BanG Dream! S.S.B.N. - 少女たちとの生活 完結倉庫 -   作:津梨つな

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松原花音編

テーマ「不思議な知り合いのお姉さん」


【松原花音】ゆるふわ系おねえさんに堕とされる
控えめに言って沼


 

 

 

「はぁ……。」

 

 

 柄にもなく緊張している。

 学校終わりに招待された()()()()の部屋。別に来るのは初めてじゃないんだけど、それでもやっぱり緊張する。

 

 …相手は大学生のお姉さんなんだぜ?

 知り合ったのはいつだったか…あ、そうだ。ショッピングモールで迷子になっていたのを助けたのがきっかけだったっけ。へへ、あの時のおねーさん、歳下かと思うくらい泣きべそかいてたんだよな。

 

 

「………ふぅ。」

 

 

 覚悟を決めてピンポンを―――

 

 

「もう、またやってるの??」

 

 

 開いたドアと顔を覗かせるふわふわと外ハネ気味の水色髪。…とニコニコ笑顔が素敵なお姉さん。そしてピンポンに手を伸ばした状態で固まる俺。

 

 

「あ…あぅ…。」

「ふふっ、今日も緊張しちゃってるのかな??」

「へぁ…ぁは、こん…ちは。」

「うん、こんにちは。さ、入って入って?」

「…ぉじゃ、しぁす。」

 

 

 意表を突かれたのもあるけど、今日もやっぱり可愛い。

 おねーさん――花音さんと会うと、どうしてもその日の最初は上手に喋れないんだ。なんでかな。

 …あ、いつも家ではやらないけど、ちゃんと靴も揃えたよ。

 

 

「○○くん?今日も暑かったよね~。飲み物、お茶と、お水とぉ…」

「あ、だ、大丈夫だよおねーさん。…ほら、水筒持ってきてるから。」

 

 

 学校の蛇口は何か汚い気がして使いたくないので、いつもマイ水筒を持ち歩いている。クールでしょ?

 母さんには無駄遣いって怒られたけどね。…自分でバイトしたお金だし、いいじゃんよ。

 

 

「もー。○○くん…?

 外では仕方ないけど、家にいるときは名前で呼ぶって約束したでしょ??」

 

 

あ、拗ねてる。凄い可愛くてクラクラしちゃうけど…

 

 

「だ、だって恥ずかしいし…。それに、おねーさん大学生、俺高校生。年上の人を名前で呼ぶって抵抗が…。」

「ふぇぇー?恥ずかしいのは私も恥ずかしいよぉ?年上とか考えちゃダメ、でしょ?…呼んでみて?」

「えぇ…。…か、k…かのん…さん。」

「はぁい♪よくできました~。」

「わっ、わっ…!?」

 

 

 とっくにパーソナルスペースを侵犯していた花音さんに、頭を抱き抱えるようにして抱き締められる。部屋に入った時から気になっていた女の人特有のいい匂いに一瞬で包まれた。

 ふわふわしたようなおっとりしたような話し方も、このいい匂いも、たまに見せる子供っぽい顔も大人な一面も、全部全部大好きだ。一緒にいて落ち着く、最高のおねーさんなんだ。

 

 

「今日はねぇ、○○くんが来るのずっと楽しみだったんだぁ。お休みの日でよかったよぉ。」

「ぅん…ぁ、お、俺も早く会いたくて、学校終わるの楽しみだったよ。」

「わぁ!両思いだねぇ。よぉしよしよし…」

「おね、かのんさん…髪型崩れちゃうよ…。」

「あれぇ?髪型なんか前まで気にしない子だったでしょ?…急に格好つけ出しちゃって、どうしたのかな??」

「それは、その…」

 

 

 花音さんに会うからだ、とは恥ずかしくてとても言えない。なんと言おうかと言葉を選んでいると、

 

 

「あ、そうだ!…今日○○くんが来るからね、これみて?」

「…?…ブッ!!」

 

 

 何やらモゾモゾしている花音さんの左手を目で追うと、そのまま肩をはだけさせ、中の…し、下着を見せてきた。

 

 

「か、かのんさん、これは…」

「新しいの買ったんだけどね?○○くんに最初に見せたかったから、ずっと取っておいたんだぁ。…かわいい?」

「ぇ、えと…かわ、いいです。」

「ほんとー?……あ、これより下の方が見たいんでしょー?」

 

 

 ごく。

 思わず唾を飲み込んでしまった。いかんいかん直ぐにでも否定しないと。すげえスケベな奴だと思われる。もちろん興味がないわけじゃないけど、花音さんに嫌われたくないし。

 

 

「あー!○○くん、えっちなんだぁ。ちらっと見せてあげちゃおっかなぁ…?」

「花音さん今のこの体勢分かってます…?」

「んぅ?ふふっ、わかってるよぉ。"赤ちゃんにおっぱいあげる時"みたいだよねぇ。」

 

 

 何度も揶揄われているとはいえ、今日のは特に強烈だ。もう頭に血が上りすぎてクラクラしてきた…。

 

 

「もう、真っ赤になっちゃってぇ…。○○くん、やっぱりかぁいいよぉ…ふえぇ。」

 

 

 追い打ちだ。

 可愛いなんて言われ慣れてるわけないし、この「ふえぇ」がどうもツボなんだ。妙に艶めかしいっていうか、凄くドキドキしちゃう。

 

 いつもどおり。

 今日もいつもどおり、甘々なまま時間は過ぎていった。

 …このままじゃ、ダメ人間になりそう。

 

 

「○○くん、今日は泊まっていくんでしょ??…一緒に寝る?」

 

 

 花音さんと出会ってからというもの、寝不足になりがちなのはこういう訳だ。

 

 

 

 




<今回の設定>

○○:主人公。高校2年生。
   今回のまっこと羨ましき被害者。
   この前まで一人称は"僕"だったが、花音と会うようになって"俺"変更。
   それはそれで可愛いで弄られた。

花音:大学1年生。
   大学生活開始に合わせ引っ越してきたため一人暮らし。
   主人公の家の近所に魔窟を築いている。
   過去に2連続で彼氏に裏切られた経歴を持ち、同世代の男に失望。
   歳下の男の子を溺愛したい欲求に支配された肉食獣となっている。
   このまま結婚まで雪崩込む計画を実行中。
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