影浦雅人の『兄貴』   作:瑠威

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スパムメール被害、皆さんどうでした?
実の所、私のところにも来ていまして…作品の感想だと思って嬉々として開いたら変なURLと出会い系がどうちゃらと書かれた文でして、それを見て少し怖くなってしまったものですから、更新が途切れていました。ごめんなさい。
リンク開いてはいませんので、被害は多分大丈夫かと。急に来られるとびっくりして怖くなりますね。今後はこんなことがないようにと祈ります。

話は変わりますが、戦闘描写のようなものがあります。期待は一切しないで見ていただけるとありがたいです。

最近、Jの事務所のアイドルの虜になってしまっているのでエタらないよう精進していきたい所存です。
(感想とかくれてもいいんですよ…?)


第10話

 

  中々に、中々に風間は出来る奴だった。

  静雅は風間が喧嘩をしている所を見たことがない。殴り合いの喧嘩なんて尚更見たことがない。だからというか、静雅には珍しい『手加減』というものをしていた。これまでずっとなんだかんだ風間は静雅の隣にいた奴なので、静雅も無意識に手加減をしていた。しかし、風間は手加減をして勝てるような簡単な相手ではなかった。

 

 小柄な風間はその体格を利用した素早い喧嘩をする。対して静雅は成長期ということもあり、体格が定まっていない。少し前の喧嘩の仕方は素早さ重視だったのだが、今その戦法で戦おうとしても多少の感覚のズレが生じてしまう。

 

 しかし、前世を含め喧嘩にこれまでの人生を費やしてきた男である静雅は、少しのもどかしさと苛立ちを感じながらも、やり過ごしていた。ただ、中々に決定打にかけないだけで。

 

  1日では決着はつかなかった。

  人気のない、雅人がお気に入りの公園で静雅と風間が殴り合いをしていたところ、雅人が夜ご飯と言って喧嘩を止めた。

  2人の顔は痣だらけで、もちろんそれは顔だけではない。風間の母が風間を見た時は大層驚いていたし、静雅の母も慣れたこととはいえ、いつにも増して激しく喧嘩をしてきたことに気づいて、心配していた。

 

  唐突に始まったこの殴り合い。はたから見たら理由もなく殴りあっているように見えるかもしれない。しかし、それは違う。

 

  風間はこの殴り合いの理由に気づいていた。何としても勝たなくてはいけないことにも気づいていた。

  この殴り合いは風間にとってテストのようなものだ。勝てば、静雅は風間に心を開き、負ければ一生開くことは無いだろう。静雅は弱いものには興味が無いから。せめて、勝ち星があげられなくても、風間は静雅に認めて貰わないといけない。風間は大層、静雅のことを気に入っていた。風貌は怖いかもしれないが、根は良い奴だとわかっているし、喧嘩っぱやいだけで、普通に優しい奴だと思っている。

 

  三日三晩。寝なしとかそういう訳では無いが、学校をズル休みして2人は殴りあっていた。雅人が夕方呼びに来たら終了。約束をした訳でもないのに、2人の足は自然と公園に向かっていた。

 

  結論から言うと、静雅は風間を認めた。キラキラした目で風間と静雅の殴り合いを観戦していた雅人をふと視界に入れた時、馬鹿らしく感じたのだ。周りに心配かけていたことは気づいていたし、何より風間の横にいて静雅は苦を感じたことがないと気づいてしまったから。

 

 

「やめだ。やめやめ」

「…いいのか?」

 

 

 対して、静雅が急に喧嘩をやめてしまったことで、風間は焦っていた。こんなにもあっさりと静雅が辞めるとは思っていなかった。自分は満足させられなかったのだろうかと顔には出さないが、とにかく焦っていた。

 

 

「雅人、帰ンぞ」

「えー、もう終わりかよ〜」

「おい、口悪くなッてねェか……?」

 

 

 静雅と雅人がわいわいと喋りながら、公園を出ていこうとする。「待て」風間はそう言って静雅を引き留めようと、右腕を上げた。しかし、その言葉は喉につっかえて出てこない。手だって、静雅の服の裾を握ることはできなくて、手持ち無沙汰になっている。

 

 てっきり着いてきていると思っていた静雅は風間の声が聞こえなかったので、後ろを振り返る。風間は棒立ちしており、顔は俯いていて見えない。静雅は首を傾げた。

 

 

「おい、何してンだ」

 

 

 風間が顔を上げる。

 静雅と風間の視線が交差した。

 

 

「行くぞ…蒼也(・・)

 

 

 恥ずかしそうに静雅は言った。直ぐにスタスタと歩き出してしまったため、風間から静雅の顔は見えない。

 静雅が何を考えているのかよく分からなかった。でも、ひとつだけ分かったことがある。

 

──俺はまだ、隣にいていいのか

 

 普段、表情を顔に出さない風間が笑った。小走りで影浦兄弟の元へと向かう。

 

 

「今日はお好み焼きパーティだな!兄ちゃん!!」

「…そろそろお好み焼き飽きたッつゥの」

「お好み焼き屋の次男坊が何を言っている」

 

 

  「最近晩飯、あまりモンばかりなんだよ。そりゃ飽きるっつうの」と静雅は苦虫を噛み潰したような顔をして言った。どうやら結構本気でキているらしい。

 

 

「風間くんも来るよね!?」

「俺も行っていいのか?」

「知らね」

「パーティなんだから逆に来てもらわないと困る!! それに風間くん来ると母ちゃんの機嫌良くなるからガチめに来て!!」

「……後で家電借りるぞ」

「ご自由にどーぞ!!」

 

 

  家に帰るのが遅くなる時は電話しないと両親が心配してしまう。

  それにしても母親のご機嫌取りなんて雅人は何かしたんだろうか。…静雅の弟だ。何かしていない方が可笑しい。

 

 

──こんなに楽しい帰り道は初めてかもしれないな

 

 

 2人は漸く友達になれたような気がした。

いや、訂正しよう。『親友』だ。




原作に入っていったら恋愛要素ぶち込もうと思ってるんだけど、風間と静雅で落ち着……かないよ!?
そこらのリア充よりリア充してたけど、そっちの道にはいきません!!安心してください!!

オチについて(必ずしも反映されるとは限らない)

  • 宇佐美栞
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