「ねぇ見てあれ」
「あぁん?何で?」
「いいから!」
「ん。うわっ、可愛い」
「違うだろぉ?絵面見てよ」
「あぁん?…ビビるわぁ!何あれ完全に犯罪じゃん」
「でしょでしょ〜?」
「どうする?」
「冬を待て…」
街中、多くの人がその不自然な光景に目を向け、それに対して多種多様な冷奴が生まれる。
してその元凶は何なのかというと、
「……………」
(あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)
服装は綺麗だが健康状態が良くないと見える幼い美少女と、スキンヘッドの男が手を繋いで歩いているのである。
少女はそれを気に留めず、別のことを考えているようで表情は一切変わっていない。
対してスキンヘッドの男は飄々とした表情をしているが大量の汗を掻いており、内心ビーバーのように叫んでいる。ちなみに心象風景はあんなにのどかじゃない。
それもそうだろう。彼は今自分達の状態がどのようになっているのかよぉぉぉぉく分かっているのだ。
幼女を誘拐しているロリコンの変態ハゲ。それが今の彼(外見)である。
変態のハゲの歩みが少し速くなる。…が、少女の歩速に合わせてか、すぐに元の速さに戻る。やさしいせかい。
時間は裸の男の赤ちゃん製造ミルク工場が倒産(物理)した直後まで遡る。
裸の男が気絶し、パンイチの男と少女だけが、部屋の中にいた。
(なにこの部屋くっさ!こいつの白と透明の体液の匂いがマキシマックスしてえげつないんだが!?)
男は内心叫んでいた。
パンイチの男は振り返り、少女の方へと歩み寄る。その顔に怒気はない。
「ッスー…だ、大丈夫か?」
明らかに緊張を見せている。幼い少女に緊張するあたり情けない男だ。
「…………」コクリ
「はぁーっ…!えがったえがった」
少女は無表情のままうなづくと、男はとても安心した様子で溜息をつく。
(………どうしよ)
情けない男だ。男はこの後の展開が全く想像できず、少女の前であるにも関わらず頭を抱えた。
(…一旦連れて帰るか?でも絶対あいつにロリコンって弄られるだろうしなぁ…)
男は思考を巡らせる。目の前の少女を放っておくのは絶対に嫌だが家に連れて帰るとなると厄介なことになる。
───が、男にそれ以外の選択肢は結局なく、
「…あ〜……話があるんだがいいかい?」
「……?」
少女は少し首を傾げる。その仕草はいかにロリコンではないと言えど日本人に流れるロリコンの血が騒ぐ。そして身体は闘争を求める。つまりACの新作が出る。
(ヴッッッッッッッッ!!)
勿論パンイチのこの男にも聞いている。やはり変態、欲望に抗えぬ情けない男だ。
「家族は?」
「…?」
「よしわかった。家は?」
「……」ポンポン
「……えマ?」
少女は家を訪ねられると、自分が今座っているベッドを叩いた。つまりこれが表すことは、この部屋である。
男は部屋を見渡す。生活感というのはなく、よく見れば食事の跡があった。
「ヨシ!じゃあ連れてくかー」
結局連れて帰ることにした。誘拐?こまけぇこたぁいいんだよ!親はいないからセーフ。
「………どーっすかなこれ…」
「……?」
パンイチの男は再び頭を抱える。
少女は裸である。このまま連れて帰るわけにはいかない。
ちなみにパンイチの男の服は丁寧に外に畳んで置いてある。何故通報されなかったし。
「おぉ?」
パンイチの男が見つけたのは裸の男の大きめのバック。チャックが開いており、中から女物の服装が見える。隣にはランドセルが置いてある。
「努力の方向性を間違えてる…うわっ、パンツまであんじゃねぇか。意味のわからんことに勇気出せる人間か?」
どれくらいの勇気かというと初めてスパチャを投げるぐらいの勇気。
パンイチはバックから小学生の制服一式に下着を取り出す。
よりにもよって何故これを?他にはバニーガールとかメイド服、チャイナ服に逆バニー。ラインナップが酷い。そして何気に金が掛かっている。
「よし、着れるか?」
「……?」
少女は渡された服を手に取るが、よくわからないという表情を向ける。
「ッスゥゥー……やってやろうじゃねぇか!!」
〜〜〜
「………?」
「我が心は不動」
数分後、そこには間違いなく小学生がいた。
パンイチの男は虚空を見つめていた。やはり長男、手際も理性も完璧である。だがパンイチ。
「よしいくぞ!こんなところにいても仕方がない!」
「…………」コクコク
こ ん な と こ ろ
パンイチの男は少女の手を引き部屋から出ていく。
きっちりと裸の男は踏みながら出て行った。
「ありがとうございます!!」
幻聴です。気にしたら負けです。
ちなみにちゃんとパンイチは服を着ました。
感想は我が投稿意欲の源
つまり感想来たら続き書きます