梅雨入りシーズン間近でございます。
ネトフリで艦これアニメ見れないかな・・・。
午前0時9分 オーブ鎮守府 司令室
索敵機が発艦してから4分経った頃、報告が次々と入ってきた。大淀がすらすらとメモにその内容を書き留め、勇に報告する。だが、いつもとは違い、通信内容を伝えるスピードが若干遅く感じる。
「提督、南西方向を担当している二航戦の索敵機からの報告が入っているのですが・・・全機とも同じ内容を言っています」
「・・・?具体的には何て?」
「パプアニューギニアとオーストラリアがいつまで経っても見えてこない・・・だそうです」
「・・・はっ?」
勇は、飛び込んできたまさかの報告に一瞬固まった。無理もない、「パプアニューギニアとオーストラリアがいつまで経っても見えてこない」という報告に驚かない人などいる筈もないのだ。
本来、オーブ鎮守府が存在する場所は激戦区の一つであるオセアニア州である。しかも、その中でも確実に地獄の最前線となるであろうソロモン諸島の西端にあるのだ。西に行けば奪還したポートモレスビーのあるパプアニューギニアはおろか、オセアニア州で一番大きな国であるオーストラリアが見えてこないなんていう事態は方向音痴でもない限り、決して有り得ないだろう。
ならば、これは一体、どういうことなのか。
(そんなバカな・・・1機だけならともかく、南西方向を担当している全ての機が同じ報告をするとは・・・これは幻覚でも超常現象でもない、という事か・・・。いや、まさか・・・ここは地球ではないのか!?・・・だが、呼吸も問題なく出来ているし、それは俺以外の者も同じだった筈。それに・・・・・・)
勇は自分の机に置いていた万年筆を手に取り、試しに床に落としてみたが、落下のスピードは以前とほぼ全く変わっていなかった。ジャンプもしようかと思ったが・・・変な目で見られるのは明らかだった為、ここではやらない事にした。
(重力も変わってはいない、か・・・)
20分後、大淀が報告する。報告するスピードもいつもの調子に戻ったようだ。
「提督、赤城の索敵2号機から入電。『我、ハワイニ酷似シタ諸島見ユ!オーブヨリ1時ノ方向、距離約178㎞』」
「北北東178㎞だと?おい、地図を縮小してくれ」
「了解しました」
勇はその報告を聞くと、茶髪の若い男性オペレーターにモニターに映されているオーブ鎮守府を中心とした地図を縮小するよう指示する。そして、縮小されて範囲が広がった地図をまじまじと見つめる。
北といえば、オーブから北北西に真っ直ぐ進むと日本に行き着く筈だが、軽く見積もっても5000㎞以上もの距離があり、彩雲でも燃料を満載して片道で飛んでも着けるかどうかすら怪しい。それに、ここからその方向に200㎞以内で着ける島があったなんて話は誰一人とて聞いた事は無い。
(嘘だと言ってくれ、と言いたいが・・・俺達は、オーブ鎮守府ごとハワイの近くに転移したのか?まさか・・・だが、そうとしか説明が・・・・・・ん?待てよ、転移・・・?まさか、異世界転移とでも言うのか!?)
異世界転移という可能性に気付いた勇に、大淀がさらに報告を続ける。
「同諸島のうちのある島は、多少違いはあるもののオアフ島に酷似しており、複数の建造物を確認。建設中のものや軍艦も確認されている事から・・・ッ!?て、提督!!」
「どうした!?」
「赤城2号機より緊急報告!『我、航空機見ユ!シーファイアト思ワレル機体ガ迎撃ニ上ガッタ可能性有リ!』」
「「「「な、何だってーーーーーーーーーーーーーーッ!?」」」」
勇とオペレーター達は素っ頓狂な声を上げて驚いた。建造物や軍艦がある以上、人間かそれに匹敵する知的生命体が相当な文明を築いているのは間違いないと誰もがそう思っていたのだが、それに飛び込んできたのはまさかのイギリス海軍の艦上戦闘機シーファイア発見の報告である。それも、迎撃の可能性があるときた。
「一体、どうなっている!?例えこの世界が平行世界だったとしても、仮にもハワイはアメリカの領地の筈だぞ!まさか、本当に異世界に来てしまったのか、俺達は・・・・・・!!」
この時、勇のこの疑問に答えられる者は誰一人いなかった。
本作における勇君は、『蒼き航路に昇る太陽』よりも戦闘経験を積んでおり、提督とよぶに相応しい風格となっていると思います。
走り出した以上、止まる訳にはいかねえ・・・!この作品も、そして『蒼き航路に昇る太陽』も・・・・・・!
次回予告
何の前触れもなく、転移してしまったオーブ鎮守府。勇が状況を把握する為に飛ばした索敵機のうち、赤城の2号機である彩雲が見たものとは!?
次回『暁と優雅のファーストコンタクト 勇&赤城索敵2号機篇』