公爵令嬢は、ファイナル・フュージョンしたい。   作:和鷹聖

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まずは、お待たせしました。
特に病気とかは掛かっていませんが、執筆環境がイマイチ……

今後は月に2回ほどのペースで行ければ考えています。

前話での感想でガイガーのあれやこれやの意見、ありがとうございます。
魔王の話を振ったら、皆さん斜め上の返答が……!

まあ、ガオガイガーで魔王と言ったら、パスダーになりそうな感があるのが個人的見解。


Number.08 ~鉄の巨神、創造(ギャレオン編)(2)~

「───ふむ、今宵のメニューも良いものだった。」

「ありがとうございます。担当したコックも喜びますわ。」

 

 

 メインディッシュを平らげた、国王レクシーズ・G・アルドレイアは、赤ワインを片手にご満悦であった。

 それに微笑んで礼をするのは、普段の地味なドレスではなく、適度に着飾った姿のカルディナ・ヴァン・アースガルズ公爵令嬢。

 

 

「ここに来る度に、普段事務的に食す食事が楽しみで仕方がなくてな。」

「城では毒見や何やらと五月蝿いのだろう?」

「ああ。更に味も素っ気ない。塩辛いか薄いか、乳製品と脂で濃厚か……どちらにせよ、胃がもたれる。」

「極端だな。そんなに不味いのか?」

「お前も食べれば判る。ここの料理を味わってしまえば、城の料理が如何に……いや、世間に出回る食べ物が素っ気ないものだと。」

「知っている。娘に嫌と言う程に思い知らされたからな。」

 

 

 カルディナの父親、クリストファー・エルス・アースガルズ公爵もワイン片手にご満悦だった。

 ちなみに、クリストファーが国王相手に半ばタメ口で話しているのは、2人が昔からの学友であり、身分を超えた無二の親友だからである。

 その事もあり、王都も近いことからアースガルズ領は国王陛下の避暑地扱いであり、ちょくちょく来ている。

 

 

「城のコックもこのくらい腕が立てば良いのだがな。古き善きは結構だが、たまにはこのような新しい料理も食べたいものだ。お前が羨ましいぞ」

「ですが引き抜きはご勘弁を。」

「判っている。口惜しいが、前のような事は御免だ。あの時は料理長がヘソを曲げて大変だった。次はないと釘を刺しているがな。」

「そうですわね。あの時は大変な騒ぎでしたわ。」

「……カルディナ、お前は事の経緯を全て判って言っているのだろう?それとも事の当事者として余裕か?」

「いえ、何の事かさっぱり……」

「……お前に似て、惚けるのは上手いな、クリスト。」

「よせ、レクス。それでは俺が人でなしの傍若無人だと聞こえるではないか。俺はそこまで非道ではない。」

「確かに。お前にはここまで人を引っ掻き回す事……いや、災禍を起こす事は出来まい。」

「──お待ち下さい。それは私が人災扱いとでも仰りたいのですか?」

 

「「 それ以外にどう例えろと? 」」

 

「───ッ!?」

「……あはは、カルディナ。一本取られたね。」

 

 

 そしてもう一人、この場にいるのがカルディナと同じ位の年の人物。

 気弱そうな薄幸の王子様と云うような雰囲気を出しているこの人物の名は、アシュレー・G・アルドレイア。

 レクシーズの子供であり、アルド・レイア王国第三王子。

 そしてカルディナの婚約者である。

 憤慨するカルディナを宥めるあたり、王子なのに貧乏くじを引きそうな体質なのだろうか。

 

 

「……陛下の前です、この場では道化にもなりましょう。」

「こちらは普段から1本どころか、何本もむしりとられているような心境なのだ、たまには道化を演じても良かろう。」

 

 

 そういってワインを煽り、飲み干した後、グラスを静かにテーブルに置き、目を閉じた。

 

 

 

「……この後の事を憂うのなら尚更、な。」

 

 

 そう諭すように話すレクシーズの身体に異変が生じた。

 

 全身の身体が、ぼんやり光が出て明るい……と思いきや、眩い光を───いや、全身が純金、純然の黄金色に輝き始めた。

 

 周りの装飾やグラスには何の変化もない。

 しかし圧倒的に放たれる、押し潰されそうな威圧感がテーブルを囲む3人に当てられる。

 

 そしてゆっくりと目を見開き、眩く溢れる金色の光がカルディナを睨む。

 そして眩しい筈なのに、冷たく笑っていない顔がその口を開く……

 

 

 

 

 

 ──さて、弁解を聞かせて貰おうか。

 

 

 

 

 

 

 国王陛下の正当なる静かな怒りが、テーブルを囲む3人(特にカルディナは強烈)に襲う!!

 触れれば光になろう眩い奔流が、暴力的に疾走するッ!!

 

 

(───ひ、光にされるぅーーー!!!)

 

 

 

 ある意味、自業自得の事態であった。

 

 

 

 

 


 

 

 アルド・レイア王国 第12代国王、レクシーズ・G・アルドレイア。36歳。

 今より9年前に即位し、王国を栄えさせた人物。

 それまでは暴利・暴君を振るった前王の父親を持ち、堕ちた評価を受け続けた国を少人数で討伐し、現政権に仕立て上げた。

 その翌年、前政権で中核になりつつあった『宗教派』を政治内より排除。

 また、魔獣被害でガタガタになった国防を最前線で支えたという逸話を持つ。

 そしてある種、蔑ろにされていた農業・工業・商業問わず国内産業に力を入れ、生産性を高めた現実主義者でもある。

 

 そんな人物故に内外に敵は多いが、武力に関しては他を圧倒する事柄があった。

 

 

 ──王は『守護聖霊』に愛されている。

 

 

 歴代の王で、特に優れた王は『守護聖霊』という特殊な存在の加護を直接受ける。

 具体的には、白獅子、白竜、2体の一角獣(ユニコーン)と同じく2匹の白狼。

 

 どの存在も一度憑依すれば、そこらの悪魔すら軽く凌駕する。

 そして、国旗も印されている事から、国のシンボルと言える。

 だが、これらの国のシンボル的な存在を敢えて振るう事はせず、農・商・工に力を入れた方向転換と、画期的な方法を随所に取り入れたその政治手腕は非常に高いとしか言いようがない。

 その甲斐あって税収も増え、更に自然保護も見据えた政策も見事。

 この世界の王としては、非常に有能である。

 また、この国と同盟国ならでは、『ボキューズ大森林』からの魔獣被害を絶妙な兵士の采配で抑えた。

 結果、即位してから4年ほどで国は豊かになり、魔獣被害に脅かされない、頑強な国土を形作った。

 

 故に巷では『賢王』とも呼ばれている。

 

 そしてそんな人が力を入れているのが、技術収集。

 『保護する代わりに、新技術の開示をせよ(要約)』

 それに対し、カルディナは2年前……いや、それよりもっと前から目を付けられている。

 

 

 ドウシテカナ~

 

 

 ……まあ、それはさておき。

 

 そんな賢王様にはとある特技……もとい必殺技を持っている。

 それは『守護聖霊』の力を束ねて繰り出す必殺の刃───金色の破壊刃(ゴルディオン・ソード)

 

 

 

 極限まで高めた『守護聖霊』の力を束ね、超重力衝撃波として剣閃を放ち、一刀にて伏滅する。

 まともに受ければ『光に還る』技で、かすっただけでも四肢のいずれかは消え去る、まさに絶対無敵。

 何より、『聖霊憑依』と呼ばれるこの形態では、金色に輝く陛下はまさに超人そのもの。この時、全身が金色に光輝き、身体能力も飛躍的に跳ね上がる。

 

 ……ちなみに、陛下は戦闘民族ではないし、この時は触れる物を光にすることまでは出来ないらしい。

 

 

(その方向に力が覚醒しましたら、面白いのですが……)

 

 

 ゴルディオン・ネイル辺りが再現出来そうだ。

 そう思うのは過去に一度、魔獣討伐に参加した際、陛下に同行した時に目撃したのだが、カルディナはこれ以上なく衝撃を受けた。

 

 何故ならこの技、一つ考えると……

 

 

(……ゴルディオン・ハンマー、ですわね。)

 

 

 光に還せる程の超重力衝撃波に、金色化。

 剣を戦槌にすれば、間違いなくゴルディオン・ハンマーである。

 

 だが獅子に竜、大きな剣に金色化……

 

 

(……ん?何か別の存在を彷彿とさせますわね。)

 

 

 偉大な王様のXな皇帝~、的な何かが出来そうだ。

 王国故に国王なので、皇帝には出来ないが。

 動力に重量子でも用いていても不思議ではない陛下だ、類似する心当たりが一つ二つあっても可笑しくはない。

 ついでにいずれは星の一つや二つ創星出来ても可笑しくはな……

 

 

「───何をぶつぶつ呟いている。」

「失礼しました。」

「こ奴は……」

 

 

 それは飛躍し過ぎとカルディナは思考を訂正する。

 そんなカルディナを見てか、レクシーズは呆れたように溜め息を吐き、『聖霊憑依』を解いた。

 

 

「……お前ぐらいだぞ、私の『聖霊憑依』を見て怖じ気づかないのは。」

「そんな事はございません。いつ光に還されるかとビクビクしてます。あの輝きは偉大にして破壊的。恐れを抱かないなんて……」

「──それだけ軽口が叩ければ余裕の一つや二つあると思うのが自然だ。我が友と、我が息子はどうだ?」

 

 

「レ、レクシーズ、お前……」

「ち、ちうえ……」

 

 

「……お二人は、まあ……慣れていないだけ、では?」

「その様に言えるのはお前と『将軍』ぐらいだぞ。まあいい……」

 

 

 言うだけ時間の無駄とレクシーズは自分に言い聞かせ、本題に戻した。

 

 

「軟鉄の件だ。」

「市場の混乱については申し訳御座いません。私の不用意な行いのせいで……事態の収拾につきましては、被害に遭った方より全て買取りさせて、補填する形に……」

「───よい。半分は国が持つ。そして回収した半数の軟鉄もこちらで預かる。」

 

 

「「 ……… 」」

 

 

 まさかの国からの支援が提案される。

 しかしカルディナは一瞬「……え?」と言わんばかりの微妙な表情をする。

 しかしすぐに表情を切り替え──

 

 

「いえ、良いのですよ?私のしでかした事なので、軟鉄は『全て』私が引き取ります。」

「何を言う。市場の監視は国の領域。未然に防げなかった故、『半分』はこちらで持つ。」

 

 

「「 ……… 」」

 

 

 食い下がる。

 何故食い下がる。

 この陛下、やたら食い下がる。

 しかも今日はやたら優しい。

 優しすぎて、裏があると告白しているようなものだ。

 

 

「いえいえ、軟鉄等と言う半端なものを国にお渡しする訳にはいきません。軟鉄は『全て』私が引き取ります。」

「無理をせずとも良い。軟鉄を扱おうにも手段があるまい。故にこちらでも引き取ろうと言うのだ。」

 

 

 ──駄目だ、それはいけない。

 まだ軟鉄は必要な量を確保していない。

 その為にはまだ受注する必要がある。

 なので、今回の事態は予想外であるが、大量の軟鉄があるのだ、泥を被ってでも回収したい。

 金銭的?倍払っても端金程度……懐は痛まない。

 こちらは誠意をもって『全量』回収しようとしているのに、それを半量とはいえ、横からかっさらおうとは!

 

 ……そんな下世話な思考がカルディナにはあった。

 何より軟鉄は今や……

 

 

「そんな事はありません、軟鉄は重要資源です。下手をすると他の鉄より使い道があります───あ。」

 

 

 

「───成る程。良い用途方法があると、そういう事か。」

「………」

「ふむ、今宵の酒は産地が良いのか、今までにないくらいに美味いな。」

 

 

 

 

 ───しまったぁぁぁあああぁぁぁーーー!!

 

 

 

 カルディナ、アウトー。(デデーン)

 

 満面の笑みでカルディナより『失言』を取ったレクシーズはとてつもなくご機嫌な笑顔でいた。

 そして『失言』してしまったカルディナは、ショックのあまりテーブルに伏してしまう。

 

 ちなみに何をやっているかというと、このような会食の場で、レクシーズがカルディナの秘めに秘めた秘密を自ら洩らそうとさせる、ちょっとした遊戯だ。

 プライベート空間故か、互いに激しく、されど静かな舌戦で遠慮のない揚げ足取り、言葉巧みに自白、失言を誘うように会話を誘導するという、実に大人気ないものである。

 

 

「……父上、カルディナが可哀想です。」

「構うものか、アシュレー。今回の件は自業自得だろう。それについて『詫び』を入れるのは当然の事。むしろ金銭は支払わなくて良い事にしているのだ。感謝して欲しいくらいだ。」

「……とはいえ、カルディナにとって、今回は物を取られる方が悔しいようだ。強欲は身を滅ぼすぞ、カルディナ。」

「~~~~!!!」

 

 

 ……とまあ、そんなどうでもない事はさておき。

 

 

「……話を戻すが、市場の件に関して私は何も言うつもりはない。混乱も欲に目が眩んだ者達の自業自得の面もある。だが、お前は無茶はしても無駄な事はしない主義だ。破天荒な行いもその実、着実な成果をもたらしている。そして今回の軟鉄の利用価値が向上した件……しかも重要資源になり得るとなれば話は変わる。」

「………」

「聞けば、既に20メートル級の機甲兵器の雛型とも言えるものが、作業用として可動しているというではないか。寝耳に水と思ったが、それすら設計図を提出済みなのだから、何も言うつもりはない。だがカルディナ、問おう。それ故に『何を成す?』」

「………」

 

 

 それはレクシーズとって非常に気掛かりな事であった。

 実際、創り上げるもの(ガオガイガー)の設計図──『GGG』は既に提出済みである。

 また、別の『20メートル級』ですら。

 当然驚いた。ゴーレムを主とするこの国おいて幻晶騎士(シルエットナイト)のようなもの───それを更に超えようとするものを、齢15の少女が創り出そうとしている事に。

 それを知った時、頭が痛くなった。

 フレメヴィーラ王国(隣の国)に留学した事もあり、そんなことが出来るのか、というよりも、いつかはやる、そして遂にやったか、という思惑の斜め上を全力疾走であるが。

 

 そして現在、計画よりも早く建設中である事に。

 

 それに軟鉄の事もそうだ。

 今までクズと罵られていたものに、付加価値が出てきたのだ。見逃す訳にはいかない。

 それに今回の新たな性質の発見こそ偶然であっても、それからの方向転換が早い。

 だからこそ、今回の市場の混乱は起きてしまったんだろうが。

 そこには異常とも言える執念が窺えた。

 

 だから余計に解らない。

 既に何もかもを思いのままに出来る立場、力を得ている筈なのに、この上過剰戦力を携える理由が。

 

 力を得て、破壊を望む?

 そんな性格はしていない。

 むしろ周りの人間は大切にしている素振りしかない。

 

 力を誇示し、自慢したい?

 大切なものはひたすらに隠す者だ。そんな阿呆はしない。

 現に今でも窺い知れない何かを隠しているし、それ以前に極端に面倒事を嫌う。

 

 

 ───ならば、知らない何かがあるのか?

 

 ───圧倒的で、尚の事抗うにはそれ程の力が必要なのか?

 

 

 レクシーズはそう仮定し、今日に臨んだ。

 そしてその仮定はある意味当たっていた。

 何故なら今のカルディナは、とても公爵令嬢の顔をしていない。

 むしろ、語らずとも歴戦の戦士が決死の覚悟をした『眼』をしている。

 

 

 ───当たった、か。

 

 

 だが嬉しくはない。

 それは未曾有の危機を孕んでいる左証でしかない。

 過去に似たような事があったが、どれもこれも国防能力を超える事態ばかりだった。

 そして決まって、誰も預かり知らぬ機会を見ては何事もなかったように、カルディナはいつの間にか国難を葬り去るのだ。

(後の隠蔽は多少杜撰であるが……)

 それを知り得たのは、巣分けした女王殻獣(クイーン・シェルケース)が国内に迷い込んで来た時である。

 いつの間にか、国の存亡が一人の少女に委ねられていたのだ。

 

 だが、今回はそれの比ではない。

 聞けば幼少から構想を持ち、練り込まれた綿密な行動の数々。

 周囲に疑問を持たれる事なく、円滑に廻せる資金調達環境の整備。

 そして現状の王国が収集した、どんな技術すら追随出来ない、技術力の格差……その集大成と言える巨大魔導機甲兵器の創造。

 

 ……それを生み出した当人、カルディナ。

 

 

 ───何を成す?

 

 

 今まで従順だった存在が、恐怖でしかない。

 

 

「……私も、そう考えているがな、カルディナ。」

「あら、お父様も?」

「当たり前だ。父親として、そして領主として、お前の関わる事は知っておかねばならん……というか、この際しっかり話して貰いたい、お前の心の内を。」

 

 

 レクシーズと父親のクリストファーもやはり気になるようで、カルディナは表情にこそ出しはしないが、やはり嫌な三者面談だと思った。

 だがここらでガス抜き程度には、改めて話しておかねば、後々拗れそうな予感する。

 

 だが、話す=納得した、になるかは疑問でしかない。

 

 それにこの場所で説明をしようにも、機材も素材も足りないために、誤解を招く可能性もある。

 

 

(……軟鉄を何に使うどころ話ではなかったのですね。陛下もお父様も『今後』について疑っていらっしゃる。)

 

 

 流石は為政者。

 ある程度、別方向に意識が向くようにしたのに、フェイクに気付いて真意を確かめに来た。

 

 

 

 故にカルディナは……

 

 

「……陛下、お父様。私の心は今も昔も変わりありません。私が創りたいものを創る、成したい事を成す、それだけです。」

「それを、信じろと?」

「はい。ただ、それ故の懸念が現れてしまったのですが、今はこれ以上は語る事は出来ません。」

「……何?」

「私が設計図を提出し、その時の目的として国防のためとお伝えしましたが、陛下はそれ以外の目的があると、そうお考えなのでしょう?」

「ああ。」

「その言葉に二言は御座いません。ただ本音を言えば、あの当時の意識としては半ば、趣味の割合が多く(ほぼ全て)占めてましたが……」

「「 ──趣味ッ!? 」」

 

 

 20メートル超えの兵器を趣味で、しかも相当な人員と金銭をかけて創ろうとした事に驚く2人。

 きっとどこぞの騎操士(ナイトランナー)はくしゃみをしてそうなやり取りである。

 

 

「ですが今は状況が異なりました。故に本腰を入れて早急に、他の量産計画も前倒しで行っています。」

「……ちなみに、本腰を入れなければ、どうなった?」

「完成に至る期間が1年長くなるだけで、完成するものに差異は御座いませんが。」

「……という事は、嫁ぐ前には、どう転ぼうとも完成させる腹積もりだったのか?」

「はい。嫁入り道具の1つとして……」

 

 

 物騒過ぎる嫁入り道具である。

 そして精巧過ぎる完成予想図を見ているレクシーズ、そして最近見せられたクリストファーは頭痛を覚えた。

 

 

「ですが、今は違います。私の懸念事が起きなければ笑い話で済みます。更に王家に強大な力が加わるだけの事。ですが懸念が実現したとなれば、現状では止める手段が御座いません。」

「……そこまでお前に言わしめる存在とは、何なのだ?」

「斬った張った程度の戦いでは、まるで無力。騎士道精神など無意味。そして力押しだけでは取り返しの付かない事態にさせる『敵』……とだけ、今は申し上げます。」

(……まさに、未知の存在か。しかもこちらの常識が通用しない、とな。それを敢えて私の前で言わないのは、説明するには重要な要素(ピース)が足りない、と言いたいようだな。)

 

 

 それはどうしようもない、としか言いようがない。

 未知なる敵───ゾンダーの動きは、原作とは違い、あまりにも鈍重過ぎである。

 舞台となった地球であっても、先発隊のEI-01(パスダー)ですら、エネルギー不足を理由に2年の潜伏期間を経て、ゾンダーメタル成長させた後、侵略を開始したのだ。

 それがこの星では確認されて500年経過しても機界昇華どころか、ゾンダーロボすら現れない。

 確認されたのはゾンダー人間のみ。

 しかも寄生行動はせず、時折姿を見られるとすぐに逃げて、行方を晦ましてしまう程、らしい。

 

 ゾンダーの性質としては違和感だらけだ。

 

 とはいえ、カルディナの直感は『それすらも奴等の下準備の範疇』と告げている。

 

 だが物証はない。全ては仮定。

 レクシーズを納得させる証拠は、今はないのだ。

 カルディナの持つ過去の映像ですら納得させる材料としては、国を動かすには足りない。

 だから、今創れるもので示すしかない。

 

 

 ──脅威があると。

 

 

(だからとて、それだけで納得されるか……仕方ありません。陛下とお父様には『見せる』方向で行きましょう。見せると何かしら利用されるのは目に見えてますけど、邪魔はされたくありません。)

 

 

 ついでに面倒な誤解もされたくない。

 ガオガイガーの映像は勝利の鍵扱いだったが、もうそろそろそ見せる時期かと思うカルディナ。

 

 それとは別にカルディナは3人の死角から『収納魔法』より紙束を取り出す。

 

 

「あとこれを……」

「これは?」

「先程仰っていました、20メートル級──『G・F』の量産計画書です。先行試作機が完成致しましたので、予定通り少数ですが行う予定ですので、先にご報告を。」

「眉唾と思っていたが、既にか……」

 

 

 ──そしてレクシーズは熟考する。

 ある種、カルディナの言葉は聞く者をはぐらかす様に聞こえる様ではあるが、惑わすような事はせず、そして嘘は言っていない。

 とはいえ、納得し得るものはない。

 故に……

 

 

「……まず『GGG』はどれぐらいで出来上がる、カルディナ。」

「レクス?!」

「あと2ヶ月程で中心が出来ます。そしてその周りの支援機は半年あれば……」

「──遅い。3ヶ月で仕上げろ。出来るな?増員はこちらでも廻す。『G・F』についても同様だ。まずは少数で良い、同時進行で行け。」

「……でしたら、イェルツィーナ卿の職人達が宜しいかと。エルロー卿のところでは荷が重すぎるので。」

「良かろう。ただし、やはりと言うべきか、軟鉄は2割納めろ。今回の騒ぎでロクに監査も実験も出来なかったからな、じっくり検証はやらせて貰う、良いな?」

「……わかりました。」

「あと前々から、どうしてこのようなモノを創ろうとしたかも聞きたいところだが……」

「それには説明に必要な時間と機材が足りません。申し訳ありませんが、またの機会として頂きたいと思いますが、『GGG』が完成する頃には……」

「良かろう。その時には納得出来る内容が聞けるという事か。」

「御納得して頂けるかと。」

「「 …… 」」

 

 

 それで話は決着した。

 それは結果を出せ、という事であった。

 

 また、一連の流れを見ていたクリストファーは溜め息を、アシュレーは苦笑いしていたのだった。

 

 

 国王と公爵令嬢の、あり得ないやり取りは、こうして幕を閉じた。

 

 そして、この後子供2人を追い出して、カルディナ秘蔵のワインをこれでもかと空け、カルディナは損失し、大人2人が二日酔いになるまで深酒したのはご愛敬である。

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

「……という訳で、王国側よりイェルツィーナ卿の職人達が派遣されますので着き次第、10日程で使えるように研修をしておいて下さい。」

「……また面倒臭い話ね。10日ならスパルタでみっちりしないと駄目ね。」

「……仕方ありません。エルロー卿よりはマシ、と思いましょう。」

 

 

 翌日、カルディナは作業中のイザリアとフェルネスにそのように告げ、嫌な顔をされるのだった。

 

 

「つまり……ヴィトー、どういうこった?」

「ああ、おっちゃんは初めてか。つまり国から、増員という名の監視が来るって事だよ。しかもご丁寧に技術研修までしろってゆーね。」

「マジか、面倒臭ェ……」

「まあ、来るのがイェルツィーナ卿のところで良かったよ。ちゃんと腕が立つから、覚えもいいし。エルロー卿のところは、技術収集だけ目当てのイエスマン(役立たず)だけだから。」

 

 

 その口振りだと、初めてではない事を察したダーヴィズ。

 しかも両者体験済みのようだ。

 

 

「なぁる……よっと!!」

 

 

 納得しつつも、振るう鎚の手は緩めず、外装(アウタースキン)を仕上げるダーヴィズ。

 現在製作しているのが、ギャレオンの後ろ足、及びガイガーの膝関節である。

 その白い装甲は美しい曲線をしており、獅子の脚も鍛え抜かれたように細身である。

 ただ、逆関節構造にもなるガイガーの膝はどんな幻晶騎士(シルエットナイト)でも、生物でも類を見ない。

 何せ、両方に曲がるのだ。

 

 

「軟鉄を使った人工筋肉だっけ?それがなかったら詰んでたよね。」

「なけりゃ結晶筋肉(クリスタル・ティシュー)で応用出来そうだがよ、そっちは応用が効かず、回転機(モーター)と一緒であろうが、おそらく相当な無理が掛かりそうだな。」

「関節が両方曲がるなんて、普通はあり得ないって。バランス崩すよね、普通。」

「まあ、そこはお嬢ら設計者に、よく設計出来たと誉めるところだな。」

 

 

 設計当初は、変形時にジャンプして瞬時に変形する予定だった。

 だが軟鉄の出現でその辺りが大部分改善され、大腿部に相当な量の人工筋肉を仕込んでいるので、絶妙なバランスで立ち上がる事が出来る。そして魔導演算機(マギウス・エンジン)の切り替えにより無理なく、どちらにも曲がる仕様。

 ……生体物じゃ、まず無理だろう。

 だからこそガイガーの大腿部はそのパワーを出すため、異様に太いのだ。(デザインのバランスを取るためでもあろうが)

 

 それに加えて腰部、股関節周りも大変である。

 

 

「……腰部回転、股関節駆動、チェック。」

「自由回転軸……問題なし!」

「26回目のエラーでようやくクリアか……」

 

 

 

「……ガワは問題ないとはいえ、生物にない動きをしないモノってのは、相当大変らしいな。畑違いの俺でも苦労がよく判る。腰の部分と言やぁ、グルグル高速回転するところだろ?よく出来たな。最初の試験では固定してた筈の軸がスッポ抜けたしよ。」

「本当に。でも2度目以降はやたらヒビが入るようになったけど。」

「何かあったか?」

「さあ?大型化した影響で、出力からしてお嬢が何かしたんじゃない?設計は見本があるからさほど苦労はないけど。」

「見本?」

「お嬢のミニ・ガオガイガー。それのギャレオン君(♂)」

「ああ、最初に見たあれか。」

「うん。ざっくりとした設計だけど、今更になっていい見本になってさ。オイラも昨日見て参考になったよ。」

「何をだ?」

「G・インパルスドライブっていう、空を飛ぶ推進器。」

 

 

 ギャレオンの腰部、ガイガーのスカートパーツの両側に付いている推進機関であり、F・F時にEMトルネードを発生させる。

 

 

「と、言っても魔導噴流推進器(マギウス・ジェットスラスタ)ってやつを流用してるんだよね。銀盤に術式(スクリプト)掘るの大変だったけど、昨日完成させたよ。」

「……確かソイツぁよ、隣国(フレメヴィーラ)でも出来たばかりの代物って聞いた記憶があるんだが。しかも団長機。」

「うん。確か基礎は発案者と合同で造ったって、お嬢が言ってた。ただね、担当で造っておいてアレだけど、未だにEMトルネードってやつの原理が解らない……」

「……よくまあ、造ったもんだ。」

「本当だよ。でもそれらの皺寄せが一番来たのが……」

───だぁあああぁぁぁぁーーー!!!44から52番の回路がまとめて死んだぁーー!!」

 

 

 そう叫んだのはイザリアだった。

 

 

「ああ~……また回路の不具合か?」

「姉御、本当に災難だよ。大型化に伴って、構造と回路周りが出力上がって、一番困難になってるんだよね。しかも44から52って、確か腰の一番負荷掛かる場所だよ。」

「でも、ミニサイズを素のまま模倣したら自壊って有り得ねぇだろ。いったい何が原因……」

 

 

 ───ズドンッ!!

 

 

ぬあをーーー!!!回転軸が折れましたわーーーー!!!」

 

 

「なっ!?腰の回転軸が!?どの基礎軸より強力で太いはずなのに!?」

「お嬢……どんだけパワーかけやがった?!」

 

 

 轟音と共に、F・F時に回転する腰の軸がポッキリ折れ、脱落したようだ。

 しかも犯人はカルディナ。

 テスト稼働で腰を回転させただけなのに、宙吊りにしてあったガイガーの、回転箇所の腰から下がごっそり落ちたのだった。

 ただ、テスト稼働でF・F時と同等のEMトルネード排出時の回転速度を出すのはテストとは言えない。

 

 

「……軸が砕けてやがる。錬成100超えてんのに、あれでも駄目だったか。」

「あ、軸の製作者が泡吹いて倒れた。」

「会心の出来だ、とか言ってたのによ。可哀想に、無理もねぇ。ん?ガイガー、起動してねぇのに、心なしかゲンナリしてねぇ?」

「具体的には目のハイライトが消え───」

「いやぁあああぁぁぁーーー!!! 急いで修復をーーー!!!」

「お嬢!!!もっと丁寧に扱ってよ!!! 」

「「 ……喧しい。」」

 

 

 

 などという事もあった。

 そして……

 

 

 

「オーライ、オーライ、ストーップ!!」

「よし関節の接続、固定開始ー!!」

「軸合わせー、接続ッ!!」

「……よ~し、いい子だ。もう折れたりするんじゃないぞ。王国一の強度は伊達じゃない!!」

「軟鉄の合金とは言え、今や錬成200回の強度は伊達じゃないな。」

「絶対に破壊されない軸……それが作られるとは思わなかったよ。」

「その過程の業は深いけどね。」

 

 

 四肢の接続が完了したのが、およそ5か月と半月。

 いよいよガイガー、そしてギャレオンの形が出来上がった。

 しかし、ギャレオンの形にしてから、何かが足りないことに気付いた。

 

 

「あ、尻尾。」

「まじかよ!!あぶねぇ、伝導液注入前で助かったぜ!!」

「どうせならもうスカートパーツも組まないかい?後は付けるだけだろう?いいでしょ、お嬢。」

「もちろんです、お願いしますわ!」

 

 

 そして蜘蛛の子を散らすように職人達が散って行った後、その場に残ったイザリアがカルディナに近づいて来た。

 

 

「お嬢、2点ほどいい?」

「何ですか?」

「やっぱり、回線の44から52番はもう少し増やして。もしくは太くして。並列と分散作業なら、今なら間に合うから。」

「……やっぱり増やした方がいいです?」

「もちろんよ。お嬢の事だから炉のフルドライブなんて絶対にするから、回線焼き切れるって。それでなくてもあの回線は他の所と兼務してんのよ?保険は絶対必要。」

「……そうですね、お願いします。」

「それともう一つなんだけど、魔力転換炉(エーテルリアクタ)あれ(・・)の事だけど……」

あれ(・・)とは?」

「……しらばっくれるんじゃないよ、そしてそっぽ向いて口笛吹かない。」

「あれはその……乙女の秘密、と言いますか……」

「あのガイガーのどこがよ。完璧に漢でしょ。♀型は小さいので充分。」

 

 

 ♂型のガイガー(ミニ)があるが、♀型も創っているカルディナ。

 それはミニ・ガオーマシンをカルディナ自身の全ての体型に合わせるため、試験的に造った、フィッティング用のもの。

 故にスリーサイズ込みで、カルディナの体型そのまま。なので、扱いには厳重注意なのだ。

 

 

「で、『2つ』を『3つ』にしたんだから、回路だって増設してんだからね……っていうか、よく出来たわね、魔力転換炉(エーテルリアクタ)の増設。」

「……」

 

 

 ……?

 

 …………??

 

 ───!?!?

 

 

「しかも既存の魔力転換炉(エーテルリアクタ)とは違って、術式(スクリプト)も中心回路もない単純なものだけど、絶妙に他2つの魔力転換炉(エーテルリアクタ)とシンクロさせてる。いつの間にあんな仕様にしたのよ?」

「……最初に腰の軸が外れた日の後、ですわ。」

 

 

 その情報を聞いたイザリアは頭を抱えた。

 

 

「……あれね。私が出力不足指摘したからか。魔力転換炉(エーテルリアクタ)だけはお嬢の管轄だから、その後は誰も何も触れなかったけど……当初より軟鉄の使用量が多くて、ツインリアクターですら出力不足みたいだからね。『強化魔法』の足しになればと思って増設しましたんでしょ?」

「はい、そうです。」

「まあ、この際だから増設は何も言うつもりはないけど、報告はお嬢とはいえ、ちゃんとしてね。まあ、それ以上に気になる事があるのよ。」

「何ですか?」

「それに使われてる触媒結晶よ。極小でありながら、凄い転換率……『強化魔法』今までよりも段違いに強力で、これまでにない炉になってる。あの青みの強い紫の触媒結晶、どこで手に入れたの?」

 

 

 通常、触媒結晶は大きい=強い、となるが、これには当てはまらない。

 僅か、真珠ほどの大きさで、これまでにないくらいの転換率を誇っている。

 

 

「……信じてはいただけないとは思いますけど、裏山で拾いましたわ。」

「……裏山?ここの?」

「はい。ここの裏山、軟鉄が豊富にありまして、含有量は他の鉱山に比べてダントツですが。」

「───ちょっと待って。凄く聞き逃せない言葉があったんだけど、しかも初耳。」

「当初は価値がないからと放っておいたのですが、今は十分な価値があるので、他の所から搾り取って、無くなり次第、ここのを手を付けようと……」

「……続けて。」

「10年ほど前に散策した時に見つけまして。魔法を使う触媒としては非常に重宝してまして……大概の私のあれやこれやの噂で出ているものは、大概これを使ってました。」

「……なるほど。お嬢の力の秘密が良く分かった気がするわ。」

「と言っても、ここ5~6年は使ってません。使ったら大災害を起こしかねないので……」

「うん、被害予想がいきなりオーバーキルしたわ。」

「『あの2人』の力を上乗せしたらどうなるか、目に見えてますし。どうせ使っていないから、保険として思い切ってギャレオンの核にしてしまおうと……」

「とか言いながら、増設されたものはGSライド──」

「いえ、Gドライブです。」

「……あ、うん。Gドライブの形をしていようが、お願いだから、そこまでのモノを断りなくしないでね。大爆発を起こすから。」

「すみません。」

 

 

 

 という訳で、トリプルリアクターとなったギャレオン、そしてガイガーの動力炉。

 だが、カルディナにとってはGストーン無きガイガーは、ツインリアクターだろうが、トリプルリアクターだろうが、心許ない存在であった。

 そして、遂に魔力(マナ)を動力としたギャレオン、そしてガイガーが完成したのだったが……

 

 

 カルディナの心中は嬉しさの中に少し、虚しさもあった。

 

 

 

 だが、後に『お嬢様の気まぐれ』と言われるこの決断が後のギャレオンの、そしてガオガイガーに大きな変化、存在意義をもたらすことを、この時点では誰もが、そしてカルディナ自身も知る由もなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 ───ようやく、器が完成した

 

 ───後は、魂を……その胸に秘めた勇気を……

 

 ───早く気付いて、我が主……

 

 

 

 

 

 

 

 それには、(ギャレオン)を求める意思の後押しも……

 

 

 

 

 

《NEXT》

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

《次回予告》

 

 

君達に最新情報を伝えよう。

 

 

幾多の困難を乗り越え、遂に完成した鋼鉄の獅子・ギャレオン、そして鋼の巨人ガイガー。

 

地を疾走し、空を駆ける姿を刮目せよ!

 

そして次なるはガオーマシンの創造。

 

しかしカルディナの心にある虚しさは晴れず、遂に『彼ら』に接触する決断をする。

 

向き合うのは鉄のように固く、血のように濃い絆で結ばれた、忘却の孤児達(オルフェンズ)

 

彼らがもたらすモノとは?

 

 

次回『公爵令嬢は、ファイナル・フュージョンしたい』

 

Number.09『鉄鋼桜華試験団』

 

 

次の物語に君も、ファイナル・フュージョン承認ッ!!

 

 

 

これが勝利の鍵だ!『オルガ・イツカ』

 

 

 

 

 




○レクシーズ陛下
イメージは『本好きの下剋上』のフェルナンド様。ただ、中の人ネタが多めなので、人によってはサンドマン様にも見えそう。
あと、いろいろ後のフラグ……ネタを仕込んでます。
あと、カルディナさんとの話ですが、元から結構な信頼関係の2人なので、失敗しようが最悪の結果にはなりません。
というか、利権絡みの話は苦手なので、これが限界。


○軟鉄
次回予告で勝利の鍵扱いでしたが、イマイチ話の中心になれず。
ただ、この話でギャレオンの構成物質の6~7割が軟鉄仕様に。
どうなるでしょうね?


○トリプルリアクター
書いてて、何故かそうなった。
当然ストーリー上の理由はありますが、これを思い付いたとき、何で思い付かなかったのかと後悔。
でも修正できる範囲なので入れました。


○謎の声
カルディナさんにしか聞こえません。
敵じゃないのでご安心を。




という訳で、次回は判ると思いますが、鉄華団絡みの話ですが、正直『……何で君らがいるのよ??』と首をひねる人が多数ですね。
私もそう思います。
原作では不遇なラストを飾ってしまった彼らですが、そこに異世界要素とカルディナという劇薬が投入されるとどうなるか、その辺りを見て頂けるとありがたいです。


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