「Dアイランドの皆さん。申し訳ありません」
真夜中の襲撃から夜が明け、リカルドは輸送機に避難したDアイランドの人々のもとを訪ねた。
「あんたが気にすることはねーよ、俺達も気を抜いてたからな、怪我人はいるがそれくらいだ。あんたらにとっても不測の事態なんだろ」
「えぇ。この地はアショーカ…この地のミールの加護を受けており、フェストゥムに襲撃を受けることはごく稀です。万が一襲撃してくるフェストゥムがいてもミールがエスペラント達に伝達し事前に把握出来ます」
「だが、今回はそうはならなかった」
「今までそのようなことが無かったので、原因もわかっていません」
「嫌な感じだな」
「ナレイン将軍は皆さんに輸送機で待機していて欲しいとのことです。いつでも脱出出来るように」
「そうか。こちらとしても最悪すぐに離脱出来ることに越したことはないからな、そうさせてもらおう」
「では、自分はこれで」
「わざわざありがとうな」
溝口と話し終え、ナレインのもとへ向かった。
「…リカルド。君はこの一件どう思う」
「正直考えたくは無いですが、内通者がいる可能性があるかと」
「うむ。エメリーとエスペラント達も同意見だ。だが彼女達を欺くことが出来る者がいるというのも考えにくいことだ」
「そうですね。エメリー達以上のエスペラントがいる可能性は低い。自分もそう思います」
「…疑心暗鬼を生みたくはない。推論で話しを進めるのも危険だ。この説は我々とエスペラント達のみの共有とする。君は引き続き外部の線を洗ってくれ」
「了解です。将軍」
調査するが原因が一向に掴めぬまま、事態は悪しき流れを引きずった。
「何、フォレストブロックが」
「はい。12時間以上定時報告が無く、応答にも応じません」
「調査に向かう。将軍に報告を」
「わかりました」
急ぎファフナーブルクへ向かうリカルド。
あなたはそこにいますか
(なっ。どこだ…)
「大尉」
「急げ、既にシュリーナガルに侵入している可能性もあるぞ」
「はっ、はい」
ガブリエルで出撃したリカルド。
「そんな馬鹿な」
シュリーナガルには既に大量のフェストゥムが侵入していた。
「司令部はこの状況を把握しているか」
「たった今把握したようで、住民への避難指示とスクランブルは発令された模様です」
「すぐに各隊揃う。少しでもいい蹴散らすぞ」
「はい」
(まただ、全く予兆を感じ無かった。何故だ…何故アショーカとエスペラントが気がつけないいんだ)
「Dアイランドの人々は」
「把握しているか、わかりません。連絡を取ろうにも既に敵が展開していて出来ません」
(あえて中心部から離れた場所に配置したのが、裏目に出たか)
「連絡をしに移動するな」
「しかし、それでは彼等は」
「フェストゥムの動きはアショーカに集中している。彼等をまだ見つけてない可能性がある。下手に動けば位置がバレる」
「わかりました」
「…親玉はどこだ」
数を打ち倒すが手応えを感じられないリカルド。
(私も手伝うか)
(よせ。余計な混乱を生む。民間の人々と避難しろ)
(気をつけろ)
(わかってる)
背筋がゾクゾクと走る感覚に襲われたリカルド。
「既に…そこにいただと」
一直線にアショーカへ向かう。その先にはハワイの時に遭遇した巨大なフェストゥムが
「貴様ーーー」
アショーカの柱がアザゼル型『ロードランナー』によって倒される。
奴は再びリカルドに不敵な笑みを浮かべた。