リカルド以外の人間と交流をしようと試みるミライ。しかし上手くいかず。時間だけが過ぎていた。
「わからない時はハッキリわからないと伝えた方がいい。無言では相手はどうすればいいか困惑するし、人によっては無視されたと怒る人もいる」
「なるほど。相手から送られてきた言葉には何かしらの感情と返答をするべきということだな」
「そんなところだ」
「リカルド大尉。出撃要請です」
「了解だ。行ってくるが、あまり焦るなよ」
「わかった」
リカルドからのアドバイスを実践したかったミライはどこからか感じた『焦り』に引き寄せられ、Dアイランドの派兵用超大型輸送機『凰』の前に立っていた。
「ダメだ」
出撃しようとする一騎を静止する総士。
「人が襲われているんだぞ」
「ここにいる人達を守る為だ」
「なんの為に俺達ここにいるんだ…」
悔しさを滲ませる一騎。そこへ出撃の為に扉が開いていたのでふらりと訪れたミライ。
「…なにをしているんだ。お前達は」
「貴女は」
「…そうかお前達が、私はお前達に連れを助けられた者だ。お礼を言いたかった。ありがとう」
「いえ…そんな」
「連れはお前達にお礼しただろうか」
「貴女の連れと呼ぶ方が何方かは存じ上げませんが、仲間を救う為に僕達に出来ることをしただけです」
「後でしっかりとお礼をさせねば。お前達にとって仲間とは」
「…互いが信頼し強い絆で結ばれた間柄の人達です」
「そこに私は入っているのか」
「同じ苦難を乗り越える為にここにいます。勿論です」
「…その仲間を今は助けないのか」
「それは…」
「僕達の力は他の物と比べて比較にならない程強大だ。だがその分他の物より比較にならないリスクがある。だから今は先に助けに向かった仲間を信じいつか来るかもしれない『必要な時』に」
「仲間を信じる」
「はい。貴女がそのお連れの人を信じるように」
「そうか。わかった。また私に教えてくれ」
「…わかりました。僕らで答えられることなら」
「邪魔をしたな。失礼する」
「あの人…不思議な人だ」
「僕や一騎…いやかつての『来主』に近い存在かもしれない」
「『来主』に」
「あぁ。人類軍の中にもいるのかもしれない。『フェストゥムに人として理解してもらう』ことを目指している人が」
「会えるかな」
「彼女の言い分では少なくともこの過酷な旅路を一緒に進む仲間だ。すぐに会えるだろう」
「すみません。大尉」
「逝くな、バカヤロー」
救援に駆けつけたリカルド。すでに沢山の人が地面に転がっていた。
生存者を探しているとスフィンクス型をなぶり殺しにしているファフナーを見つけた。やめさせようとすると
「弾の無駄使いだ止めな」
ビリーが止めようと語りかけていた。
助けるはずの人々はもういない。
助けられなかった喪失感が撤収するファフナーパイロット達を襲う。
………
ふと誰かに見られていると感じ辺りを見回すリカルド。
「リカルドどうしたの」
「ビリーか。なんでもない」
リカルド達の遥か上…厚い雲のその上でアザゼル型が彼等を嘲笑っていた。