笹の葉の少女は幸せを願う   作:日々草

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笹の葉の少女は原作キャラのことで困る

「結婚してくれよおおぉぉぉ!」

「..........。」

 

 

いつまでも返事をしない私の手を握りながら喚き散らす善逸を見て、私はこの状況をどうしようかと考えていた。

 

 

善逸は原作でも声をかけてきた一般の女の子に求婚するくらいの女の子が大好きな少年だ。原作の中では炭治郎と同期で雷の呼吸を使える剣士。だが、自分のことを卑下にして任務を泣いて拒否する人だ。まあ、女の子と任務以外のことでは常識人なんだよね.....。......とまあ...善逸に関してはこれくらいだよね.......簡潔にまとめると.....。....それより、どう返事をしたらいいのかな?こんな騒がしい状況でも炭治郎達が離れるまでの時間稼ぎにはなるから、私はそのままにしておこうかと思っていたのだけど.....うーん...。このまま善逸に気を取られていたら、伊之助が炭治郎と禰豆子に気づくかもしれないからね。それに私も一緒に行動していることが分かったら面倒なことになりそうだ。今だって、善逸にも気づかれるんじゃないかとヒヤヒヤしているんだね...。

 

 

 

原作では炭治郎の同期は五感が優れている。善逸は聴覚が、伊之助は触覚が鋭く、炭治郎の鼻と同様に人の感情や嘘が分かるくらいだ。そういう人を欺こうというのは難しいのよ....。鬼との戦いとかには便利だが、こっちは誤魔化すのだって大変なのだからね。二人の音が聞き取られていないか、二人の場所が感知されていないかって凄く心配なんだよね.....。まあ、幸いなのは善逸は聞こえる範囲にいた人の音を聞き、伊之助は感知できる範囲の気配で分かるから、炭治郎とは違って私がさっきまで誰といたかというのが分からないことよね...。音と気配が正確に分かるくらいの距離だったらバレていたけど、それぐらい近かったら炭治郎と禰豆子を追いかけるために回り込んだり分かれたりしそうだもん。二人が真っ直ぐにここに来たっていうことなのだから、あまり近い場所ではないはず.....。それなら、私が炭治郎と禰豆子と一緒にいたことも分からないはずだ。炭治郎なら匂いで誰といたか分かるけど、音と気配ならそれは分からない。手狐面も念のために外していたから、これで炭治郎との繋がりが分からないんじゃないかな....と私は思っている。後は私がバレないように動揺せずに動けば........。

 

 

「おい!いつまでやってやがるんだ!弱味噌!」

「いてっ!?何すんだよぉぉ!伊之助!俺は善逸だよ!」

 

 

私にずっと縋る善逸にしびれを切らしたのかどうかは分からないが、伊之助が善逸の頭を殴り、善逸が殴られた頭を抑えながら伊之助を睨んだ。

 

 

「んなことをやっている場合か!ここに来た目的を忘れるなあ!」

「分かってるよ!でも、炭治郎の音も鬼の音も聞こえないから、もうここにはいないかもしれない。」

「うるせー!とにかく、行くぞ!猪突猛進!猪突猛進!」

「えっ!?ま、待ってよぉぉ!伊之助ぇぇ!」

 

 

私は屋敷へと入っていった伊之助と善逸を見ていた。

 

やっぱり目的は炭治郎と禰豆子ね。ということは.....ここに来たのは十中八九は炭治郎と禰豆子の手がかり...と任務かな....。まあ、その任務も響凱は炭治郎が倒したし、残りは私が全部片付けちゃったみたいだから、鬼はもういなくなっているよ。善逸も鬼の音はないとか言っていたし、炭治郎も言っていたのだから間違いない。......そういえば、伊之助が中に入っていったのは炭治郎と禰豆子がまだ屋敷にいるからなのかな?.....いや、善逸が炭治郎の音はないって言っていたし、伊之助が暴れたいだけなのかも...。なんか物が壊れていく音が聞こえるし....。...というより、炭治郎と禰豆子はどこまで行ったのかな?合流できるといいのだけど........。今、善逸と伊之助がいない間にここから離れようかな.....あっ。背負い箱を置いていたんだっ....あっ!大怪我をしたあの人!!善逸達のことが衝撃的過ぎて、すっかり忘れていた......。ごめんなさい...。....背負い箱と大怪我した人のこともあるし、私も屋敷の中にもう一度入ろう。

 

 

 

私はそう思って清達に背負い箱と大怪我をした男性のことを話し、待っているようにと最後に言ってから屋敷の中に再び入った。私が入った時には何故か屋敷の中が静かだったので、あれ?と不思議に思ったが、とりあえずは背負い箱と男性を放置してしまったあの場所に向かった。男性と背負い箱が見えた時、近くに善逸と伊之助もいた。善逸と伊之助は私の背負い箱を凝視していた。私は一瞬どうしてだか分からなかったが、すぐに背負い箱を見ている理由が分かった。私の背負い箱は炭治郎が使っていたものと同じものだ。鱗滝さんが作ったのだから当たり前なんだけど.....。......まあ、私も初め見た時は驚いたよ...。.......うん?....って、伊之助が背負い箱を思いっきり上下に揺らしているんだけど!?それは禰豆子が入っていないし、入っているのは薬とその道具だから止めて!!

 

 

「止めて!それは私のだから!薬と調合道具が入っているから止めて!」

 

 

薬と調合道具が割れちゃうから!いや、禰豆子が入っていてもそんなに勢いよく振っちゃ駄目だし!お願いだから、もう揺らさないで!

 

 

私は伊之助のところに全力で走って向かいながら叫んだ。

 

 

「あっ?」

「伊之助!あの子の言っていることは本当だと思うよ!その箱からは瓶やガラスとかが当たる音か紙が擦れる音しか聞こえないから、禰豆子ちゃんはいないよ!それ以上振ったら割れちゃうよ!」

「チッ!」

「わわっ!?」

 

 

善逸の説得で伊之助は舌打ちしながら乱暴に背負い箱から手を放し、背負い箱は重力に任せて下に落ちていく。私は慌てて背負い箱と床の間に滑り込み、ぎりぎり背負い箱を受け止めることができた。私はそれにほっとしてすぐに背負い箱の中を確認した。薬が少し溢れていたが、薬を入れていた瓶と調合道具はどこも割れてたり壊れてたりはしていなかった。

 

 

「.....よ....良かった......。」

「ごめんね。大丈夫だった?」

「あっ、うん。大丈夫だよ。」

 

 

私は何も壊れていなかったことにほっとして安堵していると、善逸が後ろから声をかけてくれた。どうやら心配してくれているようだ。私はとりあえず返事はしておいた。隣では伊之助が背負い箱の中を見ながらねず公はいねえのかと呟き、少し残念そうにしていた。ごめんね....。入っているのが禰豆子じゃなくて.......。

 

 

「...その箱はどうしたの?薬とかがいっぱい入っていたけど.....。」

「....私、これでも薬屋と医師のようなことをしているの。」

「ああっ?お前、刀を持っていたじゃねえか?」

「あー。まあ、個人で鬼狩りのようなこともしているよ。だけど、薬屋や医師の方が主な仕事なの。薬を持って鬼と戦う時に大変だからってこの箱を貰ったのよね。鬼と戦いやすいようにって軽い素材で作ってもらったの。とても軽いから、動きやすくて気に入っているの。」

 

 

善逸が背負い箱のことがやはり気になったらしく私に聞いてきたので、私は正直に答えた。善逸と伊之助は嘘をついてもすぐにバレちゃうから、ここは正直に言った方が怪しまれないし良いよね.......。

 

 

「そうなんだね.....。ごめんね、こいつのせいで。」

「ううん。特に何も壊れてなかったから大丈夫だよ。」

「ああっ?勝手に謝るじゃねえよ、紋逸!」

「善逸だよ!伊之助!なんでお前はそう何度も人の名前を間違えるんだよ!」

「うるせー!」

 

 

善逸と伊之助がぎゃあぎゃあと騒ぎ始め、私はその様子を苦笑いしながら見ていた。

 

原作で見ていたから知っていたけど...炭治郎は大変だったんだな.....。....それよりも善逸と伊之助が一緒に来たっていうことはこの二人も前世の記憶があるっていうことよね.....。禰豆子の名前を言っていたし、さっき炭治郎の名前も出ていたし......。それと....気になることがある。会ってみてすぐに分かった。善逸も伊之助も原作とは同じ性格だ。同期であり、長く苦楽を共にした炭治郎を裏切るような人達とは思えない.....。それに炭治郎での話でも.......お前は誰だって言っていた...。おそらく、他の人達も善逸や伊之助と同じだろう。.....つまり...鬼殺隊の人達は.........。でも、炭治郎と禰豆子と会わすことはできない。炭治郎と禰豆子の様子からして、顔を合わすのは今は得策ではないだろう.....。何より、事情がどうであれ....鬼殺隊の人達が炭治郎を裏切って殺したのは事実だ。炭治郎も禰豆子も会いたくないだろう....。特に禰豆子に関しては襲いかかるのは間違いない。殺気だって凄かったからね...。

 

 

「....どうしたの?」

 

 

私が深く考えている間に善逸と伊之助との言い合いは終わったらしく、善逸が私に声をかけてきた。

 

.......あっ。すっかり考え込んでしまった......。

 

 

「大丈夫。ごめんね。...ちょっと考え事しちゃって......ああっ!」

 

 

私はとりあえずそう答えながら周りを見渡し、何か善逸達の注意を引けるものがないか探した。善逸達に何を考えていたかなんて聞かれたら、誤魔化せるかどうか分からないからだ。仮に誤魔化せてもさらに追求されても、どこかでボロが出そうだしね.....。ここは話題を変えた方がいい。

 

 

私はそう考えて周りを見渡し、足元も見渡した時、大怪我をしている男性が目に入り、私は声を上げた。そもそも私はこの男性のことで屋敷にもう一度戻ってきたのだか....またまたすっかり忘れてました......。

 

 

いや、私はなんで肝心の目的を忘れていたのよ...!善逸と伊之助がいるからといって、大怪我をしている人のことを忘れるなんて.....。

 

 

「ごめんなさい!大丈夫ですか!」

「....ううっ......。」

 

 

私が男性の元に駆け寄って息を確認すると、男性から小さいけど声が聞こえ、心臓も耳を当てて聞いてみたが、安定していた。.....息があったから良かったけど、早く病院まで運ばないと危険ね...。....こうなったら.........。

 

 

「二人とも、初対面で悪いけど.....手伝ってくれる?」

「う、うん....いいけど......。...その人は知り合い?」

「違うよ。この屋敷で倒れていた人。大怪我をしているけど、応急処置は済んでいるからとりあえずは大丈夫。でも、すぐに病院に連れて行かないといけないの。私一人では無理だから、この人を運ぶのを手伝ってほしいの。」

 

 

私は善逸と伊之助に大怪我をした男性のことを頼んだ。私だけでは病院まで男性一人を運ぶことはできない。だから、善逸と伊之助が運んでくれる方が良いと思う。それに、善逸と伊之助が協力して運んでくれた方が速いと思う。安全面は保証できないけど.....。

 

 

「...分かった。この屋敷には俺達以外はいないみたいだし、俺もこの男性をほっとけないよ。」

「おい!紋逸....」

「鬼の気配がないのは伊之助も分かっているだろう。この屋敷には本当に俺達四人しかいないんだ。この男性は大怪我をしているから、今すぐ運ばないと.....。」

「だー!ったく!仕方ねえな!」

 

 

善逸が快く承諾してくれたが、伊之助は不満そうな様子だったが、善逸の説得を聞き、伊之助は渋々ながらも男性を運ぶのを手伝ってくれることになった。

 

 

あっ!四人って言ってたから、炭治郎と禰豆子は無事にここを離れられたんだ。良かった....。鉢合わせするのではと思って心配したよ。.....あと、善逸も伊之助もなんだかんだ優しいよね...。そうなると、やっぱり.......。

 

 

「これでこいつを運べばいいのか?」

「そうね....。この人がどれくらい耐えられるか分からないから、できるだけ早くこの人を病院に運んでほしいの。でも、安全に運んでね。安全に速くだよ。」

「俺に命令すんじゃねえよ!」

「....そういえば、君の名前を聞いてなかったよね?」

「あー。お前、一体なんだ?」

「なんだと聞かれても.....。」

 

 

伊之助の質問を聞き、私が説明していると、善逸が聞いてきた。

 

......まあ。気になるよね...。どう答えた方が良いのかな?偽名だとすぐにバレるし、名乗らないと怪しまれるよね......。それなら.......いっそのこと....。

 

 

「私は生野彩花。」

「彩花ちゃんね...。俺は我妻善逸だよ。それで、この猪頭が........。」

「嘴平伊之助!山の神だ!」

「彩花ちゃんはこの後どうするの?」

 

 

私は正直に名乗ることにし、善逸と伊之助も名乗った。互いに自己紹介を終え、善逸がそう聞いてきた。

 

 

.....うーん....。私も男性のことが心配だからついて行きたいけど、善逸と伊之助と一緒にいたら炭治郎と禰豆子と合流するのが難しいからね.....。それに、この屋敷で亡くなった人がいないか確認しないとね....。いるなら埋葬した方がその人も成仏してくれるよね...。

 

 

「私はこの屋敷の中で亡くなった人がいるか確認したいの。もし、いたとしたら埋葬しないといけない......。埋葬が終わったら外にいた清達を家まで送って、その後仲間と合流しないといけないから、私は用事が終わったらすぐにこの屋敷を出るね。....その人のことをお願いね。」

「.......分かった。この屋敷のことは任せるよ。」

「おい!紋逸、さっさと行くぞ!」

「分かってるよ!それと、俺は善逸だからな!」

「二人とも気をつけてね!」

 

 

私はそう話し、善逸も納得してくれたらしくそう言ってくれた。一方、伊之助の方は早く終わらせたいようで善逸を急かし、善逸はそれに答えながら自分の名前を訂正する。そんなやり取りをしながら善逸と伊之助は屋敷の外に出て行った。その様子を見た後、私はそのまま屋敷の中を歩き回り、亡くなった人達を見つけた。原作ではどのくらいの人が亡くなったのか知らないけど、私達が原作より少し早い時期に来たといっても数人もいた。あの男性は助けられたが....助けられなかった命が数人いたのは悲しいな.....。でも、一人の命は助けられたのだから...原作よりも亡くなった人が減ったことを喜ぼう。

 

 

私はなんとか亡くなった人を一人だけ外に出すことができた。外に出た時に埋葬するための穴を掘るのを清達に頼んだら頷いて地面を掘り始めてくれた。私はそれを確認した後、再び屋敷に戻った。私は一人しか持ち上げることができなかったので、屋敷を数回往復した。私は亡くなった人達を全員運び出し、穴を掘るのを手伝った。そして、穴を掘り終えてすぐに亡くなった人達をその中に埋め、私と清達は黙祷を捧げた。

 

私は数分黙祷を捧げた後、清達を村まで送ろうとしたら大丈夫だと断られてしまった。仕方なく私は傷薬ともう一つ藤の花の匂袋を渡し、清達が山を下りていくのを見送った後、私は炭治郎と禰豆子と合流しようとして気がついた。

 

 

「.......炭治郎と禰豆子とどこで合流しようとか決めてなかった.....。...どうしよう.....。私には炭治郎のような鼻のようなものを持ってないから炭治郎と禰豆子を探せないし.....この時代にはスマホがないから連絡もできない.....。どうやって炭治郎と禰豆子と合流しよう....。」

 

 

私は後先を考えずに行動したことが裏目に出てしまい、途方に暮れてしまった。その後、炭治郎と禰豆子が通ったであろう鼓屋敷の裏に行き、その道から山を下りたが、なかなか炭治郎と禰豆子に会えずに不安で泣きそうになった時、炭治郎と禰豆子が私を迎いに来てくれた。私は炭治郎と禰豆子を見た瞬間、力が抜けて地面に座り込んでしまった。二人が心配してくれているが、私はそれどころじゃない。

 

 

 

...だって、合流できないんじゃないかって凄く不安だったのよ.....。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「........彩花。落ち着いたか?ごめんな。置いて行ってしまって......。」

「....うん、大丈夫。気にしないで。私も後先のことを考えていなかったから、お互い様だよ....。」

 

 

私が地面に座り込んで炭治郎と禰豆子に心配をかけてしまったが、私はその後すぐに立ち上がり、大丈夫だからと言って次の場所に向かっていた。炭治郎と禰豆子が申し訳なさそうにしているので、私はそう言った。

 

 

...このことに関しては私も悪い。後先も考えないで別行動にしたからね.....。前世の影響で後で連絡すればいいって考えるようになっているよね...連絡手段もないのに........。今度からその後のことも考えるようにしないとね......前世のそういった感覚もなしに.....。

 

 

「......あの怪我をした人は大丈夫だったか?」

「....たぶんね...。私一人だと運びなかったから......あの二人に預けちゃった.....。あの二人が安全に病院まで連れて行ってくれたら、きっと大丈夫だと思う....。」

「あ、ああ.......。」

 

 

炭治郎があの大怪我をした男性のことを聞いてきたので、私は正直に答えた。それにしても....あの二人に任せて大丈夫だったかな......。あの人にも悪いことをしちゃったな...。口実のように使ってしまったから....。あと、あの毛布も担架として一緒に持って行かれちゃったけど.....まあ、いいか。その毛布のおかげで一人の命が救われたのだから、村の人も文句はないよね。

 

 

「...彩花は大丈夫だったか?何もなかったか?」

「大丈夫だよ。ごめんね、やっぱり言わない方がよかったね....。」

「いや、大丈夫だ。」

 

 

炭治郎に善逸と伊之助の話をしたら少し表情が堅くなった......。やっぱり話さなきゃ良かったな.....。

 

 

そんな後悔をしていると、炭治郎がそう声をかけてくれたが、炭治郎の様子からして全然駄目だ。禰豆子は......禰豆子の出す殺気?.....そんなの知らない!見えてない!見てないから!

 

 

「そういえば、清やてる子達はどうだったか?」

「私と鼓屋敷で亡くなった人達の埋葬をした後、私が家まで送ろうと思ったのだけど、自分達で帰れるかって言っていたから、とりあえず私は清の傷薬と、不安だったからもう一つ藤の花の匂袋を渡して三人を見送って........あっ!」

「...彩花!どうした!?」

 

 

突然大きな声を出した私を炭治郎と禰豆子が心配しているが、今の私はそれどころじゃない。....ど、どうしよう......。

 

 

「炭治郎.....。禰豆子...。どうしよう....。私、清達に私達のことを内緒にしてくれるように口止めするのを忘れちゃった......。」

 

 

私の言葉に炭治郎と禰豆子は一瞬何のことかと思った様子だったが、少し考えてからどういうことか分かったようだ。

 

 

「気に、しないで。」

「うん。彩花が気にしなくていいことだ。清達は俺達もいることを知っているけど、それは大したことはないと思うよ。」

「でも......。」

「大丈夫だ。」

 

 

炭治郎と禰豆子はそう言ってくれているが、私にはどうにも気がかりだよ...。もし藤襲山の件で私と炭治郎のことがバレていたら、私と炭治郎が狐面をつけているのはバレているってことよね。禰豆子も狐面をつけてないから特徴を話したらすぐにバレるし....。清達が私達のことを話したら......。...私も.....完全に炭治郎と禰豆子と一緒にいたことがバレますね...。私は正一とてる子の前でも清の前でも狐面を外していましたからね!念のために、善逸と伊之助と会う前に狐面を外して炭治郎達と一緒にいるのがバレないようにしていたのに.......。全然意味がなかった......。

 

 

「...早く次の場所に行こう。」

 

 

とりあえず、私はここから早く離れることを選んだ。

 

 

バレてもバレてなくても.......おそらく遠くにはいないだろう善逸と伊之助から少し距離をとった方がいい。次の用事が済んだら、しばらくは鬼殺隊に原作キャラ達と会うことはない。今はその場を凌ぐことだけを考えよう...。炭治郎はあんな様子だったし、禰豆子も......ある意味で危ないからね....。こんな状態で鉢合わせになったら...........想像もしたくないな....。...主に....周りに対する被害が.........。

 

 

 

「そうだな.....。次の場所は匂いがキツいからな....。」

「うん.....。次は那田蜘蛛山でしょ。早く終わらせよう。」

 

 

 

 

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