Episode-02 神話の終焉と小さな奇跡
凱「ガジェット・ツール! ギャレオリア・ロード!」
ソール11遊星主との戦いに幕を閉じ、2人の勇者の卵を閉じゆく地球への出口に向かって射出した後のこと。
しかし、ダメージを負ったジェネシック・ガオガイガーではエネルギーが足りず、またあったとしても成功の確率はゼロに等しく、確率を上げる方法をもってしても限りある酸素の残量からして10%が限界だった。
だが、自分たちには10%を100%にする力「勇気」と勇気によって力が増幅する「Gストーン」がある。
大河長官の「GGG憲章第五条百二十五項」の復唱のもと、皆の勇気をかき集めなんとかギャレオリア・ロードを起動可能にまでこぎつけた。
シリンダー状のガジェット・ツールであるギャレオリア・ロードは出口のない次元の空間を貫いていく。それにつられて突っ込んで行くGGGの皆だったがここで緊急事態が発生した。
脱出挺クシナダが急激なGに耐えられなかったのか悲鳴をあげながら分解し始めた。
さらに、異常はジェネシック・ガオガイガーにも起きていて、いままですぐ近くに感じていた恋人でセミ・エヴォリュダーの命の声、つまりリミピッドチャンネルが途切れたのである。
凱「? おい、大丈夫か
この時、マニージマシンという機器に繋がれていた
さらに、それにつられるようにジェネシック・ガオガイガーの出力が急激にダウンして制御不能に陥ってしまい、ギャレオリア・ロードが分離してしまった。だが、ギャレオリア・ロードは単体でも次元空間を貫き続け、それに繋がれている仲間たちは引っ張られてどんどん離れていく。
大河「勇者ァァァァァァッ!」
離れていく勇者へ大河長官が繋ぎ止めるように叫んだ。
そのときだった。
空間に電撃がはしるように亀裂が生じ、別の空間への穴が空いた。そこへ落ちていくクシナダの残骸とジェネシック・ガオガイガー。
だが、それを見届ける前にギャレオリア・ロードが開いた次元ゲートの出口へ残りのGGG隊員とジェイアークは放り出され、ギャレオリア・ロードはこの出来事を見届けるかのように次元空間の中に残された。
当然、ガオガイガーが落ちた穴に幾筋ものオレンジと紫色の光が流星のようにそこへ吸い込まれるのも見届けていた。
今、ここに
・・・・・・
2035年 F.I.S.研究所内
燃え盛る研究所で1人の少女が自分よりも数倍は大きい化け物こと完全聖遺物「ネフィリム」に立ち向かっていた。
だが、通常の攻撃では圧倒的な生命力の前では気休めに等しく、ついに彼女は最後の切り札である「絶唱」を使おうとしていたところだった。
ふいに、心なしか姉の、マリアの声が聞こえた気がした。それが、彼女――セレナは一抹の躊躇いに頭をもたげそうになる。
だが、ネフィリムはそんなことはお構い無しに攻撃を仕掛けてくる。
もう躊躇っている場合じゃない、そう悟り、ついにを唱う。
セレナ「Gatrandis babel ziggurat edenal
Emustolronzen el fine babel zizzl――
Gatrandis babelーーッ!?」
と、絶唱を半分ほど歌い上げたそのときだった。
天井に突然音をたてて亀裂が入りだした。慌ててセレナがその場を飛び退くと崩れた天井から緑色に輝く巨人がまるで二者の間に割って入るように現れた。
背中に一対の大きな翼を持ち、出っ張った両肩、足には
まるで、幽霊――ううん、神様でも見ているよう。
そしてそれは、彼女を一瞥して、驚きで動きが止まっていたネフィリムの正面に立ち、不思議な構えをとった。
すると、両手にエネルギーが集まり始め、そのエネルギーはやがて傍からでもわかるほどに膨れ上がる。その両手を自分の目の前で1つにしたと同時にネフィリムに正面から激突しにいった。
ネフィリムにぶつかったときの衝撃は凄まじく、吹き荒ぶ炎や辺りあった瓦礫と共に自分の身体も吹き飛び、床に叩きつけられ、そのショックで意識を手放してしまった。
だが、意識を投げる刹那で彼女は見た。ネフィリムの一部が光になるのと同時に巨人も力尽きたのか、そのまま音も無く静かに消えていくのを。
・・・・・・
同年 どこかの病室
ハッと私が気がつくと、そこには蛍光灯がひっついた白い天井が見えて、そこでやっと私は自分が寝かされていることに気づいた。
???「――ッ!? セレナ? 気がついたの!」
と左側から声が聞こえた。そっちに顔を向けるとうっすらと涙を浮かべた、あの時に確かに別れたはずのマリア姉さんの姿と、その後ろには涙をぽろぽろと流す
切歌「うううう、よかったデス。もし、もしセレナに万が一のことがあったらって思うと⋅⋅⋅うわあぁぁぁん!」
調「切ちゃん、あんまり大声で泣くとナースさんに起こられちゃうよ」
セレナ「うん、それにこの通り私はだいじょ⋅⋅⋅⋅⋅⋅?」
起きあがって大丈夫だと言おうと足に力を入れたのに、力がまるで
セレナ「あれ? ⋅⋅⋅マリア姉さん、私の足どうなってるの?」
そう聞いたとたんに3人の表情が暗くなる。しばらくして、マリア姉さんが説明してくれた。
マリア「セレナ、落ち着いて聞いて? セレナの両足の膝から下はもう⋅⋅⋅ないの。
それと⋅⋅⋅左腕を火傷の⋅⋅⋅跡はもう一生⋅⋅⋅取れないってお医者さんが⋅⋅⋅⋅⋅⋅」
その後は言葉になっていなかったが、事情は十分にわかった。それに、シーツで見えてない左腕に感じるヒリヒリとするものの正体も。
でも、1つだけわからないことがあった。
セレナ「あのときの研究所で、私どうやって生き残れたんだろう? 気絶してたのに」
あの時の研究所は建物自体かなり崩壊して、至る所に火の手が上がっていた。なら自分は、その瓦礫に巻き込まれたり火が自分に燃え移って炭になったりと、生き残ることがかなり難しかったはずなのに、このぐらいの大怪我で済むとはとても思えなかった。
調「⋅⋅⋅マムから聞いたんだけどね、あの後にセレナを助けに行ったら、セレナがいた辺りに火が吹き飛んだ跡があって、その近くに足を瓦礫に潰されていたセレナを発見したって」
セレナ「⋅⋅⋅そう、なんだ」
切歌「⋅⋅⋅でも、あれが絶唱の威力なんデスね、まさかあのネフィリムを一人で止めることができるなんて」
いつの間にか涙が止まって、いつもの調子を取り戻しだした二人が話しに加わってきた。
セレナ「違うの。あれは、私がやったんじゃないの」
調「えっ? じゃあ、ネフィリムが?」
私は首を横に振って、
セレナ「それも違うの。緑色の巨人さんがやったの」
マリア「緑色の⋅⋅⋅巨人さん?」
それから、私はあの日にあったことを話した。話し終わった後に少し沈黙があって、最初に口を開いたのは、
切歌「じゃあ、その巨人さんがやったってことなんデスね」
調「でも、あの時にそんな巨人なんて見なかったよね?」
切歌「じゃあ、マムが隠してた秘密兵器とか?」
調「切ちゃん、そんなわけないと思うよ。そんなに大きかったら、あの研究所に隠すところなんかないよ」
マリア「それに、地上に隠すところがないとしたら地下しかないけど、天井からってことは地下には隠されてないってことだと思うわ」
4人「「「「う~ん⋅⋅⋅」」」」
そのとき、病室のドアが開いて花束を持った老人が入って来た。
セレナ「あっ、マム!」
ナスターシャ「セレナ、気がついてよかった。あなた、もう3日も眠っていたのですよ」
セレナ「もう3日も⋅⋅⋅あっ、そういえば『アガートラーム』は?」
ナスターシャ「アガートラームは今マリアが持っています。ですが、アガートラームはもう起動しません」
セレナ「えっ? それって、どういうこと?」
ナスターシャ「あの後、アガートラームの損傷をチェックしたのです。
結果としては損傷はなかったのですが、どういうことか全く起動もせず、全ての操作を受けつけなかったのです。なので、そのペンダントをお守り代わりに欲しいと言うマリアに渡したのです。
それもですがセレナ、あのとき何があったのです?
絶唱を使ったのにしては、あなたに絶唱と関係のありそうなダメージはありませんでした。ということは他の第三者があれをやったとしか考えられない。
⋅⋅⋅あの日のことを話してくれますか?」
そこで、私はマリア姉さんたちと同じ話しをマムにもした。聞き終わるとマムは眉をひそめて、
ナスターシャ「緑色の巨人ですか⋅⋅⋅」
切歌「やっぱり、どこかの秘密兵器デスか?」
ナスターシャ「いいえ、そんな兵器見たことも聞いたこともありません」
マリア「じゃあ、マムにもわからないの?」
ナスターシャ「ええ。⋅⋅⋅しかし、あのネフィリムを圧倒するほどの力を秘めた兵器が存在していたなんて・・・」
調「マム、ネフィリムはどうなってるの?」
ナスターシャ「ネフィリムは主要部位以外はセレナの話しが本当なら光の粒子になったと思われます。そのネフィリムも今は蛹型の基底状態にあります」
調「そう、なんだ」
ナスターシャ「後、セレナの今後の処置に関してですが⋅⋅⋅」
あんな力をもってしてもネフィリムを完全に倒せないなんて⋅⋅⋅と考えていたときマムが口にした処置という言葉に私は震える。
セレナ「⋅⋅⋅もう『アガートラーム』を纏えない私は⋅⋅⋅⋅⋅⋅い、いらないってこと⋅⋅⋅?」
これまで一緒に研究所にいた子どもたちは皆、聖遺物の研究のために養われていた。だから、もう使えないとわかった子供は即座にまた秘密裏に
ナスターシャ「そうですね、仮に再び『アガートラーム』を纏えても、あなたの身体の状態ではもう戦えないでしょう」
セレナ「じゃ、じゃあ⋅⋅⋅」
ナスターシャ「⋅⋅⋅でも、この三人がセレナを連れていくと聞かないのです。
現状、生き残った私たちの中で試作のLiNKER込みでもシンフォギアを纏える可能性があるのはこの三人しかいません。三人を手元に置けるなら、あなたのような人間一人ぐらいは面倒を見れます。
⋅⋅⋅それに、私もあなたを元からここに置いてきぼりにするつもりはありませんよ」
セレナ「え? それじゃあ⋅⋅⋅」
ナスターシャ「私たちはしばらくこの病院付近に留まることになっていますが、数ヶ月後に出発します。それまではゆっくり療養して車椅子の生活に慣れておきなさい。
今度からはヘリでの移動が主体となってきますから」
その意味を噛みしめる前に、切歌と調が襲いかかるように抱きつく。
切歌「セレナはこれからもアタシたちと一緒デス!」
調「うん、絶対にセレナを見捨てない!」
ちょっと驚いたけど、今私が思うありったけで応える。
セレナ「みんな⋅⋅⋅ありがとう!」
――墜落する破壊神によって生まれた小さな幸せ。それは同時に大いなる戦いが産声をあげたことを意味していた。だが、それを認識する術と答えを彼女たちはもちろん、未だにワームホールの中をさまよう勇者でさえも持ちえなかった。
どうも、皆さんおはこんばんにちわ。自己満筆者です。
この作品を読んでいただきありがとうございます。この作中のギャレオリア・ロード辺りの描写は全て「ガオガイガー対ベターマン」から引用しています。詳しい描写が知りたい方は是非、そちらも読んでみてください。
下手くそ且初心者なので、間違いがあればコメントでのご指摘お願いします。また、感想やアイデアもお待ちしております。誹謗中傷はやめてください、お願いだから。
ちなみに、今回のタイトルの『−』はマイナスと読みます。
月1のペースで投稿できたらいいなと思っています(皆さんが忙しいように、私も忙しいので)。ですが、私のやる気という勇気が溢れだして更新が早くなるかもしれません。私からの皆さんへのコメントは今度できるだけ前書きに書こうと思います。理由はすぐわかる。それでは皆さん、さようなら。
次回予告
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新天地に降り立った勇者とセミ・エヴォリュダー
ここでの生活を慣れようとした矢先、ツヴァイウィングのライブが始まり、新たな怒りと悲しみを呼ぶ
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次回もファイナル・フュージョン承認!