ようやくこの日が来ました。
お嬢様が望んで始めたガオガイガー製作に、大きな区切りが付きます。
ここで多くを語る事は野暮とは思いますので、そこは本文で語ります。
それでは……見せてやる、本当の勇気の力を!!
ファイナル・フュージョン、承ォォォ認ッ!!!
悲痛な地響きと共に仰向けに倒れる白き巨人。
そしてそれを悲痛な思いで見るしかない者達。
その光景に取り乱すアシュレーを羽交い締めにして止めるオルガ。
「カルディナぁぁーーー!!!離せ、離してくれ、団長!!」
「馬鹿言うな、アシュレー!!今行っても無駄死にするだけだろう!!」
「カルディナを……見捨てる訳には──!!」
「んな事、百も承知だ!ミカ、昭弘!!」
《ああ!!三日月、俺が盾になる!》
《わかった。無理矢理突破して、引きずってでも連れて来──!?》
《──チィっ、弾幕か……!!》
救援に向かおうとする2機のランドマン・ロディ。
しかしそれを阻むように、ギャラルホルンの軍勢が、ゾンダー諸共に大火力の法撃を雨のように放つ。
鉄華団には効果が充分だが、ゾンダーにはそよ風以下でしかなく、悠々と動いている。
その愚行に、負傷した体で動けず、歯痒い思いをする国王レクシーズ。
上空から行こうとしたカインとアベルも濃密な弾幕に回避で精いっぱいの様子。
「くっ!こんな時にあの集団は何て事をしてくれますか!!」
「止めさせようにも、これでは近づく事すら出来ない!」
「あの……馬鹿共め!!誰が本当の敵か判らぬか!!」
「いくら回避しても、この絨毯爆撃じゃロディでも……!」
「それに……見ろよあれ!ガオーマシンが……!」
「え、何!?動いてる!?しかも機体の表面……凄い鉄色に波打っている。しかもあれ……何か食べてる!?」
「団長、あれどうするの!?」
ゾンダーによって吹き飛ばされたガオーマシン達。
それが、今一か所に集まり、その形状を醜く変え、何かを捕食している。
そこは、かつて国王レクシーズがカルディナより接収した軟鉄が保管されていた野外倉庫であった。
2機のドリルガオーはボディの両側が崩れ、足が不気味に肥大化している。
真っ二つになったライナーガオーはそれぞれが蠢き、車輪の代わりに4本の触手のようなものが生えている。
ステルスガオーに至っては両翼が折れ、それを補おうと四苦八苦しているようにも見えた。
そして共通して全てのガオーマシン達に、怒りに満ち、ギラついた一対の目のような光が灯っている。
《……システム再起動。パイロットのオーバー・メタモルフォーゼ、完了。Gストーンを第2
「今は無視だ、無視!!」
「いいの!?なんかヤバい事になってるけど……!!」
「わーってる!!だがよ、今ここで間に入らにゃら、お嬢がゾンダーに───!!」
《──『収納空間』よりGストーンを摘出、Jジュエル精製開始。同時にAZ-M活性化、急速再生開始。第3
《だったら無茶でもやるしかねぇ!!》
「──あ!マズイ!あのゾンダー、お嬢に止め刺す気だ!!」
《……間に合な───!》
《──第1
法撃の雨が降る中、ゾンダーが剣を無防備のガイガーに振り下ろさんとする時、それは起きた───
──さて、お嬢様。お目覚めの刻です。
「──オオオォォォーー!!!」
「「「 ───?!?」」」
突如、ガイガーのボディが跳ね上がった。
振り下ろす刃より疾くゾンダーを蹴り飛ばしたガイガーは、その身を
「我、ここに在り」というべき咆哮と共に、圧倒的な緑のGパワーがギャレオンより溢れ、咆哮は
その光景を一瞥すると今度は空へと咆哮、紅いJパワーが一瞬溢れた後、全身が銀色へと変わる。
法撃が止み、ひとときの静寂が辺りを包む中、銀の獅子は更に吼えた。
我、復活せり。
そしてその身の光を更に強め、
「──状況の報告を。」
《第2
「よろしい。」
復活したギャレオンに搭載された新しき動力である総合動力炉『TGSライド』。
元は出力不足を打開するためにカルディナのギャレオンに搭載されていた3つの
また、パイロットから放たれる強力なエネルギーすら合わせる事により、キングジェイダーすら軽く超え、ジェネシック・ガオガイガーに匹敵する超パワーを手に入れたのである。
白金と化したギャレオンの口より、報告に満足した人物が、満面の笑みを浮かべながら歩み出てきた。
《それと、ガオーマシンですが……あれを。》
「あれって──うわぁ……」
《どうやら各ガオーマシンに使用したAZ-Mが暴走していますね。原因は天使、悪魔達の感情の暴走です。》
「……天使、悪魔達って暴走するのね。」
《観測内容は、『お嬢様、死んじゃいやー!』『俺達の力不足でー!』です、愛されてますね。》
「あはは……でも逆に好都合ね。」
《肯定。》
「……はは、何だよ。僅かな間に凄ェパワーアップしてるじゃねぇか。」
《そのくせ、出てきたら通常運転か……まったく、ヒヤヒヤさせんじゃねぇよ。》
「どうやら無事なようだが……」
《何か光ってる……まぶしい。》
「いったいこの僅かな間に何が……」
「だが、ひとまず安心したよ。」
たとえIDメイルがボロボロになっていようとも、太陽のように輝く神々しい姿であっても、白い艶髪が燃えるような赤になろうとも、彼らは見間違える訳がない。
その姿を見た一同は驚き、安堵し、誰もが待ち望んでいたその者の名前を呼ぶ。
「良かった……カルディナッ!!」
その声に笑顔で返すカルディナ。
ようやく、ここに帰ってこれた。それだけでカルディナの心は休まる。
オレンジサイトで過ごしたあの時間は、空間停滞の影響で一瞬の出来事となっていた。
そしてカルディナにとっては実に唯意義で、かつてない理想で甘美な時間であった。
だが、憧れの人物たちに会おうとも、カルディナの生きる場所はあそこではない。
真に自身と向き合い、そして己を見直す場所であったが、全てはここで生きるため。
そしてすぐに視線をゾンダーに向け、光輝く『G』の紋章の左腕を胸に、決意を新たにする。
「……私は迷わない。自分の事も、ゾンダーの事も。そして
──フューージョンッ!!!
白と黒の光翼を拡げ、空へと舞い上がるカルディナ。
その下より追従し、カルディナを呑み込んだギャレオンは、その身を人の形へと姿を変えて行く。
そして新たに顕現する輝く白き巨人、その名は───
「ガイ、ガーーッ!!!」
超進化革命人類:レヴォリュダー・カルディナは、新たな力と共に復活した新生ガイガー『マギウス・ガイガー』とフュージョンするのであった。
そして光り輝くコクピットの中、次の行動移る。
「───Gストーン・リンクッ!!」
Gストーン・リンク。
それはオレンジサイトで獅子王凱と行った、Gストーン同士の情報交換である。
同時に勇気の意志やGパワーをGストーンを介して繋ぐ事も出来、かつてGGGがソール11遊星主との対決では獅子王凱に『勇気』を届ける事が出来た事で、ジェネシック・ガオガイガーに力を与えた。
カルディナはそれを更に、より直接的なリンク・ネットワークへと昇華させたのだった。
そしてそれに応えたのは、ガオーマシン達。
暴走する駆体がピタリと止まり、機体表面の波打つ鉄色のAZ-Mも鎮静化する。
《各ガオーマシンのGストーン稼働を確認。リンク・ネットワーク構築完了。『code:666-NEXT』送信───各ガオーマシン、受諾を確認。AZ-M活性化───いけます。》
「わかったわ。『code:666-NEXT』発動承認コード!」
──
──
──
──
──
醜く変化したガオーマシン達の双眼が、強い意志を宿す。
そして各ガオーマシンの前にそれぞれ光の六芒星が現れ、その身を震わせたガオーマシン達は、それぞれ目の前の六芒星へと飛び込んでゆき、通過と共に
それは新生の儀式の如く。
そして『code:666-NEXT』とは、かつて幼きカルディナが『勇気ある誓い』を立てた時、自身の考えうる『真に理想のガオガイガー』を記した設計図の事である。
当時は落書き程度のものでしかなかったが、歳を追う毎に描き直され、対・ゾンダー用に想定されていた地球版ガオガイガーとは別に秘密裏に設計されたその内容は、常に新しくなっていった。
本来ならば
しかしゾンダー戦での敗北と、
そして、最後──オレンジサイトで出会った獅子王麗雄博士に最後の監修と変更を依頼、カルディナの能力とAZ-M、GストーンとJジュエル、V・クォーツを取り入れた事により完成した設計図は、遂に現実のものとなったのである。
そしては六芒星の陣より放たれた
先行して空を舞うのは、金色の
「来なさい、ドリルガオー改め──ドラゴンガオー、ドレイクガオー!」
続いて鋼の四肢で空を駆けるのは、青みがかった黒い駆体に白いラインが走る一角の狼───
「ライナーガオー改め──ガルムガオー!」
その隣を追従するのは、同じく鋼の四肢で空を駆け、白い駆体に純白の翼を持つ、一角の天馬───
「同じくライナーガオー改め───アリコーンガオー!」
そして、黒き大きな翼を隅々まで広げ、羽ばたかせ、大空を
「そして、ステルスガオー改め──フェニックスガオー!!」
そして、ガイガー。
ここに、6体の獣が集った。
その光景に驚く一同であるが、国王レクシーズは誰よりも新たに現れた5体の獣達の存在に驚いていた。
「あれは……『マギウスマシン』!!」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
その一部始終は現地だけではなく、離れた
そこではカルディナが倒れた事にショックを受け、泣きじゃくるフミタンとイザリアが驚き、安堵していた。
「……お嬢。何よ、心配かけないでよ!」
「良かった、本当に良かった……!」
「ああ。だがあの鋼鉄の獣──いや、鋼の幻獣達は……まさか、マギウスマシンなのか!?」
「知ってるの!?」
「ああ。だが私も一度だけ、それも書面でしか見た事がないが……」
───その時である。
「え……何よ、これ!?」
「これは……!?」
「どうした!?」
「ファイナル・フュージョン用のコンソールが……!」
───Magic & Machine
───Artifact
───Genesic
─── Invisible
───Union
───Silhouette
CALDINA ──── [FUSION]
GAIGAR ─────[FUSION]
DRAGON GAO ───[IND.OPERATION]
DRAKE GAO ───[IND.OPERATION]
GARM GAO ────[IND.OPERATION]
ALICORN GAO ──[IND.OPERATION]
PHENIX GAO ───[IND.OPERATION]
フミタンとイザリアの困惑とは関係ないように、ファイナル・フュージョン用のコンソールは瞬く間に書き換えられてゆく。
そして新しく表示されたプログラム。
いったい何が起きたのか……
そして、ティガー元将軍も驚きを隠せない中、レクシーズからの通信を受ける。
《──ティガー!》
「む、陛下!?ご無事でしたか!」
《ああ、それよりも、あれが見えているな?》
「ええ。《あれら》が間違いなければ───」
《ならば迷わずやってくれ。カルディナがあのように
「判りました!」
レクシーズの言葉に後押しされ、ティガーは決意を固める。
それと同時に、コンソールより、あのアラームが鳴り響く。
「ティ・ガー様、ガイガーからファイナル・フュージョン要請のシグナルが……!」
「……フミタン、今は信じるんだ。この
「───はい!!」
「よし!ファイナル・フュージョン、承ォォ認ッ!!!」
「了解!ファイナル・フュージョン……プログラム───ドラァァァイブッ!!!」
コンソールにコマンドを入力、そして既に叩き割られた強化ガラスのカバーを再びフミタンは叩く。
本来、カルディナが操るガオガイガーにはファイナル・フュージョンの承認は無くてもいい仕様であるが、それをカルディナはわざわざ増設している。
それはセィフティー機能だけではなく、「私を信じる皆を、信じる証」として、ファイナル・フュージョン用のコンソールはあるのだ。
そして今、勝利を、カルディナを信じ、ファイナル・フュージョンは承認される!!
《ファイナル・フュージョン、受諾!!》
「さあ、いきますわ!! ファイナル・フューージョンッッ!!!」
ファイナル・フュージョン承認と共に、下半身を回転させるガイガーのGインパルスエンジンからGパワーとJパワーが合わさった
唯一、選別されるように残された鉄華団達。
そこで見た光景……
番の竜が舞い───
一角の天馬と狼が走り───
不死鳥が翻る───
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
渦巻くシルバリオン・トルネードの壁を左右から
一角にGパワー集束させ、シルバリオン・トルネードを突き破り、走るガルムガオーとアリコーンガオー。
渦の真下から突き上げて急速上昇するフェニックスガオー。
ガイガーを中心に旋回運動をするマギウスマシンが、ギャレオンの口より迸る光を受け、眼光を光らせる。
さあ始めよう、ファイナル・フュージョンを!
下半身を反転し、腰部の黒いスカートパーツを表にしたガイガーの下に、駆体をひねり、急速降下するドラゴンガオーとドレイクガオーが、ガイガーの脚の下で両翼を拡げ減速し、更に逆さまのまま一羽ばたきする。
同時に、上下の
ガイガーの両腕が両肩ごと後方に開き、胸部にトンネルの挿入口が現れた両サイドへ、右側にガルムガオー、左側にアリコーンガオーが到来。
両機とも脚を曲げ、前脚は肘を突き出すように固定。
後脚はガイガーの胸部に侵入、脚に仕込まれた連結機で両機は内部で繋がる。
首から下の胴体下部が展開、そこから上腕部が現れる。
ガイガーの背部の下方からフェニックスガオーが縦に折り畳まれた両腕をレールのように伝い、両肩を足で固定し、駆体も完全固定する。
ギャレオンの鬣に、ジェネシックと同じように展開する鬣が装着され、ギャレオン双眼に強い光が宿る。
次いでフェニックスガオーの頭部が白く発光化したエネルギーアキュメーターと共に持ち上がり、嘴が左右に開くと同時に他も複雑に変形、ジェネシックに似たヘッドカバーに変わり、ガイガーの頭部に装着。フェイスカバーは地球製ガオガイガーと同じデザインのそれが覆い被さり、エネルギーアキュメーターが白い髪のように解き放たれる。
そして額の窪みから現れる『Gストーン』が復活を告げるように光輝く。
左の甲に『G』、右の甲に『J』が浮かび、ギャレオンの瞳に『V』の光が灯る時、全てのプロセスが修了し、新たなる勇者王がここに復活する!!
「ガオッ!ガイ、ガーー!!!」
──それは、数多の可能性の集合体
──それは、幼き少女が誓った勇気の証
──それは、魔法と科学の融合にして、勇者王の次なる姿
──我々の想像を超え復活した、我らが異世界の勇者王……
その名は、勇者王 マギウス・ガオガイガー
「「「──!!!!」」」
その場にいた誰しもが、言葉を失い、新たなる勇者王の誕生に驚愕した。
そして新しき勇者王マギウス・ガオガイガーにフュージョンしたカルディナは、光に満ちたコックピットの中で、燃えるような髪をなびかせ、
「……全身に流れるGとJのパワー。そして完全に制御下にあるエネルギー……これが、ガオガイガー。これが私の────マギウス!!」
その時、晴れたシルバリオン・トルネードの合間を通り抜け、ゾンダーロボが瞬く間にガオガイガーを急襲する!!
───だがガオガイガーは
正確には
「──ゾンッ!?」
「噓だろ──あの動きは……!」
《……阿頼耶識。》
生々しい程の生体的な、そして迅速な動きを可能とする阿頼耶識システムの動き、それを30メートルの巨体で実行したガオガイガー。
しかし驚く間もなく、背後を制したガオガイガーは、ゾンダーロボの腰を鷲掴みにする。
突然に、しかも暴れても全く振り解く事が出来ないゾンダーロボを無視し、ガオガイガーはその剛腕をそのまま高く掲げる。
《ゾンダーを確保、この後どういたしましょうか?》
「このままやっつけてもいいのですが、爆発で被害が甚大になりそうなので、場所を移しましょうか。いわゆるネクストステージ……いえ、『リベンジマッチ』ですわ。」
《了解。右上腕、高速回転開始。》
そうして掲げられたまま少しずつ、そして瞬く間に超・高速回転させられるゾンダーロボ。
《剛・腕・粉・砕ッ!!》
「ブロウクン・マグナァァーームッ!!!」
「ゾンダァァァァァーーーー!?!?」
ロケットすら追い抜く威力を誇るブロウクンマグナムがガオガイガーより放たれ、瞬く間に天上へと飛ばされるゾンダーロボ。
ブロウクン・マグナムの軌道が反れ、回転が弱まった瞬間───
「───『マギウスフェザー』!!」
またもや消えるガオガイガー。
しかしその直後───
「───チェェァス、タァァァァァーーー!!!」
「ゾッ!!??」
瞬間的に発動したフェニックスガオーの機能の1つ『マギウスフェザー』による高速加速による移動と、総重量630t以上の重量を乗せた、
まともに受けてしまったゾンダーロボは辛うじて核は無事であったが、その墜落エネルギーを分散しきれずに、膨大なダメージを負い、全身の機能が麻痺してしまい、動けずにいた。
その様子を天上より、ブロウクンマグナムを右上腕に装着し、6つの獣の双眸で見下ろすマギウス・ガオガイガー。
「……さて。場所を移した事ですし、リベンジマッチをお願い致しますわ。」
不敵なセリフであるが、当のカルディナは一切笑っていない。
何故なら、これは彼女にとって雪辱を果たすための、そしてこの星に生きる者にとっての反撃の狼煙に他ならない。
「じっくりご覧尚あれ……これが、私のガオガイガーだァァーーー!!!」
魂の叫びと共に今、反撃の時が始まる。
《NEXT》
《次回予告》
君達に最新情報を公開しよう!
幼き日の勇気ある誓いと、奇跡の出会いを果たした証として顕現した、新たなる勇者王……その名はマギウス・ガオガイガー。
数多の可能性と数限りない想いを束ね、異世界にて生まれた新生勇者王はゾンダーへと立ち向かう。
あまねく困難を乗り越え、今ここに新たなる神話《マイソロジー》が始まる!
次回『公爵令嬢は、ファイナル・フュージョンしたい』
NEXT Number.16 ~これが私のガオガイガー~
次回もこの物語に、ファイナル・フュージョン、承ォォ認ッ!!
これが勝利の鍵だ!
『マギウス・ガオガイガー』
〇マギウス・ガイガー
元々あった
外見こそ変わりはないが、現時点で地球版ガオガイガー(初期型)の出力を軽く超え、キングジェイダーにすら匹敵するエネルギー供給を可能としている。
また、Vクォーツが三重連太陽系産のギャレオンに相当するブラックボックスと同じ働きをするため、術式によるコントロールをせずとも、ギャレオン形態でも自立行動が可能となった他、獅子王凱とのGストーン・リンクで得たフュージョンの情報をフィードバックする事で、システム面は三重連太陽系産のギャレオンとほぼ同性質にまでなっている。
◯総合動力炉『TGSライド』
触媒結晶の代わりに第一炉に『Vクォーツ』、第二炉に『Gストーン』、第三炉に『Jジュエル』を搭載し、GストーンとJジュエルのシルバリオン現象によるエネルギーをVクォーツによってコントロールするハイブリットリアクター。
元は出力不足を打開するためにカルディナのギャレオンに搭載されていた3つの
更に魔力を吸気圧縮し、発生したエネルギーと合わせる事で、更なるエネルギー供給を得る事が出来、現時点で最大最上級の動力炉。
〇マギウスマシン
AZ-Mを自主的に取り込んだ損傷したガオーマシン達に、カルディナが『code:666-NEXT』を送信する事で形成された新生ガオーマシンの総称。
設計テーマは『幻獣』。
また『マギウス』に込められた意味は
Magic & Machine(魔法と機械の)
Artifact(創造物)
Genesic(源初の)
Invisible(見えざる)
Union(集合体)
Silhouette(を模した存在)
各マギウスマシンの説明は以下の通り。
・ドラゴンガオー
竜を模したマギウスマシンで雄型、元はドリルガオー1号機で左脚。
黒いボディに紅いラインが入ったデザイン。
四足ではあるが、胴体底部には無限軌道があり、飛行する際には飛行魔法を付与した黒翼と
頭はバリアフィールド発生器を備えており、突貫行動が可能で、FF時には足となる。
また、尾は収縮するとドリル状になり、FF時には膝に相当する。実際にドリルは回転する。
元のガオーマシンとは上下反対に位置し、コクピットも頭部の後(元は脛)に移設されている。
・ドレイクガオー
竜を模したマギウスマシンで雌型。元・ドリルガオー2号機で右脚。
デザインはドラゴンガオーとほぼ変わりなく、唯一違うのはドリルが関節で区切られたところが互い違いに回転するガオファイガー仕様の破砕型。
雄型は癖のないガオガイガー仕様。
どちらもドリルの形状が歴代ガオガイガーより1.5倍程大きい。
また、ドリルは分離可能。
・ガルムガオー
一角を備えた狼を模したマギウスマシン。
黒のボディに白いラインが入ったデザイン。マギウス・ガオガイガーの右肩になる。
四足歩行は可能であるが、肘にライナーガオーの名残で車輪が備えられており、実際にレールの上を走行可能。
また、
一角は長く細いが、ストレイトガオーと同じ形状で、回転する。
・アリコーンガオー
ペガサスとユニコーンを掛け合わせた有翼のユニコーンのデザインのマギウスマシン。
出典は主に錬金術関連の書籍に見られる単語であるアリコーンより。
白いボディに黒いラインが入ったデザインで、ガルムガオーとは正反対の色のデザイン。
マギウス・ガオガイガーの左肩になる。
翼があるため飛行可能であり、翼の羽自体も一種のツールとなっている。羽をビットように展開し『
備えた角は螺旋状のスパイラルガオーと同じ形状。もちろん回転する。
・フェニックスガオー
不死鳥型のマギウスマシン。黒いボディに紅いラインが入ったデザイン。元・ステルスガオーで背部推進器を担当。
両翼がフレキシブルウイングで、どのマギウスマシンよりも可動域は広いが翼の根元は可動ボールジョイント。これは、カルディナが最後までFF時に上から行くか、下から侵入するコースを取るか悩んだ名残。
瞬間的な超加速を可能とした推進システム『マギウスフェザー』は重力制御可能な翼であり、飛行・空中停滞が可能、そして本機最大の推進器であり、ジェイダーのプラズマウイングの技術が一部流用されている。羽の一枚一枚も一種のツールとなっている。
頭部は内部で白いエネルギーアキュメーターと繋がっており、複雑に変形する事より不死鳥の頭部自体がヘッドパーツとなる。
◯マギウス・ガオガイガー
マギウス・ガイガーとマギウスマシンがファイナル・フュージョンして誕生した、スーパーメカノイド。
※詳細は次話にて!
基本設計はカルディナ・ヴァン・アースガルズ。
設計補佐はエルネスティ・エチェバルリア。
最終監督は獅子王麗雄。
以上が本作のガオガイガーとなります。
ある意味色々ぶっ飛んでいると思いますが、幼い真性のマニアが命をかけて考え抜いたガオガイガーなので、仕方ないね(作者はすっとぼけ)
実際、頂いた評価ではインフレしてません?という意見もありました。
そして色々ツッコミどころは満載ですが、ちゃんと掲載したもの一つ一つには理由があるので、細かい説明は次回以降説明します。
特にマギウス・ガオガイガーは活躍を見てもらってからの方が解りやすいので、次回!!
感想、評価お待ちしております。