テロンの船はヤマトと言うらしい。偵察揚陸艦を送り込んで分かったのはそれくらいだ。結論から言えば任務に失敗した。捕虜を取る事も出来ずに通信を傍受した記録とヤマトの姿が映る映像だけを送って全滅したのだ。あまりにも使えない。まるで無駄死にではないかとさえ思える失態だ。
とは言えそれなりの収穫もあった。映像には機関を停止しているらしいヤマトが映っている。にも拘わらずに偵察揚陸艦は戦車諸共破壊された。つまりヤマトと言う艦以外にこちらを攻撃出来る存在、それこそ航空機のようなものが存在すると考えられる。それがどれだけの力を持っているかは分からないがこれまでの航空戦からも制空権を奪わせないだけの性能がある事が分かっている。決して無視する事は出来ない存在だ。
「ヤマトはここに来ると思うか?」
「十中八九来るでしょう。奴らとてテロンの惑星をあのように変えた遊星爆弾を止めたいでしょうから」
「……ならば迎え撃つ準備をするぞ。シュルツ、艦隊を率いて正面を固めろ。俺が別動隊を率いて後方から奇襲を……」
「お待ちください。私にいい考えがあります」
俺がヤマトの撃沈計画を話しているとシュルツが提案をしてきた。その内容は遊星爆弾を作るのに用いている反射衛星砲を用いて迎撃するというものだ。確かにあれを使えば死角なく攻撃する事が出来る。プラート周囲が全て射程圏内だから近くに居ればどこからでも、何処にでも攻撃できる。
「確かに名案だな。となると艦隊は邪魔になるか……。よし、ヤマトがいつ来ても良い様に反射衛星砲は完璧に稼働できるようにしておけ」
「ザーベルク!」
「ああ、勿論艦隊も動かせるようにして置け。反射衛星砲は敵を直接攻撃するための兵器ではない。破壊し損ねる可能性もある。そうなったときは艦隊を用いて叩き潰す」
「反射衛星砲で止めを刺せばいいのではありませんか?」
「シュルツ、お前は確かここに来る前はドメル中将の下にいたな?」
「ええ。殿下と同じように上官として申し分ない方でした」
宇宙の狼の異名を持つガミラス最高の将軍。彼の下にいたのなら名前を出した時に分かって欲しかったが、仕方ないな。
「ドメル中将のモットーは臨機応変だ。反射衛星砲に固執して仕留め損ねたでは意味がない。確実にヤマトを仕留める気で挑むんだ!」
「失礼しました。ならばその様に指示を出します。……機械化兵による白兵戦も想定した方がよろしいでしょうか?」
「一応は、な。砲撃戦で仕留められないときは接近して直接乗り込むという方法もありだろうからな」
まぁ、ヤマトがこのプラートごとこちらを葬るつもりならあの巨砲を打ち出してくる可能性もあるがな。テロン人がそんな愚かな真似をする者達ではないと信じるしかないな。
「司令、ゲール少将より連絡が入っています」
「ん? 繋げ」
「はっ!」
通信兵からの言葉に俺は即答する。最近はゲール少将にではなく兄上に直接報告する事が多かったからな。ゲール少将の相手はシュルツに任せる事がほとんどだった。
「ゲール少将、どうされましたか?」
『おお!? これはこれはルーベル殿下! お久しぶりです!』
俺が相手だと分かった途端通信開始時に見せていた偉そうな態度を変えて媚びを売って来るゲール少将に少し呆れてしまう。背をのけぞらせ、こちらを偉そうに見てくる態度だったのを一転させて猫背で手もみをするなんとも情けない姿になった。とは言え俺がここまで短期間で出世出来た要因でもあるからな。少しは我慢しないとな。彼の忠誠心に間違いはないからな。
「久しぶりだな。悪いが今はテロン艦の迎撃準備を行っている最中です。要件があるのなら手短に」
『まさしくそのテロン艦に関してです。何か分かった事はありますかな?』
どうやら定時連絡を受けに来たようだな。俺は軍務どおりにヤマトの詳細とこれからプラート基地で迎え撃つ事を話した。するとゲール少将は少し慌てたような表情になる。
『で、殿下自らですか? もし何かあったら……』
「そのもしもが起きないように準備をしている。安心しろ。俺だってこんな所で死ぬつもりはない。だが、もし何かあればアイン・デウスーラ及びその関係者は誰であろうときちんとした保護をしてくれ」
『はっ! その場合は必ず保護すると約束します!』
「ああ、頼んだぞ。他に言う事はあるか? ないなら準備に入りたいのだが……」
『私からは有りません! お手数をおかけしました!』
それを最後にゲール少将との通信は切れた。これではどちらが上官なのか分からないが。
……さて、プラートをヤマトの墓標にするべく準備をするか。
ガトランティスは2022のままか方舟のような蛮族風がいいか
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2022版で
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星巡る方舟版(2199劇場版)で
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作者におまかせ