「どういうことだ。俺達まで攻撃してくるなんて」
「そんな…うわぁー」
入り乱れた戦場。同じファフナーからの攻撃にダッカ基地を目指していた者達は混乱した。
「…交戦規定aか」
「そんな…我々の生存は確かにダッカ基地に届いているのでは」
「現状をよく見ろ。なりふり構わない攻撃。これは明らかにそうだろう」
「どうしますか大尉」
「誰でもいい。将軍達に通信し現状を報告だ。攻撃を牽制しつつ、後退するぞ」
「ダッカ基地はすぐそこです」
「バカヤロー。そのダッカ基地からの攻撃の可能性が高いだろうが」
「そんな…」
「撤退だ急げ」
「ビリー…どこよビリー」
焦ったアイの声が聞こえてくる。
「どうしたアイ」
「大尉。ビリーがいないんです」
「なんだと」
「さっきまで反応があったのに」
「落ち着け。クロッシングは消えちゃいない、俺が探しにいくからアイは皆と一緒に撤退を誘導してくれ」
「わかりました」
荒れた空を飛び回るリカルド。
「邪魔だ」
敵を凪払い進んで行くと、撤退するファフナー部隊と呆然と立ち尽くすファフナーそして中破したDアイランドのファフナーがいた。
「おい…誰だ、生きているのか。しっかりしろ」
「返せ…返せよ」
(この声は暉。返せって何を…)
あの時のことを思い出し、暉が何を言っているのか悟ったリカルド。
「…おい。しっかりしろ」
「…リカルド」
「ビリー。無事だったかアイが急に反応が無くなったと心配していたぞ」
「えっ…そうなんだ。ゴメン」
「…敵は」
「ミナシロの威嚇を見て撤退したよ」
「早く合流するぞ」
「うん。…あのねリカルド」
「なんだ」
「…いや、なんでもない」
「将軍と急いで合流するぞ」
信じていた先で待っていた絶望的な現実。辛うじて生き残った人々からはその現実を受け入れられないでいた。
「お前。無事だったか」
「ミライ。あぁ」
「人間同士でも、思考の違いでこうも簡単に殺し合えるんだな。お前達人間は」
「…」
「我々もそうだ。元々は同じ1つの『我々』のはずなのに、お前達から学んで気づけば互いを滅ぼすことが出来るようになっていた」
「…これが人間の歴史でもある。解り合えず争いその先に答えを求める。それを何千年と繰り返しているが未だに辿り着けない」
「争いから答えは生まれるのか」
「いや…争いから生まれるのは憎しみだ。憎しみの先に答えなど…無い」
「ならば何故争いを繰り返す。意味の無いことを繰り返し何になるのだ」
「…俺が聞きたいよ」
「おい待てまだ聞きたいことが」
「悪いが少し1人にさせてくれ」
星は彼等の心に関係無く変わらず輝き続けた。