やぁ。
シュミレーション仮説というものは知ってるかい?
知らないなら教えてあげよう。
世界は…いや僕らの存在する世界は全て誰かさんのシュミレーションでしたって説さ。
バカみたいだろ?そしたら僕たちの人生はただの誰かにとってのコメディー同然だったってことになる。
でも僕はこの世界がシュミレーションだという確かな証拠を得てしまった。
これはなにか運命的なものなのか?それとも誰かが意図的に仕組んだことなのか?
それはまだわからない。
だが僕のやるべきことはもう決まっている。
証拠を見つけた以上この世界の主を見つけ出しこの馬鹿げたコメディー同然の世界を終わらせるのだ。
ドラマが最終回を迎えるように、ゲームがエンディングを迎えるように、
そしてその先にあるものを見なくてはいけない。
さぁコメディーを終わらせるためのコメディーをどうか見届けていってくれ。
End of Comedy
その日はとてもいい天気で晴れやかな日だった。
なにも起こらない、平穏な学校での1日を終えた僕は家路についた。
そして特に用事があるわけでもなかったので今日は通ったことのない道でも通ってみるか…と寂しげな路地に入っていった。
そこで僕は奇妙なものを見つけた。
それは宙に浮いている穴だった。
いや穴というよりも裂け目のようなものに近く、中は真っ白な穴(直径1mより少し小さいくらいか?)が自分の胸のあたりの位置に浮いているのだ。
その得体の知れない奇妙な穴は僕の内なる好奇心を呼び覚ました。
後先考えず僕はその奇妙な穴に手を突っ込んだ。
するともう少しで肘まで穴に入ろうとした時、指先に硬いものが当たる感触があった。
何かと思いそれを掴んで引っ張り出すとそれはCharacter fail と書かれた文庫本サイズの少し薄めの本だった。
まずこの謎の本がこの奇妙な穴に入っていたこと自体がそもそもおかしいのだが、僕はそんなことは気にも留めずに本の中身を見た。
1ページ目は真っ黒なページ、2ページ目からは誰か知らない名前の人物のことが事細かに書かれていたのだ。
その途中にはなぜか僕の名前も入っていて、さらによく見てみると数人の人物(僕も含まれていた)の名前の横には
モデル:*******(読むことができなかった)
というようなことが書かれていた。
そしてこの本の最後のページには赤い文字で「お前はバグだ」とだけ書かれていた。
なんだこの本は?バグ?モデル?情報があまりに多すぎる。
まずは情報を整理しなくてはと思った矢先バサっと1羽のカラスが僕の前に降り立った。
そしてカラスは僕に
「やぁ、無知で幼き少年よ。私は君の欲する情報を持っているであろうと推測する。どうかね?その本の内容さえ教えていただければ私は君の救世主になれると思うのだが?」
「!?」
喋るカラス、そしてCharacter fail という名前の一冊の本。
これらが僕にもたらすのは波乱か?それとも?
これから起こるであろう壮絶な不幸の予感に僕は体が震えた。