「貴様ーーー」
アザゼル型『ロードランナー』へ一直線に向かうリカルドのガブリエル。しかしのシーモータルB型種の群れに行く手を阻まれる。
「邪魔だ。退け」
『ロードランナー』を標的としていると理解したのか近くのフェストゥムが徐々にリカルドのガブリエルへと攻撃を集中させ始めた。
(なんだ…痛むな身体の節々がこんなこと今まで。しまった)
目の前に迫るシーモータルB型種が彼方からの射撃で撃ち落とされる。
(マーク・ジーベン。彼等が異変に気づいてくれたか。ありがとう)
Dアイランドのファフナー部隊が加勢に入る。一時的には立て直った状況も、圧倒的物量で攻める『ロードランナー』群に徐々に劣勢に引き戻された。
(物量で勝るフェストゥムに勝るにはより強大な力だが、アショーカの力が弱まり、エスペラントの力にも耐え、Dアイランドの戦士達の援護を持ってしてもこの状況か打開策はないのか)
「嘘だろ…」
「撤退だ。奴から離れろ」
無造作に入る通信から恐怖の声が続々と上がる。
「おい。どうした応答しろ」
「マズイぞリカルド。奴等まで現れた」
リカルドは果てしない憎しみを感じ取った。
「ディアブロ型…こんな時に」
非常に好戦的な人型フェストゥムで腕の槍を突き立てることでファフナーを短時間で同化しきるほどの同化能力。さらには同化したファフナーを消滅させずに操り、同士討ちさせるなどの狡猾な戦い方。引きずり出した人間をディアブロJ型種に変化させて敵に取りつかせたり、丸鋸状のワームスフィアを放ち、非常に強固なバリアを展開出来る対ファフナー能力の高さから、単体でも熟練のファフナー部隊を壊滅させるほどの戦闘力を誇り、人類軍から【悪魔】と恐れられているディアブロ型。
その出現は気力を振り絞り守り続けていた戦士達を絶望の渦に突き落とした。
「あいつ同化した仲間を晒して見せしめにしてるのか」
「小さいタイプも生成されている。全員気をつけろ」
(俺達のファフナーの戦闘力で1体倒せるかギリギリなのにこの数のディアブロ型かよ)
リカルドのガブリエルのモニターに例の文字が表示された。
「…交戦規定a。了解」
同化された仲間のファフナーが仲間を襲い始め戦場は混沌と化していた。
「マーク・ジーベンよせ、お前も同化されるぞ離れろ」
(くっこっちに来たか…ぐはぁ)
激しい痛みがリカルドの全身を襲う。
「これは…」
自分の手から同化現象が発生していた。コントロールを失い墜落するリカルドのガブリエル。その隙にディアブロ型J型種がリカルドのガブリエルに接触した。
(しまった。ディアブロ型に捕まった。突然の同化現象も相まって同化が早い)
「ぐっぐああああ…」
「大尉ーーー」
ぐっぐああああー
(リカルド…)
「お姉さんどうしたの突然立ち上がって」
「…驚かしてすまない。なんでもない」
リカルドの苦痛の叫び声はミライにも届いていた。