「ちょっと、いいか」
居場所を無くした人々。彼等は『希望』を求めて歩み始めた。
「どうした」
「あのミール。大丈夫なのか。あんなに小さな棺に入れられて。今にも死んでしまいそうだぞ」
「エスペラントがいる。大丈夫だろう…変なことを考えるなよ」
「変なこととは」
「アショーカに接触しようとか。また怪しまれるだけだからな」
「あのミールと情報の共有がしたい」
「今はダメだ。混乱を生む」
「ならばせめて日野美羽に」
「それよりも…そろそろ俺だけじゃなく多くの人と交流をしてみろ」
「何故だ。私はお前から『人間』を学べている」
「俺1人から学べる『人間』には限界がある。前にも言ったろ、人には様々な人がいるって。こういう非常時だとより『人間』の良い面や悪い面が見えてくるものだ」
「そうか」
「そうだ。だから沢山の人ともっと関わろうとしてみろ、相手を恐れず…これは人間がフェストゥムに対しても言えることだな」
「最善を尽くそう」
「俺も日野美羽に会う機会を作ってもらえないか相談してみるからよ。お前もこれを機会に次のステップに行こう」
「わかった」
リカルドはその後直ぐにエメリーの元を訪れた。
「リカルド。どうしたのかね」
「将軍もいらっしゃいましたか、丁度良かった。ミライを自分の傍にいさせてもらうことは出来ませんか」
「私は構わないが、どうかねエメリー。少し気になることがあると前に言っていたが」
「ナレイン将軍。席を少しの時間外しては頂けませんか」
「相談すべきことは終わっている。構わんよ」
部屋を後にするナレイン。
「…どうしてあなた方を離しているかはお察しのようですね」
「君達が懸念することはわかる。だが君達に監視されている感覚を彼女は感じ不安定になっている」
「ですが、尚更彼女をミールに接触させるのは危険です。彼女が起こす現象は未知数です」
「俺の傍にいれば長年一緒にいる俺への安心感で防げる」
「困りましたね。将軍はあなたの力を遠方には起きたくないと考えているので。このキャンプから離されることはないでしょう。私達の気配を察し警戒する中で負の感情に包まれてしまう可能性は確かにあります。ですが彼女とミールの接触が何をもたらすか…私にも予測がつきません。精神的にギリギリの現状でリスクのある可能性がある行いは1つでも排除しておきたいのです」
「俺が必ず傍にいる。それではダメか…監視はやむ終えないと思う。ならばせめて俺を近くに配置して欲しい。今はなだめているが、どこまで持つか…」
「…わかりました。貴方を信じます。リカルドさん、ミールに絶対に接触させないでください」
「ありがとうエメリー」
再びリカルドと共に歩めるようになったミライ。これから彼女はどのような道を辿るのであろうか…。