蒼穹のファフナー THE NEWTYPE   作:naomi

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第3話「彼等の変化」

「奴らの動きが大分変わってきたな」

 

リカルドが南太平洋生存圏に着任して数ヶ月。事態は切迫していた。

 

「新国連の誇るファフナー開発の権威であった。日野洋治とミツヒロ・バートランドは死亡。奴らにザルヴァートル・モデルを1機奪われた挙げ句。Dアイランドの機密を盗み北極に籠城か」

 

「我々の動きに気づいての行動でしょう」

 

「フェストゥムにしては珍しい行動だ」

 

「我々の同胞を同化し続けることで、人類の戦い方を学んでいるのでは」

 

「我々の犠牲で奴らが成長か…どこまでも憎たらしい奴らだな。フェストゥムは」

 

「…昔ある人に言われたことがあります。フェストゥムはただ人類を理解したいだけで、同化は彼等の対話の手段なんだと」

 

「…」

 

「もしかしたら、人類がフェストゥムとの接触の仕方を誤ったのが今日の世界の情勢では…」

 

「そこまでにしておけクラウン准尉。そのような思想は抹殺の対象だ。俺が黙っている内にその考えは捨て去れ。貴様だからこそ目を瞑ってやれるが、その辺の兵士なら即銃殺だ」

 

「…わかりました。失礼します」

 

人類の存亡を懸けた大一番ということもあり人類軍全体が異様な緊張感に包まれていた。

 

「空を眺めるのがお好きだという噂は本当なのだな」

 

1人の男が外で空を眺めるリカルドに話しかけてきた。

 

「貴方は」

 

「ダスティン・モーガン。君と同じく拮抗薬を打った。階級は少尉」

 

「えぇ、落ち着くんです空を眺めていると。貴方は何故、リスクの高い拮抗薬を打ったんですか」

 

「弟がいる。君と同い年くらいの、弟を守れる力が欲しかった」

 

「どんな弟さんなんですか」

 

「良い奴だよ。陽気で仲間想いどんな人とも打ち解け輪に入れようとする器の広さ。そんな争いとは無縁の奴だ。俺はあいつが争いとは無縁の生活を送れるように戦うんだ」

 

「弟さんもさぞ誇らしいでしょうね」

 

「この作戦でお互い生き残ったら、会わせてやるよ」

 

「それは楽しみです」

 

「なあ今度の作戦、成功すると思うか」

 

「成功させなきゃ、俺達に未来は無いですよ」

 

「…それもそうだな。邪魔して悪かったな、作戦中は互いに取れる連絡手段が無い。お互いの生存を祈ろう」

 

「そうですね。モーガン少尉」

 

人類の存亡を懸けた『ヘヴンズドア作戦』。様々な想いが北極という一つの地に集結しようとしている。

 

ある者は愛する人を守る為、ある者は敵を滅ぼす為、ある者は未来を掴む為…。

 

空へは無数の兵器が宇宙へ飛び立った。

 

天候は蒼穹…澄みきった空はどちらへ微笑んでいるのであろうか…。

 

 

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