「....あれが...藤襲山ね.....。」
「......ああ....。」
私達は遠くから藤襲山を眺めていた。
私と炭治郎は鱗滝さんから最終選別のことを聞き、最終選別の日が近いことを知った。最終選別が始まる前に藤襲山に行きたい私達は渋る鱗滝さんをなんとか説得して、それから急いで走ってきた。ぎりぎり最終選別が始まる前日になんとか着くことができた。しかし、チャンスは今日だけなので、一晩で手鬼を見つけなければならない。次の日から最終選別が始まり、七日間は入ることができない。最終選別を受けている人達と鉢合わせになるからね...。私達もそろそろ旅に出ようと考えているし......。
「行こう。」
「うん!」
私達は鱗滝さんから貰った狐面をつけ、藤襲山に向かって走り出した。鱗滝さんが最終選別を受けるわけではないがお守りとしてと厄徐の面を作ってくれたのだ。ちなみに、炭治郎は原作通りの面で、私は左目の近くに葉の模様がある狐面だ。そして、藤襲山に着いたら....
「わあ...!」
私は辺りの.....一面に満開に咲いた藤の花の美しさに目を奪われた。アニメで見た時も綺麗だな...って思っていたけど.....実物はそれ以上に綺麗ね......!
「彩花....。気持ちは分かるが、今はそれどころじゃない。」
「...あっ!そうだった。」
炭治郎に話しかけてもらうまで、私は藤の花に見惚れていた。それから、私と炭治郎は藤襲山の中に入って手鬼を探していた。炭治郎と一緒に東に向かいながら襲いかかってくる鬼を斬っていった。明日には最終選別があるから、鬼をいっぱい斬るとバレてしまうので、バレない程度に....必要最低限に鬼を斬っていた。
「.....確か...この辺りのはずだ。」
確かに原作の炭治郎達が東に向かっていたら、男の人の悲鳴が聞こえて.....そこで手鬼に会ったんだっけ?....あれ?なんか炭治郎が場所とか色々と詳しいような......って!?また別の鬼が来た!今はそれより、鬼のことに集中しよう!
私と炭治郎が襲ってくる鬼の腕や脚などを斬り.....仕方がない時は鬼の頸を斬っていると........
「!....この匂いは!」
「炭治郎!」
前を走っていた炭治郎が何かを感知したようで、一気に走るスピードを上げた。私は炭治郎を追いかけようとしたが、とてつもない嫌な予感がして立ち止まってしまった。
.....何!?この気配!?....体中が逃げろって言っている!?さっきまで襲いかかってきた鬼達とは全然気配が違う!.......確か手鬼は五十人以上を食べていて、とんでもない匂いがしたんだよね.....。ということは....この気配が手鬼の気配!だから、炭治郎が走っていったのね...!炭治郎は大丈夫かな?怖いけど、追いかけないと!足、動け!
私は足をなんとか動かして、漸く炭治郎の姿が見えるところまで来れた。炭治郎は手鬼と戦っていた。私は炭治郎の加勢をしたいけど、どのタイミングで戦いに入ればと考えていると、炭治郎が手鬼の攻撃を受けて吹き飛ばされてしまった。
「炭治郎!」
「ん?もう一匹いたのか。しかも、俺の可愛い狐だ。お前も鱗滝の弟子だな。」
私が炭治郎の名前を呼び、そのせいで手鬼に私のことがバレてしまった。私はバレたならと体の震えを抑えようとしながら刀を構えた。
...怖い!今までの鬼より気配が禍々しくて.....体の震えが止まらない....。でも、動け!動かないと助からないよ!
私は恐怖で震える体に言い聞かせ、体を動かした。私は手鬼の腕を斬りながら手鬼の周りを駆け回る。理由は体の震えが止まらない状態じゃ手鬼の頸を斬ることは無理だから、慣れて体の震えを止めるためにと...吹き飛ばされた炭治郎の様子を見るためだ。
錆兎も真菰もこの鬼に殺された!恐怖で震えている場合じゃない!錆兎や真菰....犠牲になった人達......そして、もう犠牲者を増やさないためにも...!
私は体に何度も言い聞かせ、漸く体の震えが止まった。炭治郎も大丈夫そうだ。狐面があってどんな表情をしているか分からないが、大きな怪我はなさそうだ。よし、今から攻撃に転じよう。
私はそう考えると、すぐに刀を使って手鬼が伸ばしてくる手を斬りながら手鬼に向かった。
「華ノ舞い 日ノ花 日車」
私は日車で横に斬るような姿勢で手鬼の腕を斬った。
鬼と戦っていた時に、水車で炭治郎が横で斬ることができたのだから、日車も横で斬ることができるんじゃないかと思って試したらできたんだよね....。それと、鬼と戦った時に分かったんだけど、日車で斬られると痛みがないそうだ。鬼がそう困惑していたのだから、間違いないだろう...。まるで、水の呼吸の干天の慈雨みたいだ....。
私は刀を振りながら原作の内容を思い出していた。
確か、手鬼の頸って硬いんだよね......。頸を確実に斬れるように華ノ舞いの日車にしようかな.....。体に一番合っているから、そっちの方がいいかも.......。
私はそう考えて、また華ノ舞いの日車を使おうとした。けど........
「水の呼吸 弐ノ型 水車」
途中で思い返して、華ノ舞いの日車と似たような型の水車に変更して、手鬼の腕を斬った。
何故って?それは...錆兎と真菰の顔が頭の中に浮かんだからだ。.....それがどういうことかというと、錆兎や真菰....水の呼吸を使った兄弟子や姉弟子達がこの鬼と戦って負けたのに...私は体に合っている別の呼吸のようなものを使っていいのかと思ったのだ。変なプライドのようなものなのかもしれないが、私は手鬼を水の呼吸で倒した方がいいんじゃないかと思った。水の呼吸でも鬼の腕を斬ることはできるし、原作の場面も水の呼吸だからこそという感じがするし....。私は水の呼吸の型を全て思い出しながら何を使おうかと考えて、前に進んでいった。
「水の呼吸.....!?」
私が再び水の呼吸を使おうとすると、今いるところの地面からとても嫌な予感がして高く跳んだ。すると、先程までいた場所の地面から手鬼の手がたくさん現れた。
「空中なら逃げられまい!」
そう言って手鬼が手を伸ばしてくる。私はどうすればいいのかと考えながら刀を構えた。しかし、その前に私に向かって伸びてくる手鬼の腕が斬られて吹き飛んだ。炭治郎が戻ってきて手鬼の腕を斬ったのだ。私は炭治郎に助けられたことを知り、炭治郎への感謝と自分への悔しさが湧いてきた。
私は頑張って修行したのに、手鬼に負けそうになった.....。錆兎に勝ったことで少し慢心があったかもしれない......。油断しないようにしようと思ってたのに....。水の呼吸だけで勝とうだなんて、私には無理だ...。私は生きることと手鬼の頸を斬ることに専念しよう。華ノ舞いもヒノカミ神楽も使って.....。ごめんね.....。でも、絶対に勝つから!見ててね!錆兎!真菰!
「炭治郎!ありがとう! ヒノカミ神楽 円舞」
私は炭治郎が斬った手鬼の腕を踏み台にして前に進み、ヒノカミ神楽で手鬼の腕を次々に斬った。そんな私に向かって真っ直ぐに伸びてくる手を私が防ぐ前に炭治郎が頭突きで防いでくれた。
「炭治郎!そこ、通るよ!」
「ああ!」
私は炭治郎が弾いた手鬼の腕に跳び乗った。跳び乗ろうとした時に手鬼の手が伸びてきて、それを斬ったり弾いたりしていたが、一つだけ手鬼の手が掠って狐面の紐が切れ、狐面がとれた。狐面が落ちる音を聞きながらもそれよりもと思って前に進む。本来なら手鬼の頸を斬るはずの炭治郎には悪いけど、私がこの鬼の頸を斬ろうと思う。この鬼の頸を斬らないと、これからもっと強い鬼と戦う炭治郎と禰豆子の旅にはついて行けないし、修行をつけてくれた錆兎と真菰にも失礼だ。何より、錆兎と真菰との修行は無駄じゃなかったと証明したい!
「全集中!」
もう原作崩壊していると思うし、私が手鬼の頸を斬ってもいいよね?
私は手鬼の腕に乗って走りながら呼吸を使った。乗っていた手鬼の腕から複数の手が出てきて、私に向かって伸びてくる。
錆兎!真菰!大丈夫だから!絶対に手鬼の頸を斬るからね!
私がきっと見ているだろう錆兎と真菰に心の中でそう言った時、体の中が暑くなり、頭の中に水の呼吸の参ノ型の流流舞いと肆の型の打ち潮と玖ノ型の水流飛沫・乱が流れてきた。
「彩花!?左目の色が.....!?」
炭治郎が左目とか言っているが、今は聞いている暇がない。というより、立ち止まることすらできない!体が暑くて....軽くて.....!あの時のような感じだ!
私の体は伸ばしてくる手鬼の手を斬って進む。まるで水流の流れに乗っている感じがした。その流れに乗って、私はあっという間に手鬼の頸の近くまで来ていた。
「間合いに入られた!?だが、俺の頸は硬い。」
手鬼は自身の頸の硬さを信じ、私の頭に向けて手を伸ばした。
慢心だよ。私は貴方の頸の硬さに負けない!
「華ノ舞い 水ノ花 水仙流舞」
私の口が勝手に動いてそう言い、刀は水を纏い、体は縦横無尽に飛び回り、水流のような流れで舞いながら手鬼の腕を斬っていき、波のように手鬼の頸を斬った。
や、やったー!
「き、斬れた!」
私は手鬼の頸を斬れたことを喜びながら地面に着地した。
「炭治郎!斬れた!頸を斬ることができた!」
「ああ。....良かったな。」
私は炭治郎にそう言って炭治郎と合流した。そういえば、炭治郎の狐面が割れてないな。原作では割れてたけど.....。
「...悲しそうな匂い......。」
炭治郎がそう呟いて手鬼の手を握り、私も手鬼の手を握った。
お兄さんとあの世で仲良くね....。
私がそう思っている間に手鬼はだんだん灰になっていき、跡形もなく消えてしまった。
錆兎...。真菰....。みんな....。終わったよ.....。
私は空を見上げながら錆兎と真菰の顔を思い浮かべてそう伝えた。
「....彩花。ほら、厄徐の面。」
「ありがとう。」
私が落としてしまった面は炭治郎が拾ってくれていたみたいだ。あ、そうだった。炭治郎に聞きたいことがあるんだった。
「炭治郎。あの時、私は華ノ舞いって言っていたけど、どんな感じだった?私、刀が水を纏っていたことしか分からなかったから...。」
「ああ....。彩花は確か.....「あっ!擬音語はなしで。」....うーん。......なんというか.....水の呼吸の流流舞いと水流飛沫・乱に似た動きをしていたな...。けど、頸を斬る時の動きは打ち潮に似ていたな....。」
水の呼吸の流流舞い.....水流飛沫・乱......打ち潮.....どれも私の頭の中に流れてきた型だ...。日車の時と同じね......。
私は炭治郎にそう聞いて、炭治郎が説明しようとした時、私は炭治郎の擬音語の説明が分かりにくかったことを思い出し、すぐに言った。すると、炭治郎は少し考えてから似たような動きをしていた型について話した。私はそれを聞いて、日車の時と同じだと思った。
「......私の頭の中でもその三つの型が流れてきたよ。それも、その時に体が急に暑くなって、勝手に動き出したよ....。華ノ舞いもまた口が勝手に...。二年前の日車の時と同じね.....。あっ!炭治郎。あの時、左目の色とか言っていたけど、また痣が出て左目の色が変わったということでしょ?」
「あ、ああ....。」
私は体が勝手に動き始めた時に聞こえた炭治郎の言葉を思い出して聞くと、炭治郎から歯切れの悪い返事がきたので、私は首を傾げた。
「どうしたの?」
「いや...確かに彩花の左目の近くから左耳の近くのところに痣が出てたし、左目の色も変わったんだが....少し違うんだ。」
「違う?」
「ああ。左目の色が青色に変わったんだ。」
「えっ!?」
炭治郎の言葉に私は驚愕した。
えっ?青色.....?日車の時は緋色だったはずじゃ......。
「日車の時は緋色に変わっていたんでしょ。緋色じゃなかったの?」
「ああ。だから、俺も驚いたよ。彩花の左目が別の色に変わったから。何度も見たけど、あれは間違いなく青色だった。」
炭治郎の話を聞いて、私は左目の瞼に触れながら困惑した。
左目の色が違う.....?どういうこと?この左目は何なの?原作でも左目の色が変わるなんて話がないから、どういうことか分からないよ......。日車の時と今回は何が違うの?.............あっ!
私はあることに気づいた。日車と今回の違いが何かを.....。
日車は刀が炎を纏っていた......日ノ花と口に出していた.....。今回は刀が水を纏っていた....水ノ花と口に出していた......。炎と日で緋色...水で青色.....。つまり.......
「使う型によって、左目の色が変わるということなの......?」
私の呟き声が辺りに響いた時、空が少し明るくなってきた。まずい....。夜明けだ...。
「彩花!そのことは後で考えよう!今はここから出るんだ!」
「うん!」
私達は考えるのを後回しにして藤襲山から出ることを優先した。藤襲山の中を走っているが、鬼達の姿は見当たらない。もう夜明けが近いから、鬼も活動していないだろう......。私と炭治郎は藤襲山を抜け、狭霧山に帰るために走った。藤襲山を抜ける際に、私は藤の花をいくつか手に持って.....。だって、鬼用の薬を作るのに藤の花は必要だし、たくさんあったから、多いところを少しだけ......目立たないように採った。藤の花を勝手に採ってしまって申し訳ないけど.......手に持てる限りのものだし、この藤の花を無駄にしないので....どうか使わせてください.....。
「........狭霧山に着いたね...。」
「ああ....。そうだな。」
日が沈み始めた頃、私と炭治郎は狭霧山の麓に着いた。一晩寝ていなかったから眠いけど、もうすぐで着く......。
「彩花。これなんだけど...。」
「えっ?藤の花!?」
ここまでずっと走り続けていた炭治郎がいきなり立ち止まって、私に何かを差し出したと思ったら、炭治郎の手の中には藤の花があった。
えっ!?なんで炭治郎が藤の花を持っているの!?
「炭治郎、どうして藤の花を?」
「彩花が言っていただろう。薬を作る気だって言っていたから、藤の花があった方が良いんじゃないかなって思ったんだ。」
「...ありがとう。」
私が炭治郎に聞くと、炭治郎はそう言った。私の言っていたこと.....覚えてくれていたんだね......。私はお礼を言って炭治郎から藤の花を受け取った。....嬉しいな.......。材料が増えたのもそうだけど、炭治郎から何か貰えるなんて嬉しいよ。
「鱗滝さん!」
私と炭治郎は鱗滝さんの家に着いて戸を開けたが、鱗滝さんの姿はなかった。
「薪を取りに行ったのかな?.........炭治郎?」
私は家の中を見た後、いつの間にか日が暮れて夜になった外を見渡しながら炭治郎に聞いたが、炭治郎から一向に返事がないので、炭治郎の方を見ると、炭治郎が目を見開いて何かを見つめていた。私はそれに首を傾げ、炭治郎の視線を辿って炭治郎が見ていたものを見た。驚いて口を大きく開けてしまった。だって...本当に驚いたんだよ!ちょうど禰豆子が目を覚まして、体を起こしていたのだから!
えっ!?禰豆子が起きてる!?禰豆子が目を覚ますのは最終選別を終えた日の夜だよね!今は最終選別の一日目の夜だし.......って、私と炭治郎が一応藤襲山から帰ってきたから、禰豆子は目を覚ましたのかな?...うーん......。よく分からないけど....禰豆子が目を覚まして良かった!目を覚まさなかったらどうしようって少し不安だったから.....。
「禰豆子!」
「おにい、ちゃん!」
私がそんなことを考えている間に、炭治郎と禰豆子が互いを呼び合い、抱きしめ合っている。感動の再会だね!
「禰豆子...。良かった.....。また二年も眠っていたんだぞ...。心配してたんだぞ......。」
「そうね....。炭治郎、毎日不安そうだったから労ってあげてよ。禰豆子。」
「......そう言う彩花だって....禰豆子のことを心配して、禰豆子の横で草笛を吹いていたじゃないか。禰豆子の横にいる時の彩花は心配している匂いがした。」
「うっ.....言わないでよ...。恥ずかしいから.......。」
炭治郎が涙を流しながら禰豆子にそう言った。私もその様子を見て、炭治郎が禰豆子を心配していた様子を思い出して禰豆子に言うと、匂いで私が禰豆子を心配して、もしかしたら起きるんじゃないかと思って草笛を吹いていたことを炭治郎に話され、私の顔が真っ赤になった気がして下を向いた。禰豆子はそんな私の様子に気がついたのか、右腕は炭治郎を抱きしめたまま私に左手を伸ばし、私の頭を撫でた。私はそれに少し照れくさい感じがしたが、されるがままにしていた。すると、誰かに炭治郎と禰豆子ごと一緒に抱きしめられた感覚がした。顔を上げると、そこにいたのは鱗滝さんだった。
「....よくぞ......生きて戻った.....。」
鱗滝さんが天狗の面の下では泣いていることに気づき、大人しく何も言わずに抱きしめ返し、鱗滝さんの気持ちが治まるのを待った。
...ただいま....鱗滝さん.......。
あの後、互いに落ち着き、家に入ることができた私達は手鬼の頸を斬ったことと私の華ノ舞いと左目のことを話した。鱗滝さんは私の華ノ舞いと左目の話に驚き、華ノ舞いと左目の色が変わることは何か関係があるかもしれないということ....今後、私の左目にまた何か変化があるかもしれないこと.....華ノ舞いもこれから型を思い出すようなことがあるしれないこと......それらのことで何か進展があったら知らせることなどを色々話し合い、私と炭治郎はとりあえずは一晩中走り続けたので、ゆっくり休むように言われた。
「.......彩花。」
「どうしたの?」
布団に入ってしばらくすると、炭治郎が声をかけてきた。私は少し眠くなってきたところだったが、返事をした。
......眠いから....早く話が終わると良いな.......。
「...前世って......信じるか?」
「....えっ!?」
炭治郎の言葉に私はドキッとし、驚きのあまり布団から飛び起きてしまった。本当に寝耳に水で、眠気なんて吹き飛んでしまった。
.....今、何て言った?
「ど、どうしたの?急に.......。」
「彩花。...彩花は俺のことも禰豆子のことも何かがおかしいと気づいていたけど、俺達に遠慮して聞かなかった.....。」
「う、うん....。幾ら何でもそんな様子になる原因を話したいとは思えないから.......。それに、話したくないことを私は無理に話させたくないから......。」
私は前世という言葉が出たことに動揺して心臓がドキドキしながらも炭治郎にそう聞いた。炭治郎と私が話している間に禰豆子が部屋に入り、話してあったかのように炭治郎の隣に座った。炭治郎も禰豆子も真剣な顔をしていた。一体何を....何を話そうとしているのだろう?
「彩花。ずっと気を遣って、俺達のおかしな様子に気づかないフリをしてくれてありがとう。だが、彩花もこれから俺達と一緒に行くからには話しておこうと思う。......俺と禰豆子が前世で何があったかを....。」
.......えっ?
華ノ舞い
日ノ花 日車
ヒノカミ神楽の火車のように刀身に炎を纏わせ、前方宙返りで背後に回り、その勢いで円を描くように斬る斬撃。火車と違って暖めるような炎で、この型で斬られると鬼は痛みを感じないらしい....。
水ノ花 水仙流舞
縦横無尽に飛び回って移動をおこない、水流のごとく流れるような動きから波を打つような斬撃を繰り出す。