IS 月華の剣士   作:雷狼輝刃

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 ようやく主人公が登場します。

 それと他作品からのキャラも登場します。


第3話  それぞれのクラスにて 

  

 

 チャイムが鳴り、SHRが始まった1年1組

 

 

 千春は、このあとの展開を知っている、印象に残る迷シーンだから。本心から言えば、避けたい。 

 だが、自分が知る原作の展開を変えてしまうと、その後の展開に影響が出ると考え、その通りに動くことにした。

 

 「・・・・・・・・・・・い、以上です!」

 

 千春はそう言って椅子に座った。その瞬間、クラスメイトの殆どがコントの如くずっこけて机や、椅子を倒してしまい大きな物音をたててしまう。

 

   ズバァーーン!

 

 「痛ってぇーー?!」

 

 千春の背後にいつの間にか立っていた千冬が右手に持っていた出席簿で千春の頭を叩いていた。わかっていたはずなのに、その衝撃は想像を絶するものだった。

 

 「馬鹿者!高校生にもなってまともに自己紹介も出来んのか!」

 

 「げっ?! 織田ノブナガ!!」

 

 何故か千春の口から自然と意識せずに出た台詞。それは千冬の琴線に触れるものだった。

 

   ズバァーーン!!

 

 「誰が、赤毛の戦国乙女だ!!」

 

 再び出席簿が千春の頭目掛けて振り下ろされる。

 

 「痛ってぇーー!!!」

 

 「全く、そんなふざけた事を言う暇があるなら真面目に自己紹介をしろ!」

 

 「で、でも千冬姉?!」

 

   ズバァーーン!!!

 

 再び出席簿が振り下ろされる。

 

 「〇¥£%#▽□◎☆&〒∀!!!!」

 

 「織斑先生だ! 公私混同するな!」

 

 3度振り下ろされた出席簿により声にならない叫びをあげて頭を押さえてうずくまる千春。 そんな千春を一瞥し、教壇に向かう千冬。

 

 「すいません山田先生、SHRを任せてしまって。」

 

 「いいえ、かまいません、それでは織斑先生にお任せします。」

 

 そう言って真耶は千冬に場所を譲り教室の端に移動する。

 

 「自己紹介を中断させて済まない。私がこのクラス担任を勤める織斑千冬だ。これから1年間、君達にISに関する知識と技術、そしてISに係わる者としての心構えを教えていく。確りと心して授業を受けて欲しい。」

 

 千冬がそう言った、次の瞬間だった。

 

 「きゃぁぁぁーーー!!!」

 

 「ち、千冬様よ!本物の千冬様よ!!」

 

 「千冬様の教えを直接受けれるなんて光栄ですわ。」

 

 「私は千冬様の教えを受ける為に千葉から来ました。」

 

 「()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 「()()()()()()()()()()()

 

 「()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 千冬の出現にクラスの殆どの生徒が一斉に騒ぎだす。

何人かの生徒はそれに加わらず、まるで我関せずとこの状況を予見してか耳を塞いでいた。

 そして千春は耳を塞ぐ事が出来ず大音量の歓声に苦しんでいた。

 

 「喧しい!騒ぐな!! これ以上騒げば退学にするぞ!」

 

 千冬の一喝にクラスに静寂が戻る。

 

 「全く毎年毎年、学園はこんな奴等を私のクラスに回しよって・・・・・さて、幾つか言いたい事がある。先程、私に会うために来たと言っていた生徒が3人程いたな、とりあえず立て。」

 

 千冬に言われ、その台詞を言った3人の生徒が立つ。

その3人を見て千冬が、

 

 「お前達は、()()()()()()()IS学園を受験したと言っていたな。」

 

 「「「はい!!!」」」

 

 「・・・・・・・・そうか・・・・ならばお前達3人は今すぐ荷物を纏めて出ていけ。退学だ!」

 

 突然の千冬の言葉にクラスに静寂が訪れる。そして漸く何を言われたのか理解した3人の生徒は震えだし、

 

 「ど、どうしてですか?」

 

 「私達がいったいなぜ?」

 

 「そ、そうです。」

 

 「そうだぜ千冬姉! いきなり退、グハッ!」

 

 千冬の言葉を信じられず問い返す3人の生徒と、無関係にも関わらず、自分の知らない出来事が起きた為に思わず口を挟む千春。千春には千冬投げた出席簿が顔面に命中し、ブーメランの如く手元に戻ってくる。

 

 「織斑先生だ!公私混同するなと言っただろう。全く・・・・さて、お前達3人は私に会うためにIS学園を受験したと言ったな。ここはISの事を学ぶ為の学舎(まなびや)だ。そして私は教師だ、決してタレントやアイドル何かでは無い。そんな心構えでここに居ては、真剣にISの事を学びに来た同級生は勿論の事、不合格となり道を閉ざされた者達を侮辱することになるのだ。」

 

 千冬にそう言われて何も言えなくなる3人の生徒。千春はまだ何か言いたそうだったが、肝心の台詞が思い浮かばず黙ってしまった。

 

 「厳しい事を言うが、ISの事を学ぶという事はそれだけの覚悟がいるということだ。さて、3人ともわかったのなら今から心改めて学園生活を送るように。今回は特別に口頭注意に留めておく、座れ。」

 

 3人の女子生徒は顔を青ざめながら座る。

 

 (・・・・こんな展開あったっけ? もしかして俺が覚えていないだけかな?全部覚えているわけじゃないしな)

 

 千春は自分が知らない出来事が起きた事で少し戸惑ったが、そう納得するのだった。

 

 「さて山田先生、自己紹介はどこまで進んでいますか?」

 

 「次の紫堂さんで最後になります。」

 

 真耶から告げられた女子生徒の名前に少しだけ反応する千冬。直ぐに表情を戻し

 

 「そうか。それでは紫堂、最後になるが自己紹介を頼む。」

 

 千冬に言われ、一人の同世代にしては大人びた雰囲気を持つ女子生徒が立つ。

 

 「イタリアから来た紫堂涼子。フリーランスの傭兵だ。」

 

 そう言って涼子は千春に視線をやり

 

 「そこにいる男子生徒の護衛と監視の任務を請け負っている。任務内容の変更が無い限り、3年間は在学する予定だ。よろしく頼む。」

 

 涼子の発言に教室がざわめく。何より涼子という登場人物に全く心当たりの無い千春は驚いた。

 

 (へっ?! 何言ってんだ? 護衛?監視?何それ? というか紫堂涼子なんていう名前のキャラ知らないぞ!)

 

 千春の混乱を他所に千冬が

 

 「みんなも知っての通り、今年は例年と違い男子生徒が学園に在学する。それに不安を覚える者も少なからずおり、また男子生徒に対して様々な事を仕掛ける可能性も有ることから護衛と監視を任務とする人物をクラスに配置することになった。」

 

 本来ならこういうことは公にはしないのだが、あえて公にしたのは、簡単に言えばIS学園に娘を通わせている保護者の中に千春が娘にちょっかいをかけないか心配する者、逆に親や国からの指示でハニートラップを仕掛ける女子生徒がいる可能性もあり、それぞれの抑止力として涼子の存在を公言することにしたのだ。

 

 「織斑、色々と混乱しているかも知れないが学園の外に外出する際は学園への届け出と同時に紫堂へも報告しておくように。いいな。」

 

 「は、はい。」

 

 千冬に言われて慌てて返事する千春。 千冬はそのままSHRを進めようとしたのだが、一人の女子生徒が

 

 「あの織斑先生、もう一人の男子生徒はこのクラスじゃ無いのでしょうか?」

 

 その女子生徒の質問に千春は驚く。

 

 「へっ?!もう一人の?」

 

 「ん? なんだ織斑、テレビやネットのニュースや新聞をみていないのか?」

 

 「は、はい。」

 

 「全く、少しはニュースとかも見ろ。 織斑、お前がISを起動させた後に全世界一斉に男性適正者検査が行われたのは知っているな。そんな中、先月一人の日本人男性が第2の適正者として発見された。」

 

 「えっ?!」

 

 千冬の口から自分以外にも男性適正者がいることを告げられて驚く千春。

 

 「その男性もお前と同じようにIS学園への入学が決まった。ただ、様々な観点から同じクラスに配置されるのは避けることになった。もう一人の男子生徒は3組に配置された。仲良くしろとは言わん。ただ暫くの間は周囲に色々と混乱を招くので接触は控えるように。お前達も押し掛けるなよ!」

 

 「は、はい!」

 

 千冬の言葉に全員が返事を返す。

 

 

 

 

 

 

 同時刻 1年3組

 

 此方でもSHRが行われており、生徒の自己紹介がされていた。 

 3組のクラス担任であるスコール・ミューゼルが見守る中、此方は粛々と自己紹介が進みある生徒の番がまわってきた。

 

 「月村零也と言います。全世界一斉適正検査でISの適正が有ることが判明して、この学園に入学することになりました。皆さんより年上になりますが、この後に自己紹介をする妹共々よろしくお願いします。」

 

 そう言って零也が頭を下げて挨拶をする。それをクラスメイト達は静かに見守る。そして零也が終わると次に

 

 「月村紫と言います。IS学園への入学に辺り月村重工の企業専属操縦者になりました。兄の零也共々よろしくお願いします。」

 

 紫が挨拶を終えて座ると最後の生徒が立ち

 

 「CATセキュリティー所属の高町シュテルと言います。 IS学園からの要請を受けて今回、このクラスの男性操縦者の護衛の為に特別に入学させていただきました。皆さんより年上になりますが、どうぞ畏まらずにお付き合いください。」

 

 シュテルが挨拶を終えたところで全員の自己紹介が終わりスコールが

 

 「皆さんの自己紹介はたいへん素晴らしいものでした。さて、今年は例年と違い2名の男子生徒がいます。検討を重ねた結果、それぞれ1組とこの3組に別れてもらいました。暫くの間は周囲に迷惑をかけない為にも押し掛けるのは控えてください。」

 

 そう言ってスコールはクラスの生徒達の顔を見回し

 

 「このIS学園では、ISに関しての技術や知識、そして一般教養は勿論の事、それを使う為の必要な心構えやを学んでいきます。そこであなた達に1つ大切な事を言います、ISは兵器です。」

 

 その瞬間、クラスに緊張感がはしる。

 

 「誰がどんなに取り繕うとも、ISは紛れもなく現段階で世界トップクラスの兵器です。 決してスポーツ競技の道具(ツール)でも女性の権威を示す勲章でもありません。その事を決して忘れずに3年間学んでください。」

 

 そう言ってスコールがクラスの生徒達の顔を見ると先程までとは違い、その表情は決意に満ち溢れていた。

それに満足したスコールは

 

 「さてSHRも、そろそろ時間になるので最後に私から皆さんにこの言葉を贈りましょう。」

 

 スコールは両手を大きく広げ

 

 「ようこそ、IS学園へ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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