内気な少女がこのすば世界に行ったようです   作:心紅 凛莉

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増えていく文字数。今回7000越えました。でも話はあまり進んでいないし誤字も結構あるかも。




episode 87 考察と王城での振舞

―王都・冒険者ギルド―

 

翌日、カズマ君達のパーティがアイリスと会食するまであと3日。本来ならばこの日はアイリスと一緒に遊ぶ日だった。だけど襲撃にあってからアイリスの唯一の楽しみであった外出は禁止されてしまった。だからこそ本来の日である一週間おきに私とゆんゆんはクエストをお休みしてアイリスの元へ遊びに行くようにしている。遊びに、と言っても、お話がほとんどだ。

アイリスは私達の冒険譚がかなりお気に入りのようで、クエストの話や他愛のない話であっても、アイリスは目を輝かせて聞いてくれる。

 

…ちなみに…、襲撃されたのは私が狙われたせいだと言う話をアイリスやクレアさんにするべきか迷ったのだけど、それはダクネスによって止められてしまった。

 

「いいかアリス、襲撃の件で狙いがお前だったと言う事は絶対にアイリス様は勿論のこと、シンフォニア卿や王城の者に言ってはならない。言えば経緯はどうあれ、例えアリスが親しい間柄であっても…それは形式的にアイリス様を危険に晒したと見られる可能性が高い。そうなれば今度はアリスが国家転覆罪を問われるようになってしまう」

 

アルカンレティアから帰還した後の話し合いが終わって、ダクネスが私だけに神妙な面持ちで告げたのがこの忠告だった。今回の件、私に近しい人がそれを知る事になったがそれが国相手となれば話は簡単ではなくなる。国では私情は通用しないのだ、いくら私が蒼の賢者として評判が良くても…私の魔法に関しては賛否両論だったりするらしい。否定的なものはかなり少ないものの、それでも0ではないと噂で聞いた事があった。

 

これは単純に考えれば人は未知なる物事に恐怖するということだ、当然ながら私の魔法について知っている人はいない、いるはずがない。異世界の、それもゲームの中の魔法なのだから。そして今回の件が明るみになればそうした少数派ながらも私の力を恐れている人がしゃしゃり出てくるだろう。やはりあいつは魔王軍のなんたらとか言って。

こちらに言わせれば濡れ衣もいいところなのだけど国主体の相手となればそれは結果を重んじる。過程などは関係がない、私から見れば理不尽としか言えないのだけどそれがこの国では…もといこの世界ではまかり通っている。

 

そしてそれは以前カズマ君の指示によりランダムテレポートという形でコロナタイトをアルダープの屋敷を破壊したことによって起こった裁判によりそうなる事は間違いが無いと断言できてしまうのだ、あの裁判もまた、過程も何もかもを無視した結果だけをみて起こされたものだったのだから。その内容もほとんど一方的であり、被告の声に聞く耳を持たない…実に私のいた世界の中世の時代の西洋の裁判のようなもの。はっきり言えば以前めぐみんが言ったように裁判の意味はない、形式だけのものだ。

裁判という名の処刑台、それがこの世界の常識。権力が裁判に通用する時点でまともなものではない。カズマ君の時は今思えば奇跡に近いのかもしれない。…そう考えれば私がこの件を国相手に明かす事はもしかしたらカズマ君の裁判以上に大事になる可能性すらある。何せ被害者が一国の王女になるのだから。私を気に入ってくれているクレアさんも流石にアイリスが危険に晒された原因が私にあるとなれば敵に回る可能性もある。流石に当事者のアイリスは味方をしてくれるとは思うけど…これはもはや敵味方の問題ではない。

 

私の不用意な発言ひとつで…そこまでの話になってしまうこと、それが重要だった。

私が安易な考えでアイリスやクレアさんに悪魔の件を明かすことは結果的に私自身の破滅の可能性は勿論の事、様々な友人に迷惑をかけることになるだろう、私の気持ちひとつでそんなことをしてしまう訳にはいかない。

 

よってアイリスにこの件を話す事はない、王都に悪魔が潜んでいる可能性だけでも話す事も迷いどころではあるのだけど内々で解決することが望ましいのかもしれない。

ダクネスに忠告されることが無かったら…おそらく私はアイリスとクレアさんにこの件を話していた可能性が高い。そう考えたらダクネスには頭が上がらない。

 

全く…何故ここまで悩まなければならないのか。私は何一つ悪い事はしていないただの被害者だというのに。

 

 

 

 

このすば。(それはそれとして)

 

 

 

今は王都にある冒険者ギルドにいる。私とゆんゆんがアイリスの元へ予め挨拶(遊び)に行くことをミツルギさんに告げたらミツルギさんも同行すると言い出したのだ。元々ミツルギさんがパーティに加入したことを報告する予定だったので丁度いいとも言える。なので今は冒険者ギルド入口で待ち合わせ中である。ちなみにクエストは今日もお休みだ。

以前あった近隣の村へのモンスターの襲撃など、緊急性のあるクエストがあれば話は別になるがここ最近は私のリーダー権限をフル活用して一週間のうちクエストは4回までとしている。無理は良くない。

週に4回という数はアクセルだと少なめではあるが王都だとそれでも多い方になる。移動に時間がかかったりモンスターの討伐数が多かったり単純に綿密に準備をして挑まなければ危険だったりしてひとつのクエストを終わらせるのに2.3日かかるのも珍しくはない、王都で初めて受けたマンティコアの討伐が良い例とも言える。

そして冒険者ギルドを待ち合わせ場所にした理由は例外である緊急性のあるクエストの有無を、あるいは以前出現した合成モンスターの情報などもあるかもしれない。そういった事柄の確認の為だったが…特にそれらのクエストや情報は入ってはいないとのことだった。

 

「やぁ、おまたせ。待たせてしまったかな?」

 

そんな考え事をしていたらいつの間にかミツルギさんが私とゆんゆんの前に立っていた。いつものトレードマークともいえる青い鎧にサークレット、正に魔剣の『勇者』である。

 

「いえ、私とゆんゆんも今来てギルドに情報はないか聞いたところです、特にめぼしいものはありませんでしたけど」

 

「…何もないのが本当は一番いいんだけど…」

 

私の言葉に反応するかのようにゆんゆんの呟きに私とミツルギさんは無言でゆっくりと頷く。確かに何も起こらないことが一番に決まっている。だけど…

 

「確かにね…だけど既に起こってしまった後の何も無いというのは…」

 

「……まぁ嵐の前の静けさとでも言うのでしょうかね…」

 

こういう事である。合成モンスターにより10名以上の冒険者が亡き者となっている。あの騒ぎから既に十日以上経っているのだ、そして今日に渡りめぼしい情報はまるで入って来てはいないし何も起こっていない、これは不気味でしかない。

それに加えて完全に後手に回らなければならない現状もあまりよろしくない、今や魔王軍が何をしてくるか待ってしまっている状態なのだ。それが何時何処で起こるかもわからない。

一瞬ウィズさんから何か情報が引き出せないだろうかと思い当たるがすぐに払拭した。アルカンレティアでの共闘は既に魔王軍も認知している可能性があるが今のところウィズさんは何も変わった様子はない、まぁウィズさんに報復を考えたところでウィズさんの傍にはバニルもいる、いくら魔王軍であろうとあの2人をまとめて敵に回そうとは簡単には思わないと思われる。ただウィズさんへの危険度が増す可能性を考えればやっぱり安易に相談はできないだろう。

 

「考えても仕方ない…情報がないのなら予定通りに行動するしかないだろう」

 

「そうですね、アイリスが待ってると思いますし、行きましょうか」

 

「うんっ」

 

アイリスに会えるのが楽しみなのか、ゆんゆんは上機嫌だった。確かに考えても解決しないことを悩んでも仕方ない。これからアイリスに会うんだから嫌な気持ちは払拭してしまわないと。せっかくアルカンレティアで買ったお土産まで持ってきていることだし、切り替えないと。そんな気持ちから、私もまた笑顔で応じることにした。

 

 

 

 

 

 

このすば。(ミツルギ「最近ボクの影薄くないかな…?」)

 

 

 

 

 

 

―王都・貴族街エリア―

 

以前話したように王都の街は中心に王城があり、そしてその周りを囲むようにドーナツ状に貴族街、一般住宅街、工業、商業とエリアが分割されている。

今私達は貴族街を抜けてもう少しで王城にたどり着くところまで来ていた。先程の冒険者ギルドのように人が多い場所では話せない内容も、人通りが少なめなこの場所なら話ができる。だからこそ、ミツルギさんは周囲を確認しつつ、私に目を向けた。

 

「……それで…例の件は…?」

 

「…結論から言えば……ありませんでした…」

 

この言葉だけで理解したのだろう。ミツルギさんの表情は曇っていたしゆんゆんもまた、言葉はなかった。

 

例の件とは言うまでもないのだが私の事を散々付き纏っていた悪魔…マクスウェルのことだ。アルカンレティアで襲われるより以前から、私はその悪魔に王都から目をつけられていた。それも王都に来る度にだ。それはアクア様の加護により守られていたから、特に害はなかったものの、いざ今日になればその反応は全く感じなくなっていたのだ。

推測すれば思い当たるのは…

 

「マクスウェルが諦めたか、あるいは私を狙えなくなっているほど弱っているか…ですかね…」

 

どちらかは分からない、だけど確実に言えるのは私へのマクスウェルの干渉が今はなくなってしまった。これではウィズさんから買った魔導具は効果を発揮できない。追いたくても追えないのである。

 

「……ね、ねぇアリス、私思ったんだけど…」

 

「ゆんゆん?」

 

ふとゆんゆんの歩む足が止まる。不思議に思った私とミツルギさんは同じように足を止めてゆんゆんを一瞥すればそのまま言葉を待った。するとゆんゆんは私達の間に入るように顔を近付けると私達に耳打ちするように小声になった。誰かに聞かれたらまずいと判断したのだろう。

 

「…その、そもそも私達が王都で襲われた時の人達は…どうしてアリスを狙ったのかな…?」

 

「どうしてって…そんなの悪魔が操ることで…」

 

「それは違うと思う…、あの人達は明らかに王都の人間じゃないと思うし、そんな人達を悪魔がわざわざ他の場所から連れてくるのは不自然な気がするし…何より今思えばあの人達は…操られてる風にはみえなかったし…」

 

「……」

 

ゆんゆんの言葉に私は考えるように思い巡らせていた。…なるほど、確かに私を攫いたいのならわざわざあんな盗賊のような人達を使わなくても付近の街の人間を操ってしまえば人員はいくらでも確保できてしまう。

だが悪魔がアイリスを操り私達を誘導したのはおそらく間違ってはいない。そして誘導された場所で私達は襲撃された。

 

「……っ!?」

 

「…君達の話をまとめると確かに不審な点が多いね…これはまさか…」

 

私は静かに戦慄していた。今まで私は悪魔であるマクスウェルの単独犯だと思い込んでいた。だけどそうじゃなかったとしたら?あの悪魔でさえもあの盗賊達と同じように私に差し向けられた者に過ぎないのだとしたら。

ここまでその可能性を考えなかった理由は単純にあの悪魔の力のせいだ。まさか他の何かの命令によって動いている可能性なんて考慮しようがない。そしてその悪魔に命令ができる存在は魔王軍ではないことはハンスとの戦いで推測できる。そして悪魔以外で差し向けられた存在は、人間である盗賊、あの手の輩はお金さえ貰えれば何でもやりそうだ、それはつまり…

 

「……黒幕は…人間である可能性…ですか…」

 

勿論他の可能性もあるが今の私の頭にはそれが一番しっくりきていた。しかしそうなれば余計に私を狙う理由がわからない。誰かに恨みを買うようなことをした覚えはないのだけど。

 

それぞれが考えるように王城へと歩を進めていく。そこにこれ以上の会話はなかった。私の為に2人とも本気で心配して考えてくれている…それはとても頼もしくて、嬉しかった。

 

「……考えるのはこの辺でやめておきましょう。皆でこんな難しい顔をしていたらアイリスも心配しそうですし」

 

そう告げた私の表情は優しく綻んでいたと思う。それを聞いたゆんゆんもミツルギさんも、何処か安心したような安らいだ顔をしていた。その意味は聞かなくても理解できる。

恐いのは何も変わってはいない、だけど今までのように独りで抱えてはいない。ここにいる2人も、そしてカズマ君やアクア様、めぐみんにダクネスもまた、私の味方をしてくれている。その頼もしさから、私の心はかなり落ち着いていたのだ。そしてそんな私の表情を見て、2人は安堵したのだろうと思う。

 

 

……そんな時、私はとある一件の豪邸だった場所(・・・・・)の前を通りかかって…一瞬その場所を見た。

 

そこはかつてカズマ君の指示により機動要塞デストロイヤーの核であったコロナタイトが飛ばされ、そして爆発した場所。あのアルダープの屋敷。その場所は今や瓦礫は完全に撤去され、整地されて石材を積み上げていた。建築途中だと思われる。そんな場所を通りかかった際に…私はほんの一瞬…悪寒を感じた。

 

「……っ!?」

 

私はふいにその建築途中の屋敷に振り向いた。その行動に2人の歩は再び止まった。

 

「…アリス?どうしたの…?」

 

「……ここは確かアクセルの街の領主の…?」

 

2人の声は私の耳を素通りしていた。…そうだ、いるじゃないか。私に恨みを持つ可能性のある人間が一人。

 

アルダープ。アクセルの街の領主で別荘としてこの王都に豪邸を持ち、そしてカズマ君の裁判でカズマ君を訴えた張本人。

あの裁判で彼は貴族として恥をかいたと言えるだろう、その傲慢な考え故に私を恨んでいるかもしれない。

貴族なのだからお金はいくらでもあるだろう、盗賊を雇うくらいはやりそうだ。ただあの強力な悪魔を使役しているとなると、正直首を傾げたくはなる。アルダープ自身は普通の貴族のおじさんに過ぎない、何も力も無い人間なのだから。

 

「……なんでもありません、行きましょうか」

 

私はそのまま歩を進めた。確かに可能性はある。だけどそれだけだ。

何故なら話が繋がるというだけで何も証拠がない。本当なら勢いのままあの建築途中の屋敷を調べたいまであったがそれで何も出なければ私は不法侵入で捕まってしまう。これを2人に言わないのはまた独りで抱えたいからではない、無闇に混乱させたくないだけだ。勿論、何かひとつでも証拠に近いものが出てくれば、すぐにでも話すつもりだ。

 

 

 

 

 

 

このすば。(ゆんゆん「アリス…大丈夫かな…?」)

 

 

 

 

 

 

「アリス様、ゆんゆん様、それに魔剣の勇者ミツルギ様、ようこそいらっしゃいました。アイリス様がお待ちになっております!中へどうぞ!」

 

王城前に着くなりお城の守衛さんから声をかけられ、敬礼された。ミツルギさんがパーティに入ったことで改めてアイリスに挨拶することは先日会った際に言ってあるのでそこから守衛さんにも伝わったのだろう。私達は軽く頭を下げると王城の中へと進んでいく。

 

このように王城の中へ顔パスで入れてしまうのは正直に言えば気持ちがいい。恥ずかしい感情もあるけどそれは既に何度も経験したので慣れてしまっていた。

道中城の兵士、騎士、王宮お抱えのウィザード風の人からプリースト風の人など様々な人とすれ違い、その度に敬礼や丁寧なお辞儀をされる。私達はこれにも無言でお辞儀して返す。ゆんゆんはまだ慣れないようでぎこちなさを感じたがこのやり取りに慣れたゆんゆんはゆんゆんじゃない気がするのでこれでいいとも思えてしまう。

 

そして暫く歩き、階段を上り、開けた華やかな場所に案内された。この王城の謁見の間である。

石造りの床に金色の糸で模様が描かれた赤い絨毯の道の先には、段差の上がった床の上に3つの王座が見受けられ、その中央にアイリスは座っていた。その左右にはそれぞれクレアさんとレインさんが立っている。

 

私達は横一列に並ぶように移動すると、その場で片膝をついて頭を下げた。

 

…私にしては意外な行動だと、カズマ君達が見たら思うかもしれない。だけどこの様式は謁見の間という場所故にしなくてはいけないことだ。今この場所にいる私やゆんゆんとアイリスの関係は友人ではない、冒険者と一国の王女という関係に過ぎないのだ。

勿論私はこんな事はしたくないしアイリスも望んではいない。

しかし今この場所には私達の背後に何人もの城の騎士達が見ている、クレアさんとの約束にもある、クレアさんやレインさん以外の城の者がいる時は冒険者と王女という関係でいるようにと。これは王女アイリスの品位を落とすだけではない、騎士の中に余計な不満などを持たせない為だ。それもそうだろう、ただの冒険者風情が一国の王女と対等に会話をするなど、貴族上がりの騎士達が理解を示すはずがないのだから、それを見ればクレアさんやレインさんはかなり話が分かる貴族なのだ。

 

アイリスはクレアさんに目配せすると、クレアさんはその場でしゃがみこみアイリスの言葉を待つ。そしてアイリスはそっとクレアさんに耳打ちする。

 

「頭をあげよ、とアイリス様は仰せだ」

 

その言葉に倣い、私達は顔を上げる。先程も言ったように、今は貴族上がりの騎士達が大勢私達の背後にいる。そしてその者達は王女と冒険者が対等に話をすること自体をよしとしない。だからアイリスの言葉は全て、クレアさんに告げられてそれをクレアさんが代弁する。…なんともめんどくさいのだがこれが当たり前のようなのだ。…ただアイリスの内情を知っている私達には別の理由があると確信している、単純にアイリスが余計なことを言わないようにする為のフィルターにもなっているのだろう。

 

「此度はよく来てくれたな、報告を聞きたい…と、アイリス様は仰せだ」

 

その言葉に私が反応した。報告とは言うまでもなく、魔王軍の幹部、ハンスの討伐の件だ。実は私達はハンス討伐の件をまだ冒険者ギルドにも王城にも報告してはいない。噂では広まってはいないが正式な報告はこれが初めてだ。もっとも今ここで完全に報告するつもりもない、後日カズマ君のパーティと一緒にここに来た際に改めて報告もするつもりである。なら今する必要はないじゃないかと思われるがダクネスに頼まれたのだ、先立って報告だけしておいてほしい、と。

 

「はい、私達のパーティと、冒険者…佐藤和真さんのパーティは、先日アルカンレティアにて、魔王軍の幹部、デッドリーポイズンスライムのハンスを討伐致しました。まだ冒険者ギルドに報告しておりませんが、まずはアイリス様へと思い、馳せ参じました次第であります」

 

本来私はミツルギさんの加入について報告するはずだったのだがそれはあくまで先日の話。それよりも優先すべき報告ができてしまっていた。私の言葉にアイリスは無言ながら目を大きく開いて驚いていた。それはクレアさんやレインさんも同じようだ。同時に私達の背後にいる騎士達がざわめく。それはクレアさんが咳払いするとともにかき消された。

アイリスは少し間を置いて、クレアさんに目配せすると先程のようにクレアさんは片膝をついた。同時にアイリスは耳打ちしている。

 

「噂には聞いていたが真のこととは…此度の討伐、大義であった…と仰せだ。諸君らの活躍に、アイリス様は大変喜んでいらっしゃる」

 

アイリスはそんなこと言わない。とつっこみたいけどそこは我慢。クレアさんがそれらしく翻訳しているのは明らかだし。…それからは他愛のない話が続き、直接話せばすぐ終わる内容なのに無駄に時間がかかっていた。次第に話に終わりが見えてくると、アイリスは少し不機嫌そうな顔をしてクレアさんに耳打ちした。

 

「さて、そろそろいいだろう。ご苦労だったな、皆の者は下がってくれ、後は私が細かい話を応接室で聞くとしよう」

 

クレアさんのこの言葉で、私達は再度頭を下げるなり立ち上がり、兵士さんの案内の元、応接室へと移動することになった。同時に騎士達も少しざわめきながらも謁見の間を後にした。

 

 

 

 

 




たまたま不定期ながら書けてますが相変わらず次回は未定です。感想もらえたらやる気出てはやくなるかもです←
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