公爵令嬢は、ファイナル・フュージョンしたい。   作:和鷹聖

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どうも、お久しぶりです。
スパロボ30が楽しくて執筆遅れてしまいまして、申し訳ありません。
皆さんも楽しんでいますか、スパロボ30。

ちなみに私、スパロボ30に一つもの申したいです。
それは『ガオガイガーのシナリオ、省略し過ぎでは?』ですね。
勇者ロボ無し(代わりにブレイブポリスが参戦)で、敵・キングジェイダーのシルバリオンハンマーがMAP兵器で弱すぎ(緊張感ゼロ)。
せめてダブル・ヘルアンドヘヴンは合体攻撃で再現してよ……と不満は多々あり。
特にベターマン系のユニットのBGM、米たに監督ェ……(絶対ホクホク顔してるな)

なのでファイナル・ガオガイガーにアウェイクントリガー装備させてボルディング・ドライバーを連発して憂さ晴らしです。

けれどトップエースはランティスさん。
消費エネルギーゼロで射程7の闇爆殺襲は卑怯や……



Number.12 ~誕生、そして復活~

───『お嬢様の工房(アトリエ)』、地下ドック

 

 

「……やはり凄いな。」

 

 

地下に広がる、この世のモノとは思えぬ、今まで見た事もない3つの巨大な造形に息を吞む人物がいた。

 

王国より派遣された職人であり、監視員役のミハイル・ソート・イェルツィーナ子爵であった。

国王より拝命した任務で、カルディナ・ヴァン・アースガルズ公爵令嬢への技術支援と、その過程で使用される技術を収集せよという内容だった。

職人には珍しい多少弱気な気質であるが王国に属する人材として有能であり、30代後半に差し掛かるこの男は、王国の技術収集の一端を担う逸材……という肩書はここに来て返上した。

実は……でもないが、今までもカルディナの工房に赴き、技術収集の名目に工房を共にした事もある。職人達とのウマも合い、関係も良好だ。今では現場では身分を超え、タメ口で言い合える関係になっている。

その時ですら高度な技術、斬新な発想に驚かされつつも、それらを吸収し、その都度自身の腕も上がっていった実感はあった。

 

だが、こんな地下施設があるとは露知らず、20メートルを超える鋼の巨人が闊歩する環境は、予想出来る訳がない。

自分の知る幻晶騎士(シルエットナイト)が10メートル未満だったのが、隣国フレメヴィーラ王国ですら20メートルクラスの駆体が主力配備されている報告を耳にした時の衝撃を思い出す。

 

 

「ん?どうしたの、ミハイル。ボーッとして。」

「え?あ……すまないイザリア女史。つい()()衝撃を受けてね……」

「……いい加減慣れたらどう?アンタも建造に参加したでしょうに。」

「ああ、頭では解っている……筈なんだが、どうにも実感が湧かなくてね。私達もこれを造っている、という気が……」

 

 

そう言うと、再び視線を戻す。

それらは未だ建造中であるが、ほとんどその輪郭を名実に現わしている。

 

まず2台の大型重戦車こと、ドリルガオー。

全長18.2m、重量298tという、家屋を超えたサイズの建造物で、正面にある回転衝角(ドリル)と、黒い機体を支える無限軌道(キャタピラ)が特徴だ。

 

 

(高速で走る、というから突貫力が半端ないと予想出来る。籠城してもコレを相手には無駄だな。重い巨体がゴーレムですら砂のように粉砕出来よう。)

 

 

ドリル(漢の魂)は伊達ではない。

 

次に白く、長い胴体を持つ『500系新幹線』と呼ばれる、ライナーガオー。

全長24.6m、重量55.4tのこちらも家屋を超え、砦の壁、と例えてもおかしくないものだ。

こちらは無限軌道(キャタピラ)ではなく、車輪が付いている。

 

 

(これはドリルガオーより速いと聞いたが、これといった武装はないという。主に輸送用といったところか。これによる輸送能力は想像を超えるだろう。しかし……車輪ならトロッコと同様にレールの上を走るのだろう?何処にこんな巨体を走らせるレールがあるんだ??)

 

 

これから造るのか?

ならいっそ、無限軌道(キャタピラ)でもいいのでは?と思ってしまう。

 

そして最後に黒く、上から見るとV字、もしくはくの字の機体形状である、他の2機よりも大きい『ステルス戦闘機』と呼ばれる、ステルスガオー。

()()34.7m、重量164tという大型で最高飛行速度マッハ0.95が出るとか。

 

 

 

(……こんな巨体が空を舞うとは。紙飛行機というもので飛ぶ原理は以前に説明して貰ったが、これはそれを余裕で無視出来る代物らしい。それに音速という、音と同じ速度で進むという……想像、出来ないな。)

 

 

VTOL(垂直離着陸)機でもあるステルスガオーは、ある意味揚力飛行を無視した飛行機であるが、それ以上に『浮遊魔法』を用いて空を飛ぶのでVTOLすら無視した代物だ。

更に魔導噴流推進器(マギウス・ジェットスラスタ)というこれも未知の発明品で推力を得る以上、その魔力(マナ)使用量はとんでもないものになるだろうが、操縦者であるカルディナが単独で自在に空を飛ぶ事を聞いた以上、なんとなく「……出来るんだな」と思う程度に留めた。

音速ギリギリに速度を抑えているのは、周辺に被害を出さないよう配慮しているのも理由だ。

何より、空を飛ぶ行為事態がこれまでの戦術形態を覆すものとなる。

 

なお、試作機にあたるミニ・ガオガイガーが音速を超えて飛行出来たり、エルネスティ(ロボキチさん)と限界バトルを叩きつけるぐらいには変態軌道による空中戦が出来る報告を受けているイザリアは、これから出来上がるガオガイガーで、同様の事が出来るのは容易に想像出来るねぇ、と思った。

 

 

総合すると

・破城能力に長けたドリルガオー

・(レールさえあれば)運搬能力に長けたライナーガオー

・飛行能力に長けたステルスガオー

という、中世ヨーロッパ基準、魔法世界基準で考慮しても、破格過ぎるものだった。

 

……ライナーガオーが不遇な気がした。

 

 

「いったいどんな想像をすれば、この様なものを作ろう、と思えるのだろうか……いや、これもまだ序の口、だったね。」

「ええ、そうよ。今、うちのお嬢が乗ってるギャレオンと合体するために、この3機はあるんだから。」

「合体……か。到底想像出来ないな。」

「コレばっかりは現物見ないと理解出来ないでしょうね。」

 

 

ちなみに、ミハイルは国王(レクシーズ)からガオガイガーの設計図を密かに見せて貰っているが、ミニ・ガオガイガーは見た事がないため、いまいち想像出来ないでいた。

出来たら凄い。

 

 

「まあ……これらが完成すれば、アルド・レイア王国に技術革命をもたらす事が出来るだろうな。その一端を担えると思うと、これからの作業も熱が入るよ。私の部下も同じだ。」

「……私は完成しても、出番が無い事を祈るけど。」

「??」

 

 

ボソリと呟くイザリアは、その言葉を聞き取れなかったミハイルをその場に残し、立ち去った。

それからイザリアは地下ドックの展望エリア兼設計室に入り、持っていた資料を机に置く。

ふと部屋の外を見た。

そこはフロア全体を一望出来る。

 

 

(……確かにここにあるものは、これまでにない技術革命の塊よ。けれど、それが必要とされる機会は、おそらく常にギリギリの状態の戦い……あのゾンダーって奴の戦闘では、あのお嬢がギリギリの辛勝……)

 

 

そんな相手に、これから立ち向かうのが、幼い時から見ていたイザリアにとって辛い事だった。

だからと言って、カルディナを引き止めるつもりはない。

 

 

(きっと、お嬢にしか出来ないんだろうね。今までも、そしてこれからも……本人もそれを望んでいる、なら私は自分に出来る最高の仕事をするだけ。それがあの子への1番の助けになるはず……)

 

 

これまでカルディナの成長を見届けてきた者の一人として、イザリアは強く決心するのだった。

その後、ドアをノックする音が響いた。

その音を待っていました、というように、イザリアは気持ちを切り替え、一声かける。

ドアが開かれると入ってきたのはフェルネスとシレーネ、ダーヴィズ、ヴィトーの5人であった。

職人としてお馴染みのこの4人は、各セクションのリーダーでもある。

動力炉、エネルギーライン担当のイザリア。

駆動系、魔術回路担当のフェルネス。

外装、基礎骨格担当のダーヴィズ。

内部魔術機器、装飾品担当のヴィトー

パイロットスーツ及び被服担当のシレーネ。

 

ホビットのヴィトーはともかく、他のドワーフより若いダーヴィズがリーダーに持ち上げられたのは、実力がずば抜けていたものあるが、他のドワーフから推薦(という名の押し付け)があったからである。

 

 

「イザリア、話とは何ですか?」

「通信では話せない、とのお話でしたが……」

「ああ。順を追って説明するけど、まずお嬢達が戻ってくるって連絡が来た。」

「おお、意外と早かったな。」

「で、お嬢達、何か収穫があったの?」

「ああ、Gストーンを手に入れたって話さ。」

「Gストーン……本当かよ!?」

「詳しく話すとね……」

 

 

カルディナより報告──集落での一連の内容を4人に伝えるイザリア。

そして話を聞き終わると4人は、溜め息を一つ。

 

 

「……他の『星』からの来訪者、そして指導者カイン、アベル……ですか。更にガオガイガーを含めた『脳内書庫(B・ライブラリ)』の内容は、『神の知恵』から……いえ、ここは『元始情報集積概念(アカシックレコード)』と言いましょうか……」

「私、あのウサギさんが動くところを見たかったです。私の作った服、可愛く着こなしてくれていますでしょうか?」

「追い求めてる技術の大元にぶつかるなんて、流石はお嬢だね。」

「……本当によく当たるわな。」

 

 

それぞれ思い思いに感想を述べた。

 

 

「って事は開発も大分楽になるとか?」

「それは解んないわ。ただ……実際にギャレオンを見て貰った限りだと……当然だけど細部が違うから、そこで改修が入るって。」

「ほう?では基礎は問題ないと?」

「ええ。大きく変更がかかるのは、中身の方。それでみんなから各セクションに通達してほしい事があるのよ。」

「ん?この段階で何をだ?」

「現状の作業を全部ストップすんのよ。」

 

 

まさかの宣告に全員が固まる。

そしてその翌日の昼過ぎに、カルディナ達は帰還するのだった。

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

「────以上が、各セクションからの進歩状況よ。」

「ありがとうございます。基礎は全て終了、後は魔術回路と外装(アウタースキン)の開発を残すだけ、ですか。皆さん、掛け値無しに優秀ですわ。」

 

 

帰還後、作業全てストップさせてからの、全て進歩状況をまとめた図面を見ながらイザリアより報告を聞くカルディナは、非常に感心していた。

全体のタイムスケジュールの5割を消化。

予定を遥かに上回っていたのだった。

 

だからこそ作業を全てストップさせた事が、皆気になる。

 

 

「それはですね、GストーンとGリキッド。この2つを組み込むからですわ。」

 

 

現在の進歩状況は機体の基礎が全て組み上がり、中身を設置するということろまでだった。

そこに今回精製出来たGストーンと、製法が判明したGリキッドを組み込むのだが、そこで問題が起きた。

 

それは出力問題。

 

カルディナ達が開発したギャレオンは、Gドライブを核としたGSライドではなく、魔力転換炉(エーテルリアクタ)3基(コックピット含む)を内蔵したトリプルリアクターである。

流石に今から大規模な改修等出来る訳がないが、代価案としてGストーンを触媒結晶の代わりに使用するプランが生まれた。

 

事実、カルディナが精製したGストーンは触媒結晶と同じような性質を持ち、そして同じように源素(エーテル)魔力(マナ)へと転換し、魔力転換炉(エーテルリアクタ)として稼働出来たのだ。

そしてカインが所持していたGストーンでも同じ現象が確認されたのだった。

 

ただ、出力が極端に跳ね上がった。

それはもう、これ以上にないくらいに。

 

カインは「多少」で済ませていたが、たった1基のGストーン搭載式魔力転換炉(エーテルリアクタ)が、今まで使用してきた3基分(トリプルリアクタ)の出力を大いに超えたのだ。

しかも『勇気』を込めれば込めるだけ出力は跳ね上がるのだ。

今思えば、カインは現実逃避していたのでは?と思われる。

アベルも盛大に首を傾げたが、その位のGパワーを叩き出したお嬢様がいるのだから仕方ない。

 

ちなみに、その原因は魔力(マナ)である。

 

本来、密閉型であるGSライドだが、触媒結晶としても使えるGストーンに吸気圧縮した源素(エーテル)が当たる事により、魔力(マナ)へと変換される。

その直後、魔力(マナ)がGストーンに取り込まれ、()()()爆発的なGパワーを発揮する。

 

例えるなら、倍々で増えるところが乗数で増えるように……

 

そうなると想定以上のエネルギーを送られている事で、今度はギャレオンのエネルギーラインが悲鳴を上げた。

お嬢様の魔力(マナ)でギリギリだったのが、いよいよオーバーフローしてしまったのだ。

過剰なエネルギーの激流にギャレオンは涙目である。

ちなみにそのエネルギー総量は、ガイガーの状態で初期のガオガイガー以上、とだけ言っておく。

結果的に、魔術式(マギウス)GSライドが出来上がったと言ってもいい。

 

しかし、それ以上は危険、と見なされた。

Gストーンと魔力(マナ)の関連性が不明だからだ。

ただ、現象として判明はしている。

 

 

「……そりゃそうよね、今までのモノじゃ耐久性が足りなくなったって訳でしょ?Gストーンって私らの想像を遥かに上回ってる代物なのね。」

「お陰で3基の内、2基の魔力転換炉(エーテルリアクタ)を休眠させてますわ。それでもエネルギーは有り余っていますので、外装の強化魔法にエネルギーを回す事が出来ますの。とはいえ当初の目論見がパーです。」

「ちなみにその対策は?ここまで来ると中の設計を変えなきゃならないんじゃ……」

「それなんですが、カイン様とアベル様から改造案を頂きました。こちらを……ギャレオンの新しい内部設計図です。」

「どれどれ……って!こりゃ凄いわ。」

「こりゃスゲェ、前の構造を元にラインを()()する形で加えるのか。それに他の箇所じゃ、簡略化されてるところもあるぜ。」

「あ、ここのライン厄介だったんだよね。すごいスッキリしてる。」

「……これを、その御二人が?」

「ええ。分野は違えど、エネルギーのラインを読む眼力、取捨する能力は脱帽ものですわ。」

 

 

カインが記憶するギャレオンの内部構造を元に、エネルギーラインのみ手を加えた形である。

結果的にはオリジナル・ギャレオンの内部構造に近付いた形になった。

なお、Gストーンの精製を終えて取り付けた後、カルディナと同行した職人達を巻き込み、カインとアベルはギャレオンの内部を盛大に改造した。

たった半日という、恐ろしい早さであるが、2人の協力もあり、成し遂げたのだった

 

 

「……出来たのですね。」

「やれたのね。」

「しちゃったんだ。」

「やっちまったんだな。」

「ふえ~。」

「……ええ、出来てしまったんです。」

 

 

故に、今のギャレオンは見た目は変わらずとも、三重連太陽系の技術が加えられおり、魔法技術とのハイブリットである。

ただ急拵え感は否めず、微調整までは出来なかったので、それは戻ってからとなったが、奇しくも異星間技術が合体(フュージョン)した結果となった。

ただスケールが大きすぎて、それを口にする者はいなかった。

 

 

「そしてこちらが御二人が新たに引いた、ガオーマシンの内部設計図です。」

「……こっちも凄いわ。前と比べてかなり簡略化……いえ、無駄が省かれて統合されてる、ってところね。」

「ふむ……これは勉強になります。」

「結構応用出来るところあるなぁ、うん!」

「けど外装はそのままでも通用するってのは……マジか。」

 

 

外装はそのままに、内部はかなりガラリと変わるのだ。

故に、作業を止めてまでして現状整理を行ったのが現状である。

 

 

「おおよそは理解したわ。たった数日で事態が、よくここまで変わったわね。」

「ですが不明瞭な点もあります。出力過多……ですか。初期の本家より高いというのは些か気になりますね。」

「え~、そう?オイラは凄いと思うけど……でも不気味って言えば そうかな?」

「俺も気にはなるが……あえてやってみるのがいいんじゃねぇか?」

「そうね……どちらにせよ、ここからは未知の領域よ。まず全て完成させるのが一番じゃない?それから微調整をすればいいと思うわ。」

「そうですね、常にトライ&エラーを繰り返した我々です。今さらエラーに臆する理由はありません。」

「ガオーマシン以外にも作らなきゃならない物もあるし。」

「ここまで来たなら、やるっきゃねぇな。」

「ですわね。」

 

 

そうして、職人達の意思も統一され、新設計のガオーマシン開発が再開された。

多少のエラーはあったが、概ね順調に開発は行われ、機体は形作られていった。

 

そんな中、イザリアがステルス・ガオーの魔術式(マギウス)GSライドにGリキッドを送る管を取り付ける最中、カルディナに尋ねた。

 

 

「そういや、お嬢。あの触媒結晶、外したのね。」

「……少々もったいない気もしましたが、GSライドが完成した以上は、外すしか選択肢がありません。」

「だろうね。でも出力が上がったせいか、前以上にじゃじゃ馬になった気がするわ。」

「……あ~、やはりそう思われます?」

「なんかじゃじゃ馬加減が幻晶騎士(シルエットナイト)に似た感じかしら?」

「やはり出力過多な影響でしょうか?」

「そうとしか思えないわ……それともう1つ。ガオーマシン、誰が乗るの??」

「「「「 ───!? 」」」」

 

 

作業中の全員が注視する程の質問だった。

実は既に全員知っているが、改めて言われると、一部の者は「まさか自分が……!?」と戦々恐々している。

TV Ver.の有人搭乗によるマニュアル・ファイナル・フュージョンはそれはもう恐ろしい。

高速で動く機体に、衝突ギリギリの合体……

 

いや、ファイナル・フュージョンを含めた合体なんてそんなものだ。

 

ちなみにコクピットはちゃんと造られており、マニュアル操縦も出来る。

加えてIDメイル装着を前提とした神経接続型のシートがあるのだ。

 

……いったい誰が乗るのか?

 

 

「……いえ、変更はないですわよ?職人の誰かでも鉄華団の誰かでもありません。予めお伝えした通りです。」

「……ならいいんだけど。お嬢の場合、万が一にもって理由で誰かを乗せかねないし。」

「失礼ですわ、それは今の段階ではしませんわ。」

「……別の段階になったらすると?」

「疑り深いですわね……まあ、そろそろフィッティングも必要ですから、もう呼んでますけど……来ましたわね。」

 

 

カルディナが、地下ドックの扉の方を向いた直後、()()()は顕現──ではなく普通に扉を開いて現れる。

 

 

メイド、店員、職人の───天使、3体

 

 

「ラファエル、ガブリエル、ザドキエル。」

 

 

執事服、事務員、職人の───悪魔、3体

 

 

「そしてサタン、ベルフェゴール、マモン。」

 

 

総勢、6体の天使、悪魔が集結する。

 

 

『『『 ──お呼びですか、御身──』』』

 

 

そしてカルディナに向け、礼儀正しく一礼する6体。

サタン、ラファエルは馴染みだが、他の4人は初……ではなく、ザドキエルとマモンは職人として働いており、ベルフェゴールとガブリエルは商会の店員として働いている。

概ね、知っている顔といえばそうだ。

 

 

「もうそろそろガオーマシンのコックピットのフィッティングを行います。各自コクピット周りの調整に入ってください。」

「了解。」

「ようやく使命を果たす時が来ましたか。」

「フッ……我が操縦技術の粋を見せる時が来たか。」

「どんなアクロバットな操縦が出来るでしょうか……むふー!」

「あ~、合法的に仕事サボれるって、嬉しいねぇ~。」

「ベルフェ、これも仕事ですからね?」

 

 

そして各々散って行く。

なお、担当は以下の通り。

 

・ドリルガオー ベルフェゴール&ガブリエル

・ライナーガオー サタン&ラファエル

・ステルスガオー マモン&ザドキエル

 

 

「……七大天使に、七つの大罪、ねぇ。お嬢が人智を超えた存在を揃えていた事を聞いた時は、王国征服でもするんじゃないかって思ったわ。」

「……仕方ありませんわ。いい塩梅の、腕の立つ者がおりませんでしたから。それに、超AIを開発するには時間も知恵も設備も足りません。なので代価案として『霊柩』を用いて動かそうかと……」

「もしかして、カイン殿のギャレオンと、アベル殿のウサリンmark-Ⅱは、ガオーマシン制御AIの為の、テストベットだったと??」

「ええ。超AIが開発出来ないのであれば、変わりに高次元体である『天使』と『悪魔』に動かして貰おうと。知ってます?彼等の動きって正確無比なんです。」

「じゃあ、ミニ・ガオーマシンの思念制御装置も『霊柩』の試験機みたいなもの??」

「はい。」

 

つまり、今回創られるガオーマシン達は、『霊柩』に『天使』もしくは『悪魔』をフュージョンさせて動かす仕様なのである。

超AIないし、制御用AIがない以上、仕方ない仕様だ。

魔力転換炉(エーテルリアクタ)と、天魔合一の制御機関。

それが本来開発予定のガオガイガーであった。

それが魔術式(マギウス)GSライドへと変わったのだ。

大幅なパワーアップと言っていいが……

 

「いったいどれだけ前から、そんな構想を練っていやがったんだ??」

「……子供の時(6歳)から、でしょうか?」

「あの、何で『天使』と『悪魔』を半々で乗せるつもりなのですか?全員『天使』もしくは『悪魔』でも良いのでは?」

「純粋な破壊エネルギーと、純粋な防御エネルギーを発生させ、ヘルアンドヘヴンに転用するにはこれが丁度良かったのです。」

 

計6体分のエネルギーによるヘルアンドヘヴンとは如何なるものか……

ちなみに1体の総エネルギーは相当な量で、人に憑依させれば、対人戦では一騎当千出来る程の力を持てる伝説が、実際にある。

 

「「「「 ……… 」」」」

 

そんなヤバい者達を元から使うカルディナに呆れつつも、カイン、アベルから貰ったGoサインを信じて、職人達は各々の作業に戻った。

 

「それとさぁ、お嬢。()()、出来たよ。」

「───出来ました!?『ファイナル・フュージョン承認用モニター』と『キーボードパネル』!」

「うん。後もう少し時間をかければ、モニター完備の指令室が出来るし。調度品もボチボチ出来上がってきたのもあるから、随時搬入してるよ。通信環境はフェルネスさんに任せるけど、でもさぁ……」

「どうしました??」

「……強化ガラスってヤツ?あれが問題でさぁ。」

「え??モニターのサンプル品は強度も良い出来ですが、何か問題でも?」

「ううん。問題は、フミタンが十数枚「訓練に持っていきます」って言って持って行った正方形の薄い強化ガラス。」

「……ああ~。」

「あれを全部粉々にして持って来たのには、ガラス担当のおっちゃんが……泡吹いて卒倒してたんだけど。」

「……割る事は前提のものですから、ねぇ。割った分は再増産をお願いしますと伝えて下さい。」

 

そんなやりとりもあったり。

 

 

そして月日は流れ、2ヶ月と少しが経った頃、

『お嬢様の工房(アトリエ)』・地下ドックにて、ガイガーとガオーマシン各機の動作チェックが行われていた。

それは、セミ(仮組み)・ファイナル・フュージョンである。

 

 

《──ギャレオン、ガイガーへフュージョン完了。魔術式(マギウス)GSライド、低出力を維持しつつ、各部ロック解除。》

 

「低出力維持を確認。ドリルガオー、衝角(ドリル)基部展開、脚部収納開始。」

 

《ガイガー、両足変形開始───収納、ロック完了。》

 

「ロック完了を確認。両足、展開完了。腰部固定アーム稼働、起立姿勢に移行。」

 

《両腕、後部に稼働。ライナーガオー、進入開始。》

 

「アーム固定。ライナーガオー、進入開始……中央部固定。」

 

《ステルスガオー、背面両腕誘導路(レール)》に誘導開始。》

 

「ステルスガオー、背面装着。パーフェクト・ロック……完了。」

 

《ライナーガオー、底部解放、上腕展開。続いてステルスガオー、ブロウクンアーム及びプロテクトアーム、上昇開始。》

 

「両アーム、上昇開始……上腕とアーム、接続。」

 

《ステルスガオー、アーム起動。(メーン)パーツをガイガーに装着。》

 

「装着を確認。排熱機構、作動確認。」

 

《ステルスガオー、後部シャッター解放、エネルギーアキュメーター・アーム、起動。(ヘルム)をガイガーの頭部に設置。》

 

「設置、及びバイパス解放。フェイスマスク展開。ガイガーのGストーン、来ます。」

 

《Gパワー、流入開始……各セクション、モニタリングの報告を。》

 

「右腕部、回転機構、異状なし。」

「左腕部、術式回路、異状なし。」

「脚部、稼働状況異状なし。」

「ドリル回転、異状なしっ!」

「スラスター、及び推進器、エネルギーの流入確認……異状なし。」

魔術演算機(マギウスエンジン)、各個同調を確認。」

 

《……了解。全行程、終了。セミ・ファイナル・フュージョン、完了ッ!!》

 

 

その声が拡声器(スピーカー)より響いた時、職人達全員から歓声の声が上がった。

 

 

───遂に、待ち望んだ我等が鉄の勇者王が、その姿を現した。

 

───その名は、勇者王ガオガイガーッ!!

 

 

「──うん、見事だ。」

「ようやくここまで来ましたか。」

 

 

そして傍らで終始見ていたガイガー(カイン)ウサリンmark-Ⅱ(アベル)が感心してガオガイガーの近くに歩み寄っていた。

完成間近になり、カルディナが報告するや否や、二つ返事で来たという。

そんな2人の下に、ギャレオンの口(コックピット)から出てきたカルディナが嬉々として降り立った。

 

 

「如何でしょうか?」

「うん、よくこの短期間で組み立てて、ここまで出来たね。」

「そうですね、良く出来たと誉めましょう。」

「……そのお言葉を頂けただけでも、嬉しく思います。」

「そうかい?しかし……まだこれは『仮組み』なんだよね?」

「は………はい。」

「という事は、過剰なエネルギー問題はまだ、という事ですね。」

「……はい。」

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

それの意味するところは、そのままファイナル・フュージョンを行うと、過剰なエネルギーが機体を蝕み、自壊する恐れがあるためである。

 

魔力(マナ)によるGパワーの増幅(ブースト)

 

しかし対応策と安全策は既に実施済み。

そして、カルディナ達やカイン、アベルがこれまで調査しても異常という異常はなかった。

しかし、ガオガイガーの形にした時のみ、その異常は現れた。

 

その原因と、そして最後の問題となる不自然な程の過剰なGパワーのエネルギー問題は、誰をしても難解であった。

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

───?????

 

 

カルディナ達が四苦八苦している最中、何処かも解らない、地の底で蠢く者達も、また暗躍していた。

 

《……状況を報告せよ。》

「はい。パスダー様。」

 

機械が蠢く鋼の大樹より巨大な顔を映す存在───パスダーが報告を求め、まず全身鎧(フル・メイル)のゾンダリアン───ポレントスが一礼し、声を上げた。

 

「HL-045区域にて数ヶ月前に消失したゾンダーですが、やはり破壊された、と結論付けました。」

「ほお……このような文明の遅れた星で、劣化体とはいえ、ゾンダーを破壊出来る存在がいるとは、何者だ?」

「ウィィィィィ。その存在、計画に支障はないのか?」

 

ポレントスの言葉に、鳥を模した鎧を纏うゾンダリアン───ピッツォ・ケリーと、鉄製の小舟を模したゾンダリアン───ペスカポートが尋ねるが、ポレントスは首を横に振る。

 

「詳細なところは不明です。故に何処まで影響があるかは解りません。ですが、プレザーブの情報網で、少し気になるところが御座いました。」

「……人間を使った情報網か。プレザーブも酔狂が過ぎやしないか。」

「──あら、それはどうかしら?なかなか使えるのよ。」

 

機械仕掛けの床より、液体金属が涌き出るように現れ、人の形に成った。

レッドベリーのような赤紫色のローブと、魔女が被る三角帽子を纏う、妖艶な美女───プレザーブは不敵な笑みを浮かべながらパスダーに一礼する。

 

「遅れて申し訳ございません。プレザーブ、只今戻りました。」

《ご苦労。して……如何程か?》

「やはり特別な動きがありました。鉄の特注購入……しかも膨大な量が一年以上も前に。」

「フン、膨大な量か。具体的にはどれくらいだ?」

「この地より離れた場所で開発されている幻晶騎士(シルエットナイト)、それが5体ほど生産出来るぐらい、でしょうか?」

「ウィィィィィ。幻晶騎士(シルエットナイト)……あの『機械モドキ』か。機界融合をしようと試みた事があったがロクな成果がなかった、あれか。」

「反面、大して強くはないがな。あの程度の兵器では我々には通用しない。あれがいくらあろうが脅威ではない……そう結論付けた筈だが?」

「ええ。ですがそれにまつわる変わった噂がありまして……『巨大な白い鋼のライオンが闊歩している』と。」

「──!」

「ウィ!?」

「ほぉ……白い鋼のライオン。まるで『カインの遺産』ですね。」

《………》

 

機界四天王、そしてパスダーに緊張が走る。

もしや天敵がいるのか、と。

 

《……して、プレザーブ。その噂の真偽は?》

「目撃数こそ少ないですが、間違いないかと。ただ、どうして今このタイミングで噂が出たかまでは……」

「ウィィィィィ、もしや新造したのだろう、そして開発が終わったのだろう、現在は稼働テストを行っている……そう考察すれば説明が出来る。しかし誰が造ったか……」

「……カイン。奴は三重連太陽系で機界昇華したと思いましたが。もしや『カインの造りし破壊マシン』がこの地に来たとでも言いましょうか?」

「だが『分体』の最後の報告では、『カインの造りし破壊マシン』は、こことは別の───『青の星(地球)』というところにあるといいます。故に謎ですね……」

《───悩むな、機界四天王よ。》

 

頭を悩ます機界四天王。

だがそんな空気を打ち破ったのはパスダーだった。

 

《我等の目的は何だ?》

「もちろん、この星の機界昇華にございます。」

《そうだ、それが我等の目的である。それ以外はない。カインの造りし破壊マシンであれ、やる事に変わりはない。》

「……ですが、それに至るまでの障害が多くあるのもまた事実かと。」

《確かに……この地に降り立ち、534年。だがこの星の()()()()にて我等は蝕まれた。そして辛うじて抗える力を蓄え、300年前に当時の全戦力を振るい、北の国に苗床となるゾンダーメタルを放った。ポレントスよ、その当時の事は忘れていまいな??》

「……忘れもしません。現地で人間達をゾンダーと化して、ゾンダープラントまで成長させ、あともう少しというところで、忌まわしき『灰の竜』に全てのゾンダーを滅せられたのです……許すまじ、『灰の竜』ッ!!」

《……ゾンダーメタル精製どころか、その日活動するためのエネルギーすらままならず、原始的な火力、水力、風力、地熱の発電に着手してエネルギーをコツコツ貯めたあの日々が無駄になったのは、今でも忘れんッ!!》

 

怒りを露にするパスダーと四天王では古株のポレントス。

紫色に発光し、光が消え去る頃にはパスダーとポレントスは冷静になっていた。

 

「……ふう、いけませんな。」

《……また無駄にエネルギー精製をしてしまった。》

(……またか。)

(ウィ。ゾンダーメタルの効果だ。余程腹立たしいのか、ゾンダーメタルに備わる、マイナス思念をエネルギーに変える機能が発動したのだな。)

(フフッ、お二人から発揮したストレスがゾンダーのエネルギーとなる、しかも感情が露になる程のエネルギーが瞬時に……素晴らしいわ。)

 

プレザーブは目の前で発生している現象に非常に強い関心を向けていた。

ゾンダーメタルに備わった特性の1つ『マイナス思念のエネルギー変換』。

だがそれは他者の思念を用いるのであって、()()()までは範疇にないはず。

本来のゾンダーにはありそうで、ない能力であるが……

 

《……さて話を戻そう、プレザーブ。》

「はい、こちらになります。」

 

パスダーが話を戻し、プレザーブは懐より取り出したものをパスダー、四天王に見せる。

それは……

 

「ふぅむ、一見ただ装飾された宝石にしか見えませんね。」

「ええ。ですが効果はこれまでで一番立証されています。」

「なるほど。では今回、これを使うと?」

「はい。」

「我等を蝕み、阻む『阻害因子』をはね除け、取り込む物質……興味深い。その効果、見せて貰おう。」

「ええ。『魔女』として『ゾンダリアン』として、此度は念には念を入れて、二段構えの作戦を取ります。上手く行けば……フフフっ。」

《よかろう。此度の事は我等ゾンダーにとって、大いなる力になろう。ではプレザーブ、行動を開始せよ。》

「お任せを……ポレントス、助力お願い致しますわ。」

「わかった。」

 

プレザーブの持つゾンダーメタルによって装飾された赤紫の宝石───触媒結晶が薄暗い空間で鳴動するように妖しく光るのであった。

 

それはカウントダウンの如く、人類に残された時間が少ないようにも見えた。

 

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

───数日後

 

ガオガイガー完成から喜ぶ間もなく、原因究明に勤しむ職人達。

とはいえ、製作担当の職人は大方暇であり、カインとアベルの手伝いや、金属細工職人のフォローに廻る事が多くなった。

 

「───ん?フェルネスよ、今日はカインの旦那(尊敬)とアベルの嬢ちゃん(皮肉)はいないのか?」

「ああ、今日お二方は、カルディナお嬢様の学院に行かれましたよ、ダーヴィズ。」

「……理由を聞いてもいいか??」

「お二方は科学技術には精通していますが、類似事項はあるとはいえ、魔法技術には明るくありません。それでお嬢様のサークルの講師に、原因究明の助言を受けるためです。」

「……大丈夫なのか?」

「そこは問題ありません。魔力(マナ)の量こそ、そこそこですが操作技術、回路作成能力が王国一なのです。それこそお嬢様を越える程に。それに魔法に関する歴史に明るく、お嬢様が好きそうな偏屈者で、何より口が固い。そしてガオガイガーが使用する『ハイパーツール』、それの魔術演算機(マギウスエンジン)製作を唯一、外部に委託している人物でもあります。」

「マジかよ!?」

 

事情を知らない者にとって今のカイン、アベルの姿は異常と言えるが、このサークルの講師は『身内』であるという。

そんな事情すら呑み込み、かつ魔術演算機(マギウスエンジン)製作を委託出来る人物とは……

 

「どんな講師か気になるが……ちなみに何を造ってんだ??」

「それがですね……空間制御に関するものらしいです。」

「って事は、ディ───」

 

 

────ガラン!ガラン!

────ウィーン!! ウィーン!!

 

 

「「────ッ!!??」」

 

その時、異常に響く鐘の音と、いたるところに設置された拡声器(スピーカー)より、この世界にはそぐわないサイレンの音が鳴り響く。

 

鐘は昔から使われている警報の鐘であり、サイレンはガオガイガーの映像内で使われている音声をサンプリングしたもの。

 

この2つの警報が、同時に鳴る組み合わせの意味は、職人達はカルディナより事前に知らされていたが、その意味を現実で受け止めるには、衝撃が強過ぎた。

そしてフェルネス、ダーヴィズ、そして他の職人達も動揺し、その場に立ち尽くす中、力任せに扉を開け放った人物───フミタンが焦り、息を切らせて部屋に飛び込んで来た。

 

 

「──だ、誰か、お嬢様を止めて下さい!!!」

「ど、どうしたのですか!?」

「お、お嬢が何をしたって───」

カルディナお嬢様が、西の森林でゾンダー発生の報告を受けて……ギャレオンとガオーマシンを伴って、出立しました!!!

「なァにィィィィィーーー!?!?」

「そんな……!?」

 

 

まさかのゾンダー発生と、カルディナの独断専行の報せであった。

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

 

───同時刻 王都『グラン・アルド城』

 

「───ようやく草案が出来た。」

「後は、他の貴族達に説明するだけだな。」

「ウム。問題は君以外の『四公』だが……」

「……納得させるのは難しいだろうな。」

 

国王、アースガルズ卿、ティ・ガー元将軍が、ガオガイガー作成の裏で、カルディナ達が自由に動ける便宜を図るため、とある案件を協議あいていた。

だが簡単ではなく、他の貴族達を納得させるには難しいものであった。

 

戦力の単独突出の容認、そして承認。

 

「実力主義の輩を説得するには、カルディナの存在は充分と思えるが……どうにも説得材料が足りない。」

「とはいえ、やらねばならない。ゾンダーという未知の相手に一致団結して貰わねば、魔獣以上の脅威になる。」

「だが我々の前に現れてもいない存在だ、どのように説得すれば良いものか───」

 

 

────ゴゴゴ……っ!!!

 

 

談義の最中に突如、無視出来ない程の地鳴りが起きた。

しかもそれは地震のような揺れではなく、断続的な破壊音を伴っていた。

 

「な、何だ!?」

「何か巨大なものが暴れているような……?」

 

 

───ピピピ!ピピピ!

 

 

「む?その音は?」

「カルディナから譲り受けた通信機器だな。こんな時に何かあったのか……」

《───陛下、火急のご報告が!!》

「イェルツィーナ卿!?」

 

 

通信機のスイッチを点けると、非常に慌てた様子のミハイルが映った。

 

《こちら5分前にアースガルズ領内、西方の森で、破壊行動を働く巨大な未確認物体がに出現したとの報告が!しかもその未確認物体は───ゾンダーであると……!》

「なッ!?何だとッ!?」

「……遂にこの日が来てしまったのか。カルディナはどうした?」

《それが……カルディナ公爵令嬢は単独で出撃してしまい……》

「あのバカ娘が!!こちらの許可無しに独断専行だと!?」

「……致し方ない。堪え切れずに行ったのだろう。こうなればあの娘に全て託すしかあるまい。」

「ん?ではこの地鳴りは何なのだ?アースガルズ領の西の森では、ここより離れている筈だが……」

 

 

───バンッ!!

 

頭を悩む3人の下に、今度は伝令の兵が息を切らせてやって来た。

 

 

「火急につき御無礼を!!ご報告致します!!」

「!?構わん、申せ。」

「ハッ!!王都外壁内部にて突如、破壊行動を行う、30メートル相当の巨大な未確認物体が出現した!!」

「「「────!?」」」

「また……その未確認物体は全身を鉄の鎧で固めており、『ゾンダー』としきりに叫び、破壊行動を繰り返し……!」

「「「───!?!?!?」」」

 

 

その日、アルド・レイド王国にゾンダー同時出現の報告が届いたのだった。

 

 

 

《NEXT》

 

 

 

 


 

 

 

《次回予告》

 

 

遂に復活し、その活動を始めたゾンダー。

 

出現するゾンダー2体に立ち向かうのは我等が勇者王。

 

しかし未だガオガイガーのエネルギー問題の解決しないまま、カルディナは戦いの場へと赴く。

 

カルディナ達が造り上げたガオガイガーは、果たして勝利を掴む事が出来るのか?

 

異世界版ガオガイガーの戦いが、遂に始まる!!

 

 

 

『公爵令嬢はファイナル・フュージョンしたい』

 

NEXT、Number.13 ~出撃!未完の勇者王~

 

 

次回も、この物語にファイナル・フュージョン承認ッ!!

 

 

 

これが勝利の鍵だッ!!

『ガオガイガー』

 

 

 

 


 

 

◯ガオガイガー

ようやく完成しましたが、外見は一緒、中身は別物。ただし攻撃力や防御力は並外れています。

そしてどう調査しても出てこないエネルギー問題。

ちなみに、このエネルギー問題はカルディナしか起きない内容です。

問題とその原因は単純です。

 

 

◯ゾンダー

いよいよ本格的に動き出しましたが、殺意──もとい機界昇華のヤル気は200%といったところ。

その原因は

①この星に来てから全く動けねー!(泣)

②ようやく動ける程のエネルギー確保して攻め行ったらボコボコにされたー!(豪泣)

です。

当時、TV Ver.のような侮りはパスダーさんも、当時の部下はポレントスさんだけでしたが、非常に持っていましたが、偶然その場にいた『灰の竜』にちょっかいかけてしまい、ゾンダー軍団を消滅、お二人も重症を負わされた、という経緯があります。

なお、ゾンダーに対して『灰の竜』は無傷でした。




ようやくゾンダーが動き出しました。

皆さんにはこのゾンダー達がどう映っているかは解りませんが、とりあえず機界昇華させる気満々なのは確実ですね。

次回はようやく、遂にようやくガオガイガーの戦闘シーンです。
どこまで表現出来るか解りませんが、頑張って書いていきます!
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