内気な少女がこのすば世界に行ったようです   作:心紅 凛莉

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久しぶりの視点ゆんゆん。

※今回、ミツルギさんのキャラが割と崩壊します。ご注意ください()


episode 103 超体育会系勇者

 

 

 

──時は少し巻戻り、アリス達一行がアレクセイ屋敷に到着し、それぞれ別れ、ミツルギさんと私は最初から案内してくれていた執事さんの案内で屋敷の裏手にある小さな小屋に来ていました。

それは貴族の豪邸の横にあるにはとても思えない、殺風景な小屋。物置か何かなのだろうかと思っていると、執事さんは何も躊躇いもなく扉を開く。

 

「みんな揃ってますかな?」

 

「…あ、はい、今出ます…」

 

扉が開くなり感じる異臭に私は思わず口を片手で抑えた。なんというかカビ臭さが鼻についた。ミツルギさんもまたそれを感じたようで顔が引きつっていた。

小屋は宿舎になっているのだろうか、中からは4人の中年男性が普段着で姿を現す。眠そうに欠伸をするものが大半なことからおそらく夜間警備の為に今は寝ていたのかもしれない。

 

「全く…少しは掃除をしたらどうなのですかな?この宿舎は貴方達にお貸ししているだけなのですよ」

 

「…はぁ、すんません……それで…この2人は…?」

 

「僕はミツルギ、こちらはゆんゆんです。僕達は明日の昼頃までここで警備を手伝わせて頂くことになりました」

 

「……ミツルギ…ってまさかあの…」

 

「魔剣の勇者の…?」

 

男の人達は揃って驚いている。流石ミツルギさんだ、魔剣の勇者の名は凄く有名で私は今でこそパーティを組んでいるけど、出逢うまでよくその噂は聞いていた。そんな彼が警備のお仕事だなんて戸惑いや違和感が出てきてもおかしくは無い。今回のアリスのお見合いの件がなかったらまずやることはないだろう。

 

「今日のお見合いの話は聞いていますね?バルター様のお相手となるアリス様のパーティメンバーのようでして、今回はアリス様の付き添いとしていらっしゃいました。こちらとしては客人として持て成しても宜しかったのですが、本人達の希望でお見合いが無事に終わるまで警備の仕事に就いてくださることになりました。お休み中すみませんが、お仕事内容の説明を簡潔にしてあげて頂きたい」

 

「…はぁ…それは構いませんが……、そちらのお嬢さんも…?」

 

「が、頑張りますっ…!」

 

反射的に私がそう言うけど、男の人達は戸惑い頭を搔いて仲間内で顔を見合わせている。見る限り男の人ばかりだし、女の私がいるのは問題があったりするのだろうかと不安になる。

 

「…いや…仕事そのものはいいんですがね、明日までってことは泊まるのですよね?何処で寝かせるんです?」

 

「…あっ」

 

戸惑いの意味が理解できて私は顔を伏せてミツルギさんの後ろに隠れてしまう。確かにこの中で一夜を過ごすのは色々な意味で勘弁して欲しい。

 

「その心配には及びません、あくまでお二人は客人の扱いです。寝食の為の部屋は別に用意させていただきます、御二方はその時になればご案内しますので、ご心配なきよう」

 

「…あ、はい。すみません…」

 

思わずホッとした。流石にこの宿舎でこの人達と一緒に過ごすのは無理だ。コミュ障とか引っ込み思案とかそういう以前の問題だ。ミツルギさんもこの宿舎に寝泊まりするのは嫌だったのだろう、どことなく私と同じようにホッとしていた。

それにしても客人として入っても良かったと言われると少し複雑な気分になる。よくよく考えたら私やミツルギさんもダクネスさんの執事やメイドとして入っても良かったような…?そう考えるもカズマさんに言われた事を思い出すとすぐに考えを改めた。

 

そうだ、中に入る場合武器を所持することは難しい。クリスさんが持つ短剣くらいなら隠し持てるかもしれないけどダクネスさんのもつ両手剣、カズマさんの剣や弓、めぐみんの杖にそして今私が持つアリスの杖。これらは隠し持つには難しい。特に室内になればアリスの魔法はかなり有効と思うし、だからこそこうして私が預かっている。…正直十字架のついた杖は私には似合わない気がするけど…。これはいざ悪魔が見付かればアリスに手渡す為に預かったもの、常に持っておかないと。

 

そうこう考えている内にミツルギさんと男の人は会話を続けていた。とりあえずは普通にお仕事するつもりで、しっかり聞いておかないと。

 

「はぁ…仕事と言っても…そこまでやることはないよ。館の中で見張りをしたり、門番をしたり、庭周りを歩いたりくらいだ」

 

「…難しくないのでしたらこちらとしては助かりますが…」

 

と、言うよりこの男の人にやる気はあまり感じられない。ただ単純に眠いだけなのかもしれないけど。なんというか素っ気なさを感じた。

 

「…まぁ俺は夜の当番だから今は寝ていたんだ…、今勤務している奴に引き継ぐからちょっと待っててくれ…」

 

「は、はぁ…」

 

そういうなり男の人は近くにいた鎧を着ている男の人になにやら話しかけ、しばらくするとその人を連れて帰ってきた、と同時に宿舎に入って私達を気にする素振りを見せることなく扉を閉めてしまった。…なんというか居心地が悪い。

 

「あー、話は聞いたよ。明日までだがよろしく」

 

その言葉に釣られるように私とミツルギさんは頭をさげた。こちらの現在進行形で勤務中の人なら少しはマシかと思ったら案外そうでもない。やはりやる気が感じられない。

 

「…あ、あの…どうしてそんなに無気力なんでしょう…?」

 

思わず聞いてしまった。同時に後悔もする。これは失礼でしかないと思うも後の祭り。怒られてもおかしくは無いので多少私は身構えるけど…、鎧を来たおじさんの様子は変わらない。

 

「…無気力ねぇ…若い君達が羨ましいよ。貴族の家の警備なんて金になりそうだと来てみれば、大した賃金はもらえず、仕事は24時間二交替であって時間も長くてきつい。…それに、ここは王都とかと違って犯罪とかが少ない平和なアクセルの街だ。だから暇なもんなんだよ、あまり大きな声じゃ言えねぇがやる気を持ってやってるやつなんざここにはいねぇよ」

 

「……」

 

ミツルギさんは黙って聞いている。私としても理由は分かったけど今回、この状況、私達の作戦を考えたら警備がやる気ないのはありがたいこと。カズマさんやクリスさんの捜索がより安全になるのだから。

本来私とミツルギさんが警備としてここに来た理由は2つある、ひとつはさっき言ったように武器を持って入れること。そしてもうひとつは、こうして私達も警備をすることでカズマさん達のお手伝いをすることができる。素通りさせたり、あるいはこちら側の警備の位置をカズマさん達に知らせたり。

やってることは泥棒の手引きみたいで気が進まないけど今回は悪魔を探し出して討伐する為だし仕方ない。

 

私がそんな事を思っている間にも、男性警備兵のお話は続いていた。

 

「俺たちもよぅ、昔は冒険者やって王都まで行ったりしてたんだ…まぁお前さん達ほどの活躍はしてねぇけどな…、だけど成長に限界を感じてな、今じゃ隠居して、こんな田舎街の貴族の屋敷の警備くらいしかやれることがねぇんだ…」

 

「……」

 

一言で言ってしまえばこの警備の人はなよなよしていた。というより仮に泥棒とか来たとして大丈夫なのだろうかと不安になる。ただ犯罪の少ないアクセルの街故に領主があえて警備にお金をあまり使っていないのだろう。

その結果集まったのが冒険者くずれの他に仕事をする選択肢のない者。一応冒険者だった者なので一般人よりはマシ程度の力はあるのだろうけど私が普段見慣れた王城の守衛などと比べたら雲泥の差だ。比較対象がおかしいと言われればその通りなのだけど。

 

…とまぁここの警備の感想はこんなところなのだけど先程も思ったようにそれらは今の私達にはプラス要素でしかない。おそらくミツルギさんもそう思っているだろうと私は思い、ミツルギさんの顔を覗いてみた。

 

「……ミツルギさん?」

 

私から見たミツルギさんは無言のまま震えていた。立ち尽くしたままの状態で握り拳を作り、表情は影を落としていてよく見えない。

 

と、観察していた瞬間だった。

 

 

────( 'д'⊂ 彡☆))Д´) パーン────

 

 

決して変換ミスではない。こうした方がわかり易かったのだ。繰り返す、変換ミスではない。

ミツルギさんは突如目の前の男の人をビンタしたのだ。これにはあまりに突然すぎて私は声も出せずに驚愕していた。

 

「……──はっ!?な、何をするんだ!?」

 

当然の反応だ。この人が一体何をしたというのか。私にはミツルギさんの意図が全く理解できなかった。確かに無気力な様子には正直イラッとするところもなくはないのだけど叩くのはやりすぎだ。

 

「甘えるな!!」

 

「……えっ…?」

 

叩かれた男の人は完全に放心状態だ。無理もない、おそらく突然すぎて混乱していると思われる。

 

「大した賃金が貰えないから適当に仕事をするだと…?そんなの…最初から諦めてしまっているじゃないか!!何故しっかり仕事をこなした上で賃金を上げてもらおうと考えない!?ここの警備は皆貴方のような人ばかりなのか!?」

 

「………え?…えぇ…?」

 

「今すぐに全員集めるんだ!!ゆんゆんは門番の人を連れてきてくれ!!」

 

「…え?え?」

 

「はやく!!」

 

「「は、はい!!」」

 

私と男の人は、ミツルギさんの勢いに押されることしかできなかった。分からない、分からないけどあのミツルギさんには逆らってはいけないと何かが私に警告していた。

 

 

 

 

 

 

このすば。(( 'д'⊂ 彡☆))Д´) パーン)

 

 

 

 

 

宿舎前に全員が集められ、話を聞くなりミツルギさんは全員の頬をビンタした。えっ?何これ?ミツルギさんに何があったの…?

突然のミツルギさんの行動に私は狼狽えて見守るしかできなくなっていた。相手は全員30代前後の見た目で明らかにミツルギさんよりも年上の男の人ばかりだ。それを遠慮なくミツルギさんは説教を始めてしまった。

 

 

「君達は悔しくないのか!?こんな若造に好きに言われて!?こんな汚い宿舎で無気力に生きて!!」

 

「「「……」」」

 

今や8人もいる大人達がミツルギさんの前に正座させられている。勿論言われるままにそうなっていない。なんでお前みたいな年下にそんなことを言われなきゃならんのだと反抗的だった人もいたけどミツルギさんはレベル47のソードマスター、素手であっても敵うはずもなく…、殴りかかった男の人達は全員返り討ちにあってしまった。

 

「……あ、あの…ミツルギさん…?」

 

「…ゆんゆん、悪いがしばらく代わりに門番をしておいてくれないか?僕はもう少しはこの人達と話すことがある」

 

「……えぇ……あ、はい…」

 

駄目だ、何がどうなっているのかさっぱり分からないけど私ではミツルギさんを止めることはできそうにない。せめてアリスがいてくれたらいいけど今頃はお見合いの真っ最中だろうし。

 

諦めるように私は一時的にその場を離れる事にした。…それがいけなかった、無理にでもミツルギさんを止めるべきだと後になって思う事になるとは知らずに…。

 

 

 

 

 

…一時間ほど経ったかな、と思うけど私にはまったく落ち着きはなかった。はっきり言うと屋敷の入口でそわそわしている挙動不審の女の子だ、守衛さんに見付かったら間違いなく声をかけられそうと自覚はしているけど落ち着かずにはいられなかった。

 

あの後一体どうなったんだろう…そう思えばそっと元の宿舎の前へとゆっくりと足を運んでいた。

 

 

「このまま何もなく人生を終えていいのか!?ずっと負け組のままで悔しくないのか!?」

 

「「「悔しいです!!!」」」

 

宿舎が見えてきたと同時に聞こえる男達の熱い叫び声に私は呆気に取られてしまった。えっ、もしかして一時間ずっとやってたの…?

 

「これが僕の国で行われている気合の入れ方だ!!」

 

パーンとまたも大きな音が鳴り響く。当然のようにビンタ。ミツルギさんの力も相まって相手は吹っ飛んでるんだけど大丈夫なのかな…?思わず心配から男の人に近づこうとすると男の人は立ち上がる。私はそれを見て足を止めた。

 

「ありがとうございますっ!!」

 

「……えぇ……」

 

それは異様な光景だった。吹っ飛ばされるほど叩かれたのに怒ったり泣いたりする訳でもなくお礼を言ってる…。はっきり言うと怖い。物凄く怖い。

一体何がどうなったらこうなるのか私には理解ができない。

 

「これは一体何の騒ぎかね…!?お前達、警備はどうした!?」

 

流石に声が大きかったのか、この屋敷の主であるアルダープさんが屋敷内からドタドタと足音をたてて現れた。これは流石にまずいかもしれない。

 

だけどミツルギさんは何食わぬ顔でアルダープさんに目を向ける。何故そこまで堂々とできるのか私には分からない。

 

「実は警備の方々を1から鍛え直していまして…」

 

「「「領主様、お勤め御苦労様です!!」」」

 

「……あ、あぁ…」

 

アルダープさんに気が付くなり男の人達は綺麗に横一列に並び、敬礼していた。私はもしかしたら凄い光景を見ているのかもしれない。あのアルダープさんが押されてる。というより引いているのかもしれない。その気持ちは分かる、凄く分かる。

何故だか分からないけどあの空気には逆らってはいけないと思わせる何かがあるのだ。

そして私が居なかった短い時間に何をしたらここまでなるのだろう。さっきまで無気力な人達だったのに今は生気に満ち溢れてる気がする。まるで別人だ。

 

「部屋の掃除終わりました!!」

 

そしていちいち声が大きい。確かに警備としては頼りになる。これから泥棒がきたとしても簡単に捕まえてしまえそうだ、そんな迫力と勢いすら感じる。

 

……って、あれ?

 

「よし、では巡回に行こうか」

 

「了解です!!行ってまいります!!」

 

アルダープは困惑した様子で警備兵達を見ていたがよくよく見れば以前より見違えるように仕事に取り組んでいることに気が付くと無理矢理納得するように頷いている。

 

「よ、よく分からんがしっかり仕事に打ち込んでいるようで何よりだ…、では引き続き、た…頼むぞ?」

 

「「「了解しました!!領主様!!」」」

 

「……う、うむ…」

 

そんな挨拶に押されるようにアルダープさんは屋敷の中へと戻って行った。というよりそんな事よりも。

 

「あ、あの…ミツルギさん?」

 

「うん?どうしたんだゆんゆん?」

 

どこか満足気な様子のミツルギさん。完全にいい仕事をしたと表情が物語っている。確かに凄い、あの無気力な人達をあそこまで変えた手腕は素直に賞賛したいと思う。ミツルギさんにこんな一面があることにも凄く驚いた。

 

…だけど、それは今する必要があったのだろうか、そこが重要だ。

 

「……これって、結果的にカズマさんとクリスさんの捜索難易度を上げてません…?」

 

「………あっ」

 

私の言葉にミツルギさんはいい笑顔のまま固まってしまった。やっぱりそこまで考えてなかったらしい。

今巡回に回った男の人は蟻一匹見逃さないという勢いと警戒心を持って歩いていった。あれなら潜伏スキルを使ってても見つけられそうに思える、実際どうなるか分からないけどそんな凄みを感じる。

 

 

 

 

 

 

 

 

──時は戻り。

 

―アリス視点―

 

 

 

 

 

 

「何してくれてんの!?マジで何してくれてんのあいつ!?」

 

私とアクア様は部屋を飛び出してすぐにカズマ君とゆんゆんが話しているのを見つけて接触をした。そしてゆんゆんから以上の事を聞いて何とも言えない気持ちになっていた。

 

「ったく…通りで昼間より警備が厳重になってるはずだ、ほっんとお前の信者ってロクな奴がいないよな!!」

 

「はぁ!?ちょっと待ちなさいよ!?あの人はアクシズ教徒って訳じゃないでしょ!言いがかりよ!!」

 

「ミツルギさんが信者扱いならある意味私も同類なんですが…」

 

「いやそれは…、それにしてもそういう天然ボケはうちのパーティだけで腹一杯なんだけど、俺の身に余るんだけど、胸焼け起こしそうなんだけど」

 

私が割って入ると気まずそうに話題を切り替えたカズマ君。まぁその気持ちはかなりわかりみが深い。あのミツルギさんにそんな一面があったなんて…。

…でもよく思い出してみると前世の噂で同じ高校の不良達を更生させたとか聞いた事があるような気がする。私は興味無かったから曖昧だけど。

 

「…で、今さっき聞こえてきた叫びはなんだったのよ?」

 

「さぁな、少なくとも俺やクリスが見付かったとかじゃないはずだ、クリスはさっきまで一緒にいたしな」

 

「あの、私もその声を聞いて駆けつけたんです、丁度近くを巡回してたので…」

 

「結局…何も分かっていないままなんですね…」

 

通路ではランプがあるものの、薄暗い。先程の叫び声が嘘のように静まり返っている。そんな雰囲気に飲まれるように全員が無言になれば、誰かがゴクリと喉を鳴らした。

 

とりあえず辺りには私達以外誰もいなそうだ。内々の話をしても問題なさそうだと私はカズマ君に目を向けた。

 

「…カズマ君、進展は…?」

 

「…悪いがあれからさっぱりだ。いやアリスの推測で間違いないと思うから目星はついてるんだ…、おそらく俺達がそっ閉じしたあそこだろう。だけど侵入しようにも警備が尋常じゃなくてな…」

 

「…ごめんなさい、私がしっかり止めていれば…」

 

「すみません、うちのパーティメンバーが…」

 

これには謝罪するしかできない。ゆんゆんと並んで頭をさげておいた。

そっ閉じしたあそことなるとアルダープの部屋の隠し部屋とやらだろう。何処かは分からないけど。それでも時間はあまり残っていない。

 

「…そういえばクリスは何処へ行ったのですか?」

 

「…それが分からないんだよ、さっきの叫び声が聞こえる少し前に急に走り出してな……ん?」

 

そう聞くと先程の叫び声よりもクリスの事が気になってくる。一体どうしたのだろうか。そう考えていたらドタドタと走るような足音がこちらに近づいてくるのに気が付くと、私達は警戒するように目を向けた。

 

現れたのはこの屋敷の警備の人のようだ。だけど息を切らしてひどく慌てているように見える。

 

「あ、あの、どうかしたのですか?」

 

「はぁ…はぁ…、あ、あんたはミツルギさんと一緒にいた…、し、侵入者だ!俺は見たんだ、大きな黒い影を!!」

 

「「!?」」

 

ゆんゆんがおそるおそる尋ねると驚きの答えが帰ってきた。大きな黒い影というのが気になる。まさか悪魔がここに姿を現したのだろうか?マクスウェルについては声しか知らない、どのような見た目かは分からないのだ、その黒い影がマクスウェルである可能性はある。

 

「落ち着け、それは何処にいたんだ?」

 

「…あんたは執事か?まぁいい、今見慣れない銀髪のメイドの子が追っていたのを見た、あっちだ…!」

 

「銀髪のメイドの子って…まさかクリスさん!?」

 

次第に戦慄が走る。黒い影の正体が何なのかはわからないけど仮に悪魔だとしたら追っているクリスが危険だ。何故クリスが追っているのか、黒い影は逃げているのか、分からない事は多いけど考えている暇はない。

 

「皆さん、追いましょう…!」

 

ゆんゆんが無言のまま私に杖を差し出し、私はそれを受け取った。背中に携えながらも走り出す。願わくばクリスが無事である事を祈って──。

 

 

 

 





長々と書いたけど話自体はあまり進んでないという…。
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