その日、サーゼクスさんからの招待でまたパーティに呼ばれた。
それも今度はキリアさんも一緒に行く事になった。
「パーティか、またか」
「こういうのは余り慣れていないが、合っているのか?」
「それは、さぁ」
俺達は互いのスーツを見ながら、合っているのかどうか悩んだ。
こういうパーティに関してはセラフィーヌさんの方が詳しいが、残念ながら、彼女は出席していない。
他にもロザリンドさんなどがいれば良かったかもしれないが、今回は都合が合わず、俺とキリアさんだけの参加になった。
「それで、聞くけど、パーティ会場ってこの先なのかな?」
「分からない、とにかく城もあるし、あそこまで行こう」
そう言いながら、俺達は森の中を歩きながら、目的地に向かっていく。
実は先程までカレー屋で仕事をしていたので、そのまま走ってパーティ会場に向かったのだが、その場所が分からず、こうして俺とキリアさんは森の中を迷いながら、パーティ会場へと向かって行った。
「キリアさん、こっちはあれ?」
そうして森の中を歩いていると、何時の間にかはぐれたのか、キリアさんの姿が見えない。
「まじでどうなっているんだ?」
森の中をなんとか通り抜けた先に見えたのはそこには小猫ちゃんと見た事のない黒髪の着物の美女がいた。
「パーティとは聞いていたが、この状況はなんだ?」
「せっ先輩」
「んにゃ?
一体誰にゃ?」
「んっ、始めまして、藤木大地です」
とりあえず、知らない相手という事もあって、俺はすぐに自己紹介をする事にした。
「へぇ、藤木大地、噂のかにゃ。
そんな先輩がいるとは、白音もなかなか人気があるにゃ。
私は黒歌、白音のお姉ちゃんにゃ」
そう軽く挨拶しているが、白音というのがこの状況から見て、小猫ちゃんの事を言っていると思うけど
「それで、そんなお姉さんが、怯えている後輩に何の用ですか」
状況が分からないが、俺はとりあえず小猫を庇うように前に出る。
「別に、ただ今夜はお姉ちゃんと一緒に来て貰おうと思っただけにゃ」
「お姉ちゃんね。
そう言われても、全然違うな、髪の色が」
そう言いながら、見比べても、小猫ちゃんの白髪と目の前にいるお姉さんの黒髪を見比べても色が違う。
そんな特徴を見ている中で
「藤木っ小猫ちゃん」
「部長、一誠先輩」
「んっ、リアスさん達も来たのか」
「この状況は」
「さぁ、今来た所だからさっぱりだけど、どうやらそうとう問題があるようだな」
そう言いながら、俺は準備体操を行っていく。
目の前にいるあのお姉さんと小猫ちゃんがどういう経緯で分かれたのかも、先輩なだけの俺が知る訳はないけど
「とりあえずは、困っている後輩を助けるのが先輩の役割だからな。
小猫、下がっていろ」
「へぇ、それじゃ、おいらに相手をしてもらおうか」
そう準備していると、襲い掛かってきた何かに対して、俺はすぐに後ろへと跳ぶ。
同時に見えたのは西遊記を思わせる中国の鎧を身に纏い、その手には一本の棒を手に持っていた。
「おいおい、今度は孫悟空のコスプレか?
まったく、常識はないのか」
「それをお前が言うのかい、藤木大地。
しかしまぁ、お前に付き合ったら、こんな大物までいるとはね」
「あんまり傷つけないでよにゃ。
見たら、結構好みなんだから」
「好み?
どういう事?」
何やら俺を見つめる目が怪しいが、一体なんの話をしているんだ?
「ふふっ、まさかここで貴様に会うとはな」
「んっ?」
そんな事を言っていると、聞こえてくる第三者の声を見つめると、そこには巨人が立っていた。
人間よりも巨大な気味の悪い存在が現れた。
「なんだにゃ、あんたが何の用だにゃ」
「そんなの、言ったじゃないか。
復讐したい奴がいるから、来るって。
そして、どうやら、いたよな百騎兵よぉ」
「百騎兵?」
「トトペペぇぇ!!!!」
―――
その言葉と共に藤木の雰囲気が一変した。
聞き覚えのない百騎兵という名前と共にこれまでの雰囲気からは感じられない程に、遠くにいた一誠達ですら感じる程の強烈な闇を感じた。
「これは一体」
「こいつ、本当にただの人間なのかっ!」
眼はまるで黄金に輝く目へと変わり、藤木の身体から溢れ出した闇はそのまま何かへと変わっていく。
その光景を見つめながら、トトペペは
「やはり、あの時の喋り方からして百騎兵か。
だが、貴様を殺した後は、あの魔女をもう一度拷問するとしようかぁ」
そう言いながら、トトペペは笑みを浮かべていた。
「藤木先輩っ」
闇に飲み込まれそうになった藤木を見て、かつての黒歌を重ねたように涙を流す。
その時だった。
「落ち着け、藤木」
「っ」
聞こえたのは声だった。
冷たくも、誰かを思いやるそんな声が響いた。
同時に現れたのは一人の男だった。
タキシードを身に纏い、黒いマフラーを巻いているその男に一誠達は見覚えがあった。
「キリアさん」
それは藤木のバイト先の店長であり、彼に超魔流を教えた張本人であるキリアだった。
「お前のその力は誰かを傷つける為の力か?
俺が、お前に技を教えた時に伝えた言葉を覚えているか」
その言葉を聞くと共に、先程まで溢れ出た闇は瞬く間に吸い込まれていき、ゆっくりと深呼吸をしていく。
「俺のこれは、自分の身を、そして周りの人を助ける為の力」
「あぁ、例え悪夢だろうと、なんだろうと、それを忘れるな」
その言葉と共にキリアと共に藤木はゆっくりとトトペペに向く。
「小猫ちゃん。
少しだけ時間をくれ、こいつをすぐに倒すから」
「先輩」
同時に藤木とキリアは背中合わせに同じ構えを取る。
「なんだぁ、あの時みたいな力を出さないのか?」
「悪いな、お前程度にはもったいないからな。
あれは、俺とメタリカとの絆の証みたいだからな。
夢の中だろうと、お前に使うかよ」
「だったら、死ねぇ!!」
その言葉と共にトトペペはその巨体を宙に舞い、襲い掛かる。
だが、その攻撃に対して二人は避ける事なく、そのまま蹴り上げる。
「ぐっ」
同時に地面は簡単に割れる。
それでもトトペペは止まる事なく、その巨体から来るパワーで蹂躙するように襲い掛かる。
周りに生えていた木は簡単に倒れる。
だが
「虎口裂破拳!」
その言葉と共にキリアから放たれる一撃が、トトペペの巨大な腕を一瞬で凍らせる。
「なっ俺の腕があぁ!!」
「俺の拳が真っ赤に燃えるっ!!」
トトペペは余りの痛みで叫んでいる間に同時に宙に飛んでいた藤木はそのまま拳を燃やしながら、その一撃を凍っているトトペペの腕に向けて放つ。
「獄滅魔炎拳っ!!」
「ぎゃああぁ!!!」
凍っていた腕は炎によって焼けると同時に溶けた氷によって水蒸気となって、辺りを包み込む。
「くそっあいつらはっどこだっどこっ」
そう周りを見渡すトトペペだったが、既にキリアと藤木の二人は一気に懐に飛び込むと同時に掌をトトペペに向けていた。
「「超魔流合力奥義」」
二人は合わせながら、その掌からは光が溢れ出し
「「無明神水」」
その言葉から放たれるのと同時に青い光がトトペペを一瞬で包み込む。
同時にトトペペの姿は跡形もなく、無くなる。
「にゃっ、にゃぁ、まさかここまでとはにゃ」
そう言いながら、消え去ったトトペペを見つめながら、暢気に感想を呟く。
「まだやるか?」
そう言いながら、藤木は黒歌を睨む。
「いや、やめとくにゃ。
こんだけとんでもないのを見せつけられた以上はにゃ」
そう言いながら、黒歌はゆっくりと見つめた先には藤木の背中を見つめている小猫だった。
「それに、少し安心したからにゃ」
「んっ?」
そう、無意識に呟いた黒歌の言葉は藤木は聞こえた。
「それじゃあ、またにゃ」
その言葉と共に黒歌は完全にその姿は消えた。
「先輩」
「あっ、その悪かったな、なんか変なのを見せて」
そう言いながら、普段通りの藤木へと戻った。
「お前、さっきの奴は」
「あぁ、まぁ昔の知り合いだ。
変な薬で、デカくなった奴だ。
まぁ夢みたいな出来事だったはずなのにな」
そう言いながら、藤木は少し無理をしたような笑みを浮かべる。
「キリディア様」
「悪いが、今の俺はキリアだ」
「そうですか、それではキリア様。
藤木の先程の姿は一体」
その中でリアスはキリアに対して、疑問をぶつける。
「俺にも分からない。
俺達と交流を持つ前には確実に持っていないはずの力だが、何時の間にか宿った力だ。
それがどのような意味を持つのか分からないがな」
その言葉に不安を覚えるリアスだったが
「だが、あいつならば、受け入れるだろう。
どんな闇でも、それを受け入れる事ができるあいつならばな」
そう言ったキリアの顔はどこまでも晴れやかだった。
「信じているんですね」
「まぁな。
お前達もだろ」
「えぇ、勿論」
「というよりも、お前、なんだよあの無明神水って!?
しかも他にも炎とか氷とか出してっ!?」
「んっ技の事を言っているのか?
それはお前がそう見えているだけだろう」
「はぁ?」
「超魔流は放つ時に気合を入れると、周りには炎が出ていたり、氷が出ているように見えるんだ。
実際に人から炎とか氷が出る訳ないだろう。
あれだって、ハッケイの応用だよ」
「・・・絶対に常識人じゃないよ、お前は」
D×Dヒロインで出番は
-
リアス・グレモリー
-
ゼノヴィア
-
小猫
-
黒歌
-
ロスヴァイセ