Dアイランドからのメッセージを受信したと報告を受けたペルセウス中隊。皆が歓喜しようやく見えた旅の終わりに涙を流す者もいた。
「ようやく終わりが見えるんだね。ミツヒロ」
「泣くなビリー。最後まで油断は禁物だ」
「ここまで生き残れたな俺達」
「そうですね。ウォルターさん」
「絶対に辿り着こう竜宮島に」
「はい」
「この旅も終わるのか」
「ミライか」
「…邪魔しちゃ悪いな」
ウォルターは足早にその場を去った。
「竜宮島の仲間がこっちと合流をするためにこちらへ向かっているそうだ」
「何故我々の進路がわかった」
「話しによれば定期的に竜宮島へ送っていた哨戒機に載せた情報を元にルートを推測したんじゃないかと言われている。奇跡に近いがな…目的地をここにいるほとんどの人すら知らないんだから」
「きっとね、私達の願いが届いたんだよ」
二人が振り向くと二人の少女がこちらを見ていた。
「エメリーその子が」
「はい。美羽です」
「そうか…君が。はじめまして…って言うのも今更変だが、リカルド・クラウン。こっちはミライ」
「…お前我々の言葉がわかるのか」
「美羽わかるよ。ごめんねいっぱいお話ししたかったのに、会ってあげられなくて」
「いや、それはいい。教えてくれ私はいまどこにいる」
「大丈夫、貴女はここにいるよ。リカルドお兄ちゃんと一緒に進めばきっと貴女が求める場所まで行けるよ」
(ミライが望む場所…)
すると美羽は突然リカルドに抱きついた。
「えっ、ちょっ」
「今まで守ってくれてありがとう」
「えっ。あぁ」
リカルドの心はこれまでの全てが報われたように身軽になった。
「リカルドお兄ちゃんにお願いがあるの」
「お願い」
「うん。この子とこれからもずっと一緒に居てあげて」
「勿論だ。それが俺の『約束』だから」
「うん」
「なあ。俺はまだファフナーに乗れるか」
「…推奨は出来ません」
「きっとアザゼル型も人類軍も俺達と竜宮島の合流を阻止しに来る」
「そうでしょうね」
「ナレイン将軍は消極的だが戦力は多いに越したことはない。俺はあとどれだけ戦える」
「おそらくですがあと…」
「…それだけあれば充分だ。ありがとう」
「私も、貴方がこれ以上戦うことは反対です。これ以上戦えば貴方は消えてしまう。貴方も私達にとって『可能性』の一つなんです」
「どうかな、『セラ』からこの力を授かった。なんとなく人の言動が分かったり、フェストゥムの動きが分かったりは出来たけど。俺は戦いに染まり過ぎた。結局俺は友1人救えず。友の心を癒すことすら出来なかった。俺が初めから『対話』を選んでいたら、救えたモノもあるのかな」
「大丈夫です。彼等は貴方がその力を得た時『人間』と『感情』を理解出来ていなかった。でも今なら貴方が『対話』を選べば、誰かをその力で救うことが出来るはずです」
「そうか…もし竜宮島に辿り着くことが出来たら。そういった道もありかもな」
「必ず生き残ってリカルドさん」
「努力する。だが戦場に絶対は無い。けど必ず君達は守るよ」
様々な人の決意を背負い、ペルセウス中隊は遂に極寒の目的地へと辿り着いた。