艦こレーン ~オーブ鎮守府の異世界戦記~   作:しきん

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どうも、しきんです。
遂に梅雨シーズン突入でございます。
何か感想全く来ないなと思っていたら非ログインでも書けるようにするのを忘れていたのに気づいたので急遽解禁致しました。

今回はロイヤルないしアズールレーンsideでのファーストコンタクトを描きました。

それでは、行ってみよー!(魔王風)


第3話 暁と優雅のファーストコンタクト ロイヤル篇

海暦1941年 6月2日 午前0時29分 アズールレーン・ハワイ基地

 

その日は潮風に加え、何かが起きそうな予感を感じた日だった。

太平洋の真ん中に浮かぶこのハワイ諸島、まだこの基地は建設途中で、そこを突かれないようにプリンス・オブ・ウェールズ達ロイヤルネイビー第2艦隊は先立ってこの基地に配属され、この周辺の哨戒にあたっていた。

何故彼女達ロイヤルネイビーがユニオンの領土であるこの基地の周りを哨戒しているのか、それはここ最近の世界情勢にあった。

 

先のセイレーン大戦で、アズールレーンはKAN-SENという新たな兵器を生み出し、セイレーンを撃退する事に成功した。だが・・・その後にある問題が表面化した。

 

「人類の力のみで脅威に立ち向かっていく」か「毒を以て毒を制す」か・・・。

 

方針を巡るこの意見対立は、鉄血がアズールレーンを離反してレッドアクシズを結成するという結果をもたらし、あまつさえ人類同士の戦いが勃発するという看過しかねる事態を招いてしまった。

これを受けてユニオンは、重桜との戦争に備えるべくハワイ諸島に基地を建設する事を決定、ロイヤルも複数のKAN-SENを同基地に転属させる予定を示した。

 

そして、先立って配属されたロイヤルネイビー第2艦隊の唯一の空母KAN-SENであるイラストリアスは戦闘機隊を飛ばして南西方向を中心に哨戒していた時、それは突然やって来た。

 

「未確認機・・・?南南西からハワイ基地に向かって・・・!?」

 

イラストリアスは、哨戒の為に飛ばした戦闘機隊のうち、南南西に向かった1機が未確認機を発見したという報せを聞いて戦慄した。

幾ら重桜でもハワイから南南西の方向に基地がある筈は無いし、この方向から襲撃する意味が分からないのだ。それに加え・・・

 

「・・・未確認機は1機だけ?これは一体、どういう事・・・・・・?」

 

1機だけで大した被害を与える事は限りなく難しいのである。

未確認機が基地の上空を通過し、自分の戦闘機--シーファイアとすれ違った時、とんでもない事に気付いた。

 

「あの未確認機・・・饅頭じゃない小人みたいなのが乗っている!?」

 

そう、なんと未確認機に乗っていたのが饅頭ではなく他の何かだという事に気付いたのだ。

普通、KAN-SEN達が繰り出す艦載機にはヒヨコ型ロボット『饅頭』が乗って操縦する。その為、海軍に所属する者の中で男性がほんの一握りしかいなくなったとさえ言われるほどの軍縮でも人的資源に困る事は無い。

だが、今飛んでいる未確認機にはその饅頭ではなく、2頭身の小人のようなものが乗っていたのだ。

 

「大変・・・!早く知らせないと!」

 

急いで報告しようとしていたその時、未確認機はバンクを振ると、進路を反転して元来た方向へと帰って行った。この謎の行動にイラストリアスは呆然と立ち尽くしていたのだった。

 

「一体・・・何だったの、あれは・・・・・・」

 

 

8時23分 同基地近海

 

夜が明けて太陽が昇った頃、プリンス・オブ・ウェールズはロイヤルネイビー第2艦隊の巡洋艦2隻と『海上の騎士』とよく呼ばれるユニオンのKAN-SENクリーブランドと共に南南西の哨戒を行っていた。理由はもちろん先の未確認機の件である。

夕べ現れたその未確認機は、濃緑色で左右の翼端に赤い円が描かれていた。それだけなら重桜が何らかのアクションを取っただけに過ぎないだろう。だが、ここから報告の内容はおかしなものになっていった。なんと、その未確認機は1機だけで飛んで来たらしく、基地の上を飛んだ後に元来た方向へと帰って行ったのだ。そして、極め付きには饅頭ではない小人のようなものが乗っていたというのだ。

ウェールズはそんな荒唐無稽としか思えないような事が信じられなかったが、念のためこの方向の警備を強め、自分も哨戒にあたっているのだ。

 

「あれは・・・」

 

ウェールズは何かを見つけた。その何かは、こちらに近付いてくるようだ。

 

「ッ!!全艦、警戒態勢を取れ!!」

 

ウェールズは他のKAN-SENに檄を飛ばす。少なくとも、最初に何かを捉えたウェールズは今南南西を哨戒しているKAN-SENの中で一番視認距離が長いだろう。

 

(あれは空母か・・・だが1隻しかいない・・・艦隊ではないのか・・・・・・?)

 

そう考えると、ウェールズは指示を出す。

 

「全艦、まだ撃つな!あの空母は艦載機を1機も出していない。とりあえず臨検を行う!分かったな?」

『『了解!』』

『ま、待ってよウェールズ!相手は重桜なんだろ!?』

 

ウェールズの指示に、クリーブランドが異議を唱える。

 

「落ち着けクリーブランド。仮にあれが重桜艦だとしても、戦闘態勢を取っているように見えるか?この距離では相手も視認出来ている筈だ。それなのに艦載機を上げているような動きを取っていないとすれば、交渉する為に来たかもしれないんだぞ。だから臨検を行う必要がある、話はそれからだ」

『わ、分かったよ』

 

クリーブランドは渋々了承した。

 

 

3分後

 

先程と比べると、指示を出すウェールズの顔色が悪くなりつつあった。だが、それは彼女に限った事ではない。

 

「サフォーク・・・臨検は私が先陣を切る。万が一の事があったら君に指揮を任せる・・・いいな?」

『わ、分かりました・・・』

 

サフォークにそう告げると、通信を切る。すると、クリーブランドから通信が入って来た。

 

『ウェールズ!やっぱりコイツは重桜艦だ!早いとこ制圧しないと・・・』

「待てクリーブランド、あの旗・・・見た事あるか?」

『えっ?』

 

ウェールズはクリーブランドに旗をよく見るよう促した。

 

『なんだあれ?見た事無い奴だ・・・』

「そうだ。あの旗の国はどこにもない。もしかすると、どこかで独立した国かもしれない」

 

ウェールズ達がその空母のような大型艦に戸惑っていると、甲高い音が鳴り響いた。ウェールズが見たその音の主は、こちらに近付いてくる装載艇であった。だが、多く使われているのはオールを漕いで進むものであるが、その装載艇はエンジンが付いたタイプの、しかも洗練されたデザインのゴムボートであった。

そしてある程度距離を置いて旋回し、乗っている人間がこちらに手を振ってきた。どうやら敵意が無い事を示しているらしい。

 

「よし・・・行くぞ!」

 

この後、クリーブランドが「侵攻する気があったクセに!」と問い詰めるのを抑え、アズールレーン(と言っても今回はロイヤル中心であるが)とオーブ鎮守府は穏便にコンタクトを取り、ウェールズのクイーン・エリザベスとのコネがあった事が幸いし、ロイヤルとオーブ鎮守府は約1週間で国交開設を果たしたのだった。

 

・・・そして3日後、ロイヤルから視察団が派遣されるのだった。




艦娘は軍艦の力を持つ超能力者であって兵器ではありませんッ!!KAN-SENとて人間と同じような生活が出来るのですッ!!

あっ、艦娘母艦の形状はいずも型護衛艦とおおすみ型輸送艦を混ぜたものです。

次回予告

ファーストコンタクトを終え、ロイヤル視察団が派遣されることとなった。そして彼女達の鎮守府見学が幕を開ける・・・!

次回『INVOKE』

アズレンにアーマードトルーパーが出るなら、艦これにはアレが登場します。
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