公爵令嬢は、ファイナル・フュージョンしたい。   作:和鷹聖

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8月は多々トラブル続きで、感想を送って下さった方々、返せず申し訳ありませんでした。
感想はしっかり見ています。
今後もよろしくお願いいたします。

前回は『対ゾンダー』について。
今回は一応『国防』についてのお話です。


Number.17 ~創造は、失敗を糧に~(2)

バランド・B・ランドグリーズ

アルドレイア王国の北を治める公爵であり、辺境伯でもある。その土地柄、魔獣や襲撃者は多々多くそれらを常日頃捩じ伏せている。何より腕っぷしで成り上がった実力は本物。

更に辺境伯故に自治権はどこの貴族領主よりも強く、カリスマ性は国王にも匹敵すると云われる。

が、それらにおごる事なく、自己研鑽は惜しまない。

特にゴーレム至上主義と噂される。

ランドグリーズ公爵とは自他共に認める、強さに貪欲な人物である。

そして……

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

「……という訳で、今後この王国にも強力な兵器開発が必要となる訳だが……」

「───ぬぉおおぉぉーー!?これはいったい!?」

「これは『ヘルアンドヘヴン』という、ゾンダーが持つ核を両手で抉る必殺技です!ですがこれは……カルナのアレンジでしょう。オリジナルは核を抉るだけなのですが、核以外を焼き尽くすとは……」

「うむ、頑強な鎧に包まれた核を粉砕しながら保持し、強力な魔力(マナ)の奔流で焼き払うとは……実に豪快で繊細な必殺技と言えよう。」

「はい。理論上は可能なのですが、破壊エネルギーと防御エネルギーを合わせることによる反動が酷く、僕も一度やった事はあるのですが、盛大に暴発してしまいまして……」

「なんと。貴殿のような幻晶騎士(シルエットナイト)開発者であってもか。鋼鉄の巨人が、圧倒的な力を宿すとはいえ、あの黒き巨人には敵わないとは……」

「悔しい事ですが、繊細な魔力(マナ)制御、またはエネルギー制御はカルナに一日の長があるので……」

「だが実に面白い。そんな必殺技であれば私もマスターしたいところだ。なれば!!」

「───教えもしませんし、そんな暇なんてありませんわよ、バランド様。」

「Shock!!」

「やかましいっ!!」

 

盛大なリアクションのバランドに公爵のクリストファーが容赦なく突っ込む一幕。

 

説明代わりにガオガイガーVSゾンダー(ダイジェスト版)を視聴して大騒ぎのエルネスティとバランド。

特にバランドは初めて見る未知の利器に感心しながら、今まで見た事がない未知の領域に心揺さぶられる様子をむ見ると、どうやら噂とは少し……いや、だいぶ違うようで。

 

「……いい大人が何をはしゃいでいる。」

「何を言っている、鋼の巨人だぞ、鋼の巨人!これ程心躍るものがあるか!」

「そうです、ロボットです、ロボット!強くておっきい事はいい事です!」

「……何か、同類(エル)が2人いねぇか??」

「うん、エル君みたいな大人がいたなんて……」

(エルも()()()()()()()()()()なのは黙っておきましょう。)

 

実際は『公爵の地位と知識と技量と器を持った悪ガキ』という事実を知るのは、ほんの一部であり、レクシーズ、クリストファーの古くからの友人である。

 

 

───閑話休題(とりあえず、話を戻す)

 

 

「……つまり、今回現れたゾンダーという怪物、ギャラルホルン側の襲撃に対し、より強い兵器が必要である、と。それでこの計画書に書かれた兵器を製造する、という事ですな?」

「……そうだ。理解が早くて助かる。」

 

先程の興奮した様子はどこへやら、バランドは貴族としての姿勢でレクシーズと対峙している。

国王陛下(レクシーズ)の案は以下の通りである。

 

『ゾンダーの襲撃、ギャラルホルン教皇国の襲撃の反省より、即応・即興対応が可能な国王直下の機動部隊の設立が急務。その戦力として『GGG創造計画書』を元としたスーパーメカノイド『ガオガイガー※』を中核とした機動部隊を用いる。』

 

※過剰戦力のためガオガイガーは対・ゾンダー戦のみに使用を基本とするが、絶対とはしない。その判断は搭乗者に委ねるとする。

 

『また、国土防衛の戦力として、『G・F製造計画書』を元とした『ガンダム・フレーム』を用いた機動部隊を同時併用する。』

 

「対ゾンダー、そして国土防衛の戦力に大幅な戦力増強……いつからこの案を用意していたのですか?」

「2か月前には草案を。議会に提出出来るものに仕上がったのは今日だ。」

 

 

バランドの質疑に、淡々と答えるのはクリストファー。

明らかに対立しているような、2人の間で火花が激しくスパークしているのが幻視なれども、その場にいたものには見えていた。

 

「では、今回の騒動は予見出来ていた、と??」

「いつかは、とは思っていた。それに国内にゾンダーと思わしき物体は多々ある事も。だが、それが今日とは知る由はなかったがな。」

「我々に事前に周知しなかった理由は?」

「周知したところで討てる手段がなかった。我々が主力とするゴーレムで歯が立たなかったのは一応予想出来ていたが、今回の事を省みれば明らかだ。それにアレは魔獣と違い、切った張った程度では勝てない。討伐出来ずに放置すればそれこそ()()()()()()。それに、ガオガイガーですら()()、試作機と呼べるものが仕上がった。結果的にだが、これでも()()だったのだ。辛うじて、皮一枚繋がった状態で今日を迎えたのは、まさに僥倖……いや、奇跡と言える。」

「それでも反省すべき点は、多々あるだろう。特に今までの防衛計画は。」

「当然だ。特にギャラルホルンの馬鹿共の動きと、ゾンダーという突発的出現など想定外で、あの国があれ程愚かとは思わなんだ。そういう意味でそれが、現状なのだ。」

「……なるほど。ならば───」

 

流れるような質疑応答。

煽るように質疑するバランドに、流水の如く答えるクリストファー。

一歩間違えれば無礼極まりないやり取りだが、周りの大人は動揺もなく、静観していた。

 

(……お嬢、他の大人達は何であんなに冷静なんだ??)

(お父様と、ランドグリーズ卿のお二人は、家の関係もあって子供の頃から、ああいう仲なのよ。だから特別不思議じゃないわ。成人してからも派閥の兼ね合いもあって関係は変わらず……と言っても険悪な仲じゃなく、戦場(いくさば)で共に戦えば、息ピッタリの背中を預け合えるライバル関係なのよ。それにああして激しく擦り合わせる事で、立案に粗がないか確かめ合ってるのよ。)

(……俺には真似出来ねぇな。)

 

表面上は拗れて、下地に協力体制があるという、何とも真似出来ない仲であると関心するオルガ。

 

人、それを悪友、そして腐れ縁という。

 

 

「──相解った。しかし、これはこの国の貴族達が相当荒れるぞ。それに民達も。」

「判っているさ。今まで国防の要であり、我々にとっての主力であるゴーレム、そして祖先から受け継いで来た我々の戦い方では、ギャラルホルンは良いとしても、ゾンダーには敵わなかった。」

「故にガオガイガーとやらか。」

 

今回防衛戦に参加した兵の、6割の消耗。

それでいて致命傷どころか傷1つ残せなかった惨敗結果。

それを覆したのがガオガイガーであるが、果たしてその事情を知らない貴族、民衆が受け入れられるかは不明だ。

特に貴族は事実であろうとも、そのプライドが邪魔するので反発は必至になる。当事者以外は受け入れられるか解らない。

何しろ、アルドレイア王国にとってゴーレムとは旧来からの強者の証であるからだ。

 

「ああ。なのでランドグリーズ卿、貴殿の派閥に属する者達の説得をお願いしたい。」

「もちろん……と、言いたいところ。しかし相応に手間が掛かりましょう、アースガルズ卿?」

 

不意に、『悪い笑み』を浮かべるバランド。

その手は『お金』を意味するサイン。

 

「……何が言いたい?」

「何、説得にはそれ相応に掛かるものがあるので、卿には助力をですな……」

「貴殿は……!」

 

(何か不穏になって来やがったぞ?)

(まあ、これも政治という奴ですわ。ただし、汚い部類に入るところですが。)

(……随分面白そうに見てんな。)

(私とて公爵の娘です。こんな場面は知っていて当然。むしろお父様がどう()()()かが見物ですわ。)

 

普通の令嬢様は政治の真っ黒い現場なぞ知る訳ないと思われる。カルディナが特殊過ぎるケースだ。

ついでに対立する2人を見て、ガオガイガー本編の開始前で、GGG設立にどんなやりとりがあったのか、と妄想するカルディナ。

あの規模の組織が成立するまでには、当然ゾンダーの存在から三重連太陽系の超科学、組織編制の他、言えない裏取引もあっただろう。

無論、それらが総て悪ではないにしろ、表沙汰にするものではないし、秘匿するなら徹底的にすべきと思われる。そして実害はないようにすべき。

アルドレイア王国ですら、現政権に移行するまで凄惨な血が流れている。

見えないところにしろ、現実にはないとおかしいアブない取引もあっただろう。

政治はいつの時代も清濁があるのは事実だ。

 

(まあ、真似してとは言わないけど、手段は勉強してもいいわよ。何事も知っていれば対処法を学べるし、何より鉄華団のためにも、せめて腹芸ぐらいは覚えておいても損はないわ。)

(お、おう。)

 

前世以上にドロドロした環境下で、果たしてそうなれるか。

また、そんな出番はあるのだろうか?

オルガは頭を抱える。

 

「……ちなみに、ガオガイガーの乗り手は何処におる?エルネスティ殿は、確かカルナと言っていたが……」

 

そんな折、バランドはガオガイガーのパイロットについて尋ねる。

 

「ん??カルディナの事だが……」

「───何だと!?」

 

その答えに、判明した驚き以上の驚愕をして、カルディナをバランドは注視する。

その様子にカルディナは、驚く事もなくニッコリと令嬢スマイルで応え、バランドは唖然した後、豪快に笑うという謎のやり取り。

 

「……何か、意味を含むところがあるようだが、いったい何だ?」

「ワハハハハ……ああ、すまん。いやな、流石はアースガルズの令嬢といったところだと感心してな。実はな……」

 

バランドが語りだしたのは、数年前カルディナがランドグリーズ領主の館に数人のクラスメイトと共に招かれた時の事だった。

 

「私にもカルディナと同じ歳の娘がいるは知っていよう?我が家で行った娘主催のパーティーの休憩中に、私とカルディナがチェスを一局したのだ。」

 

いくつかの偶然が重なり、領主と令嬢の一騎打ちで、側仕え以外は観客はなし。

暇潰しと言いながらも、勝てば部屋にあるものを1つ、もしくは言う事を1つ聞くというルールで指したチェスだったが、結果はカルディナの勝利。バランドは負けるつもりはなかったが、かなりの接戦だった。

そして勝者はカルディナ。

しかしカルディナは勝ったというのに物は欲さず、一枚のメモをバランドに渡した。

それには……

 

《──武闘派が過激にならないよう、注意して手綱を引いてほしい》

 

元々武闘派は、前王家由来の家臣が多くいるため、その下地があったのは公爵の地位を受け継いで解っていた事だった。故に、家臣の暴走は常々注意しているが、自身も過激なところがあるのは認めるところ。

それからは出来る(家臣に怪しまれない)範囲で手綱を引くようにしたという。

 

……また、願いが聞き入られるなら、公爵が喜ぶものを見せる、とも。

 

「カルディナ嬢に『成人する前には鋼の巨人をお見せます。』と言われて、興味を示さない訳がないだろう?」

「バランド様は、幻晶騎士(シルエットナイト)がお好きでしたし。」

「こ、これ、カルディナ!それは秘密と言っただろう。」

「あら、これは失礼。」

「そうなのか?」

「チェスを指した書斎に幻晶騎士(シルエットナイト)関連の本が多々ありまして。殿方の趣味としては妥当、とは思いますが。」

「……『武闘派』の者達が聞けば、卒倒しかねん話だな。」

「ああ、初めて聞いたぞ。」

「……まあ、隠しても仕方ないか。陛下やアースガルズ卿、ティ・ガー殿が子供の頃行方不明になった時の話を聞かされてな、それから興味を持った次第だ。」

「ああ。我らが原因であったか。」

 

過去にレクシーズ、クリストファー、ティ・ガーが、カイン、アベルの作った集落にて世話になった事を、当時バランドだけには話していた。

その中で出てきた作業用ユニットに興味を持ったバランドは、後にフレメヴィーラ王国に行く機会があり、同行、そこで幻晶騎士(シルエットナイト)に出会い、密かに惚れてしまったという。

以後、個人的に、そして密かに独自研究を行っていた。

 

「無論、周りには知られぬようにな。」

「だろうな。知られれば非難は必死だろう。」

「だが、今日の一件で大義名分は得られそうな気がしたぞ。」

(武力強化を名目に、開発を大ぴらにしそうですわ。)

 

 

───閑話休題(とりあえず、話を戻す)

 

 

「まあ、チェスの一件以降、それ以上口を出す事がなかったので、初めは現体制の安定のためかと思っていたが……いやはや、カルディナ。お前は此度の事を誰よりも深く予見していたな?」

「さて、何の事でしょう??」

「ふ、まあそういう事にしておこう……であれば、先程の言葉は撤回させて頂きたい。我が派閥の手綱、しっかり引く所存。」

「……協力、感謝する。」

 

まさか過去の娘の所業ですんなり協力を得られた事に、釈然と出来ないお父様(クリストファー)

そして傍らのオルガは、悪い夢を見ているような気分になった。

 

───何やってんだ、このお嬢様!?

 

裏取引や裏工作に長けているのは間違いなくこのお嬢様だ。

ガオガイガー開発のためとはいえ、ここまで策略を巡らすか、と思う。

だが、実際に起きるであろう影響を思い返すと、やりすぎには思えない。

 

(……やっぱり根回しってのは大切なんだな。)

 

過去の自分を振り返ってみて、そう思うオルガ。

 

ちなみにチェスでバランドが勝った場合は、娘がアシュレー殿下にアピール出来る機会を多く譲って欲しい、という父親の希望があったという。

ただ、それとは関係なく、後にその機会が多く訪れたが、結局アシュレーの心はそちらに傾く事がなく、バランドは密かに項垂れたとか。

 

「……しかし、武闘派の説得は相当骨が折れるでしょうから……陛下、お願いが御座います。」

「ん?何だ、カルディナ。」

「Gフレームの1~3号機の製造以降に、報酬……という訳ではありませんが、ランドグリーズ公爵様の専用機製造の許可を頂きたいのですが。」

「何と!?」

「……理由を聞こうか。」

「1~3号機は既に機体設計と搭乗者はすでに決めており、専用化しています。故に以後は汎用機……一般の騎士が搭乗出来る仕様を予定しています。その試験搭乗者(テストランナー)にはゴーレム使いに優秀な方が必要なのです。」

「それが、ランドグリーズ卿だと?」

「はい、ランドグリーズ公爵様ほど優秀なゴーレム使いはそうそういません。それに派閥のトップが率先して使えば、摩擦は少ないかと。ちなみにバランド様、お得意な武器は確か……」

「ああ、大槌よ。剣、槍も嗜むが、やはり大槌であるな。それと……鉄球も少々。」

「重畳にございます。」

「判った。ではアースガルズ卿の機体も同時製造するなら許可する。」

「拝命します。」

「ちょっと待って貰いたい……私もですか?」

「貴殿も似たような立場だろう?それに同時期に造った方が余計な誤解を生まずに済む。」

「その通りかと。」

「……拝命します。」

 

返す言葉がないクリストファーは、渋々であった。

 

「あと、カルディナ。Rフレームはどうするつもりだ?ゾンダーとの戦いでは活躍出来なかったようだが、以前あった魔獣討伐では良い戦果を収めたとあった。お前の工房で、Gフレームと並行作業は可能なのか?」

「ああ、それなのですが……王国の工房を使わせて頂いても宜しいでしょうか?」

「王国の??」

「はい。もうそろそろ、王国の職人にも作る技術を持って頂かなければならないかと。それに作る数が数です。私の工房ではすぐに限界が来ます。」

「……うむ、そうだな。お前のところの職人を派遣してもらっても?」

「はい。内部フレームは徐々にとなるでしょうが、外装(アウタースキン)の着手は可能でしょうから。あと……外注も考えています。」

「外注??何処にだ??」

「『テイワズ』に、です。」

「テイワズ?!あのドワーフ王が治める、商業国家か!?」

「はい。」

 

テイワズ。

『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』に出てくる木星、小惑星帯の開発、運送を主な業務とする巨大企業であり、木星航路最大の影響力を持ち、多数の関連企業を傘下に抱える組織である。

別名、元締めが〇道の国(誤弊はない)。

その影響力は多大で、地球圏外において最大級の影響を持つ『国』と言ってもおかしくはない。

 

この世界ではドワーフの国としてその名があり、他の国より鍛冶の技術力、付与魔法の技術が秀でている。

そして何より商売が上手い。大小様々な商会を傘下に、あの手この手の商売を行う商業国家である。

その影響力は、周囲の国どころか、多種多様な種族にも経済的な影響力を持っている。

このテイワズの王が……

 

「……マクマード・T・バリストン、か。金と実利で動く難解な人物だ。」

「しかしどう売り込むつもりだ??あの国は鍛冶も商売も五月蝿いぞ?」

「それは、お任せください。過去に『貸し』を作っていますので。そこに捩じり込みます。」

 

「「「───!?!?」」」

 

戦慄する会議室。

テイワズに『貸し』を作る意味、それを重々知る者は、カルディナに恐怖した。

そしてその『貸し』が作られた経緯をよく知る人物の1人のオルガは溜め息を1つ。

 

「……いつだ??」

「1年程放蕩させて頂きました、武者修行中にです。」

「あの時か……」

「なお、交渉役にはこのオルガ・イツカを向かわせます。」

「俺!?じゃなくて、私が!?」

「……大丈夫なのか、その若僧は?」

「大丈夫です、バランド様。このオルガはテイワズへの『貸し』の1つなので。それでなくともRフレームですら、この世界においてフレメヴィーラ王国以外の幻晶騎士(シルエットナイト)やゴーレムを軽く超える力を秘めていると断言出来ます。たとえテイワズが有する職人であってもその力の誘惑に勝てるかどうか……」

「……わかった。後でその内訳を聞こうか。」

「はい。」

 

頭を抱えるレクシーズ。

聞けば絶対に国家間問題に発展しかねない事態だろう、その問題を単独で捻じ伏せて『貸し』にしたカルディナ。

この公爵令嬢は本気で何者なのだろうか、と頭を抱える一同。

とりあえずこの話はここで中断した。(終了したとは言っていない。)

多少の脱線はあったが、今すべき話は終了した。

 

「さて……審議すべき内容は以上だろう。では最後に、今後の事だ。」

 

気持ちを切り替え、一同はレクシーズの話を傾聴する。

 

「……これはカルディナ、ひいてはガオガイガーが障害なく今後戦える環境を整える立案だったのだが……」

 

それは、ゾンダーに対する反撃の一歩となる内容であった。

 

 

 

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 

 

───時間は戻り、貴族達との会議にて。

 

 

「───国王直属特殊機動部隊を設立する。」

 

その宣言に、出席した貴族達は激しく動揺した。

しかし、国王(レクシーズ)の話が続く事に気付いたため、すぐに口を閉じたが、続く言葉は衝撃をもたらした。

 

「此度、我等はかの敵───ゾンダーという前代未聞の災厄と遭い為す事となった。幸いにも、とある存在が事前に数多の対応策を巡らせたお陰で、此度の災厄は()()退けられた。しかし、今までの話の通り、我々は未だ薄氷の上に立っている状態にある。つまり……此度の襲撃はまだ続く。」

 

「また、同時期に攻め込んで来たギャラルホルンの軍勢にも後手に回ってしまった。これでは今後、我らが主たる役目である魔獣討伐に専念出来ぬ事態となる。」

 

「我らの敵は今、魔獣、ギャラルホルン教皇国、そしてゾンダーの三種である。だが、混乱に乗じてそれ以上に攻め込まれる可能性もある。そこで、今まで以上に強大で、巨大な存在に即応対応が可能な機動部隊を設立する事が急務と判断した。その名も……『GGG』!

 

Gutsy      (勇気ある)

Gran Aldreya  (グラン・アルドレイアの)

Guardian knights(守護騎士団)

 

「その設立をここに宣言する!!」

 

それは、この世界に『GGG』の名が明確に現れた瞬間であった。

 

 

《NEXT》

 

 

 


 

 

《次回予告》

 

君達に最新情報を公開しよう。

 

遂に設立された国王直属特殊機動部隊『GGG』。

 

動揺を隠せない様々な人々。揺れ動く想い。

 

修復、改良を進めるマギウス・ガオガイガーに携わるも戸惑う職人達に激を入れるカインとアベルが、建造スピードアップに乗り出した策とは。

 

戦いに間に合わなかったエルネスティはガオガイガーを見て何を思うか。

 

娘の変わり果てた身を案じ、父クリストファーは何を思うか。

 

望まず変わってしまったカルディナは婚約者に何を伝えるか。

 

交渉役としてテイワズに向かうオルガは、これからの身の振り方を考えながら、かつてテイワズに身を寄せ、カルディナに拾われた頃を想い返す。

 

数多に交錯するのは、数々の想い。

 

 

『公爵令嬢は、ファイナル・フュージョンしたい』

NEXT、Number.18『想い、揺蕩う』

 

君も次の物語へ、ファイナル・フュージョン承認!!

 

 

 

これが勝利の鍵だ!

『物質瞬間創成艦フツヌシ(仮)』

 

 

 


 

《現在公開出来る情報》

 

 

〇バランド・B・ランドグリーズ

アルドレイア王国の北を治める公爵であり、辺境伯でもある。その土地柄、魔獣や襲撃者は多々多く、それらを常日頃捩じ伏せている。何より腕っぷしで成り上がった実力は本物。

更に辺境伯故に自治権はどこの貴族領主よりも強く、カリスマ性はレクシーズにも匹敵する。

が、それらにおごる事なく、自己研鑽は惜しまず、強さに貪欲な人物である。

特にゴーレム至上主義とされる『武闘派』の中で、レクシーズ、クリストファーらの話やフレメヴィーラ王国への交流を経て、幻晶騎士(シルエットナイト)好きになり、ゾンダー戦のダイジェストを見た後は、総じてロボット好きになる。

レクシーズ、クリストファーとは、立場が違うため表面上は政敵の関係を築いているが、あくまで国の為の行為のなので、それがなければ良きライバルである。 

 

 

〇商業国家テイワズ

 

ドワーフの国としてその名があり、他の国より鍛冶の技術力、付与魔法の技術が秀でている。

また国土が肥沃なため、食料の自国生産は200%を超える。

そして何より商売が上手く、大小様々な商会を傘下に、商売が関わるジャンルではどんな事にもテイワズの名が出てくるほど。

統率者は、マクマード・T・バリストン。職人としては一線を退いているが、そのカリスマ性は原作そのもの。王ではあるが、国民からは国王というより『オヤジ』と慕われてる。

国自体が◯道染みている。

木星を中心とした活動よりはだいぶ狭いと感じるが、経済に絡む事情においては、ほぼ敵無しである。

 

 

〇国王直属特殊機動部隊『GGG』

 

Gutsy      (勇気ある)

Gran Aldreya  (グラン・アルドレイアの)

Guardian knights(守護騎士団)

 

国王(レクシーズ)がガオガイガー、もしくはカルディナの持つ戦力を問題なく運用出来るように設立した、対・ゾンダー用の組織であり、国王の決定ですぐに動ける国王直属特殊機動部隊。

その性質上、王国に害を成す存在の排除を目的としており、対魔獣、対人と相手を問わない。

人事は以下の通り。

 

・『GGG』総責任者 レクシーズ・L・アルドレイア

・『GGG』長官 ティオレンス・S・ガーベルト

・『GGG』機動部隊総隊長 カルディナ・ヴァン・アースガルズ

(以下検討中)

 

 






という訳で、失敗を糧に『GGG』創設、という話でした。
ようやく組織としての『GGG』を出す事が出来ました。
その為に色々積み重ねてきたお嬢様ですが、実際に機動兵器を国家単位で作成協力を得るならこれくらいするのは当たり前、努力してナンボで、そのために打てる策はいくらでもするのがお嬢様流。
まあ、やりすぎというところはありますが、個人で国を動かす以上はこれくらいしないと!というところから、この話になりました。
また、他にもお嬢様が武者修行中に関わって恩を売った国や王族もいます。
ちなみに以前版権もので閑話で書きたいと言った中にいます。

さて、いい加減本編進めたいのですが、次回もあんまり進まず。
ですが各々の感情を消化したいシーンなので。(フツヌシさんから目をそらして)
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