Roselia Fantasy Online -古竜と花嫁- 作:ゆるポメラ
久しぶりの投稿になります。
楽しんでいただけると幸いです。
それではどうぞ。
「いや~、さっきの燐子と悠里、めちゃめちゃカッコよかった~……あこ達がこのゲームにハマってる理由、ちょっと分かる気がしたよ」
「でしょ~! NFOはバトル演出もすっごい凝ってるからね!」
「予想外な事も起きましたが、白金さんの一撃で、先程のミッションも無事に達成できました」
盗賊から『祝福のティアラ』を取り戻したRoselia御一行はヨルベ教会に移動していた。
「次のミッション内容は、『ドラゴンから姫を守れ!』となってますo(>ω<)o」
「…流れ的にそうなるよね。というか、このまま無事に終わればいいんだけどな……」
燐子からミッション内容を聞いた悠里は、盗賊の時みたいな事が無ければいいなぁとぼやいていた。
「で……ここはどこなのかしら? 教会のような雰囲気だけれど」
「ここが王様の話にあった、ドラゴンを待ち伏せする場所ですね。おそらくここで『祝福のティアラ』を使うのだと思います」
「…ついでに補足すると、それを使うまでは前準備ができるんだよ」
紗夜の説明が分かりやすいよう、ライブ前の最終確認みたいな感じだよと悠里は友希那に教える。
それを聞いた友希那とリサはなるほどと頷く。
確かにその例えなら、ゲーム初心者の自分達にも分かりやすい。
「それじゃありんりん、使ってみてよ!」
「Σ(゚д゚lll)え? わたし!?」
あこの言葉に驚く燐子。
「私も白金さんがいいと思います。王様の説明から考えて、おそらく『祝福のティアラ』を使ったキャラクターが『クレア姫』の身代わりとなる筈です。つまりここに現れるドラゴンは、そのキャラクター目掛けて襲いかかってくるのではないでしょうか?」
「僕も燐子ちゃんでいいと思う。アイテム欄で『祝福のティアラ』の説明を読んだけど……紗夜ちゃんが言った通り、使ったキャラクターがクレアの名前を一時的に借りるって扱いになると思う」
紗夜と悠里の意見にあこも多分それで合ってると思うと言い、満場一致で燐子が『祝福のティアラ』を使う事になった。
それを聞いた燐子は、早速アイテム欄から『祝福のティアラ』を選択し、使用するのボタンを選ぶ。
すると……
「こ、これは──── …………」
「うわ、燐子! ドレス姿に変わってるじゃん!!」
リサの言った通り、燐子のキャラクターの外見がウィザードの衣装から白いドレス姿に変わった。
「わ~~!! りんりん、超絶似合ってる~~~っ!!」
「……………………(*ノノ)」
「燐子ちゃん燐子ちゃん、スクショさせて? というか、現在進行形で僕スクショしてるんだけど」
「え、ええっ!? ゆ、ゆうりくん……恥ずかしいから撮らないで………(*ノノ)」
「あうあう♪ それは無理な相談なのですよ♪ 燐子ちゃんが可愛いから仕方ないのですよ♪」
「……………………(*ノノ)」
スクショ機能を使って、ドレス姿の燐子を撮る悠里。
チャット欄を見ると、悠里が『はっう~~♪ かぁいいよ~~♪』と某お持ち帰り少女のように連呼していた。
それを見た友希那とリサ、紗夜はというと……
「「「(((悠里(さん)が………壊れた……でも……これは……別の意味で良いかも(しれません)……)))」」」
普段とは違う悠里の口調もギャップがあっていいなと思ってしまった。
「でもどうして燐子の衣装が変わってしまったの?」
「『祝福のティアラ』を使うことで、白金さんのキャラクターが『クレア姫』に変装した、という事です」
「何より、このドレス姿が証拠だから。そうなると………」
友希那の疑問に答える紗夜。
そしてさっきとは打って変わって、真面目に説明する悠里。
その時、地響きが鳴った。
「来ました! エンシェントドラゴンです((((;゚Д゚))))」
ヨルベ教会の上空から現れたのは、巨大なドラゴン……『エンシェントドラゴン』だった。
「ヒメヲ ツレテイカセハ セヌゾ……!」
「ひゃ~、実際に見るとすごい迫力」
「感心してる場合ではありません!」
初めて見るドラゴンに驚くリサ。それに対してツッコむ紗夜。
「少し待ってください。今、敵のステータスを確認して……え!?Σ(゚д゚lll)」
「りんりん? どうしたの!?」
「ドラゴンのステータスが予想よりずっと高いんです! 初心者用のイベントだと思ってましたがバランス調整されていて、かなりの強敵になってます!」
燐子の言葉に悠里もステータスを確認する。
確かに自分がやったβ版の時よりもバランス調整が入っていた。
しかも耐性属性がいくつか付与されていた………
正直ほんとに初心者用か?と疑ってしまう。
「このステータスだと、今井さんや友希那さんはすぐにやられてしまうかもしれません……(゜-゜;」
「ええ!? じゃあどうするの?」
「ドラゴンに話しかけるまでは戦闘にならないみたいだし、もう1回、レベリングしに行ったほうがいいかも!!」
リサの疑問に答えるあこ。
幸い、ドラゴンに話しかけるまでは戦闘は起こらないようだ……
「え~、またやるの~!?」
それを聞いたリサは、あのスパルタをまたやるのかと思った時だった。
「いえ、その必要はありません。このまま戦いましょう」
「紗夜さん、本気ですか!? このままじゃ絶対勝てませんよ!? 100パー無理ですって!」
紗夜の言葉にあこは無理だと言うが、確かにこのまま戦ったら負けると紗夜も言った。
その言葉を聞いた悠里が何か策でもあるのかなと思った時……
神々しい鎧が装備された紗夜が居た。
「これ……えっ?
「そのジョブは……ロイヤルナイト……! ずっと気にしていたのは、転職クエストの達成条件だったんですね」
あこと燐子が驚きの声を上げる。
ジョブチェンジ。
それは今、使ってるジョブから新しいジョブに転職する事……
しかし上級ジョブであるほど達成条件が厳しい。レベリングの時に紗夜が気にしていたのはこの事だと燐子は納得した。
「以前からコツコツ進めてはいたのですが、なんとか間に合いました」
「すごいすごーい! 紗夜さんもついに、あこ達と同じ上級ジョブですね!!!」
「…ロイヤルナイトになった紗夜ちゃんのステータス凄いな……これまでの努力値が引き継がれてるから、防御方面がかなり高めになってる」
パーティー画面を開き、紗夜のステータスを確認した悠里。
彼女の努力の賜物なのか悠里がNFOで見た中で最強クラスのロイヤルナイトのステータスになっていた。
「これなら少しはマシな戦いが出来るはずです。さあ、行きましょう」
紗夜の合図でエンシェントドラゴンとの戦闘が開始された。
「燐子! いくよ、ヒール!」
「ありがとうございます! それにしてもこのドラゴン、ものすごく硬いですね(;-ω-A)」
「HP高すぎ~! あこの攻撃力デバフも、そろそろ切れそうだよ~」
「ロイヤルナイトになっても、まだ厳しいだなんて。こちらの体力もじわじわと削られていますし、少々危険かもしれません。あと少し……あと少しなんですが……!」
苦戦する一同。
ドラゴンのHPと防御が予想より高く、ジリ貧状態だった。
幸い、紗夜のロイヤルナイトのお陰で一応ドラゴンのHPも削れてはいるのだが時間の問題だった。
「…燐子ちゃん、最大魔法の詠唱ってどのくらいかかりそう? 今の状況で」
「時間稼ぎが上手く出来れば……でも今の状況だとそれもできるかどうか……」
「了解。紗夜ちゃん、ロイヤルナイトだから大丈夫だと思うけど……一応ドラゴンの攻撃あとどれくらいガードできそう?」
「正直言って厳しいですね。長く持って、5分いくか……いかないか怪しいです」
「あこちゃん、確かネクロマンサーに命中率低下の魔法あったよね? あと何発撃てそう?」
「えーっと、魔法力の残量を考えると……ゆうりん、あと1回なら大丈夫!」
3人の状況を一応聞いた悠里はあこに魔力が尽きてもいいから、それを使ってと指示を出す。
命中率低下の魔法がドラゴンに当たり、敵の攻撃が空振る。
「…次。リサちゃんと友希那ちゃん、なんでもいいからリサちゃんは補助魔法を友希那ちゃんもなんでもいいから歌スキルを僕にかけて」
「え!? なんでもいいの? じゃ、じゃあ……」
「えっと……早く発動できるのは……これかしら?」
友希那とリサも言われるがままに行動する。
それを見ていた燐子達3人も何の意味があるのかと思った……
「…よし。みんなはそのままゆっくり観賞してていいよ? じゃあ早速……」
その瞬間、悠里のキャラクターの背後に時計を模した魔法陣が展開され……
『ウィッチ~ターイム♪ ウィッチ~ターイム♪ ウィッチ~ターイム♪』
奇妙な歌声と音楽が鳴り始めた。
それと同時に、魔法陣に描かれている時計の秒針が回り始め……
「…え? 最初はボイスチャットで言うの……? やだなぁ……まあいいや。変身!」
悠里のかけ声と同時に秒針が一周し、彼のキャラクターが光に包まれ……
『フォームチェーンジ!! あなたも……沈めば? アズールフォームーーー! 見た目ヤベーイ!』
音声が終わると同時に、1人のキャラクターが居た。
「…うん。上手く変身できてよかった」
「「「「「ええええええーーー!?」」」」」
悠里が上手くいったよと5人にチャットを送る。
それを見て全員が驚く。友希那と紗夜に至っては驚きのあまり画面の向こうでフリーズ状態になっていた。
「ちょっ……!? 悠里の姿が前以上に変わってるんだけど!? あこ、なんで!?」
「あこも分かんないよ!? ゆうりんその見た目なんなの!?」
「…フォームチェンジ。ジョブチェンジとはまた別の……うーん、戦闘限定のジョブチェンジって言えば伝わりやすいかな」
「…………( ゚д゚)」
全員この反応である。
燐子に至っては、初めて見るせいなのか、この反応。
それもその筈。前よりも悠里のキャラは個性的になっていた……
まず髪型。癖のある緑色の長い髪を高い位置でハーフアップにして動物のような形の黒いリボンを付け、前髪は左右に黒いヘアピンを2つずつ留めている。
よく見ると、首に白いチョーカーを巻いている。
次に服装。
青いラインの入った黒と灰色のノースリーブセーラー服。青いスカーフと黒い袖。
表情?は重たげな瞼に困り眉。瞳の色はエメラルドグリーンだった。
「…じゃあちょっとドラゴン倒してくるよ。これ変身時間もあるみたいだから」
そう言い残すと悠里は光の速さでジグザグに動きながら、ドラゴンを翻弄していた。
「ゆうりん……速っ!? あれ? なんか左上に見慣れないゲージがある」
「もしかして悠里さんが言ってた変身時間……でしょうか?」
「多分そうだと思います。急速に減り続けてますし……あ、でも微弱ですけど上がってますね……」
自分達の画面の左上に朱色のゲージが表示されていた。
おそらくこれが悠里の言ってた変身時間なのだろう……現に今も急速に減り続けている。
ところがゲージが0になろうとした瞬間、微弱だが上がり出した。
「(もしかして、ゆうりくんが攻撃を当て続ければ変身時間が持続するんじゃ……?)」
燐子の読みは当たっていた。
実際に悠里の変身時間が解除される気配はない。
それどころかドラゴンを圧倒していた。魔弾を剣のように扱いダメージを与え続けていく……
「グォオオア!!?」
「…さて。早くストーリーをみんなで進めたいから。スマザードメイトだ……」
呻き声を上げながらも動きが止まった悠里に襲いかかるドラゴンだったが……
「…ま。後ろに居るんだけどね? 決め技! ディバイドストライーク!」
いつの間にか背後に回り込まれ、ノリノリでドラゴンに貫通キックを喰らわす悠里なのであった。
「ガァアアアアアアアアアアアアッ!?」
必殺技が決まり、ドラゴンは地面に倒れるのであった。
読んでいただきありがとうございます。
最後の部分を少しだけ変えてみました……(後悔はしてません)
次回は連載前からやりたかったオリジナルの話になります。
本日はありがとうございました。
※今回登場した悠里の職業『魔女』の第2形態について。
キャラクター名:ゆうり
職業:魔女
容姿イメージ:『艦隊これくしょん』の山風
特有スキル:光速移動とパーティースキルの任意引き続き
フォームチェンジ時間:ゲージが0になるまで。ただし攻撃を当て続ければ微弱だが、ゲージが回復し、変身時間が持続可能。