なんかネットでドアパンニキと呼ばれるようになりました 作:先詠む人
やべぇ、レスポンスはぇえ!?(驚愕)
お待たせしました。今回は花火が中心です。
その日、とあるSNSに投稿された投稿が原因でネットに衝撃が走った。
●イリアス @Iliad 1時間前
俺たちが”最高最善”であるために”最大最強”の一撃を放つ
https://……
こ2830 り4万 ♡15万
簡潔な言葉とともに載せられているのはある動画のリンク。
それを踏んだ人が見たのはイリアスが活動当時まだそこまで使われていなかったプレミア公開*1状態の「神 髪 紙」とだけ黒地に表示されている変わり映えや色彩もそれほどない画面だった。
公開予定の時間はSNSの投稿から4時間後、21時。その投稿がなされた日は平日だったため数多くの人がチャット欄にて待機していた。彼らが望むのはただ一つ。一人を除いたイリアスの再集結、そして活動再開だ。チャット欄もそれを反映するかのように期待するような声と不安を隠せないような声の2つが並んでいた。そして待機画面のカウントダウンが10から1秒ずつ刻まれついに時間となった。
『時間だ。さぁ、始めよう』
その言葉とともに動画は始まった。
『さぁさぁお立合いの皆さんどうもどうも』
そんな軽い語り口で始めたのはかつてChaosと呼ばれていた男の声。それに続くかのように
『今再びの時を得ることができたこと。それは嬉しいことであるが、同時に悲しいお知らせでもある』
Gaiaと呼ばれていた男の声がした。そして重い口を開くかのように
『一度解散ってなったからには本当はこの名前を背負って戻ってくるつもりはなかったんだがな』
視聴者たちが一番待ち望んでいた男の声が流れた。チャット欄はボルテージが上がったかのようにすさまじい勢いで流れ出す。その内容はプラスもマイナスも含めて激しい内容が多かった。
『待たせちまったな、俺だ。イリアス所属Kronosだ。意識不明になったせいで視聴者に不安と、迷惑かけてしまって悪かったな』
その言葉を、その声をかなりの人間が待ち望んでいた。その言葉を聞いて視聴者たちのボルテージは最高潮まで登り上げる。だが、最高潮まで上ったものはどうなるか。簡単だ。落ちるしかない。
『さて、そこまで時間も取りたくないから本題から入る。ガイア、あのエクセル見して』
『OK…………準備できた』
ごそごそという音ともにカチカチとマウスをはじく音がし、それに続いてズザッと何かを横にずらす音がした。画面は相変わらず「神 髪 紙」と書かれたまま変わり映えはない……はずだったがそのタイミングでそれまでの真っ黒が主体だった画面から白背景に数字が映し出されている画面へと変わった。
『126件。これ何の数字だと思う?』
画面の向こうからクロノスが視聴者たちに問いかける。
『答えは俺が再び世間に姿を現してから約1か月半の間にイリアスのメールアドレス、及びどこかのバカのせいでとある事務所に流出した俺たち自身の個人アドレスに来たいろんな事務所からのお誘いメールの総数だ』
数秒待ってからハッと吐き捨てるかのように息を出し。クロノスは続ける。
『内容としては単純に分けると”ゲーム実況者として家の事務所に所属しませんか? ”って内容が大体1/4ぐらい……だったよなChaos?』
『あぁ。まぁ、それに関しては昔から言ってるけど俺たちは事務所に所属して動画やる気はないって方針だったからそれに関してはこちらからもちゃんとお断りメールを入れさせていただいた。多分この動画が投稿されているころには担当者の方は受け取っているはず。まぁ、実際昔俺たちにメール送ってきた人と同じ人がダメもとで送って来てたっぽいからそれはいいんだ。本題はそれ以外のメールだ』
『単純に言うとVの事務所から家の事務所に所属してVになりませんかって内容だ。それもKronos宛にな。まぁ、それに関してはまだ良心的なんだよ、実際。どこぞの企業と比べてな』
『名前出して名誉棄損だーなんだーって揉めんのは俺たちにもそっちにもどちらにもメリットなんてないから名前はあえて出さない。勘のいい視聴者ならそれがどこかとかは大方想像はつくとは思うがな』
『それだけだったら別に問題はないんだよ。クロノス自身がどう選択するかだけの話だからな。ただ、俺とガイア。俺たち二人あてにも凄い偉そうな文面で送られてきたんだよ。お前らも拾ってやるからクロノスを自分の
『そんで最初は無視してたんだが2日に1回、1日3件ぐらいのペースで来るそのメールのしつこさとか含めて流石の俺たちもその態度に頭来てな。クロノスとガイア、そして俺と3人で頭寄せ合わせて全部来たメールとか数えて今回の動画作ることにしたんだよ』
『常識的に考えて御宅の担当者頭おかしいんとちゃいますかってな。ぶっちゃけもっと色々と言いたいのが本音だが、本題はそこじゃない』
そこで画面は本題とだけ書かれた表示を経由して3人のスーツを着て紙で雑に作ったのであろう仮面をかぶった男たちの映像に代わる。
『俺たち3人はここに宣言する』
一番右端にいる”混沌”と書かれた仮面を被った男がそう言った。
『俺たちイリアスの残り3人は今後一切V関係の事務所からの所属のお誘いはお断りさせていただく。それはコラボどうこうという話ではなく隣のこいつの関係上、俺たち3人が個人的に自分から自発的に絡ませていただくことはあるかもしれないが、そちらからのVになりませんかといったお誘いに関しては決してお受けしないことをここに宣言させていただくという意味だ』
”地球”と書かれた仮面をかぶった男がそう続けた。そして促すかのように隣に座る”GM”と書かれた男の肩を叩く。
『俺たちは正直に言うと、Vというジャンルに対して不快感を抱くことがこれまでに多すぎた。もう二度と会うこともないだろうここにいない奴のこと然りな。Vというジャンル及び存在を徹頭徹尾否定する意思はないが、俺たち自身がそうなるということはないと思っていただきたい。俺たち自身の個人的な関係からお誘いがあれば放送とかにお邪魔させていただくことはあるかもしれないが、それを理由にその人を燃やしたりすることはやめてくれ。それだけは視聴者の皆さんにお願いしたい』
”GM”と書かれた仮面をかぶった男はそう言って頭を下げた。
『ここで名前を出しはしないが、個人的な関係で一部Vの動画に俺の声が載っているものが実際にある。それに関しては俺からその人に頭下げて参加させていただいたパターンだから悪いのは俺だ。その人じゃない。既に迷惑かけちゃってるしな』
『凄い身勝手なことを言っているのは理解している。だけど、頼む』
頭を下げたままで、未だに傷跡癒えぬ頭頂部を斜めに走る抜糸跡を見せながら男は続けた。そんな男の様子をよそに”混沌”と書かれた仮面の男は画面の向こうへの申し訳なさを醸し出しながら告げた。
『そしてもう一つ。俺たち3人でイリアスで活動することは今後もない。これはあの後、この動画を撮る前に3人で何度も何度も繰り返し話し合って決めた。実際、Kronos自身もまだ本調子じゃないしドクターストップがかかっちまってるからな。あのバカのせいで死にかけたのに俺たちのせいでこいつを殺すわけにはいかないから』
”混沌”の男がそう告げるのに合わせて”地球”の男とともに頭を下げる。”GM”は未だに頭を下げ続けている。
『みんなは待ちわびていただろうにこのような動画が久しぶりのそれになってしまって本当に申し訳ない』
”地球”がそういって動画は終了した。
「……お前ら本当に後悔ないんか?」
動画が投稿される数時間前、大地の家で集まって編集した動画のエンコードが終わるまでの間に俺は大地と浩司に聞いた。
「裕也が気にすることねぇよ。実際俺達も辟易としてたしな」
大地がそういって俺の肩を叩く。浩司は肩をすくめるだけで返事をした。
「はぁ、大地が言ってた通りどでかい花火になりそうだなこりゃ……」
エンコードの進行具合を確認しつつそう漏らす。
「でっかく花を開いた後に俺たちを燃やす可能性も高い花火だけどな……」
その言葉を拾って浩司が続けた。
「ま、そうなったらそうなったでその時考えようぜ。アドリブで動くのは俺らの十八番だろ?」
大地がそういってあくびをかみ殺した。実際今日この撮影のために朝早い時間帯から大地の家に集まって色々とごそごそしていたのだ。久々に撮影機材を引っ張り出したりしていた大地はもっと早くから動いていたのだろう。グーパンでも入りそうな程大きく口を開けていた。
「眠いんなら寝とけ。どうせ、エンコまだ結構時間かかるだろうし朝はよから色々としてもらったんだしあの阿呆はもういないから寝てても文句はねぇよ」
そういうだけ言って俺は久しぶりにSNSのアプリをタッチしてイリアスのアカウントにログインしようとし、気づいた。
「……?」
表示されている名前は知らない名前だ。だが、イリアス、もしくはクロノスではなく俺個人として使っているほとんど誰にも教えていない愚痴用のSNSの個人アカウントへそれは来ていた。
「
これまでに見たことも、そして聞いたこともない名前から来たメッセージ。困惑を隠せない俺に気づいた浩司が「どうした?」とのぞき込んでくる。
「……浩司、お前この名前知ってる?」
画面を浩司に見せるように構える。浩司はその名前を見てどこか遠い記憶を覗き込むように目を細めたが、すぐに思い当たったらしい。
「お前、どこであの歌で有名なVと縁持ったんだよ?」
「歌で有名ってどういうことだよ? てか、これ俺自身のアカだからイリアスでもクロノスでも何でもないぞ!?」
「は?どういうことだよ!?お前のそれ愚痴用の奴だから身近な奴しか広めてないし妹ちゃんにも伝えてないんだろ!?」
俺たちが驚愕を隠せずに困惑していると、うとうとしていた大地がその声で起きてしまったらしい。
「ぁんだよ……お前らどうしたよ?」
大あくびをしながらこちらへと近づいてきた。
俺と浩司はそんな大地を無視して二人で顔を見合わせていた。
差異チェックで超絶早起きしないといけないんで徹夜です。
文おかしかったらごめん。
因みに3人全員某事務所のせいでストレスたまりすぎて正常な判断基準を見失ってます。ある意味箍が外れてるので後で後悔したりしなかったり。
某サイトみたいに流れるコメントのままで
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