公爵令嬢は、ファイナル・フュージョンしたい。   作:和鷹聖

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さて、真面目な話をしよう。(信用度0)

そして冒頭部分の戦闘は『勇気いある戦い』をBGMに。


Number.11 ~星の彼方より来たりし者達~(4)

「───済まなかった、迷惑をかけてしまったね。」

「みっともないところを……すみませんでした。」

「い、いえ……」

 

 

困惑する国王(レクシーズ)に頭を下げるガイガー(カイン)ウサリンmark-Ⅱ(アベル)

その後ろには最初に集落に訪れた時より酷い、荒廃した景色が広がっていた。

 

あれからガオガイガーとウサリンmark-Ⅱのいがみ合いから発展した激戦は十数分間行われた。

ウサリンの籠から、雨の如く降るキャロットミサイルを避けてはプラズマホールドで迎撃し、肉薄するガオガイガーだが、ウサリンmark-Ⅱのピコピコハンマー(当たると死ぬほど痛いよ!)の猛打を捌き、拮抗する。

鋼同士がぶつかり合う、重厚な打撃戦は間に介入した瞬間に命を落とす勢いである。

途中、2人で何か言い争っていたが、まともに聞いているとあまりにも酷い罵倒と猛烈な抗議の嵐もあったが、両者はそれ程酷い鬱憤を抱え込んでいたとも言える。

 

 

「───何故、宇宙を壊す程の選択をした!?君はそれ程にも世界を、三重連太陽系の住人をどうでも良いと思っていたのか、アベルっ!!!」

「それはこちらのセリフです!!あなたこそ、『彼女』が未だ帰ってこないのに、三重連太陽系を見捨てるような選択を選んだのです、カインッ!!!どうして見捨てられるのですか!?私は、ただ私達の造り出した──『彼女』の愛するあの星系を守りたかっただけです!!!」

「『人』を生かさずに何が為政者か!!!そして感情だけに流される君のやり方では億万の憎しみをまき散らすだけだろうに!!」

「その地を愛さずに、何が『人』ですか!!! あの時を思い出しなさい!!貴方のやり方では故郷を失う悲しみを生み過ぎる!!本当にあの時の住人達が耐えられるとでも思いましたか?!」

「星に住まう人を護る為だ!!その為の移住計画だった!!故郷は失おうとも星と共に散るよりはマシな筈だ!!」

「私とて人の想いを護る為です!!事前調査で三重連太陽系の住人全てを受け入れられる規模の場所等ないと結論付いていた筈です!!あの機を逃してしまえば星間戦争もやむ終えない可能性もあった!!そればかりか移住中の絶命者ですら計り知れない!!それでも在りもしない希望で人々を絶望させるつもりですか!?」

 

 

挙句には、ガオガイガー(カイン)は全力のヘルアンドヘブン・ウィータを、ウサリンmark-Ⅱ(アベル)に至っては何をどうしてそうなったのか、ピコピコハンマーがゴルディオン(金色の破壊神)を超えてシルバリオン・ハンマー(白銀の破壊神)に昇華し、Gパワーの奔流すら切り裂き、突撃した。

 

 

「───アベェェルッ!!!」

「───カァァインッ!!!」

 

 

そしてこれはまずい、と悟った国王(レクシーズ)は誰よりも早く疾走し、カルディナの襟首を掴むや否や、激突寸前の2人の間に全力で投擲した。

 

全力のヘルアンドヘブン・ウィータとシルバリオン・ハンマー(白銀の破壊神)の衝突は拝みたいところだが、受けるのは勘弁と言わんばかりに、こちらも全力の魔力障壁を展開、受けきるのではなく、受け流す……なんて出来る訳がなく、()()()()()()()()()()()()()、2人の必殺技の衝突そのものを崩した。

そして反れて空振りした2人の必殺技は、それぞれ大地を広範囲の灰と塵に変えるのだった。

 

だが代償も大きい。

 

ガオガイガーは両腕が粉々に。

ウサリンmark-Ⅱはピコピコハンマーが限界に達し、光に還った。

そしてカルディナは余波で錐もみ大回転し、受け身を取れず頭から地面に突き刺さるという、非常にカオスな展開になり、そこで2人の頭が冷えたようで、国王(レクシーズ)に謝罪をする、という冒頭に戻る。

 

 

「つい、カッとしてしまったよ。ついでに久々にガイガーにフュージョンしたという()()()もあって、少々やり過ぎてしまった……とはいえ収穫もあった。」

「収穫、ですか?」

「アベルの本音だよ。彼女は決して全てを蔑ろにはしてなかった。」

「………」

 

 

当時、滅び行く宇宙に揺蕩う三重連太陽系で、最後の特大計画が提案されていた。

 

カインが提案した太陽系総移住計画。

アベルが提案した三重連太陽系再生計画。

 

この2つがあったが、当時どちらの計画も現実的ではなかった。

 

カインの計画には具体的な移住先が選定されておらず、事前調査では即座に移住可能な星系はなかった。また移住可能な星系があったとしても先住民問題や、全ての住人を移住出来る保証は、ない。

これはもはや種の保存に近い。

 

またアベルの計画も、滅び行く太陽系の跡地に、他の宇宙より吸い出した暗黒物資を用いて、新しい三重連太陽系を創造するという、人道的にもコスト的にも道外れた計画だった。

それは他を犠牲にしてまでの生存戦略である。

 

何より1番問題だったのが、『宇宙が滅ぶ』という極度のストレスを抱えた住民や、宇宙消滅に伴う歪みが及ぼす環境変化による影響によって体調を崩す住人が、太陽系全体に溢れていた事が大きい。

高度な科学力があるが故に、民間でも事象観測は可能で、その結論には容易に辿り着く事が出来たため、すぐに混乱は拡がった。

そして宇宙消滅に伴う歪みはゆっくりと人々の身体を蝕む。

事実、治療を担当していた星では、太陽系の住人達が殺到し、医療体制が極度に逼迫していたという。

 

故に三重連太陽系、11の遊星主達は当時2人の計画の提案を決めかねて迷走していたのだった。

 

自身を犠牲にしてまでの種の保存か。

他を犠牲にしてまでの生存か。

 

だが、三重連太陽系の科学力を以てしても、どちらの選択でも大勢の犠牲者が出るのは必至だった。

 

後はどこまで犠牲者を減らせるか……

 

 

「……そんな選択はしたくなかった。だが何か選ばなければ滅びを待つしかないのも事実だが、当時の私達は滅び行く故郷を目の前にし、冷静ではいられなかった。結局私達は対立し、己が意見を通そうとした。」

 

 

その時、創られたのがソール11遊星主とジェネシック・ガオガイガーである。

 

 

「しかもアベルは当時、頑なに三重連太陽系を再生すると言ったが、その理由は頑なに語ってくれなかった。だが……そうか、『彼女』が理由なら納得いったよ。」

「………」

「すいません、彼女とは……?」

「それは……」

「───三重連太陽系11の遊星主の1人にして、最初の遊星主です。」

 

 

クリストファーの質問に、カインが答える前にアベルが口を開いた。

 

 

「……我々のリーダーであり、三重連太陽系の住人全ての心の支えでもありました。そんな彼女が、ある日を境に姿を消してしまったのです……彼女を慕っていた者には、ショックが大き過ぎる出来事でしたよ。」

「……だからだったのか。」

「………」

 

 

それはきっと、自分も含まれる、と付け足されるのだろう。

滅び行く故郷を見せないため。

『彼女』を慕う三重連太陽系の住人を絶望させないため、アベルは三重連太陽系の再生を計画、実行しようとしたのだろうか……

 

だが結局、ゾンダーにより全てが滅んでしまった。

 

そして何か心の整理が済んだのか、そっぽ向いていたアベルは真摯な姿勢でカインの方を向き直した。

 

 

「カイン、私は計画の事は後悔していません。罪を背負う覚悟もありました。禁忌と解っていても宇宙消滅という大事を目の前に、どうしても滅び行くのを認めたくはなかったのです。故に再生計画を持ち出した……けれど犠牲になってしまう人々には本当に申し訳ない、とは思っています。」

「……今なら君の心情も理解出来る。だが『彼女』が容認したかは別の話に……いや、私も一緒だな。事前調査で判っていて尚、移住計画を持ち出した。どちらの計画が承認されようとも、多大な犠牲は出ただろう。生き延びる手段に踏み切るつもりで、私はその犠牲に目を背けていた。私も半ば同罪だよ。」

 

 

そこには2人の非常に強い葛藤による答えがあった。

だが、指導者の立場にある2人には、破滅への道が避けられなかろうとも最後まで顛末を見届け、足掻く義務があった。

ただ、胸に抱く思いが、多少ずれていただけであって───

 

 

「……おそらく、御二方の衝突はそこから来たのでしょう。」

「なるほど。それで御二方は和解した、と認識していいのか、カルディナ。」

「御二方のご様子からすれば。」

「我々もあの御二方が仲が悪い光景を見るのは忍びなかった。では万事めでたし───というシナリオを元から書いていたのか、カルディナ?」

 

 

レクシーズ達3人の後ろに、地面に突き刺さったところを回収されたカルディナは、その問いに顔を背ける。

そしてレクシーズの隣に立つクリストファーは

カルディナを一瞥するとため息を一つ。

 

 

「……何のことでしょう?」

「と・ぼ・け・る・な。そしてそっぽ向くな。カイン殿やアベル殿、ひいては御二方の故郷(三重連太陽系)の事情をより良く知るお前なら、持っている情報を元に御二方の心の動きぐらいは読める筈だ。そして知っているが故に()()()()()()()()()()()()()()()()()のではないか?」

「……身に覚えが御座いませんが?」

「お前が幼い時より、気付けば操り人形になった錯覚すら覚える奸計(完遂)を星の数ほど企てたお前だ。巧みに突け込んで煽るのは、訳無かろうに。」

「失礼ですわ!操り人形ではなく用意周到に仕込んだ策略と、渾身のおねだりです!希望を叶える際には相手を『ヨイショ』する、それこそトラブルのないやり方です。」

「よし、認めたな。」

「いやん、ですわ。」

「……誤魔化す気すら無かっただろうに。というか、カイン殿にガオーマシンを提供したのは、間違いなくお前だろう。」

「はい。カイン様がファイナル・フュージョンをする場面を是非とも見たかったので、率先して。」

「………お前なぁ。」

 

 

清々しく開き直る娘に、頭を抑えるクリストファー。

そんなカルディナに、レクシーズは質問する。

 

 

「──でだ、何故御二方を煽る真似をした?そして今回の件、こうなる事をお前は判っていたのか?」

「いえ、今回の全容は私も預かり知らぬ所存でした。ですが、今までの推察と、今回の御二方のお話を伺って、仮説を立て、そっと後押ししただけに過ぎません。」

 

 

カインとアベルの最大の確執。

それは三重連太陽系の宇宙消滅時の2人の選択にある。

だが、その前提条件と結果は押して知るところとなる。

その話の中でカルディナに芽生えた疑問───

 

『2人は長い間、確執の原因について話を交わさなかったのか?』

 

何故、とは思わない。

きっと話す間もなく、この集落に逃げ延びた後、纏め役にされた事もあり、それを言い訳に2人はその事に蓋をしたのだろう。

責め合っても取り返しのつかない事だ。

それよりも、今あるものを大切にしたい。

 

そうでなければ、心が磨り減り、疲れてしまう。

自分達以外ではアルマ-000(ゼロ)以外は知る者もいなく、思い出すにも、話すにも辛過ぎる現実故に……

 

 

「……その結果、この地が更地になったが?」

「……陛下。必要経費と思っていただければ。それに腐蝕が酷くて全て解体するのは、事前に御二方と決めたので、問題ないかと。」

「そこまで計算ずくとは、何と大胆不敵な……まったく親の顔が見てみたいものだ。」

「皮肉ですか、ティ・ガーさん?」

「何の事かな?」

 

 

クリストファーの睨み付けに、ティ・ガーはそっぽ向く。

そんなやり取りに今度はレクシーズがため息を1つ。

ちなみに2人の一連の騒動はカルディナの予想のはるか斜め上を行っており、まさか自作の2機が最上級の必殺技を繰り出す等、予想出来る訳がない。

精々、予想していたのは口喧嘩か多少の殴り合いがいいところだ。

煽ったはいいが、百倍返しを喰らった気分である。

 

……三重連太陽系の住人は、拳で語る某戦闘民族か?!

 

 

「しかし、本当に問題ないのか?話を聞くだけでも、他人事とはいえない内容だった。国の大事で対立した遺恨は簡単には消えないと思われるが……」

「……あの御二方なら問題ないと思います。何故なら───」

 

 

実際のところ対立まではしているが、カインとアベルは直接の武力衝突はしていない。

また、ゾンダー出現の際にカインはアベルにGストーンの製造法方を伝え、Jジュエルの開発に一役買っている。

そして、ゾンダーが緑の星を呑み込もうとした時、おそらくカインを救ったのはジェイアークに乗ったアベルのはず。

 

そしてこの星に逃げ延びた後も、集落で過ごす間は特に不仲といった様子もないと聞く。

推察するに、公事では激しく対立するが、元からさほど仲が悪い訳ではない様子と思われる。

ただ言えない本音は秘めて、今日まで至った。

 

そう考えたカルディナは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()のだった……が結果オーライ!としたい。

 

 

「……押されてスッキリした感は否めませんね。どうやら、貴女に一計謀られたようで、カルディナ。」

「アベル様。」

 

 

どうやら互いに話は終わったようで、ガイガー(カイン)ウサリンmark-Ⅱ(アベル)が戻ってきた。

 

 

「アベルとの確執については、全く無くなった訳ではないが、誤解がない程には理解したよ。手間をかけさせたね、カルディナ嬢。」

「いいえ、カイン様。この程度など手間の一つにはなりません。御二方の御関係が良くなっただけでも、嬉しい事極まりありません。(汗)」

「……そう言ってくれると流石に恥ずかしいね。だがここまでしてくれたなら、何かお礼をしてあげたいところだが……」

「───でしたら、この星に潜むゾンダーの殲滅の為、Gストーンの製造方法をご教授していただけたら、と申し上げます。」

「「────!!」」

 

 

ニッコリと笑顔で告げるカルディナの言葉に、驚愕するカインとアベル。

だがすぐに冷静になり、

 

 

「……なるほど。Zマスターが滅んだ事を把握していながら、私達が出会った際に、ゾンダー遭遇、殲滅したと言ったのは……そういう事だったのですね。」

「はい。」

「未だゾンダーはこの星に潜む、か……話を、詳しく聞く必要があるみたいだね、カルディナ嬢。」

「はい。私が知る限りの全てを、お話致しましょう。」

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

「……なるほど、理解したよ。けれどね……」

「そんな事態になっていたとは。ですが……」

 

 

この星に潜むゾンダーについて、カルディナは改めてカインとアベルに話をした。

また、この場にいた()()にも情報整理と現状周知を兼ねて言い聞かせた。

また言葉だけでは解りにくいので、モニターに画像を投射しながらカルディナは話を進めた。

纏めると以下の通りとなる。

 

○始まりは約500年前から、その存在は確認された。

 

○特徴は全てゾンダー(アニメ、他観測内容)と変わりない。

 

○けれど機界昇華どころか、積極的な活動は確認されていない。

時折、目撃者もいたが、すぐに姿を眩ますので問題視されていなかった。

 

○だが、カルディナ自身は幼少の頃襲われ、時折、人民の行方不明が確認、起きている。

 

○その多くは何らかのオブジェと化し、活動を停止(休止?)しているが、過度の刺激を与えると覚醒、巨大なゾンダーロボに変容する。

 

○実際にカルディナが核をヘル&ヘヴンで抉り出し、クストの浄解により、人間に戻った事を確認。

 

○そしてその総数は感知出来る範囲で、現在約500を超える……

 

○だが、ゾンダーの大元『Zマスター』は()()()()である。

 

 

「──そうです、貴女の話ではゾンダーのマスタープログラム『Zマスター』──そのコアであるゾンダークリスタルは浄解された、そうですね?」

「はい。そちらは天海護(ラティオ)様が浄解を果たした───そう認識しています。そして()()()()()()()()()()()()()()()()、それは間違いないかと。」

 

 

一通り話を聞いたカイン、アベルは信じられない、といった様子だった。

ゾンダー消滅の吉報から、この星に潜んでいるというどんでん返しなのだ、無理はなかった。

しかも『元始情報集積概念(アカシック・レコード)一葉片(ひとひら)』で確認済みという、事象が終了した内容を記録する性質という、信憑性の強い情報があるので尚更だ。

だが、カルディナは言いきった。

 

 

「ではどうしてゾンダーが未だにいるのか……もしくはゾンダーではないのか?」

「……もしかすると、その表現で概ね合っているかもしれません。」

「……ゾンダーであり、そうではない?どういう事かい??」

「1番の理由は『機界新種(ゾヌーダ)』です。」

 

 

───機界新種(ゾヌーダ)

 

 

それはZマスター消滅後、人類に課せられた最後の試練だった。

 

地球に飛来したEI-01(パスダー)が東京に不時着した時、GGG隊員の卯都木命の肉体に埋め込んだ機界生命体の種子が進化して誕生した機界新種、その第1号。

命の肉体に埋め込まれてから3年間、彼女の中枢神経に擬態する事で、GGGのセンサーだけでなく護の感知能力すら欺き、潜伏を続けて成長。

命が凱や勇者ロボ達の近くにいた事で、本来ゾンダーにとっては天敵であるGストーンのGパワーへの耐性を獲得した、ゾンダーであり、ゾンダーとは異なった存在。

 

そしてソンダーのマスタープログラムであるZマスターの消滅後も消える事がなく、護ですら気付いたのは覚醒直前だったことから、最低でもZマスター消滅時には既にゾンダーとは異なる存在として独立していた存在だった事が窺える。

 

ゾヌーダが持つ最大の特性は『物質昇華』。

自身の周囲にある物体を絶縁体へと変質させ、物体内のエネルギーを強制的に発散させてゼロにしてしまう能力。

物質昇華された物体は、あらゆるエネルギーを失って瞬時に全機能を停止し使い物にならなくなってしまう。

総じて物質文明にとっての天敵というべき力であり、ゾンダーの侵食を受けなかったGSライド搭載した勇者ロボ達にも問答無用で作用した。

ゾヌーダに近づかれただけで全てが無力化されてしまうが、ゾヌーダロボ形態になると更に規模が拡大し、周囲一帯が錆び付いた電子回路のような形状の奇怪な絶縁体へと一瞬で変貌してしまう。

 

劇中、GGGが死力───ガオガイガーも文字通り死にかけた相手であり、護に至っては一度死んだ描写もあったりする。

……まあ、最後に奇跡の復活を遂げるが。

幾つかの幸運と、勇者達の死力を以て撃破出来た、最凶最悪のゾンダーである。

 

また、オーストラリアで機界新種の第2号も別に出現している。

腕原種の素体こと、アームストロング氏が素体となった。

(経緯は不明だがオーストラリアの農場で記憶のない状態で働いていたが、突如発症。たまたまいたこれまた記憶喪失中の戒道と交戦し無事浄解された。)

 

 

「……無茶苦茶なゾンダーですね。物質文明の天敵というのも誇張ではない。」

「そうだね……ん?では君が遭遇したのも、その機界新種(ゾヌーダ)とやらかい?」

「……いえ、それは強く否定させて下さい。」

「……だよね。」

「遭遇したのは通常タイプのゾンダーです。ただ、御二方のお話と機界新種(ゾヌーダ)の事を総合すると、別の可能性かと思います。」

「別の可能性??」

「本来のゾンダーとは異なる()()を遂げた存在、もしくは()()()()の存在では、と。」

 

 

Gパワーに対する耐性を獲得した機界新種(ゾヌーダ)のように、この星に潜んでいるゾンダーも、何らかの耐性を獲得している可能性が充分にあった。

 

 

「……ふむ。面白く、可能性が高い仮説だね。500年という長い年月を経て未だに活動を起こさない理由にも繋がる。それ程の阻害因子がこの星にあるというんだね。」

「おそらくは。ですがそれが何時まで今の状況を持たせるかは……不明です。」

「……確かに。ゾンダーが今度はその阻害因子に対する耐性を獲得しないと断言出来ないからね。」

「だからですか、Gストーンを欲すると……」

「──はい。」

 

 

前回のゾンダーとの戦闘を経て、カルディナは1つの結論に達した。

対峙したゾンダーの侵食能力が想定を超えており、不用意に接触すると、こちらが取り込まれる可能性が非常に高い、と。

これでは侵食に怯え、満足には戦えない。

たとえ現在開発中のガオーマシンが出来たとして、ガオガイガーとなったとしても、Gパワーなきガオガイガーではハリボテもいいところだ。

確かにクスト、ムルの浄解能力があるのは、非常に幸運だった。

しかし対ゾンダー戦は、それでは勝てない。

 

浄解能力者と、ガオガイガーがいて『ゾンダーに対する勝利』は初めて成立するのだ。

その為にはGストーンは絶対不可欠なのだ。

 

そんな思いを胸に、カルディナは改めてカインとアベルと向き合い、そして地面に膝を付き、頭を下げる。

 

 

「私が───私()が積み上げて来たものでは、まだ届きません、届かないのです!ですから私に……Gストーンの製造法方をお教え下さいッ!!」

 

 

それは必死の懇願だった。

周りの人間達も息を飲む程に。

そしてカイン、アベルの反応は───

 

 

 

「──気に入りませんね。」

「……はい?」

「気に入りません、と言ったのです。」

「何が……でしょうか?」

「カルディナ。貴女、『赤の星の指導者(ジェイアークの創造者)』たる私を前に、Jジュエルを欲しないとはどういう事です??JジュエルはGストーンより出力は下ですか?」

「あ、いえ!そんな事はありません!Jジュエルの方が上です!」

「……そんなJジュエルを欲しくないのですか??」

「いえ!欲しいです!!」

「なら、初めからそう言いなさい。グダグダ言うなら、あのギャレオンにGストーンの代わりにJジュエルを積みますよ。それにGバリアの装甲ではなく、ジェネレイティング・アーマーを標準装備させますが……」

 

 

それはそれで素晴らしい、と思うカルディナ。

そんな様子のカルディナを見て、アベルはニンマリ笑い、つられてカインも笑う。

 

 

「……で、カインはどうですか?」

「そうだね、私も気に入らないね……カルディナ嬢、1つ尋ねる。」

「……はい。」

「君はGストーンの製造法方を手に入れて、その後どうする?」

「ゾンダーと戦います。」

「誰とだい?サポートこそあるだろうが、主戦力は君1人かい?」

「そう……なりますね。」

「それは容認出来ない。君は1つ見誤っている。何か解るかな?」

「それは……」

「それは()()が戦力に含まれていない事だよ。」

「え……??」

 

 

そのカインの言葉に、カルディナは強い驚愕を感じた。

その言葉の意味する事、それは……

 

 

「カイン様もアベル様も……戦うと??」

「そう言っているではありませんか。」

「ああ。ゾンダーは発生原因こそ不明だが、三重連太陽系で生まれた()()だ。それを同郷の者が、Gストーンだけ提供し、黙って見ていろ、と?しかも直接対抗出来る手段を生み出した我々に手を出すなと?」

「いえ、そんな事は……ない、ですが……」

「その様子だと、君独りで全て背負って戦うつもりでいたようだね───それは傲慢だよ。」

「ゾンダーは私達の───三重連太陽系の

(かたき)です。それを指を咥えて黙って見ていられる程、三重連太陽系の星の指導者は安くはありません。むしろ、この手で討ちますよ。」

「………」

「それにだね、私達とて自分達も()()()()()()とも思っている。であれば、その危機を払拭したいと思うのだよ。」

 

 

それは何と嬉しい言葉か。

三重連太陽系だけでなく、この星を故郷と思っていてくれるのだ。

これ程嬉しい事はない。

 

 

「それとも……カルディナ。燻っていた私達の魂に火を点けた君が、格好の(かたき)を目の前に、私達に黙っていろ、と?」

「それは非常に頂けませんね。」

 

 

そして、何という頼もしさか。

特にガイガー(カイン)からは冷静でありながら、カイン本人から溢れ出すGパワーが豪々と燃え盛るように顕現している。

例えるなら、それは『破壊の地獄』だろうか。

ウサリンmark-Ⅱ(アベル)もボディが地味にシルバリオンに。

 

 

「……申し訳ありません、私が愚かでした。」

 

 

そんな2人の『やる気』に当てられてか、カルディナは立ち上がった。

 

───屈託のない笑みと共に。

 

そしてカルディナは手を前に差し出す。

 

 

「では改めて、お願い申し上げます。この星に潜むゾンダーの殲滅に、御二人の御力をどうかお貸し下さい!」

「ああ。緑の星の指導者の名に懸けて。」

「私も、赤の星の指導者の名に懸けて……手抜かりは許しませんよ。」

「はい!!」

 

 

こうしてカイン、アベル両者の協力を得られる事となったカルディナ。

ゾンダー殲滅に向けて、大いなる前進を果たすのだった────

 

 

 

 

 

 

 

……だが。

 

 

 

「───ちょっとお待ちを!!!弾けます!ハジケてしまいますぅぅぅーーー!!!」

「ははは。何を弱気になっているんだね、カルディナ嬢。まだまだいけるだろう。」

「そうですよ。まだ入るはずですよ?ほらほら、休まず続けて、手を動かす。」

「これ……本当に必要な、んんん~~~!?」

 

 

────ボン!

 

 

「……あ~あ、失敗。また爆発したね。」

「それではもう一回。」

「あにょ……ひゅこす(少し)休ませて──」

「「──ダメ。」」

「そ……そんにゃあ……」

 

 

即座にGストーン創造の為に、カインとアベルに連れて行かれたカルディナだが、実はスパルタだった2人に、徹底的にシゴキを受けるのだった。

 

 

「──あとクストと言いましたね、貴方も全力尽くしなさい。」

「いや、全力超えて死力を尽くすレベルだよ!?搾り取られ───!!」

「──無駄口叩かない!」

「あひんっ!!?」

「………クスト、頑張れ。」

 

 

ついでにクストも。

 

それが三日程続き、次第に悲鳴も聞かなくなり、集落の土地の復旧に目処が立った頃……

 

 

 

 

「でッ……出来ましたァーーー!!!」

 

 

 

 

それは感動のあまり、天高く掲げるカルディナの手の中で、間違いなく『G』の文字を宝石の中央に浮かべている。

 

遂に、皆が待ち望んだ、光輝く緑の宝石───無限情報サーキット、Gストーンが出来上がった瞬間だった。

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

「──それじゃあ、クルシエル……と言ったね。他のみなさんもこのまま集落に残る、と。」

「はい!よろしくお願い致します!!カルディナの為にも精一杯頑張ります!!」

「あ、ああ。じゃあ引き続き集落の復旧を頼むよ。あと君らの建物も……」

「──はいぃッ!!お任せください!!みんな行きますよ!!」

「「「───ハハッ!!」」」

 

 

旺盛的に踵を返して走り出すクルシエルとその家臣一行。

彼女らはこの集落に残り、復興に協力するとの事だった。

そんな彼女らをジェイアークの外壁より見送るカインは一呼吸した後、この星に辿り着いてからの事を思い返し、そして思いを馳せた。

気になっていたラティオの行方、その後の顛末が知れ、後悔と懺悔の気持ちが払拭されたのが大きい。

そしてアベルとの完全……とまではいかないが和解が出来た。

生き恥を晒して生きてきた甲斐があったと言える。

 

 

(……三重連太陽系の出来事、それがまだ終わっていない。しかしそれが苦しくもあり、嬉しくもある。命が尽きた筈の私が、まだかつての故郷の為に戦える……きっかけを作ってくれたカルディナ嬢に感謝しかないね。)

 

 

Gストーンが出来上がったその後、異世界製ギャレオンに搭載し、フィッティングも行った。

中身がかなり違っていたので、戸惑いはしたが、すぐに構造や術式を理解し、魔力転換炉(エーテルリアクタ)の触媒結晶の代わりにしたのだ。

そして手元にあった資材でギャレオンを改造したのだった。

結果は成功。カインが対ゾンダー用にフィッティングしたギャレオンよりも多少出力が上がっていた。

また、全身を廻るGリキッドは、その製造方法を見せると、驚きながらもカルディナ達はGストーンを用いてすぐに造ってしまった。

 

……頭痛を感じないはずの頭が痛かった。

 

けっこう苦労して造ったものが数時間で精製されるのは、ショックが大きい。

しかも材料をすぐに用意出来たとか、どうしてだろう?

 

けれどもそんなショックを乗り越えて、他の事の追加アドバイスをするとカルディナは感激していた。

カインとしては、三重連太陽系の技術に耐え得る機体強度を持たせている、その技術力に驚いたが……

そして残りは帰ってから、する事に決めたのだった。

 

またレクシーズ達も対策を練るとの事だった。

今のままでは自由に動かせられる仕組みがないとの事で、国に帰って整備するという。

 

 

 

(いろいろサンプルは持たせたから彼女なら問題ないだろう。それに連絡手段も貰っている……遠距離通信機とは驚いたけど。)

 

 

また、三重連太陽系の血を色濃く受け継いだクスト、ムルの2人の少年もカルディナに今まで通り追随するとの事。

特にクストは、ラティオが成長したと思われる姿をしていた。

仕方ないとはいえ、今の棲み家がある以上、彼等を含め、生き延びた住人達が去ってしまうのは少し寂しいが、また会えるのでそれもまた良しと出来る。

 

ふと、己の手を見る。

朽ちた身体が、今はかつての相棒(ギャレオン)の身と同じ形である。

少々複雑だが、それ以上に面白くもあった。

 

 

(……元の体に戻ったら、試しにこのギャレオンを改造してみるのもありかな?意外と魔法技術は三重連太陽系の技術と相性が良いらしい。)

 

 

ミニサイズのギャレオンとジェネシック・マシン……そう考えると微笑ましい。

また、作業明けのテンションで、精製したGストーンの1つで青の星(地球)で創られたGドライブの中心機関『GSライド』を資料を見ながら三重連太陽系の技術で造り、我が身に宿している。

 

……我ながら何をやっているのだろう、とつい笑ってしまう。

 

 

「───カイン、来ましたよ。」

 

 

そんな時、ウサリンmark-Ⅱ(アベル)が来た。

 

 

「すまないね、そちらは一段落したかい?」

「ええ。冷凍睡眠装置(コールドスリープ)から住人達を解放しました。落ち着いた後に、状況の説明をしてあげて下さい。」

「わかった、やろう……これで集落の復旧が出来る。新しい住民になるクルシエルさん達も紹介しないとね。」

「……そうして下さい。五月蝿くて仕方ないです。カルディナの関係者はどうしてこうなのか……」

「と、言いつつ嬉しかったんじゃないかい?話の間、そっぽ向く事が多かったけど、カルディナを注視出来なかったのだろう、『彼女』に似ていて……」

「ば──!?そんな訳ないじゃないですか!?」

 

 

と、言いつつそっぽ向いて見える耳が赤く染まっている。

……あれ?あの耳、無機物だよね?

 

 

「そ、そんな事より()()はどうしたのです!?そのために呼んだのでしょう!?」

「あははは。すまない、そうだね。」

「……で、何ですか?」

「いや、ね。これから彼女ら──カルディナを含めたアルドレイア王国と、協力してゾンダーを迎え討つ事になるけど……いろいろ『疑問』が出ているんじゃないかな?と。」

「……そんな事ですか。確かに無視出来ない点は幾らかありますが。」

「例えば??」

「あの娘───カルディナの使った蘇生魔法……ですか?あれは────

 

 

 

 

 

 

 

─────三重連太陽系の技術です。」

「……君も、そう思うか。」

「思わない方が可笑しいです。あの娘の考え方は三重連太陽系で考案された理論を確立した技術です。我々の蘇生をした()()は、システムの構造こそ差異はありますが、まさに『超電界接続』、いわば『フュージョン』です。」

「やはりそう思うか。肉体と魂の違いはあれ、我々にここまで相性が良過ぎるのは、どうにも疑問だったが……」

「まあ、もしかするとたまたまそんな結論に達し、出来たという事も考えられますが……2つ目はそうとも言えないです。」

「『軟鉄』と呼ばれる、柔らかい金属だね。アルドレイアの地でしか産出しないと聞いたが……」

「……頭が痛い話ですね。三重連太陽系で採用されていた『ナノマシン・マテリアル』より2世代先の性能を持っている物が、ですか。」

「……思わず胃潰瘍になりそうな解析結果だね。胃はないけど。」

「さっと調べただけですが。そんなものが自然産出、ですか?無理があり過ぎます。」

「そうなんだよ。それでも、この2つの事柄から連想されるのは、『精神浄化システム』。造ったのは────

 

 

 

 

 

 

 

─────『紫の星』。」

 

 

「……確かに。あの星の連中ならやりかねませんね。医療行為名義で、あらゆる軍事製品より優れたモノを生産する、三重連太陽系最大の発明の狂人住まう星……」

「言い射て妙だね。だが当たっているだけに恐ろしい。」

「それにパッと聞いただけで、この世界の生命体が遺伝子操作を受けて、自然進化から外れた事は理解出来ますよ。それこそ紫の星の連中が関与してても可笑しくないです。」

「確か魔術演算領域(マギウス・サーキット)だったね。単独生命に量子エネルギー演算領域を遺伝子レベルで備え付けさせるとは、正直正気の沙汰とは言えないね。」

「そして触媒結晶……三重連太陽系で希少で最大級の感応型転換触媒が、生物による自然発生ですか……この世界を創造したモノがいるとすれば、どんな恨みを抱いて設定したのでしょう。それこそ、末期の紫の星の状態のように……」

「『エーテルを変換する』か……よく考え付いたね。」

「全くです。」

「まあ、カルディナ嬢から基本的な魔法が載った書物を借りたから、それで実証実験しよう。」

「……いつの間に。」

 

 

現地人には普通に見えても、部外者にとっては相当酷なもの。

どうやら、2人にはこの星はそう映るらしい。

 

偶然不時着したと思った星が、実は最大の縁を孕んでいる事をこの時の2人はまだ知らない……

 

 

 

 

《NEXT》

 

 

 

 


 

 

 

 

《次回予告》

 

因縁、対立、すれ違い……

様々な因果を乗り越え、カルディナはカインとアベルの協力を得て、遂にGストーンを得た。

 

そして最終段階に入ったガオーマシンの建造。

あらゆる困難を乗り越え、遂に完成に近付くカルディナ達に、告げられた宣告とは!?

 

 

 

NEXT『公爵令嬢はファイルフュージョンしたい』

 

Number.12 ~誕生、そして復活~

 

 

次回もこの物語に、ファイル・フュージョン、承認ッ!!

 

 

 

これが勝利の鍵だ!

『Gストーン&ガオーマシン』

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

~おまけ1~

 

カル「この星に潜むゾンダーの殲滅に、御二人の御力をどうかお貸し下さい!」

カイ「ああ。緑の星の指導者の名に懸けて。」

アベ「私も、赤の星の指導者の名に懸けて……手抜かりは許しませんよ。」

カル「はい!!」

 

 

 

ミカ「……ねえ、オルガ。あれ、何に見える?」

オル「何って……『怨念の固まり達が、強靭な復讐体制を作りましたが、何か?』ってところだな。そうにしか見えねぇよ。」

ミカ「やっぱりそう見える?」

ビス「本人達は気持ち良さげだろうけど、こっちは怖いよね……」

((( ;゚Д゚)))

 

 

『破壊の地獄』とシルバリオンモードに、凶悪笑顔じゃあねぇ……

 

 

 

~おまけ2~

 

カル「……お尋ねしたいのですが、三重連太陽系では星の指導者同士のトラブル解決は、いつもあのようなものなのですか?」

カイ「うん」

アベ「そうです。三重連太陽系における、最良の仲裁法です。」

カル「……被害とかは?」

カイ「あるよ。」

アベ「黄と橙がトラブル起こした時は藍の星の地表が削れましたね。そういう度に『彼女』が直してましたね、泣く泣く。」

カル「推奨してた当人が修理って……」

 

 

そもそも被害規模をどうにかしましょう。

 

 

 


 

 

解説&補足

 

 

○カインとアベルの必殺技

互いに自前のパワーで必殺技を放っています。

カインは自前でGパワーを発動出来ますが、アベルはJジュエルのJパワーを取り込むよう自身を改造し、発動しています(という設定)。

また、ピコピコハンマーは、ゴルディオンハンマーを魔法再現で模した実験武器です。

威力はかなり落ちますが、アベルさんは気合で性能を引き上げてます。

故にウィータとシルバリオンになった原因は、互いにハイパーモード的なブーストを掛けてたもの(70%)+外的要因(30%)。

流石は三重連太陽系の指導者!

 

 

○和解の方向性

結局、どちらのどちらの選択も生存確率が低い、という結論に。

冷静に考えても移住のリスクは高く、宇宙再生は相応の覚悟で挑んでも大罪者確定。

どちらも一長一短が極端過ぎる。

アベルさんがやらかしによる悪者ムーヴが大半ですが、私情含めてもどうしようもないための選択、としました。

でなければ、協力体制が望めなかったので、キレイなアベルさんになって貰いました。

そして公然といじれる環境が整ったともいう。

ただ1番の過ちはソール11遊星主の設定では……

 

 

 

○精神浄化システム

『超電界接続』で患者の精神、神経にリンク、『ナノマシン・マテリアル』を用いて脳内の感情を司る物質を放出し、ストレスを消去し、精神の安定を図る、紫の星渾身のシステム。

『ナノマシン・マテリアル』は物質の変化を助長することも可能で、電気信号を操ることと合わせるとどんな物質、形状、性質でも体験させる事が可能。

また、専用のプログラムにて患者の望む幻覚がリアルに再現される。

大きさは紫の星と同じ……というか紫の星そのもの。

リミッターを外せば、エネルギーが続く限り、ナノマシン・マテリアルと物質の細胞レベルでの分解・結合が可能で、一体化する事も可能。

 

 

 

……ん??

 

 

 

○謎

とりあえず当人達が感じたものをチョイス。

科学的に考えれば、ナイツマの設定の一部は狂気じみているとか……

 




長くなりましたが、ようやくNumber.11終了です。
正直、大きな脱線はないですが、ここまで話が膨らむとは思いませんでした。
スパロボ30発売までにファイルフュージョンを完遂させたかったのですが……無念。

ご感想、お待ちしてます。

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