1/8スケールの不思議な物語 作:マッカーサ軍曹∠( ̄^ ̄)
「デェス!!」
「ッ!!早、グハッ!!!」
切歌がやって来てからひなは一方的に何度も攻撃を受けていた。
「どうしたデスか!!調ならもっと上手く使えるデスよ!!」
「はぁ…はぁ…さっきから切り刻まれると力がどんどんなくなって……」
「逃がさないデス!!」
「しまっ、ああぁぁぁああああああああぁぁぁ!!!!!!」
ひなはそのイガリマの鎌を受けて奥に吹き飛ばされた。
「……ッまだ私は…!?…腕が動かない」
「何度も言ったはずデス。この鎌は魂をも切り刻むデス」
「……そう。相性は最悪って訳ね」
「調を元に戻すデス」
「おーい切歌ちゃん!!」
すると向こうから響とクリス、そして腕を拘束されている熊がやって来た。切歌はひなから鎌を下げずに首元に刃を押し付けていた。
「あれがコイツが言ってた人形か……この男が言った通りだったな……ってかなんかくせぇな」
「よかった……調ちゃん無事で……でもこの匂いは……」
「あぁ……熊、最後に見れてよかった」
するとひなは熊を見ると小さく笑った。それを見た切歌は叫んだ。
「早く調を元に戻すデス!!」
「……あれ、は……きりちゃ…ん…逃げ」
「……そう、ね。私の魂はボロボロで私は消えるわ……でも」
「匂い……まさか」
するとひなの頭の上にある丸鋸2つが動き出し、重なりあって火花を散らした。それと同時に熊は走って人形の調を持って切歌に押し付けて出口に突き飛ばした。
「1人くらいは一緒に地獄に行きましょう……」
すると倉庫は爆発し大きく燃え始めた。爆風で飛ばされた切歌と人形の調はクリスと響に受け止められた。
「おい!!大丈夫か!!」
「切歌ちゃん、調ちゃん無事!?」
「な、何とか大丈夫デス……って調?」
「……熊、は?」
響達は周りを見るもそこには熊はいなかった……。やがて調が涙を流していた。
「嫌……いやいやいやいやぁぁぁああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
「調!!落ち着くデス!!」
「熊!!熊ぁぁあああああああ!!!!!!」
「調ちゃん……私が!!」
「おいバカ!!ダメだ!!」
「でも!!」
「……もう間に合わない」
ただ倉庫が燃える中、ただ泣き叫ぶ声が響き続けた……。
……燃えてゆく、ただ周りは燃えて瓦礫は落ちてゆく……そんな中、熊は何かに引きずられながら目を覚ました。
「……熱い」
「……そりゃ燃えてるんだもの。ここもやがて燃えるわ」
「……ひな……ッ!?」
「ガソリンを引火したのよ?ほとんど火傷になったけど命があるだけマシね……」
倉庫はどんどん燃え広がり遂に天井まで燃え始めた。するとひなは熊をある所に引きずってきた。それは人が入れるようなデカい金庫だった。
「この中に入って…もう私体動かなそうだから……」
「ひな……どうして……」
「……ごめんなさいこんな事をして、でも私は貴方に会いたかったの……あの子にこれ渡しといて」
「ッ……これは……」
ひなが渡したのはシュルシャガナのペンダントと簪だった。
「これは……簪……まさか!?」
「ごめんなさい……でも私は貴方をいつでも愛してるわ」
「ま」
そしてひなは金庫のドアを閉めた。中で熊は叫ぶ。
「待ってくれ!!頼む!!ここを開けてくれ!!蛍ぅぅぅぅうううううううううううううう!!!!!!」
蛍は周りが燃えていく中、金庫にの前で倒れた。そして、蛍は願う……。
「……これは私の…身勝手な願…いだけど……私の愛…した人を…大…切……に」
そして蛍は燃える景色の中、消えてゆく意識の中10年前の思い出を思い浮かべる……。
『父さん!!見て見て!!僕が作った始めての人形!!』
『お?よく出来てるじゃないか!!名前はどうするんだ?』
『ん……綺麗な名前がいい!!』
『そうだな……もう夜か……明かりが欲しいな』
『……蛍…父さん!!この人形、蛍にする!!』
『どうして蛍なんだ?』
『僕や母さんと父さんの明日を照らして貰いたいから!!』
『……そうか。でも一体だけじゃ照らすと小さそうだ』
『なら1人じゃない様に僕がずっと一緒にいる!!ほら、この簪も僕が作ったんだよ!!』
『……大事にするんだぞ?』
『うん!!』
(……私はいつでも貴方の傍に)
倉庫の火事が始まった2時間後、火は消し止められた……。
……明日を照らす蛍
お楽しみに……