就活と卒論のダブルパンチで忙しすぎるのです。
就職できんのか?という不安をかき消すために、小説書いていました。
ジェシカのお話を予告していましたが、思うように筆が進まず、息抜きで書いていたラップランドのお話が書き上がってしまうという珍事が発生しました。
予告と違うし、テキサスでもドーベルマンでもないじゃないか!と思われた方。
本当に申し訳ない!
「俺と付き合ってくれ!!ラップランド!!」
「うん、ごめん。無理」
このやりとりはロドスの中では、もはや定番になりつつある。
最初の頃は苛烈な業務内容によって自殺志願者が出てしまったのかと勘違いしたドクターが彼を引きずってケルシーのところに連れて行ったことは笑い話になっている。
「通算23回目の告白ご苦労さま。ホントに好きだよねぇ」
「お、エクシアじゃん。おつかれ!あ、テキサスも!」
ペンギン急便のメンツがロドスの食堂に居るのは実は珍しかったりする。
原因は明白であるが。
「相変わらずだな」
「相変わらずラップランドのことが大好きなグスタフさんですよ~」
これにはテキサスは頭を抱え、エクシアは囃し立てて面白がっていた。
「ぶっちゃけさ、どこが好きなの?言っちゃなんだけど性格に難ありでしょ」
「俺、好きな人のことになると盲目になるんだ」
「うん、見ててたら分かるよ!」
「ま、一目惚れだよね。あとイケメンだし、強いし。うん、惚れる要素しかないわ」
二人の目が珍獣を見ているような目になる。
仕方ないだろ。一目惚れに理由も原因もないからな。
「……。以前、私が言ったことを覚えているか?」
「忘れる訳ないだろ」
それはテキサスからの忠告だった。
具体的なことを言われた訳ではない。
ただ、一言。
『距離を取れ』
当時は言葉の意味がよく分からなかったが、今は少し分かるような気がする。
それでも、俺は……。
「俺は……。あの言葉に従うつもりはない」
「それがグスタフの命を奪うことになっても?」
「あぁ。古今東西、恋愛に命の危険は付きものだからな」
「……忠告はしたぞ」
「それも俺の身を案じてくれてね。いやぁ、グスタフさん実はモテモテだったりする?」
「「いや、それはない」」
「手厳しいなぁ」
*
「それでボクに愛の言葉を囁いてくれたのに、そのあとすぐ別の女と話してたんだ」
「いや、なんで知ってるの?」
テキサス達と雑談(ついでに食事)した後、訓練場で稽古の相手を探していた。
ラップランドも稽古の相手を探しており、一緒になって汗を流していた。
ついでに言うとラップランド自身はグスタフのことを嫌いな訳ではない。
恋愛対象に見ることができないだけで人間的にも戦闘能力的にも好みの部類に入る。
「匂いで分かるよ。……うーんテキサスとエクシアかな。話した内容は多分、『相も変わらずラップランドを追いかけてるのか』とかそんなところでしょ」
「マジで凄いな」
「テキサスのことなら何でも知ってるよ!」
男とは非常に勝手なもので、好きな異性の『他の人のことなら何でも知っている』発言は非常に癪に障る。
「……それ、俺の前で言っちゃう?」
「他の女にうつつを抜かした罰だよ!」
「うつつを抜かした覚えは無いんだけどなぁ」
はたから見れば、夫婦にしか見えないやり取りを終えて再度、稽古に戻る。
「じゃ、ラストセット行こうか」
ラップランドは愛刀を構え、
「負けた方は夕食おごりで」
グスタフは銃剣が付いた二丁の拳銃を構える。
「いいよ」
開始のブザーと共に闘いの火蓋が切られた。
*
「アハハッ!夕食ごちそうさま!」
「途中で武器を捨てるのはずるいでしょ!」
稽古の結果は、僅差であるがラップランドの勝利であった。
おかげで彼女の食堂への足取りは軽かった。
対して、やられたマルメは悔しい反面、最後にラップランドに押し倒されたのだが、それが嬉しかったようで複雑な心境であった。
「そういえば明日の作戦なんだが、俺が隊長を務めることになったから」
「あ、そうなんだ。ボクとしては誰でもいいけどね」
「何言ってんだ。俺が指揮する部隊にラップランドが入るんだから独断専行はマジで勘弁してくれよ!」
彼女が戦闘時に見せる独断専行や作戦指示の無視は鉱石病の影響が大きいため注意されてどうこうなるわけではない。
分かってはいるが、言わずにはいられなかった。
「テキサスは?」
「残念ながら別部隊だ」
「やる気が出ないなぁ~」
「俺のやる気はうなぎ登り」
「それは良いことだ」
「ラップランド」
それまで軽口を叩いていたグスタフであったが、急に真剣な顔になった。
こういうときの彼が言うことは決まっている。
「……疼くの?左腕?」
彼には自分や仲間に危機が迫ると、左腕が疼く不思議な現象が起きる。
そういうときの、彼が言うところの『イヤな予感』は未だに外れたことがない。
「そういうことだ。気をつけろよ」
「分かったよ」
「それから……」
「?」
「ラップランド、俺と付き合ってくれ」
グスタフは初めて、一日に二回目の告白をした。
*
「ちょっと、この数はシャレにならないんですけど!」
今回の任務はレユニオンの拠点となっている龍門の複数の廃墟を同時に強襲するはずだった。
事前の調査では、それぞれの拠点には少数の暴徒しかいないはずだった。
「ドクター!他はどうなってるんですかね?」
『他も報告されていたよりも数が多くて手こずっている。しばらく増援は無理だ』
「どうすりゃいいんだよ!」
今回は近接オペレータを連れてきたのが失敗だった。
術士や狙撃手が立て篭もっているせいで、今の俺たちでは攻め手に欠けている。
そんな状況のため、こちらが手をこまねいていると急に暴徒達の攻撃が弱まってきた。
「逃がさないよ!」
こちらから手が出せずにストレスが溜まっていたラップランドが一目散に拠点へと突っ込んでいった。
敵はどこからか拠点を離脱しているのかもしれない。だが、これが罠の可能性も十分ある。
「ちょっと待て!クソッ!どこかから敵が離脱している可能性がある!散開して敵を撃破しろ!」
こちらの静止も聞かずに突っ込んでいったラップランド。
非常にまずい。さっきから左腕の疼きはこれまでの人生で最高潮だった。
*
「どこに居るんだい?出ておいでよ」
拠点に単独で突入したラップランドであったが肝心の敵はおらず、廃墟内はもぬけのからであった。
「ラップランド!」
「敵はいないよ。どこかから逃げたみたい」
「付近はオペレーターたちにまかせてある。俺たちは中を探索するぞ」
「了解だよ、隊長」
手分けして廃墟内を漁るものの何も出てこず、あげくにはどこから脱出したのかも分からない状態であった。
「隠し通路とかあるはずなんだけど、まったく分からないね」
「ああ、付近を捜索しているオペレーターたちも敵を見つけられていない。今回は失敗だな」
「そうだね……ん?」
ラップランドが耳を澄ませて周囲の音を聞いている。
真似をして耳を澄ませるとカチッカチッと何かを刻む音が聞こえる。
聞き覚えのある音に顔を真っ青にする。
「伏せろ!!」
ラップランドを押し倒し自身のアーツを展開した瞬間、廃墟は爆発した。
*
ラップランドが目を覚ますと、グスタフが重傷を負っていた。。
パニックになりかけたラップランドであったが、爆発から身を挺して守ってくれたことを思い出す。
「ごめん。せっかく忠告してくれたのに……」
「気にすんな……。フォローしきれない……俺が悪い」
自身の服で傷口を圧迫するが、出血は止まらない。
グスタフの意識も朦朧とし始めている。
医学の知識が無くても、この状況がまずいことぐらいは分かる。
「なぁ……ラップランド……。俺のこと……どう思ってた?」
「しゃべっちゃダメだ!」
「もう……手遅れ……だ。救助がくるまで……持たない」
「そんなことは分からないだろ!」
「自分のことは……自分がよく……分かってる。なあ、どう思ってたんだ?」
「……。不思議な人だと思ったよ。少なくても、嫌いじゃなかった」
「それが……聞ければ十分だ」
「好きだよ……ラップランド……」
その言葉を最後にグスタフの意識が戻ることは無かった。
「ボクはこんなのだからね……。人からそういうことを言われたことは無かったんだよ」
一族に居場所はなく、ヒトリオオカミとして生きてきたラップランド。
誰かに執着することはあれど愛されることなんてこの先、一生無いと思っていた。
「……愛してくれてありがとう、グスタフ。ボクを愛してくれるのは君が最初で最後だよ」
一応、主人公の名前はラップランドにちなんだ物にしました。
分からない人はgoole先生に聞いてみよう!
そして、主人公のモチーフは幼女が酷い目に遭う作品の敵キャラですね。
作者の方の復活はないんですかね?
こんな感じになると思うんですよね。ラップランドの場合。
いやいや、こうなるでしょ!と思われた方は感想欄に書いてみてください。
そして、投稿するのだ(催眠)
次こそはジェシカのお話を投稿するぞ!