立った。
「何よ?」
「いや、特に何もないぜ」
「何なのよ············」
「お、天子じゃないか。よう天子」
「魔理沙じゃない。何?その本また盗んできたの?」
「盗んでないぜ!パチュリーから死ぬまで借りただけだぜ!」
「それを世間一般では盗むと言うのよ」
「私の中では借りるだぜ」
「ま、いいんだけどさ。何かいい暇潰し無い?」
「急に言われても無いぜ」
「えー···················あー、暇ねー」
「あんたら二人とも理由がないなら帰ってくれない?」
『嫌』「よ」「だぜ」
「あんたら仲良いわねー」
『そんなことない』「わよ」「ぜ」
目を丸くして驚愕の表情を浮かべながらお互いを見る。
「ほら······」
「こんな無駄な奇跡いらないぜ·········」
「いらないわね」
「で、帰ってくれない?」
「あーあ、何かいい暇潰しは無いのかしら」
霊夢の言葉を無視して言った、その言葉を言い終わらないうちに変化が訪れた。
さっきまで曇っていた空が、一瞬にして晴れたのだ。
「········は?」
私達が驚いていると再び変化が訪れた。
次は晴れた空がどんどん曇っていき、もう春だというのに雪が降り出した。
「·········これは異変だぜ·········!」
「そうね·········」
高揚したように言う魔理沙に、霊夢が面倒くさそうに答える。
「··············私にいかせなさい」
「え?」
「私に異変を解決させなさい!」
『はぁ!?』
「面白そうじゃない!私が異変を終わらせに行くわ!
あなた達はここで休んでなさい!」
「これは·········言っても止まりそうにないぜ········」
「じゃあ、今回は任せようかしらね」
「私もそうするぜ」
「任せなさい!私、比那名居天子が異変を解決してやるわ!」
こうして、天子の異変解決の旅は始まった。
新シリーズ。
去年の夏の第84次薄本大戦にて発売された、
とある天子のゲームをやってて書きたくなった。
見切り発車なので相当切羽詰まったら打ち切るかも。
多分しないけど。
天子は可愛い。