艦こレーン ~オーブ鎮守府の異世界戦記~   作:しきん

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おはこんばんちわ、しきんです。

もうサブタイトルでネタバレとなっておりますが・・・気にせずご覧ください!


第4話 INVOKE

海暦1941年 6月5日 午前10時30分 オーブ鎮守府 アカツキ島演習場

 

オーブ鎮守府の中で最も自然豊かなこの島に設営されたオリーブドラブ一色のテントの中でイラストリアス達ロイヤル視察団・・・特にケントはテーブルに置かれているプラモデルのようなサイズの航空機に興味津々な様子である。

 

何?重巡洋艦が航空機に興味があるのか?知らんな。

 

それはともかく・・・それらよりも彼女達の興味を引くあるものがあった。

それは、18mはあろうかという頭にゴーグルのような目とアンテナらしきものが付いた巨人のような兵器・・・いわゆる人型兵器なのだ。

視察団がその人型兵器を気にしていると、勇が口を開く。

 

「では、皆様。これらの兵器の解説を始めていきたいと思います。これらは、ハワイ基地に軍事支援の一環として提供するものなのですが・・・」

 

勇はテントの横に立つ人型兵器をチラッと見た後、話を続ける。

 

「あれも提供予定のものですが、あれについての解説は最後に致しますので、是非とも楽しみにして頂ければと」

 

そう言って、傍らに立っている弓道着を着た長髪の女性の方を見る。

 

「紹介します。彼女は赤城。日本出身のエリート艦娘の1人で、我がオーブ鎮守府航空機動艦娘部隊では最強の実力を持っています」

「ご紹介に預かりました。航空母艦、赤城です。僭越ながら、私がロイヤルの皆様にこれらの艦載機の実演を行います」

 

視察団一同は赤城の自己紹介に驚いた。それもその筈、髪が黒くて長いところ以外では、彼女達の知る赤城とは全くの別物であったのだ。

 

「・・・はッ!!わ、私はイラストリアスと申します。私達は貴国の兵器に強い関心を持ってはいるのですが・・・全く見た事のないものがたくさんありますので、何度も質問するかもしれませんが、お許しください」

 

我に返って一瞬慌てるも、何とか落ち着きを取り戻したイラストリアスはそう言った。

 

「いえいえ、私とて一介の艦娘に過ぎません。今ここで私に出来る事は、皆様にこれらの艦載機がどのようなものであるかというのをお見せする事くらいしかありません」

 

赤城はイラストリアスの言葉に返答すると、テーブルに置かれた艦載機の中で赤城から見て一番左にある艦上戦闘機を手に取った。

 

「こちらは日本で開発された艦上戦闘機『烈風改二』です。零式艦上戦闘機の後継機として開発された烈風を何度も熟成して生まれた完成形です。それでは、実際の性能がどれほどのものなのかを実演してみましょう」

 

赤城がそう言うと、妖精達が演習用のラジコン戦闘機を飛ばし始めた。そして準備が整ったのを確認した赤城は天に向かって長弓を引き、矢を放った。すると、放たれた矢から炎が上がり、矢は複数の烈風改二に姿を変えた。

 

「それでは、模擬空戦を始めます」

 

赤城のこの言葉と共に、烈風改二とラジコンの模擬空戦が始まった。演習用に使われるこのラジコンは零戦と同じ性能を持ち、形も零戦と全く同じだが、度重なる熟成の末に生まれた烈風改二の敵ではなく、ラジコンはあっという間に全滅した。

 

「毎回思うんだが、あのラジコンって演習に使う意味あるのか?」

「はい。アメリカやイギリスではこういう演習が主流なんですよ」

 

勇と赤城が何気ない会話を交わしている間にも、実演は次のフェイズへと進んでいく。

さっきの模擬空戦を見ていたイラストリアス達は戦慄した。これほどの運動性とユニオンのF4Fワイルドキャットに迫る火力を併せ持つ戦闘機は、どこをあたってもオーブ鎮守府以外では見つからないだろう。その事を何とか理解する事が出来たイラストリアスは、オーブ鎮守府が持つ艦載機(最も烈風改二程度はまだまだ序の口なのだが)の性能に身震いしながらも、自国に・・・そしてアズールレーンが幸運に恵まれていたという事にホッとした。

 

(オーブが友好的で本当に良かった・・・あそこまで性能の高い戦闘機を相手にしていたら、私達はどうなっていた事か・・・。何としても、彼らの支援を取り付けなければなりません・・・・・・!)

 

覚悟を決めたイラストリアスは、より真剣に艦載機の話を聞いた。

先程の烈風改二と同じ時期に開発された艦上爆撃機『彗星改』と一航戦が前に運用していた艦上攻撃機『流星改』、そして後ろに主翼とプロペラが付いている珍しい形状の艦上戦闘機『震電改』の前期型と、いろいろな艦載機の解説が行われた。途中、昼食を兼ねた日本製軍用レーションの試食会が行われ、ケントがメロンソーダの虜になるという事もあった。そして、遂に人型兵器の解説となった。

赤城が下がり、オレンジ髪の男性が前に出る。

 

「彼はハイネ・ヴェステンフルス大尉。国連軍エース部隊『オレンジショルダー隊』の隊長を務めています」

「お初にお目にかかります。ハイネ・ヴェステンフルス大尉と言います。私の方から、この兵器の説明をさせて頂きます」

 

乙女のハートを射抜くような美しい顔立ちのハイネに、視察団一同はズキューンとなっている。

 

「では、この兵器の説明を始めます」

 

ハイネが人型兵器の前に立ってイラストリアス達に説明を始める。

 

「これはモビルスーツという兵器の、ストライクダガーと呼ばれる機体です。全高約18m、重量約55t。我が軍が保有するモビルスーツの中では操縦性と整備性に秀でており、汎用性にも優れています」

「操縦・・・となると、この兵器は人間が動かすものですか?」

「ええ、今から実演しますので少々お待ちを」

 

ハイネがストライクダガーのコックピットに入って操作すると、ハッチが閉まる。それに驚いたイラストリアス達であったが、それを後目にストライクダガーを起動させる。

ゴーグルのような目・・・カメラアイが光り、その直後にストライクダガーが歩き始めた。

 

「あっ、動きました!」

「うわあっ、すごい!動いた!」

「すごいですね!どんな構造なんでしょうか?」

 

視察団の驚愕の声を受けながら、ストライクダガーは走ったりスラスターを吹かして跳んだり等してしばらく動いた後、歩行でテントの近くに戻って機能停止、ハイネが降りてきた。

 

「このように、モビルスーツは人型機動兵器としては完成度が高く、優れた拡張性を備えています。更に重機を必要とする作業にも使われており、オーブでは建設にも・・・」

 

その後も、勇の補足を挟んだハイネの説明が10分以上も続いたが、イラストリアス達がポカンと口を開けたまま放心状態となっていたのは言うまでもない。

兎にも角にも、この5日後にハワイ基地にオーブ鎮守府からの物資がモビルスーツ込みで送られたのだった。




はい、今回はなんと『機動戦士ガンダムSEED』からストライクダガーが登場しました!
ストライクガンダムを出そうかとも思ったのですが、あれをそのまま量産するにはさすがに無理があると判断しました。だが、安心なされよ!私はガンダムをエース専用機として出す予定であります!楽しみに待っていて下され!

そして種運命ではザフトのFAITHだったハイネが何故、連合系であるストライクダガーに乗っているのかというと、オーブ基地に配備されているモビルスーツは主に連合系で、ザフト系を運用しているMS隊はオレンジショルダー隊のみとなっており、割合が連合系重視だったからです。出す予定のオリジナルMSを出す為に仕組みました。後悔は無い。

次回予告

アズールレーンとの条約締結も無事に終えたオーブ鎮守府。そんなオーブの日常を覗いてみよう!

次回『オーブ鎮守府の日常』
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