若手の悪魔達が集う場所において、魔界の悪魔と交流のある藤原大地とその相棒として呼ばれた謎の助っ人のコンビと上級悪魔とその眷属によるレーティングゲームが開始される。
舞台となっているのは地上の商店街をモデルに造られた結界に彼らは各々の開始地点に立っていた。
「それにしても、これ程の良いルールとはな」
そう言いながら大地の対戦相手であるディオドラ・アスタロトは笑みを浮かべながらルールを確認する。
今回のレーティングゲームにおいてのルールとしては、相手側のチームの全滅というルールだけであり、それ以外はどんな事をしても構わないというルール。
その為、ディオドラの勝利の為に上級悪魔はフェニックスの涙やゲーム開始直前に傭兵を投入するなど、本来ならば許されないような数々の手段を行っていた。
だが、ディオドラはそれに対して、何の罪悪感もなく、笑みを浮かべていた。
「このレーディングゲームに勝てれば、僕は」
その言葉を呟いたのと直前だった。
―――ドッカ―ンッ!ドッカ―ンッ!!
「なっ」
拠点に鳴り響く爆音、同時にディオドラの眷属と雇った傭兵達は次々と悲鳴と共に脱落していく。
「何が起きたんだ」
「悪いが、手加減はなしだぜ」
その言葉と共に拠点に突っ込んできたのは車だった。
同時に車から飛び出たのは対戦相手である藤木だった。
「まさか、こんなに早くから来るとはな」
いきなり先手を取られた事に呆気に取られたディオドラだったが、瞬時に思考を切り替える。
「だが、これで爆弾はなくなるはず。
そうなれば」
そう思ったが、爆発は未だに鳴りやまず、むしろ増していく。
「なっ」
「オラオラオラオラァ!!」
その爆風の中で、藤木は次々と襲い掛かる傭兵達へと攻め込んでいく。
攻撃を仕掛けるも、一瞬で避けられると同時に、まるで時間を止めたように一瞬だけ消え、同時に周りにいた全ての傭兵達を吹き飛ばした。
「何が起きているんだ、これは」
「チョコレート!」
そのふざけた言葉と共に見つめると、そこには手には木製のバットを持ちながら、その近くには大量の爆弾を抱えた少女が一人立っていた。
頭にはまるでペンギンを思わせる帽子を被っており、容赦なく次々と爆弾を放っていく。
「なっまさかあいつが助っ人だとでも言うのか」
「フーカ!!」
「分かっているわよ!!」
二人が叫び合うと同時に頷くとフーカの手には爆弾を一つ手に取ると同時に先程のように打ち込む。
撃ち込まれた爆弾は音速を超えて、藤木の元へと向かっていき、道中にいた全ての悪魔達は避け、その先には藤木がいた。
「ドラァ!!」
だが、藤木はそのボールに対して、蹴りで応戦した。
その足には炎を纏っており、爆弾は一瞬で炎を纏い、ディオドラを守るように集まっていた眷属と傭兵達の元に
「しまっ!」
その言葉を終える前に、これまでとは比べものにならない程の爆発が起きた。
一瞬の出来事だった。
これまでにない程に絶対的に勝利の可能性があったにも関わらず、一瞬で窮地に陥れる。
「ぐっこのままじゃっ」
そう言いディオドラは危険な賭けに出る事にした。
それは、初代ベルゼブブの子孫であるシャルバからオーフィスの「蛇」だった。
それを使えば、現状を変えられる可能性があった。
ディオドラはすぐに蛇を飲み込むと
「おい、まだ戦えるだろ。
さっきのアナウンスで、まだあんたがいるのは知っているんだぞ」
その言葉が聞こえた。
背後から感じて、見つめると、そこには藤木が立っていた。
「このゲームにどんな意味を持っているかも分からないし、てめぇからははっきりと言って下衆の気配がするからな」
「下衆だと」
その言葉にディオドラは藤木を睨みつける。
「そういう奴は大抵変な事を考えている。
そういう奴に対しては、俺は容赦しないと決めており、お前に対して可哀そうとは全く思わない」
「ぐっ!!」
完全に舐められている。
その言葉を聞いた瞬間、ディオドラに感じたのは確かなる怒りだった。
「だが、このまま何の抵抗もないてめぇを倒したら、俺にとっては後味が悪いのが残ってしまう。
てめぇはどうやら怪我を一瞬で治せる何かを持っているようだな。
それを使うのに何秒かかる?
治ったのと同時に、てめぇに技を叩きつける」
「なっ」
その言葉はこれまで見下していた人間が、自分を見下している。
その事実を知ると共に、ディオドラに、溢れるばかりの怒りが出ていた。
それが皮肉にも蛇を飲み込み、パワーアップした事により、通常ではあり得ない程に力を上げていた。
「お前のような人間風情がこの僕に対して」
そう言いながら、目の前でフェニックスの涙を口の中に含むと同時に
(だが、これは僕にとってはチャンスだっ!
この状況で、貴様を深手を負わせて、人質に取れば勝てる可能性は十分にあるっ!!
後味が悪いなど、卑怯な手だとか、便所の糞にも匹敵するその考えが僕にチャンスを与えてくれた!)
同時にフェニックスの涙によって、身体の傷が治りそうになった瞬間
「貴様のような人間に対しての勝利では、過程など、どうでも良いんだよぉ!!」
傷が完全に治りきる前にディオドラはその手に魔力弾を作り出し、放った。
一瞬で視界を埋める程の巨大な魔力弾を避ける手段はなく、この時、確かな勝利を確信していた。
「勝っ「オラぁ!」がはっ!!」
だがその魔力は一瞬にして、炎を纏った藤木の拳によって散ってしまう。
「オラオラオラオラオラオラァ!!」
同時に叩きつけられる目に止まらない程のラッシュ、それによって宙に舞ったディオドラに対して、回転蹴り。
一瞬で何百という拳と蹴りを喰らいながら、皮肉にも蛇によってパワーアップしていたディオドラは耐えてしまった。
そして、最後に拳にこれまで以上の炎を拳に纏うと同時に
「奥義!烈火武神撃」
その言葉と共に、藤木はディオドラに拳を叩き込む。
同時に完全に吹き飛ばされたディオドラはそのまま退場する。
「しょっ勝者藤木&風祭コンビ」
未だに状況が分からない中で司会は確かに藤木達の勝利を宣言した。
「いえぇい!」
「楽勝」
そのアナウンスが聞こえると同時に二人はハイタッチする。
同時に彼らは会場へと戻ってきた。
「にしても、いきなり呼ぶなんて、まったく、こっちの予定も考えなさいよ」
「ごめん、けど、フーカが一番頼りになるからな」
「えっ、うぅ、それは、なんていうか、当然じゃない」
そう言い、フーカは少し恥ずかしがったのか、そのまま帽子を深く被りながら、顔を赤くさせる。
「えっ、どういう事」
「あらあら」
そんな会場に戻ってきた事で繰り広げられた甘い雰囲気にリアスは戸惑い、それを見ながら姫島は笑みを浮かべていた。
「藤木、その子は一体」
そんな中で一誠は気になり、共に戦ったフーカについて質問する。
「えっ私?
まぁ自己紹介ぐらい良いけど、私は風祭フーカ、どこにでもいる普通の中学生よ」
「普通」
「なによ?」
その言葉を聞いて、一誠はどんどん自分の中にある普通という言葉に対して疑問に思えてきた。
目の前にいる自称一般市民である藤木は悪魔になって身体能力が上がったはずの一誠よりも遥かに高い身体能力を持っており、バットを持って、平気に爆弾を打ち込むフーカ。
はっきり言って、非常識とも言える。
そんな中で、匙は
「藤木」
「んっ、なんだ?」
「そのありがとうな。
会長の事で世話になった」
そう言い、匙は戻ったばかりの藤木に対して、頭を下げた。
「別に、俺もただ単にむかついただけだからな」
そう言い、藤木は既に興味がなくなったように欠伸をしていた。
「夏休み、とりあえずはバイトでもするか。
まぁ知り合いに会いに行くのも丁度良かったしな」
そう言い、藤木はそのまま出ていこうとした所で、一誠は
「藤木、頼みがある」
「なんだ?」
一誠はそのまま真剣な表情で
「俺を鍛えさせてくれっ!!」
「えっ、嫌だよ、めんどくさい」
そのまま頭を下げたが
「俺はもっと強くならないといけないだっ!
だから」
「別に俺はそんなに強くないぞ。
俺に護身術を教えてくれたキリアさんやアデルさんの方が強いし」
そう言っていると
「ほほぉ、これはラブの匂いね」
そんな中でフーカは何人かに目を向けて
「ねぇねぇ大地」
「なんだ」
「あんたが鍛えないならば、私が師匠になりそうな人を紹介しようか」
「えっ!!」
それは思ってもみない提案だった。
「勿論、私が気に入った奴らだけよ。
そうねぇ、そっちの藤木と話していたあんたと、会長の為にラブだった男子、それとあそこにいるオーラのある人とかどうかしら?」
「俺か?」
それに驚いたのはサイラオーグだった。
「だって、この場にいる男の中で一番強いと思ったからよ」
「まさか、こうして鍛えられる機会が来るとはな、願ってもない機会だ」
そう言い、笑みを浮かべる中で
「そうは言うが、フーカ、誰か心当たりはあるのか?」
「そうね、私の所は無理だし、下手な所じゃ死んじゃうからね。
レッドマグナスの所で良いんじゃない」
「よりもよってあの人の所かぁ」
その名前を聞いた瞬間、藤木は頭を悩ませる。
「えっ、レッドマグナスさんって、そんなにやばいのか?」
「まぁ灼熱魔界の魔王と呼ばれていて、頼りになる兄貴分で、結構強いよ。
ただ」
「ただ」
「・・・とりあえず、ガンバ」
「ちょっ」
その不安が残る言葉を残して、藤木はその場を去っていった。
その後、夏休みの間、一誠達は灼熱の中で地獄が待ち受けるのは、彼らはまだ知らなかった。
D×Dヒロインで出番は
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リアス・グレモリー
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