蒼穹のファフナー THE NEWTYPE   作:naomi

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第4話「天国の扉」

「作戦開始」

 

人類の存亡を懸けた『ヘヴンズドア作戦』が決行された。最前線に投入されたリカルドはベイバロンの機動性を活かしピンポイントにフェストゥムを攻撃し次々と撃退していった。

 

(…いい空だ。)

 

彼方に見える光に憂いながらも、この日の空は彼に落ち着きを与えた。

 

 

あなたはそこにいますか

 

 

「うん。君達がよく視えるよ」

 

この日のリカルドの感覚は冴え渡り。フェストゥムの動きだけでなく。フェストゥムの考えも察すことが出来ていた。

 

「おい。何故止める奴らは我々に怖じ気づいている突撃するならチャンスだろう」

 

「彼等は俺達を誘いこんでいる。何の考えも無しに行くのは危険です」

 

「臆病者め、俺が先陣を…なんだこの数は待ち伏せだとウワー」

 

「…言わんこっちゃない。各機近くの味方との連携を保ってこのエリアを攻略するぞ」

 

徐々に進軍する人類軍。リカルドはその先陣をきっていた。

 

(あのファフナー…あれがDアイランドのファフナーか。何故だ、彼等からフェストゥムへの攻撃の意思を感じ無い。別の目的で動いているのか)

 

「おい。どうした目標ポイントから外れているぞ」

 

「別ルートで突破した部隊がいるかもしれない。ここは直に突破出来る。貴方達で戦線を維持してください。様子を見てきます」

 

「おい。お前」

 

リカルドがDアイランドのファフナーを目撃した地点を目指すと既にそこに敵はおらず、道が出来ていた。

 

(このルートは情報には無かった。彼等は独自にルートを見つけていたのか)

 

ルガーランスの光弾を上空に放ち1人突入する。

 

(皆…気がついてくれ)

 

突入すると中は空虚で気配も感じなかった。

 

(彼等はどこに…)

 

突然感じた気配の方を向くと、一体のスフィンクス型がそこにいた。

 

武器を構えるリカルドのベイバロン・モデル。

 

(攻撃の意思を感じない…まさか)

 

「お前…あの時のやつか」

 

「…」

 

「お前はいったい何がしたいんだ。何故お前はそこにいる」

 

「…」

 

「通じる訳がないか」

 

 

 

や・く・そ・く

 

 

 

リカルドには確かにそう聞こえた。

 

(なんだ今のここには俺とコイツしかいない)

 

「お前…今しゃべったのか」

 

「…」

 

「どうなんだよ」

 

 

 

ま・た・ね

 

 

「なっ」

 

それはかつて目の前で消えた人がリカルドへ向けて言った最後の言葉。彼は動揺を隠せなかった。

 

「なんのつもりなんだ。おい」

 

スフィンクス型はワームスフィアを発生させそこから消えた。

 

「人類軍の全部隊に告ぐ。総司令官ダッドリー・バーンズの乗る艦が消息不明となった為、臨時に私ヘンケン・グラウブロ大佐が指揮を取る。現在北極ミールが未知の結晶を発生させ上空に突き抜けようとしている。これはあくまでも個人的な見解ではあるがその結晶を野放しにすることは非常に危険であると判断し破壊活動に入る。残存勢力はこれより通信回線の開示を許可する。所属を述べ協力させたし」

 

(大佐…よくご無事で)

 

「こちら、南太平洋生存圏バーンズ大佐指揮下のファフナー部隊所属。リカルド・クラウン准尉、未知の結晶が発生している地点の座標を教えられたし」

 

「リカルド…。すぐに送る。頼んだぞ」

 

「了解」

 

指定された地点を目指すと既に多くの人類軍の部隊が破壊活動に従事していた。しかし全く効いていないのが目に見えてわかった。

 

そばにいるフェストゥムにより次々と撃退される人類軍の部隊

 

リカルドも参戦するが未知の結晶には全く攻撃が効いていないと悟った。

 

(このままでは)

 

すると地面からDアイランドのファフナー4機が姿を見せる。

 

未知の結晶の中でミールが空へ昇って行くのが肉眼で見えた。

 

Dアイランドの紫のファフナーがドラゴントゥースをターゲットに向ける。白銀のファフナーが紫のファフナーの両手を掴むと緑色の結晶が発生した。

 

(両手だけを同化した…一体なにをするつもりなんだ)

 

狙いを定める紫のファフナー。そして…

 

放たれた銃弾はドラゴントゥース本来の性能を遥かに超える強力な光を放ち、その光はミールを貫いた。

 

次々と消えるフェストゥム。人々の雄叫びがこだまする。

 

人類は希望の光を掴んだ。

 

「全人類軍の部隊に告ぐ。北極のミールの消滅を確認。我々の勝利だ全員ポイント…」

 

(生き残った…)

 

「リカルド。よく生き残った」

 

「大佐。ご無事で」

 

「早く帰ってこい。解散させられる前に祝盃を挙げるぞ」

 

「自分は未成年です」

 

「そうだったな。帰還までが任務だ最後まで気を抜くなよ」

 

「了解」

 

北極の大地から撤退を始める人類軍。リカルドもそれに続こうとした時、フェストゥムの気配を感じた。

 

そこには一体のスフィンクス型。

 

 

ま・た ・ね

 

 

その言葉と共に静かに姿を消した。

 

そのフェストゥムの行方を気にしつつも、リカルドは恩師の待つ場所へと帰った。

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